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公開番号2023042231
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-03-27
出願番号2021149421
出願日2021-09-14
発明の名称水蒸気選択透過性膜、水蒸気選択透過性膜の製造方法、車載用ランプ
出願人AGC株式会社,AGCエンジニアリング株式会社
代理人弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類B32B 27/12 20060101AFI20230317BHJP(積層体)
要約【課題】膜強度及び透湿性に優れ、貼付対象物から剥がれにくい水蒸気選択透過性膜及びその製造方法;並びに前記水蒸気選択透過性膜を備えた車載用ランプの提供。
【解決手段】イオン交換基を有する含フッ素ポリマーを含む水蒸気選択透過性層2と、水蒸気選択透過性層2と接し、かつ、不織布を含む不織布層3とを備える積層体からなることを特徴とする水蒸気選択透過性膜P1;イオン交換基を有する含フッ素ポリマーを含む水蒸気選択透過性層の表面に、接着性ポリマーと溶媒とを含むポリマー溶液を塗布して塗布層を形成し、次いで、塗布層の表面に不織布を積層し、塗布層中に含まれる溶媒を除去する、水蒸気選択透過性膜の製造方法;及び水蒸気選択透過性膜を備えた、車載用ランプ。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
イオン交換基を有する含フッ素ポリマーを含む水蒸気選択透過性層と、
前記水蒸気選択透過性層と接し、かつ、不織布を含む不織布層と、
を備える積層体からなることを特徴とする、水蒸気選択透過性膜。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記不織布層が、前記不織布内の空隙に接着性ポリマーを含む接着層を有し、
前記接着層が、前記水蒸気選択透過性層と接する、請求項1に記載の水蒸気選択透過性膜。
【請求項3】
前記不織布層が、前記不織布内の空隙に接着性ポリマーを含まない外層をさらに有する、請求項2に記載の水蒸気選択透過性膜。
【請求項4】
イオン交換基を有する含フッ素ポリマーを含む水蒸気選択透過性層の内部に、不織布を含む層が含まれており、前記不織布内の空隙には前記含フッ素ポリマーが充填されていることを特徴とする、水蒸気選択透過性膜。
【請求項5】
前記水蒸気選択透過性層の少なくとも一方の面に、不織布からなる外層及び不織布内の空隙に前記含フッ素ポリマーを含む外層のいずれか一方又は両方を有する、請求項4に記載の水蒸気選択透過性膜。
【請求項6】
前記含フッ素ポリマーが、下式1で表される単位を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の水蒸気選択透過性膜。
-[CF

-CF(-L-(SO

M)

)]- ・・・式1
式1中、Lは、エーテル性の酸素原子を含んでいてもよいn+1価のペルフルオロ炭化水素基であり、nは、1又は2であり、Mは、水素原子又はアルカリ金属である。
【請求項7】
前記水蒸気選択透過性膜の少なくとも一方の面に粘着層をさらに備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の水蒸気選択透過性膜。
【請求項8】
前記不織布が、天然繊維、化学繊維及び炭素繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種以上を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の水蒸気選択透過性膜。
【請求項9】
イオン交換基を有する含フッ素ポリマーを含む水蒸気選択透過性層の表面に、接着性ポリマーと溶媒とを含むポリマー溶液を塗布して塗布層を形成し、次いで、前記塗布層の表面に不織布を積層し、前記塗布層中に含まれる前記溶媒を除去することを特徴とする、水蒸気選択透過性膜の製造方法。
【請求項10】
前記含フッ素ポリマーが、下式1で表される単位を含む、請求項9に記載の製造方法。
-[CF

-CF(-L-(SO

M)

)]- ・・・式1
式1中、Lは、エーテル性の酸素原子を含んでいてもよいn+1価のペルフルオロ炭化水素基であり、nは、1又は2であり、Mは、水素原子又はアルカリ金属である。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水蒸気選択透過性膜、水蒸気選択透過性膜の製造方法、車載用ランプに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
含フッ素ポリマーは、水蒸気透過性材料として利用されることがある。例えば、特許文献1では、車両用前部ランプハウジングの通気開口を微多孔質材料の延伸膨張ポリテトラフルオロエチレン膜で覆うことが提案されている。しかし、この延伸膨張ポリテトラフルオロエチレン膜にあっては、膜強度が不十分である。
そこで、特許文献2では、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体と織布とを複合した水蒸気選択透過性膜が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2002-513504号公報
特開2005-111415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、スルホン酸基等のイオン交換基を有する含フッ素ポリマーは湿潤すると膨張し、乾燥すると収縮するため寸法安定性がよくない。特許文献2の水蒸気選択透過性膜を除湿、加湿の用途に適用すると、膜の膨張と収縮が繰り返される結果、貼付対象物から剥がれやすいという問題がある。
したがって、特許文献2の水蒸気選択透過性膜にあっては、充分な膜強度と貼付対象物からの剥がれにくさを両立できない。
加えて、水蒸気選択透過性膜には優れた透湿性が求められる。
【0005】
本発明は、膜強度及び透湿性に優れ、貼付対象物から剥がれにくい水蒸気選択透過性膜及びその製造方法;並びに前記水蒸気選択透過性膜を備えた車載用ランプを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記の態様を有する。
[1] イオン交換基を有する含フッ素ポリマーを含む水蒸気選択透過性層と;前記水蒸気選択透過性層と接し、かつ、不織布を含む不織布層と;を備える積層体からなることを特徴とする、水蒸気選択透過性膜。
[2] 前記不織布層が、前記不織布内の空隙に接着性ポリマーを含む接着層を有し、前記接着層が、前記水蒸気選択透過性層と接する、[1]の水蒸気選択透過性膜。
[3] 前記不織布層が、前記不織布内の空隙に接着性ポリマーを含まない外層をさらに有する、[2]の水蒸気選択透過性膜。
[4] イオン交換基を有する含フッ素ポリマーを含む水蒸気選択透過性層の内部に、不織布を含む層が含まれており、前記不織布内の空隙には前記含フッ素ポリマーが充填されていることを特徴とする、水蒸気選択透過性膜。
[5] 前記水蒸気選択透過性層の少なくとも一方の面に、不織布からなる外層及び不織布内の空隙に前記含フッ素ポリマーを含む外層のいずれか一方又は両方を有する、[4]の水蒸気選択透過性膜。
[6] 前記含フッ素ポリマーが、下式1で表される単位を含む、[1]~[5]のいずれかの水蒸気選択透過性膜。
-[CF

