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公開番号2023043029
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-03-28
出願番号2021150504
出願日2021-09-15
発明の名称電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G03G 5/147 20060101AFI20230320BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】残留電位上昇の抑制に優れた電子写真感光体を提供する。
【解決手段】支持体、感光層、および表面層を有する電子写真感光体であって、該表面層は、電荷輸送性化合物および導電性粒子からなる群から選択される少なくとも1つと、重合性官能基を有する有機塩と、を含有する組成物の硬化物を有し、該有機塩は、有機カチオンと、有機アニオンおよび無機アニオンからなる群から選択される少なくとも1つのアニオンとからなる、ことを特徴とする電子写真感光体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
支持体および表面層を有する電子写真感光体であって、
該表面層は、
電荷輸送性化合物および導電性粒子からなる群から選択される少なくとも1つと、
重合性官能基を有する有機塩と、
を含有する組成物の硬化物を有し、
該有機塩は、
有機カチオンと、
有機アニオンおよび無機アニオンからなる群から選択される少なくとも1つのアニオンと、
からなる有機塩である、
ことを特徴とする電子写真感光体。
続きを表示(約 5,600 文字)【請求項2】
前記有機カチオンが、イミダゾリウム、ピリジニウム、ピロリジニウム、ピペリジニウム、テトラアルキルアンモニウム、およびテトラアルキルホスホニウムからなる群から選択される少なくとも1つの有機カチオンである請求項1に記載の電子写真感光体。
【請求項3】
前記有機塩が、下記式(A)で表される化合物、下記式(B)で表される化合物、下記式(C)で表される化合物、下記式(D)で表される化合物、および下記式(E)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物である請求項1または2に記載の電子写真感光体。
TIFF
2023043029000033.tif
28
75
(式(A)中、

a1
およびR
a3
は、それぞれ独立に、単結合、または置換基としてヒドロキシ基を有してもよい炭素数8以下のアルキレン基であり、

a2
は、水素原子、メチル基、またはエチル基であり、

a1
およびZ
a2
は、それぞれ独立に、水素原子、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、またはアミノ基であり、ただし、Z
a1
およびZ
a2
の少なくともいずれか1つは、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、またはアミノ基であり、


は、BF


、PF


、(CF

SO





、CF

SO


、(FSO

)N

、C



OSO


、(CN)



、SCN

、CH

COO

、NO


、Cl

、Br

、またはI

である。)
TIFF
2023043029000034.tif
40
92
(式(B)中、

b1
、R
b3
、およびR
b4
は、それぞれ独立に、単結合、または置換基としてヒドロキシ基を有してもよい炭素数8以下のアルキレン基であり、

b2
は、水素原子、メチル基、またはエチル基であり、

b1
、Z
b2
、およびZ
b3
は、それぞれ独立に、水素原子、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、またはアミノ基であり、ただし、Z
b1
、Z
b2
、およびZ
b3
の少なくともいずれか1つは、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、またはアミノ基であり、


は、BF


、PF


、(CF

SO





、CF

SO


、(FSO

)N

、C



OSO


、(CN)



、SCN

、CH

COO

、NO


、Cl

、Br

、またはI

である。)
TIFF
2023043029000035.tif
34
56
(式(C)中、

c1
およびR
c2
は、それぞれ独立に、単結合、または置換基としてヒドロキシ基を有してもよい炭素数8以下のアルキレン基であり、

c1
およびZ
c2
は、それぞれ独立に、水素原子、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、またはアミノ基であり、ただし、Z
c1
およびZ
c2
の少なくともいずれか1つは、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、またはアミノ基であり、
nは、1または2であり、


は、BF


、PF


、(CF

SO





、CF

SO


、(FSO

)N

、C



OSO


、(CN)



、SCN

、CH

COO

、NO


、Cl

、Br

、またはI

である。)
TIFF
2023043029000036.tif
26
68
(式(D)中、

d1
およびR
d2
は、それぞれ独立に、単結合、または置換基としてヒドロキシ基を有してもよい炭素数8以下のアルキレン基であり、

d3
およびR
d4
は、それぞれ独立に、置換基としてヒドロキシ基を有してもよい炭素数8以下のアルキル基であり、

d1
およびZ
d2
は、それぞれ独立に、水素原子、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、またはアミノ基であり、ただし、Z
d1
およびZ
d2
の少なくともいずれか1つは、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、またはアミノ基であり、


は、BF


、PF


、(CF

SO





、CF

SO


、(FSO

)N

、C



OSO


、(CN)



、SCN

、CH

COO

、NO


、Cl

、Br

、またはI

である。)
TIFF
2023043029000037.tif
25
77
(式(E)中、

e1
およびR
e2
は、それぞれ独立に、単結合、または置換基としてヒドロキシ基を有してもよい炭素数8以下のアルキレン基であり、

e3
およびR
e4
は、それぞれ独立に、置換基としてヒドロキシ基を有してもよい炭素数8以下のアルキル基であり、

e1
およびZ
e2
は、それぞれ独立に、水素原子、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、またはアミノ基であり、ただし、Z
e1
およびZ
e2
の少なくともいずれか1つは、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、またはアミノ基であり、


は、BF


、PF


、(CF

SO





、CF

SO


、(FSO

)N

、C



OSO


、(CN)



