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公開番号2023042091
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-03-27
出願番号2021149190
出願日2021-09-14
発明の名称ポリエステル樹脂組成物およびフィルム
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08L 67/02 20060101AFI20230317BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
光学特性、長期耐久性、製膜性さらには加熱によるゲル状異物発生抑制に優れた二軸延伸フィルム、特に積層フィルムに好適なポリエステル樹脂組成物およびフィルム、積層ポリエステルフィルム、多層積層フィルムを提供する。
【解決手段】
(1)芳香族ジカルボン酸単位とアルキレングリコール単位を有するポリエステル樹脂組成物であって、ベンゼンジメタノール由来の基を含有し、ポリエステル樹脂組成物を凍結粉砕し、2時間真空乾燥した後、窒素ガス流通下(流量0.5L/分)、285℃で24時間加熱処理を行った場合のゲル化率(wt%)とポリエステル樹脂組成物の重量に対するベンゼンジメタノール由来の基の含有量(wt%)の関係が式(i)を満たすポリエステル樹脂組成物。
ゲル化率/ベンゼンジメタノール由来の基の含有量≦0.2・・・(i)
(2)ベンゼンジメタノール由来の基を含有するポリエステルフィルムであって、ポリエステルフィルムを凍結粉砕し、2時間真空乾燥した後、窒素ガス流通下(流量0.5L/分)、285℃で24時間加熱処理を行った場合のゲル化率(wt%)とポリエステルフィルム全体の重量に対するベンゼンジメタノール由来の基の含有量(wt%)の関係が式(ii)を満たすポリエステルフィルム。
ゲル化率/ベンゼンジメタノール由来の基の含有量≦0.2・・・(ii)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
芳香族ジカルボン酸単位とアルキレングリコール単位を有するポリエステル樹脂組成物であって、ベンゼンジメタノール由来の基を含有し、ポリエステル樹脂組成物を凍結粉砕し、2時間真空乾燥した後、窒素ガス流通下(流量0.5L/分)、285℃で24時間加熱処理を行った場合のゲル化率(wt%)とポリエステル樹脂組成物の重量に対するベンゼンジメタノール由来の基の含有量(wt%)の関係が式(i)を満たすポリエステル樹脂組成物。
ゲル化率/ベンゼンジメタノール由来の基の含有量≦0.2・・・(i)
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
得られるポリエステル樹脂組成物の重量に対し、ベンゼンジメタノール由来の基を2.8wt%以上36.5wt%以下含有する請求項1に記載のポリエステル樹脂組成物。
【請求項3】
全ジカルボン酸成分に対してナフタレンジカルボン酸由来の基が90mol%以上である請求項1または2に記載のポリエステル樹脂組成物。
【請求項4】
ポリアルキレングリコールを含有する請求項1~3のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂組成物。
【請求項5】
ホスファイト系化合物を含有する請求項1~4のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂組成物。
【請求項6】
ホスファイト系化合物およびヒンダードフェノール系化合物を含有する請求項1~5のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂組成物。
【請求項7】
ベンゼンジメタノール由来の基を含有するポリエステルフィルムであって、ポリエステルフィルムを凍結粉砕し、2時間真空乾燥した後、窒素ガス流通下(流量0.5L/分)、285℃で24時間加熱処理を行った場合のゲル化率(wt%)とポリエステルフィルム全体の重量に対するベンゼンジメタノール由来の基の含有量(wt%)の関係が式(ii)を満たすポリエステルフィルム。
ゲル化率/ベンゼンジメタノール由来の基の含有量≦0.2・・・(ii)
【請求項8】
ベンゼンジメタノール由来の基を含有するポリエステルフィルムからなる層を少なくとも1層以上含む積層ポリエステルフィルムであって、ポリエステルフィルムを凍結粉砕し、2時間真空乾燥した後、窒素ガス流通下(流量0.5L/分)、285℃で24時間加熱処理を行った場合のゲル化率(wt%)とポリエステルフィルム全体の重量に対するベンゼンジメタノール由来の基の含有量(wt%)の関係が式(ii)を満たすポリエステルフィルム。
ゲル化率/ベンゼンジメタノール由来の基の含有量≦0.2・・・(ii)。
【請求項9】