-CF(-L-(SO

M)

)]- ・・・式1
式1中、Lは、エーテル性の酸素原子を含んでいてもよいn+1価のペルフルオロ炭化水素基であり、nは、1又は2であり、Mは、水素原子又はアルカリ金属である。
[7] 前記水蒸気選択透過性膜の少なくとも一方の面に粘着層をさらに備える、[1]~[6]のいずれかの水蒸気選択透過性膜。
[8] 前記不織布が、天然繊維、化学繊維及び炭素繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種以上を含む、[1]~[7]のいずれかの水蒸気選択透過性膜。
[9] イオン交換基を有する含フッ素ポリマーを含む水蒸気選択透過性層の表面に、接着性ポリマーと溶媒とを含むポリマー溶液を塗布して塗布層を形成し、次いで、前記塗布層の表面に不織布を積層し、前記塗布層中に含まれる前記溶媒を除去することを特徴とする、水蒸気選択透過性膜の製造方法。
[10] 前記含フッ素ポリマーが、下式1で表される単位を含む、[9]の製造方法。
-[CF

-CF(-L-(SO

M)

)]- ・・・式1
式1中、Lは、エーテル性の酸素原子を含んでいてもよいn+1価のペルフルオロ炭化水素基であり、nは、1又は2であり、Mは、水素原子又はアルカリ金属である。
[11] 前記ポリマー溶液中の溶媒が、前記含フッ素ポリマー及び前記接着性ポリマーの両方を溶解する、[9]又は[10]の製造方法。
[12] 前記水蒸気選択透過性膜の少なくとも一方の表面に粘着層をさらに設ける、[9]~[11]のいずれかの製造方法。
[13] 前記不織布が、天然繊維、化学繊維及び炭素繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種以上を含む、[9]~[12]のいずれかの製造方法。
[14] ランプ光源を収容したハウジングと;前記ハウジングに形成された開口を塞ぐ水蒸気選択透過性膜と;を備え;前記水蒸気選択透過性膜が、[1]~[8]のいずれかの水蒸気選択透過性膜である、車載用ランプ。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、膜強度及び透湿性に優れ、貼付対象物から剥がれにくい水蒸気選択透過性膜及びその製造方法;並びに前記水蒸気選択透過性膜を備えた車載用ランプが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の第1の態様に係る水蒸気選択透過性膜の一例を模式的に示す断面図である。
本発明の第1の態様に係る水蒸気選択透過性膜の他の一例を模式的に示す断面図である。
本発明の第1の態様に係る水蒸気選択透過性膜の他の一例を模式的に示す断面図である。
本発明の第2の態様に係る水蒸気選択透過性膜の一例を模式的に示す断面図である。
本発明の第2の態様に係る水蒸気選択透過性膜の他の一例を模式的に示す断面図である。
本発明の水蒸気選択透過性膜の製造方法の一例を模式的に示す断面図である。
一実施形態に係る車載用ランプの一例の模式図である。
各例で透湿度を測定した結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書における用語の意味は以下の通りである。
ポリマーにおける「単位」は、モノマーが重合して形成された、該モノマー1分子に由来する原子団を意味する。単位は、重合反応によって直接形成された原子団であってもよく、重合反応によって得られたポリマーを処理して該原子団の一部が別の構造に変換された原子団であってもよい。モノマーに基づく単位を単に「モノマー単位」と記す。
「スルホン酸型官能基」とは、スルホン酸基(-SO

H)、又はスルホン酸塩基(-SO

M。ただし、Mはアルカリ金属である。)を意味する。
「透湿度」は、実施例に記載の方法によって求める。
本明細書においては、式1で表される単位を、単位1と記す。他の式で表される単位も同様に記す。
【0010】
<水蒸気選択透過性膜>
本発明の水蒸気選択透過性膜は、下記の第1の態様に係る水蒸気選択透過性膜Pと、下記の第2の態様に係る水蒸気選択透過性膜Qとを少なくとも包含する。
・第1の態様に係る水蒸気選択透過性膜P:イオン交換基を有する含フッ素ポリマーを含む水蒸気選択透過性層と;前記水蒸気選択透過性層と接し、かつ、不織布を含む不織布層と;を備える積層体からなることを特徴とする水蒸気選択透過性膜。
・第2の態様に係る水蒸気選択透過性膜Q:イオン交換基を有する含フッ素ポリマーを含む水蒸気選択透過性層の内部に、不織布を含む層が含まれており、前記不織布内の空隙には前記含フッ素ポリマーが充填されていることを特徴とする水蒸気選択透過性膜。
(【0011】以降は省略されています)

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