、SCN

、CH

COO

、NO


、Cl

、Br

、またはI

である。)
【請求項4】
前記式(A)で表される化合物中のZ
a1
およびZ
a2
の少なくともいずれか1つ、前記式(B)で表される化合物中のZ
b1
、Z
b2
、およびZ
b3
の少なくともいずれか1つ、前記式(C)で表される化合物中のZ
c1
およびZ
c2
の少なくともいずれか1つ、前記式(D)で表される化合物中のZ
d1
およびZ
d2
の少なくともいずれか1つ、ならびに前記式(E)で表される化合物中のZ
e1
およびZ
e2
の少なくともいずれか1つが、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、またはビニル基である請求項3に記載の電子写真感光体。
【請求項5】
前記組成物が、前記電荷輸送性化合物を含有し、
前記電荷輸送性化合物が、前記有機塩と反応可能な重合性官能基を有する電荷輸送モノマーである
請求項1~4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
【請求項6】
前記電荷輸送モノマーが、下記式(1)で表される化合物である請求項5に記載の電子写真感光体。
TIFF
2023043029000038.tif
49
77
(式(1)中、


およびR

は、それぞれ独立に、単結合、炭素数3以下の無置換のアルキレン基、またはフェニレン基であり、


、R

、R

、およびR

は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、またはエチル基であり、


およびZ

は、それぞれ独立に、水素原子、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、またはアミノ基であり、ただし、Z

およびZ

の少なくともいずれか1つはアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、またはアミノ基である。)
【請求項7】
前記式(1)で表される化合物中のZ

およびZ

の少なくともいずれか1つが、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、またはビニル基である請求項6に記載の電子写真感光体。
【請求項8】
前記組成物が、前記電荷輸送性化合物を含有し、
前記組成物中における、前記有機塩に対する前記電荷輸送性化合物の含有割合が、10質量%以上1000質量%以下である
請求項1~7のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
【請求項9】
前記組成物が、前記導電性粒子を含有し、
前記組成物中における、前記有機塩に対する前記導電性粒子の含有割合が、10質量%以上1000質量%以下である請求項1~8のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
【請求項10】
前記組成物が、前記導電性粒子を含有し、
前記導電性粒子が、酸化チタン粒子である請求項1~9のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび該電子写真感光体を有する電子写真装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真装置に搭載される電子写真感光体として、有機光導電性物質を含有するものが広く使用されている。近年、電子写真感光体の長寿命化や繰り返し使用時の高画質化を目的として、電子写真感光体の機械的耐久性(耐摩耗性)の向上が求められている。
電子写真感光体の耐摩耗性を向上させる技術として、特許文献1には電子写真感光体の表面層に金属酸化物を含有させる技術が記載されている。
また、特許文献2には、表面層に多官能電荷輸送モノマーの重合物を含有させる技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平6-308756号公報
米国特許公開第2015/0185628号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示された技術では、高速かつ長時間の電子写真プロセスにおいて、表面層中に滞留した電荷によって生じる残留電位の上昇に対して十分な抑制効果が得られない場合があった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、残留電位上昇の抑制に優れた電子写真感光体を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ、および、上記電子写真感光体を有する電子写真装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的は、以下の本発明によって達成される。本発明の一態様に係る電子写真感光体は、支持体および表面層を有する電子写真感光体であって、該表面層は、電荷輸送性化合物および導電性粒子からなる群から選択される少なくとも1つと、重合性官能基を有する有機塩と、を含有する組成物の硬化物を有し、該有機塩は、有機カチオンと、有機アニオンおよび無機アニオンからなる群から選択される少なくとも1つのアニオンと、からなる有機塩である、ことを特徴とする。
また、本発明の別の態様に係るプロセスカートリッジは、上記電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とする。
また、本発明のさらに別の態様に係る電子写真装置は、上記電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段、および転写手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、残留電位上昇の抑制に優れた電子写真感光体、係る電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ、および係る電子写真感光体を有する電子写真装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明に係る電子写真感光体の構成の一例を示す概略図である。
本発明に係る電子写真感光体を搭載したプロセスカートリッジ、および上記プロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、支持体および表面層を有する電子写真感光体であって、以下の特徴を有する電子写真感光体に関する。まず、上記表面層は、電荷輸送性化合物および導電性粒子からなる群から選択される少なくとも1つと、重合性官能基を有する有機塩と、を含有する組成物の硬化物を有する。また、上記有機塩は、有機カチオンと、有機アニオンおよび無機アニオンからなる群から選択される少なくとも1つのアニオンとからなる有機塩である。
【0010】
本発明者らは、本発明に係る電子写真感光体が、残留電位上昇の抑制に優れる理由を以下のように推測している。
本発明者らは、表面層中における微少な電荷の滞留が残留電位上昇の原因の一つであると考えている。高速かつ長時間におよぶ画像形成プロセスにおいて表面層が過度な摩擦や通電によって劣化し、表面層中に電荷が流れにくくなると推測される。そうした場合に、微少な電荷が表面層中にトラップされ、滞留することで残留電荷となり、残留電荷の蓄積が残留電位の上昇の原因となると考えられる。本発明において用いられる、有機カチオンと、有機アニオンおよび無機アニオンからなる群から選ばれる少なくとも一つのアニオンと、からなる有機塩は、表面層中で電荷の移動を助ける役割を担っている。そのため、電荷の滞留を抑制することができ、残留電位の上昇を抑制することが可能になると本発明者らは考えている。
(【0011】以降は省略されています)

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