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公開番号2023042143
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-03-27
出願番号2021149286
出願日2021-09-14
発明の名称反応装置及びそれを用いるチタン材製造装置
出願人株式会社IHI
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C22B 34/12 20060101AFI20230317BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】反応装置において、金属Tiを製造するための原料となるTi-Bi液体合金の生産性を向上させることである。
【解決手段】反応装置20は、坩堝に保持されるMg-Bi合金溶湯を供給する溶湯供給口と、TiCl4からなるTi原料を導入するTi原料導入口と、Mg-Bi合金溶湯とTi原料とを還元反応させて生成したTi-Bi液体合金とMgCl2とを含む反応生成物を排出する反応生成物排出口と、を有する反応管24と、反応管の溶湯供給口と接続され、坩堝に保持されるMg-Bi合金溶湯を反応管に搬送する搬送配管26と、反応管の反応生成物排出口と接続され、反応生成物を排出する排出配管28と、坩堝に保持されるMg-Bi合金溶湯を搬送配管で圧送する圧送ポンプ30と、反応管と搬送配管と排出配管とを加熱する管用ヒータと、反応管のTi原料導入口と接続され、Ti原料を供給するTi原料供給部32と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
反応装置であって、
坩堝に保持されるMg-Bi合金溶湯を供給する溶湯供給口と、TiCl

からなるTi原料を導入するTi原料導入口と、Mg-Bi合金溶湯と前記Ti原料とを還元反応させて生成したTi-Bi液体合金とMgCl

とを含む反応生成物を排出する反応生成物排出口と、を有する反応管と、
前記反応管の溶湯供給口と接続され、前記坩堝に保持されるMg-Bi合金溶湯を前記反応管に搬送する搬送配管と、
前記反応管の反応生成物排出口と接続され、前記反応管から前記反応生成物を排出する排出配管と、
前記坩堝に保持されるMg-Bi合金溶湯を前記搬送配管で圧送する圧送ポンプと、
前記反応管と、前記搬送配管と、前記排出配管とを各々加熱する管用ヒータと、
前記反応管のTi原料導入口と接続され、前記反応管に前記Ti原料を供給するTi原料供給部と、
を備える、反応装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の反応装置であって、
前記Ti原料導入口は、前記反応管に複数設けられている、反応装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の反応装置であって、
前記Ti原料導入口は、前記反応管に貯留されるMg-Bi合金溶湯の溶湯表面より鉛直方向下側に設けられている、反応装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載の反応装置であって、
前記反応生成物排出口は、前記反応管の中に突出して設けられている、反応装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1つに記載の反応装置であって、
前記反応管は、前記反応管の中を攪拌可能な攪拌機構を有する、反応装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1つに記載の反応装置であって、
前記反応管は、前記Ti原料導入口と接続されるポーラス体を有している、反応装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1つに記載の反応装置であって、
前記Ti原料は、ガス状のTiCl

である、反応装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1つに記載の反応装置であって、
前記圧送ポンプと、前記管用ヒータと、前記Ti原料供給部とを制御する制御部を有し、
前記制御部は、前記管用ヒータを制御して、前記反応管を前記Ti原料の還元反応温度に加熱し、
前記制御部は、前記圧送ポンプを制御して、前記坩堝に保持されるMg-Bi合金溶湯を前記搬送配管で圧送し、前記反応管の溶湯供給口から前記反応管にMg-Bi合金溶湯を供給し、
前記制御部は、前記Ti原料供給部を制御して、前記反応管のTi原料導入口から前記反応管に前記Ti原料を供給し、
Mg-Bi合金溶湯と前記Ti原料とを還元反応させて前記反応生成物を生成する、反応装置。
【請求項9】
チタン材製造装置であって、
請求項1から8のいずれか1つに記載の反応装置と、
Mg-Bi合金溶湯を保持する坩堝と、
前記坩堝を加熱する加熱体と、
前記坩堝にMgを供給するMg供給部と、
前記坩堝にBiを供給するBi供給部と、
前記排出配管から排出された前記反応生成物を回収する回収部と、
を備える、チタン材製造装置。
【請求項10】
請求項9に記載のチタン材製造装置であって、
前記坩堝は、前記坩堝の中に保持されるMg-Bi合金溶湯を攪拌する溶湯攪拌機構を有する、チタン材製造装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、反応装置及びそれを用いるチタン材製造装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、金属Ti(チタン)の工業的な製錬手法としては、クロール法が一般的である。しかし、クロール法は、バッチ法であるために生産効率の向上が難しく、金属Tiの高価格化の原因となっている。そこで金属Tiの生産性を高めるために、TiをBi(ビスマス)と合金化することで低融点金属化し、液体合金としてハンドリングすることで原料の投入から精製物の回収までを連続化することが行われている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6095374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のようなTi及びBiの液体合金を用いる金属Tiの製造方法の場合には、一般的に次のようにして行われる。まず、坩堝にBiとMg(マグネシウム)を入れて溶解し、Mg-Bi合金溶湯を調製する。坩堝に保持されるMg-Bi合金溶湯にTiCl

(四塩化チタン)を添加して還元反応し、反応主生成物であるTi-Bi液体合金と、反応副生成物であるMgCl

(塩化マグネシウム)とを生成する。Ti-Bi液体合金と、MgCl

とは、比重の違いに起因して坩堝の中で2層に分離した状態となる。これにより、坩堝からTi-Bi液体合金と、MgCl

とを別々に分離して取り出すことができる。そして、取り出されたTi-Bi液体合金を蒸留処理等してBiを取り除くことで、金属Tiが製造される。
【0005】
ここで、上記のような金属Tiの製造方法では、Mg-Bi合金溶湯の調製と、Mg-Bi合金溶湯とTiCl

との還元反応とを同じ坩堝で行っている。このためMg-Bi合金溶湯とTiCl

との還元反応を行っている間は、Mg-Bi合金溶湯の調製ができない。この結果、金属Tiを製造するための原料となるTi-Bi液体合金の生産効率が低下し、金属Tiの生産性が低下する可能性がある。
【0006】
そこで本開示の目的は、金属Tiを製造するための原料となるTi-Bi液体合金の生産性をより向上させることが可能な反応装置及びそれを用いるチタン材製造装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る反応装置は、坩堝に保持されるMg-Bi合金溶湯を供給する溶湯供給口と、TiCl

からなるTi原料を導入するTi原料導入口と、Mg-Bi合金溶湯と前記Ti原料とを還元反応させて生成したTi-Bi液体合金とMgCl

とを含む反応生成物を排出する反応生成物排出口と、を有する反応管と、前記反応管の溶湯供給口と接続され、前記坩堝に保持されるMg-Bi合金溶湯を前記反応管に搬送する搬送配管と、前記反応管の反応生成物排出口と接続され、前記反応管から前記反応生成物を排出する排出配管と、前記坩堝に保持されるMg-Bi合金溶湯を前記搬送配管で圧送する圧送ポンプと、前記反応管と、前記搬送配管と、前記排出配管とを各々加熱する管用ヒータと、前記反応管のTi原料導入口と接続され、前記反応管に前記Ti原料を供給するTi原料供給部と、を備える。
【0008】
本開示に係る反応装置において、前記Ti原料導入口は、前記反応管に複数設けられていてもよい。
【0009】
本開示に係る反応装置において、前記Ti原料導入口は、前記反応管に貯留されるMg-Bi合金溶湯の溶湯表面より鉛直方向下側に設けられていてもよい。
【0010】
本開示に係る反応装置において、前記反応生成物排出口は、前記反応管の中に突出して設けられていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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