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公開番号
2023038942
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2023-03-17
出願番号
2022142299
出願日
2022-09-07
発明の名称
サブマージアーク溶接用ボンドフラックス及び溶接金属
出願人
株式会社神戸製鋼所
代理人
弁理士法人栄光事務所
主分類
B23K
35/362 20060101AFI20230310BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約
【課題】PWHT後に優れた引張強度及び靱性を有する溶接金属を得ることができる高Crフェライト系耐熱鋼のサブマージアーク溶接用ボンドフラックスを提供する。
【解決手段】高Crフェライト系耐熱鋼のサブマージアーク溶接用ボンドフラックスは、
フラックス全質量に対する質量%で、MgO:25.0%~36.0%、Ca:7.0%~18.0%、F:4.5%~12.0%、Al
2
O
3
:9.5%~21.7%、SiO
2
:8.0%~20.0%、CO
2
:1.0%~8.0%、Na:0.5%~4.0%、
を含有し、ZrO
2
:4.0%以下、Al:0.80%以下、C:0.12%以下であり、フラックス中のMgO、F、CO
2
の含有量をそれぞれ[MgO]、[F]、[CO
2
]とする場合に、式(1):([MgO]+2.055×[F])/([CO
2
])により得られる値が6.0~45.0である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
高Crフェライト系耐熱鋼用のサブマージアーク溶接用ボンドフラックスであって、
フラックス全質量に対して、
MgO:25.0質量%以上36.0質量%以下、
Ca:7.0質量%以上18.0質量%以下、
F:4.5質量%以上12.0質量%以下、
Al
2
O
3
:9.5質量%以上21.7質量%以下、
SiO
2
:8.0質量%以上20.0質量%以下、
CO
2
:1.0質量%以上8.0質量%以下、
Na:0.5質量%以上4.0質量%以下、を含有し、
ZrO
2
:4.0質量%以下、
Al:0.80質量%以下、
C:0.12質量%以下、であり、
フラックス中のMgO含有量をフラックス全質量に対する質量%で[MgO]とし、フラックス中のF含有量をフラックス全質量に対する質量%で[F]とし、フラックス中のCO
2
含有量をフラックス全質量に対する質量%で[CO
2
]とする場合に、下記式(1)により得られる値が6.0以上45.0以下、であることを特徴とするサブマージアーク溶接用ボンドフラックス。
式(1):([MgO]+2.055×[F])/([CO
2
])
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
さらに、フラックス全質量に対して、
Mn:0.5質量%以上2.5質量%以下、を含有することを特徴とする請求項1に記載のサブマージアーク溶接用ボンドフラックス。
【請求項3】
さらに、フラックス全質量に対して、
K:0.5質量%以上3.0質量%以下、を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のサブマージアーク溶接用ボンドフラックス。
【請求項4】
さらに、フラックス全質量に対して、
Li:0.05質量%以上0.20質量%以下、を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のサブマージアーク溶接用ボンドフラックス。
【請求項5】
さらに、フラックス全質量に対して、
Li:0.05質量%以上0.20質量%以下、を含有することを特徴とする請求項3に記載のサブマージアーク溶接用ボンドフラックス。
【請求項6】
サブマージアーク溶接用ワイヤとともに用いられ、
前記サブマージアーク溶接用ワイヤは、ワイヤ全質量に対して、
C:0.030質量%以上0.080質量%以下、
Si:0.05質量%以上0.30質量%以下、
Mn:0.50質量%以上2.20質量%以下、
Ni:0.30質量%以上1.00質量%以下、
Cr:8.00質量%以上10.50質量%以下、
Mo:0.80質量%以上1.20質量%以下、
V:0.10質量%以上0.40質量%以下、
Nb:0.020質量%以上0.095質量%以下、
N:0.016質量%以上0.065質量%以下、を含有し、
P:0.015質量%以下、
S:0.010質量%以下、であり、
残部がFe及び不可避的不純物であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のサブマージアーク溶接用ボンドフラックス。
【請求項7】
サブマージアーク溶接用ワイヤとともに用いられ、
前記サブマージアーク溶接用ワイヤは、ワイヤ全質量に対して、
C:0.030質量%以上0.080質量%以下、
Si:0.05質量%以上0.30質量%以下、
Mn:0.50質量%以上2.20質量%以下、
Ni:0.30質量%以上1.00質量%以下、
Cr:8.00質量%以上10.50質量%以下、
Mo:0.80質量%以上1.20質量%以下、
V:0.10質量%以上0.40質量%以下、
Nb:0.020質量%以上0.095質量%以下、
N:0.016質量%以上0.065質量%以下、を含有し、
P:0.015質量%以下、
