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公開番号2023042155
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-03-27
出願番号2021149303
出願日2021-09-14
発明の名称液体吐出装置及び制御方法
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人谷・阿部特許事務所
主分類B41J 2/14 20060101AFI20230317BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】ヒータ材へのダメージを抑えつつ、コゲムラを減らす。
【解決手段】本発明の一実施形態は、液体の吐出に要するエネルギーを発生するための発熱素子と、前記発熱素子と前記液体との接触を遮断する第1保護層と、前記第1保護層のうち一部を覆い第1電極として機能する第2保護層と、前記液体を介して前記第1電極と電気的に接続される第2電極と、前記液体を吐出する吐出口と、を有する液体吐出ヘッドと、前記第1電極と前記第2電極との少なくとも一方の電位を変化させることで、該第1電極の電位と該第2電極の電位との間の電位差を所定の値に設定する制御を行う制御手段と、を有する液体吐出装置であって、印字を行うとき、前記制御手段は、前記電位差を第1値に設定し、印字を行わないとき、前記制御手段は、前記電位差を前記第1値と異なる第2値に設定し、複数の前記発熱素子のうち一部に対して通電する。
【選択図】図21
特許請求の範囲【請求項1】
液体の吐出に要するエネルギーを発生するための発熱素子と、前記発熱素子と前記液体との接触を遮断する第1保護層と、前記第1保護層のうち一部を覆い第1電極として機能する第2保護層と、前記液体を介して前記第1電極と電気的に接続される第2電極と、前記液体を吐出する吐出口と、を有する液体吐出ヘッドと、
前記第1電極と前記第2電極との少なくとも一方の電位を変化させることで、該第1電極の電位と該第2電極の電位との間の電位差を所定の値に設定する制御を行う制御手段と、
を有する液体吐出装置であって、
印字を行うとき、前記制御手段は、前記電位差を第1値に設定し、
印字を行わないとき、前記制御手段は、前記電位差を前記第1値と異なる第2値に設定し、複数の前記発熱素子のうち一部に対して通電する、
ことを特徴とする液体吐出装置。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
印字を行うときの前記第1電極の電位をVph、前記第2電極の電位をVpc、前記第1値をΔVp(ΔVp=Vpc-Vph)とし、
印字を行わないときの前記第1電極の電位をVah、前記第2電極の電位をVac、前記第2値をΔVa(ΔVa=Vac-Vah)とし、
印字を行わないとき、前記制御手段は、前記一部のみに対して通電し、当該一部を除く残部に対して通電しない、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
式(1)及び式(2)を満たす、ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
ΔVa<ΔVp
・・・式(1)
ΔVp>0
・・・式(2)
【請求項4】
式(3)を満たす、ことを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
ΔVa>0
・・・式(3)
【請求項5】
式(4)及び式(5)を満たす、ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
ΔVa>ΔVp
・・・式(4)
ΔVp≧0
・・・式(5)
【請求項6】
式(6)及び式(7)を満たす、ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
ΔVa>ΔVp
・・・式(6)
ΔVp<0
・・・式(7)
【請求項7】
式(8)を満たす、ことを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
ΔVa≦0
・・・式(8)
【請求項8】
式(9)を満たす、ことを特徴とする請求項2乃至7の何れか1項に記載の液体吐出装置。
Vah=Vph
・・・式(9)
【請求項9】
式(10)を満たす、ことを特徴とする請求項2乃至7の何れか1項に記載の液体吐出装置。
Vac=Vpc
・・・式(10)
【請求項10】
Vac、Vah、Vpc、Vphの全ての値が0以上である、
ことを特徴とする請求項2乃至9の何れか1項に記載の液体吐出装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、インク等の液体を吐出する液体吐出ヘッドを有する液体吐出装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
マルチファンクションプリンタ等の記録装置が採用する記録方式のうち、インクジェット記録方式は、ノンインパクト記録方式であり、低騒音、高密度、且つ高速の記録が可能であるため、広く採用されている。インクジェット記録装置は、インクジェットヘッドを搭載するキャリアを駆動する機構と、記録紙等の記録媒体を搬送する搬送機構と、これらを制御するための制御構成と、を有する。尚、本明細書では、インクジェットヘッドを単純に「(記録)ヘッド」と呼ぶ。また、インク等の液体を吐出するヘッドを「液体吐出ヘッド」と呼ぶ。
【0003】
記録ヘッドの吐出口からインクを吐出するためのエネルギーを発生する方式として、ピエゾ素子等の電気機械変換素子を用いてインクを加圧する方式、レーザ等の電磁波を照射して発熱により発泡を生じさせて気泡の圧力を利用する方式がある。また、発熱抵抗体を有する電気熱変換素子(以下、「ヒータ」と呼ぶ)によってインクを加熱することで発泡を生じさせる方式がある。
【0004】
このヒータを用いた記録ヘッドは、ヒータがインクを加熱することによってその表面にインクの焦げ付きが生じ、吐出速度が大きく変化することがある。このような記録ヘッドで用いられるインクは、色剤が染料系あるいは顔料系のインクが多く、それらの色剤は水に対して不溶性あるいは難溶性を有するものが多い。そのため、不溶性、難溶性の物質が、上述したヒータに焦げ付くため、吐出特性が変化し易いと言われている。
【0005】
ところで、記録ヘッドはインクを吐出する吐出口を複数有するところ、かかる複数の吐出口の吐出速度にムラが生じることがある。その理由として、例えば、出力する画像等のパターンや被記録媒体(例えば用紙)の枚数によっては、ヘッド内でヒータの加熱頻度に差が現れ、ヒータのコゲの程度にムラが生じることが挙げられる。吐出速度のムラにより、着弾位置ずれに起因する細線、文字の乱れ、色味の変化等の画像弊害が発生する。
【0006】
この問題に対して特許文献1には、ヒータの熱作用部を含む領域に、インクとの電気化学反応を生じさせるための電極となるよう電気的接続が可能に配置された上部保護層を配置したヘッドが開示されている。この上部保護層は、電気化学反応により溶出する金属を含み、且つ加熱により溶出を妨げる酸化膜を形成しない材料で形成されている。特許文献1のヘッドによれば、電気化学反応を確実に生じさせて上部保護層の表面層を溶出させることで、熱作用部上についたコゲを均一かつ確実に除去することが可能である。
【0007】
一方、特許文献2には、ヒータが加熱される部分を覆う上部保護層と、上部保護層を一方の電極とし、電極と液体を介して接続している対向電極と、を有する液体吐出ヘッドが開示されている。特許文献2の液体吐出ヘッドは、上部保護層電極と対向電極との間で電界を生成する電位制御手段を有し、通常の印字時に、対向電極の電位を上部保護層電極の電位より相対的に大きくしており、これによって、コゲが上部保護層に付着しにくくなるようにする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2008-105364号公報
特開2019-38127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前述の特許文献には、以下の課題が存在する。詳しく説明すると、表面層の溶出を繰り返すとヒータ表面が薄くなっていき、通電されるヒータ材にダメージが加わり易くなり寿命を短くする恐れが生じるという課題がある。さらに、対向電極を設け、コゲが上部保護層に付着しにくい電位制御を実施するヘッドにおいては、ヘッドの高耐久化に伴い、印字枚数上限が増えていくと、吐出回数も増える。よって、画像パターンによってはヘッド内におけるヒータの加熱頻度に差が現れやすくなり、コゲムラが生じやすくなる。
【0010】
そこで本発明の一実施形態は、ヒータ材へのダメージを抑えつつ、コゲムラを減らすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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