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公開番号2023039336
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-03-20
出願番号2021146463
出願日2021-09-08
発明の名称液体吐出装置及び制御方法
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人谷・阿部特許事務所
主分類B41J 2/015 20060101AFI20230313BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】ヒータ材へのダメージを抑制し、エージングを速やかに完了すること。
【解決手段】本発明の一実施形態は、発熱素子と、前記発熱素子と液体との接触を遮断する第1保護層と、前記第1保護層のうち一部を覆い第1電極として機能する第2保護層と、前記液体を介して前記第1電極と電気的に接続される第2電極と、前記液体を吐出する吐出口と、を有する液体吐出ヘッドと、前記第1電極と前記第2電極との少なくとも一方の電位を変化させることで、エージング時と印字時との夫々において、該第1電極と該第2電極との間の電位差を所定の値にする制御を行う制御手段と、を有する液体吐出装置であって、エージング時の電位差をΔVaとし、印字時の電位差をΔVpとしたとき、ΔVa≠ΔVpを満たす、ことを特徴とする液体吐出装置である。
【選択図】図14
特許請求の範囲【請求項1】
液体の吐出に要するエネルギーを発生するための発熱素子と、前記発熱素子と前記液体との接触を遮断する第1保護層と、前記第1保護層のうち一部を覆い第1電極として機能する第2保護層と、前記液体を介して前記第1電極と電気的に接続される第2電極と、前記液体を吐出する吐出口と、を有する液体吐出ヘッドと、
前記第1電極と前記第2電極との少なくとも一方の電位を変化させることで、エージング時と印字時との夫々において、該第1電極と該第2電極との間の電位差を所定の値にする制御を行う制御手段と、
を有する液体吐出装置であって、
エージング時の前記第1電極の電位をVah、前記第2電極の電位をVac、該第1電極の電位Vahと該第2電極の電位Vacとの電位差をΔVa(=Vac-Vah)とし、
印字時の前記第1電極の電位をVph、前記第2電極の電位をVpc、該第1電極の電位Vphと該第2電極の電位Vpcとの電位差をΔVp(=Vpc-Vph)としたとき、
式(1)を満たす、
ことを特徴とする液体吐出装置。
ΔVa≠ΔVp・・・式(1)
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
式(2)を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
ΔVa<ΔVp・・・式(2)
【請求項3】
式(3)を満たす、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
ΔVp≧0・・・式(3)
【請求項4】
式(4)を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
ΔVa>ΔVp・・・式(4)
【請求項5】
式(5)を満たす、ことを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
ΔVp≧0・・・式(5)
【請求項6】
式(6)を満たす、ことを特徴とする請求項4に記載の液体吐出装置。
ΔVp<0・・・式(6)
【請求項7】
式(7)を満たす、ことを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
ΔVa≦0・・・式(7)
【請求項8】
式(8)を満たす、ことを特徴とする請求項6に記載の液体吐出装置。
ΔVa>0・・・式(8)
【請求項9】
式(9)を満たす、ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の液体吐出装置。
Vah=Vph・・・式(9)
【請求項10】
式(10)を満たす、ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の液体吐出装置。
Vac=Vpc・・・式(10)
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、インク等の液体を吐出する液体吐出ヘッドを有する液体吐出装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
マルチファンクションプリンタ等の記録装置が採用する記録方式のうち、インクジェット記録方式は、ノンインパクト記録方式であり、低騒音、高密度、且つ高速の記録が可能であるため、広く採用されている。インクジェット記録装置は、インクジェットヘッドを搭載するキャリアを駆動する機構と、記録紙等の記録媒体を搬送する搬送機構と、これらを制御するための制御構成と、を有する。尚、本明細書では、インクジェットヘッドを単純に「(記録)ヘッド」と呼ぶ。また、インク等の液体を吐出するヘッドを「液体吐出ヘッド」と呼ぶ。
【0003】
記録ヘッドの吐出口からインクを吐出するためのエネルギーを発生する方式として、ピエゾ素子等の電気機械変換素子を用いてインクを加圧する方式、レーザ等の電磁波を照射して発熱により発泡を生じさせて気泡の圧力を利用する方式がある。また、発熱抵抗体を有する電気熱変換素子(以下、「ヒータ」と呼ぶ)によってインクを加熱することで発泡を生じさせる方式がある。
【0004】
このヒータを用いた記録ヘッドは、ヒータがインクを加熱することによってその表面にインクの焦げ付きが生じ、吐出速度が大きく変化することがある。このような記録ヘッドに用いられるインクは、色剤が染料系あるいは顔料系のインクが多く、それらの色剤は水に対して不溶性あるいは難溶性を有するものが多い。そのため、不溶性、難溶性の物質が、上述したヒータに焦げ付くため、吐出特性が変化し易いと言われている。
【0005】
ところで、ヘッド装着時等、ヒータ表層にコゲが殆どない時に、上記のような焦げ付き易いインクを吐出した場合、ヒータ上にコゲが生じる結果、初期の吐出特性が大きく変化する(例えば、吐出速度が下がる)ことが知られている。この初期の吐出特性の変化によって、画像弊害が発生する虞があり、例えば、着弾位置ずれによる細線、文字の乱れ、色味の変化等が発生する。
【0006】
この問題に対して、特許文献1には、紙面への記録の前に、紙面への記録に寄与しない予備的なインク吐出処理(以下、エージングともいう)を予め行うことが提案されている。エージングによりヒータ面にインクのコゲをある程度付けて、ヒータ面上のコゲを均一化し(コゲの脱着をほぼ平衡状態にし)、ヒータ面を安定化させて、初期の吐出特性の変化を抑制する。
【0007】
また、特許文献2には、ヒータの熱作用部を含む領域に、インクとの電気化学反応を生じさせるための電極となるよう電気的接続が可能に配置された上部保護層を有するヘッドが提案されている。
【0008】
さらに、特許文献3には、ヒータが加熱される部分を覆う上部保護層と、上部保護層を一方の電極とし、電極と液体を介して接続している対向電極と、を有する液体吐出ヘッドが提案されている。特許文献3の液体吐出ヘッドは、上部保護層電極と対向電極との間で電界を生成する電位制御手段を有し、通常の印字時に、対向電極の電位を上部保護層電極の電位より相対的に大きくしており、これによって、コゲが上部保護層に付きにくくなるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2014-131867号公報
特開2008-105364号公報
特開2019-38127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、前述の特許文献には、以下の課題が存在する。詳しく説明すると、エージングを加速するために、記録時等の通常印加に用いられる電圧パルスより大きな電圧値のパルスを印加したり、通常印加する時間よりも長く記録素子に印加したりする場合に、問題が発生する。この場合、通電されるヒータ材に過剰なエネルギーが付与されるため、ヒータ材にダメージを与え、寿命を短くする恐れがある。
(【0011】以降は省略されています)

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