S:0.010質量%以下、であり、
残部がFe及び不可避的不純物であることを特徴とする、請求項3に記載のサブマージアーク溶接用ボンドフラックス。
【請求項8】
サブマージアーク溶接用ワイヤとともに用いられ、
前記サブマージアーク溶接用ワイヤは、ワイヤ全質量に対して、
C:0.030質量%以上0.080質量%以下、
Si:0.05質量%以上0.30質量%以下、
Mn:0.50質量%以上2.20質量%以下、
Ni:0.30質量%以上1.00質量%以下、
Cr:8.00質量%以上10.50質量%以下、
Mo:0.80質量%以上1.20質量%以下、
V:0.10質量%以上0.40質量%以下、
Nb:0.020質量%以上0.095質量%以下、
N:0.016質量%以上0.065質量%以下、を含有し、
P:0.015質量%以下、
S:0.010質量%以下、であり、
残部がFe及び不可避的不純物であることを特徴とする、請求項4に記載のサブマージアーク溶接用ボンドフラックス。
【請求項9】
請求項1又は2に記載のサブマージアーク溶接用ボンドフラックスを使用して形成されることを特徴とする、溶接金属。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高Crフェライト系耐熱鋼の溶接に適したサブマージアーク溶接用ボンドフラックス及び溶接金属に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
火力発電ボイラやタービン、石油精製用圧力容器、各種耐熱耐圧鋼管等は、高温、高圧環境下で使用されるため、その使用環境に応じて、種々の耐熱鋼板が使用されている。例えば、圧力容器合金鋼板としては、ASTM(American Society for Testing and Materials:米国材料試験協会)規格やASME(American Society of Mechanical Engineers:米国機械協会)規格に規定される、A387Gr.91が挙げられる。そして、このような耐熱鋼材を対象として使用される溶接材料について、既に多くの提案がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、9Cr-1Mo鋼のサブマージアーク溶接方法が開示されている。上記特許文献1に記載の溶接方法は、含有成分の含有量が制御されたワイヤとフラックスとを組み合わせて溶接する方法であり、割れを防止し、優れた高温強度及び靱性を得ることができることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平1-258894号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、近年、溶接金属の機械的性能のさらなる向上が要求されており、上記特許文献1に記載の溶接方法を用いても、要求される機械的性能を満足することができない。具体的には、PWHT(溶接後熱処理:Post Weld Heat Treatment)後に、引張強度と靱性とがより一層優れた溶接金属を得ることができる溶接材料が要求されている。
【0006】
本発明は、上述した状況に鑑みてなされたものであり、PWHT後に優れた引張強度及び靱性を有する溶接金属を得ることができる高Crフェライト系耐熱鋼のサブマージアーク溶接用ボンドフラックス、並びに優れた引張強度及び靱性を有する溶接金属を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の上記目的は、サブマージアーク溶接用ボンドフラックスに係る下記[1]の構成により達成される。
[1] 高Crフェライト系耐熱鋼用のサブマージアーク溶接用ボンドフラックスであって、
フラックス全質量に対して、
MgO:25.0質量%以上36.0質量%以下、
Ca:7.0質量%以上18.0質量%以下、
F:4.5質量%以上12.0質量%以下、
Al
2
O
3
:9.5質量%以上21.7質量%以下、
SiO
2
:8.0質量%以上20.0質量%以下、
CO
2
:1.0質量%以上8.0質量%以下、
Na:0.5質量%以上4.0質量%以下、を含有し、
ZrO
2
:4.0質量%以下、
Al:0.80質量%以下、
C:0.12質量%以下、であり、
フラックス中のMgO含有量をフラックス全質量に対する質量%で[MgO]とし、フラックス中のF含有量をフラックス全質量に対する質量%で[F]とし、フラックス中のCO
2
含有量をフラックス全質量に対する質量%で[CO
2
]とする場合に、下記式(1)により得られる値が6.0以上45.0以下、であることを特徴とするサブマージアーク溶接用ボンドフラックス。
式(1):([MgO]+2.055×[F])/([CO
2
])
【0008】
サブマージアーク溶接用ボンドフラックスに係る本発明の好ましい実施形態は、以下の[2]~[5]に関する。
【0009】
[2] さらに、フラックス全質量に対して、
Mn:0.5質量%以上2.5質量%以下、を含有することを特徴とする[1]に記載のサブマージアーク溶接用ボンドフラックス。
【0010】
[3] さらに、フラックス全質量に対して、
K:0.5質量%以上3.0質量%以下、を含有することを特徴とする[1]又は[2]に記載のサブマージアーク溶接用ボンドフラックス。
(【0011】以降は省略されています)
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