層数が50以上である請求項8に記載の多層積層ポリエステルフィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はポリエステル樹脂組成物およびフィルムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
芳香族成分から構成されるポリエステル樹脂は、機械特性、熱特性、電気特性、光学特性に優れ、様々な用途に用いられている。特に近年、光学用途において、屈折率や透明性を制御するために各種共重合ポリエステルが求められており、その中でもベンゼンジメタノールを共重合したポリエステル樹脂組成物は機械特性、光学特性に優れる。しかしながら、ベンゼンジメタノールを共重合したポリエステル樹脂は、溶融成形などの加熱によりゲル状異物が発生しやすく、フィルム製膜時に異物欠点となる課題がある。
【0003】
例えば特許文献1には、テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、エチレングリコールとp-キシリレングリコールを共重合することにより、環状オリゴマーの発生を抑制する技術が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、p-キシリレングリコールを90mol%以上含有する結晶性の芳香族ポリエステルについて開示されており、実施例にはp-キシレングリコールと、テレフタル酸成分、またはナフタレンジカルボン酸成分を主成分とする芳香族ポリエステルについて開示されている。
【0005】
特許文献3にはp-キシレングリコールを5mol%以上20mol%以下含有する配向結晶化が可能なポリエチレンナフタレートについて開示されており、実施例には
p-キシレングリコールを含有するポリエチレンナフタレート及びこれを用いた多層積層フィルムについて開示されている。
【0006】
しかしながらこれらの技術では、加熱によるゲル状異物の発生抑制が不十分であり、ポリエステル樹脂組成物、またフィルムとして所望の特性を得ることは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平11-335450号公報
特開2012-116914号公報
特開2018-100339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、加熱によるゲル状異物発生抑制に優れた二軸延伸フィルム、特に積層フィルムに好適なポリエステル樹脂組成物およびフィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記した課題を解決するため、本発明は以下の特徴を有するものである。
(1)芳香族ジカルボン酸単位とアルキレングリコール単位を有するポリエステル樹脂組成物であって、ベンゼンジメタノール由来の基を含有し、ポリエステル樹脂組成物を凍結粉砕し、2時間真空乾燥した後、窒素ガス流通下(流量0.5L/分)、285℃で24時間加熱処理を行った場合のゲル化率(wt%)とポリエステル樹脂組成物の重量に対するベンゼンジメタノール由来の基の含有量(wt%)の関係が式(i)を満たすポリエステル樹脂組成物。
ゲル化率/ベンゼンジメタノール由来の基の含有量≦0.2・・・(i)
(2)ベンゼンジメタノール由来の基を含有するポリエステルフィルムであって、ポリエステルフィルムを凍結粉砕し、2時間真空乾燥した後、窒素ガス流通下(流量0.5L/分)、285℃で24時間加熱処理を行った場合のゲル化率(wt%)とポリエステルフィルム全体の重量に対するベンゼンジメタノール由来の基の含有量(wt%)の関係が式(ii)を満たすポリエステルフィルム。
ゲル化率/ベンゼンジメタノール由来の基の含有量≦0.2・・・(ii)
(3)ベンゼンジメタノール由来の基を含有するポリエステルフィルムからなる層を少なくとも1層以上含む積層ポリエステルフィルムであって、ポリエステルフィルムを凍結粉砕し、2時間真空乾燥した後、窒素ガス流通下(流量0.5L/分)、285℃で24時間加熱処理を行った場合のゲル化率(wt%)とポリエステルフィルム全体の重量に対するベンゼンジメタノール由来の基の含有量(wt%)の関係が式(ii)を満たすポリエステルフィルム。
ゲル化率/ベンゼンジメタノール由来の基の含有量≦0.2・・・(ii)。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、加熱によるゲル状異物発生抑制に優れたポリエステル樹脂組成物およびフィルムを提供することができる。これらのフィルムは異物欠点が少なく光学用途や保護フィルム用途に適用することができ、特に、異物管理に厳しい多層積層フィルムなどの用途に提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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