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公開番号2023042822
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-03-28
出願番号2021150173
出願日2021-09-15
発明の名称バッグインカートン用のカートン
出願人凸版印刷株式会社
代理人
主分類B65D 77/04 20060101AFI20230320BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】開封後にカートンの底面より高い位置で内容物の液体の他の容器への注ぎ出しが容易になるよう再組み立てが可能な、バッグインカートン用のカートンの提供を課題とする。
【解決手段】バッグインカートンを組み立てた初期の状態において、カートンの外形は、天面、前側胴部、左側胴部、右側胴部、後ろ側胴部、及び底面の6面体であって、内容物を取り出すに際しては、まず天面を切り裂いて開封し、天面と前側胴部の間にスロープを形成し、6面体にこのスロープを加えた7面体とし、スパウトを引き出し、先端にコックを取り付け、更に4面の胴部の中央部に設けた、切り取り予定線で胴部を上下に分離し、上側の胴部を上下逆さにしてカートンの天面を、胴部の切り離しによって形成された下側の胴部の断面に斜めに差し込んで固定し、内容物の液体の他容器への注ぎ出しが可能に組み立てられることを特徴とする、バッグインカートン用のカートン。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
バッグインカートン用のカートンであって、
バッグインカートンは、紙基材から組み立てられた外箱であるカートンと、プラスチックフィルムを基材として製袋された内袋、及びそれに付帯するプラスチック成型品のスパウトからなり、
バッグインカートンを組み立てた初期の状態において、
外箱であるカートンの外形は、天面、前側胴部、左側胴部、右側胴部、後ろ側胴部、及び底面の6面からなる直方体であって、内袋、及びそれに付帯するプラスチック成型品のスパウトを内包しており、
カートンの底面は、4面の胴部から下方に向けて接続するフラップが、直角に折り込まれて重なって形成されており、
カートンの天面は、4面の胴部から上方に向けて接続するフラップが、直角に折り込まれて重なって形成されており、
またカートンの天面及び胴部の上部には、カートンの天面を開封するための開封予定線、及び天面と前側胴部の間にスロープを形成するための折り罫線が設けてあり、
スロープには、スパウトを外部に引き出して固定するための開口部を形成可能であって、
4面の胴部の中央部には、4面を取り巻いて連続し、胴部を上側の胴部と下側の胴部に切り離し可能な、切り取り予定線が設けてあり、
バッグインカートンから内容物の液体を取り出すに際しては、
まずカートンの天面の開封予定線を切り裂いて開封し、
次に天面及び胴部の上部の折り罫線の折り込みによって、天面と前側胴部の間にスロープを形成し、組み立てた初期の状態の6面体にこのスロープを加えた7面体とし、
続いてスロープに形成された開口部から、スパウトを引き出して固定し、先端にコックを取り付け、
更に4面の胴部の中央部に設けた、胴部を上側の胴部と下側の胴部に切り離し可能な、切り取り予定線を切り裂いて胴部を上下に分離し、
上側の胴部とスロープの開口部に固定された内袋とを一緒に上下逆さにして、カートンの天面を、胴部の切り離しによって形成された下側の胴部の断面に斜めに差し込んで固定し、
最後にコックの注出口を下方に向けて、内容物の液体の他容器への注ぎ出しが可能に組み立てられることを特徴とする、バッグインカートン用のカートン。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記胴部を上側の胴部と下側の胴部に切り離し可能な切り取り予定線は、前側胴部の中央部において底面と平行、後ろ側胴部の中央部において底面と平行で前側胴部より低く、右側胴部及び左側胴部において前側胴部の切り取り予定線と後ろ側胴部の切り取り予定線とをつないで斜めに形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のバッグインカートン用のカートン。
【請求項3】
前記切り取り予定線は、手指で切り裂き可能なミシン目で構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバッグインカートン用のカートン。
【請求項4】
前記スパウトを外部に引き出して固定するためのスロープの開口部の形成は、前側胴部上部に円形のミシン目を設けて切り取ることによるものであることを特徴とする、請求項1~請求項3のいずれかに記載のバッグインカートン用のカートン。
【請求項5】
前記カートンを、組み立てた初期の状態の6面体に、新たに形成された前記スロープを加えた7面体とするに際して、前記前側胴部から上方に向けて連続するフラップに連続して設けたタブの先端を、後ろ側胴部から連続するフラップと、後ろ側胴部との間の稜線に
設けたスリットに挿入して固定して行うことを特徴とする、請求項1~請求項4のいずれかに記載のバッグインカートン用のカートン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二重容器に関するものである。特に外側は紙基材からなるカートンであって、内側にプラスチックフィルムを基材とする内袋を収納して構成され、液体容器として用いることのできる、バッグインカートン用のカートンに関するものであり、特に再組み立てによりディスペンサー機能を付与することのできるバッグインカートン用のカートンに関するものである。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
現代の生活様式において、液体の商品の流通、販売の場面で、プラスチックフィルムを用いた液体容器や、液体用紙容器を用いた商品は数多く生産、流通、販売され消費者の手元に届けられ、人々の生活を支えている。
【0003】
たとえばジュース、乳飲料、酒類などの飲料は、メーカーにおいて液体充填装置により、ビンやプラスチックボトル、液体用紙容器などの液体容器に所定量が充填され、密封され、商品として送り出される。
【0004】
なかでも、バッグインカートンと呼ばれる容器があり、これはプラスチックフィルムを用いたバッグと呼ばれる内袋に、液体が充填された後にスパウトが打栓され、紙箱に収納された二重容器である。
【0005】
このような二重容器の場合、外側が紙容器であることから、直方体、あるいは立方体形状にすることができるために、積み重ねが容易で、倉庫などでの在庫効率や、輸送効率の向上を図ることが可能である。
【0006】
また外側の紙容器によって、耐衝撃性をはじめとする機械的強度の強化や、紫外線などの環境の影響を遮断することが可能である。また外側の紙容器には印刷などの表面加飾が容易であり、さらにプラスチック容器そのままの状態に比べて、外側が紙箱であれば持ち運びに便利であり、ハンドリングも容易である。
【0007】
また内側はプラスチックフィルムを基材とする内袋であることから、液体の収納に適しており、密封が可能であり、スパウトの開閉によって必要な量をその都度取り出すことができる。さらに使用済みとなった二重容器は、廃棄するに際して、紙容器とプラスチックフィルムを基材とする内袋との分離が容易で、減容が可能であり、環境適合型の液体容器としても広く受け入れられるものとなっている。
【0008】
このような、液体を収納することのできる二重容器の場合、内袋に取り付けられたスパウトは、外側の紙容器から外側に向けて、突き出して露出させることによって、必要なときに取り出すことを、より便利に行なうことができる。
【0009】
このとき、スパウトは使用前の準備として、外側の紙容器に開口部及び開口部に連続するフラップを設けておき、スパウトを開口部から引き出して後、スパウトを紙容器の開口部に該フラップを用いて固定するなどの、使用前の作業を必要とするため、煩雑さが避けられなかった。
【0010】
あるいは、スパウトをあらかじめ紙容器から外に突き出して露出させておく場合には、スパウトを固定しておくためのプラスチックパーツを必要とする場合がある上、突き出して露出したスパウトなどによって、積み重ねやハンドリングに支障が出るという問題があ
った。
(【0011】以降は省略されています)

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