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公開番号2023042067
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-03-27
出願番号2021149147
出願日2021-09-14
発明の名称発熱組成物、及びこれを用いた発熱体の製造方法
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類C09K 5/18 20060101AFI20230317BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】塗工時に要求される良好な物性を長時間維持できる発熱組成物を提供すること。
【解決手段】本発明の発熱組成物は、被酸化性金属の粉末と、炭素材料の粉末と、該被酸化性金属及び該炭素材料を除く多孔性物質の粉末と、増粘剤と、水とを含む。多孔性物質を0.7質量%以上5.0質量%以下含む。水を40質量%以上70質量%以下含む。多孔性物質が含ケイ素無機化合物を含むことも好適である。本発明は、前記発熱組成物を基材に塗工する工程を備える発熱体の製造方法も提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
被酸化性金属の粉末と、炭素材料の粉末と、該被酸化性金属及び該炭素材料を除く多孔性物質の粉末と、増粘剤と、水とを含む発熱組成物であって、
前記発熱組成物全体の質量に対して、前記多孔性物質を0.7質量%以上5質量%以下含み、
前記発熱組成物全体の質量に対して、前記水を40質量%以上70質量%以下含む、発熱組成物。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
20℃及びせん断速度1.3s
-1
における粘度が0.5Pa・s以上50Pa・s以下である、請求項1に記載の発熱組成物。
【請求項3】
前記多孔性物質の細孔容積が1mL/g以上25mL/g以下である、請求項1又は2に記載の発熱組成物。
【請求項4】
前記多孔性物質の嵩密度が0.05g/mL以上0.30g/mL以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の発熱組成物。
【請求項5】
前記多孔性物質が含ケイ素無機化合物を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の発熱組成物。
【請求項6】
前記多孔性物質がケイ酸カルシウムを含む、請求項5に記載の発熱組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の発熱組成物を基材に塗工する工程を備える、発熱体の製造方法。
【請求項8】
撹拌時間の合計が5時間以上24時間以下となるように前記発熱組成物を撹拌し、然る後に、撹拌した該発熱組成物を前記基材に塗工する、請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記発熱組成物を5時間以上48時間以下静置し、次いで、
静置した前記発熱組成物を撹拌し、然る後に、
撹拌した前記発熱組成物を前記基材に塗工する、請求項7又は8に記載の製造方法。
【請求項10】
撹拌した前記発熱組成物として、20℃及びせん断速度1.3s
-1
における粘度が0.5Pa・s以上50Pa・s以下であるものを用いる、請求項8又は9に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発熱組成物、及びこれを用いた発熱体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
空気中の酸素と被酸化性金属との酸化反応に伴う発熱を利用した発熱組成物や発熱体に関する技術が種々提案されている。本出願人は先に、増粘剤溶液と、被酸化性金属の粒子と、炭素成分の水分散液とを投入・混合して被酸化性金属含有塗布液を調製する調製槽である配合槽から、該塗布液を一時的に貯留可能な中継槽である供給槽を経由して塗布手段へ供給する発熱体の製造方法を提案した(特許文献1)。特許文献1に記載の方法によれば、発熱体の製造中間体である被酸化性金属含有塗布物を効率良く製造することができる。
【0003】
特許文献2には、多孔性物質の沈降・凝集を抑制することを目的として、水性溶媒100重量部に対し8~30重量部の多孔性物質と2~4重量部の合成樹脂とを含む塗料組成物に、該塗料組成物の全体量の0.002~0.05%のセルロース系ナノファイバーが添加された水性塗料組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-100470号公報
特開2019-167497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術のように塗布物を調製する方法を行う場合、塗布物を実際に基材に塗工するまでに、塗布物を槽内に長時間保持しておくことがある。このとき、塗布物中の材料の分散状態を維持するために撹拌を行うが、撹拌によって該塗布物の粘度が経時的に低下するとともに、固形分の離水が不可逆的に生じてしまうことが本発明者の検討によって明らかとなった。また、このような現象が発生した塗布物は、再度撹拌を行ったとしても、塗工に適した物性を有する塗布物とはならないことも本発明者の検討によって明らかとなった。粘度の低下や離水が生じた塗布物は固形分の沈殿が生じており、塗工時における目詰まり等の不具合が生じたり、得られる発熱体の品質への悪影響が生じたりする可能性がある。これらの点に関して、特許文献1に記載の技術は改善の余地があった。またこれらの課題を解決することに関して、特許文献2に記載の技術では何ら検討されていない。
【0006】
したがって、本発明は、塗工時に要求される良好な物性を長時間維持できる発熱組成物、及びこれを用いた発熱体の製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、発熱組成物に関する。
前記発熱組成物は、被酸化性金属の粉末と、炭素材料の粉末と、該被酸化性金属及び該炭素材料を除く多孔性物質の粉末と、増粘剤と、水とを含むことが好ましい。
前記発熱組成物は、前記発熱組成物全体の質量に対して、前記多孔性物質を0.7質量%以上5質量%以下含むことが好ましい。
前記発熱組成物は、前記発熱組成物全体の質量に対して、前記水を40質量%以上70質量%以下含むことが好ましい。
【0008】
また本発明は、前記発熱組成物を基材に塗工する工程を備える、発熱体の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、塗工時に要求される良好な物性を長時間維持できる発熱組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。
発熱組成物は、被酸化性金属と空気中の酸素との酸化反応に伴う発熱を利用して発熱可能なものであり、典型的には、電解質と組み合わせて、使い捨てカイロなどの温熱具に備えられた発熱体の構成材料として使用される。
発熱組成物及びこれを用いて製造された発熱体を備える温熱具は、各種の物品や、人体あるいは衣類などの加熱対象体に適用されて、加熱対象体の加温又は保温に好適に用いられる。加熱対象体が人体である場合、その適用部位としては例えば肩、首、顔、目、腰、肘、膝、太腿、下腿、腹、下腹部、手、足裏等が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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