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公開番号2023038904
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-03-17
出願番号2022116580
出願日2022-07-21
発明の名称負熱膨張材、その製造方法及びペースト
出願人日本化学工業株式会社
代理人弁理士法人あしたば国際特許事務所
主分類C01B 25/45 20060101AFI20230310BHJP(無機化学)
要約【解決課題】溶媒としてプロピレンカーボネートを用いた場合において、適度な粘度を有するペーストが得られるリン酸タングステン酸ジルコニウムを含む負熱膨張材を提供すること。
【解決手段】少なくとも、リン酸タングステン酸ジルコニウム粒子と、該リン酸タングステン酸ジルコニウム粒子の粒子表面に存在している過酸化水素と、からなる表面改質リン酸タングステン酸ジルコニウム粒子を含むことを特徴とする負熱膨張材。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも、リン酸タングステン酸ジルコニウム粒子と、該リン酸タングステン酸ジルコニウム粒子の粒子表面に存在している過酸化水素と、からなる表面改質リン酸タングステン酸ジルコニウム粒子を含むことを特徴とする負熱膨張材。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記表面改質リン酸タングステン酸ジルコニウム粒子は、リン酸タングステン酸ジルコニウム粒子と、過酸化水素及びリンのオキソ酸と、の接触物であることを特徴とする請求項1記載の負熱膨張材。
【請求項3】
前記表面改質リン酸タングステン酸ジルコニウム粒子は、リン酸タングステン酸ジルコニウム粒子に、過酸化水素及びリンのオキソ酸の溶液を混合することにより得られたものであることを特徴とする請求項1記載の負熱膨張材。
【請求項4】
前記リンのオキソ酸が、リン酸であることを特徴とする請求項2又は3記載の負熱膨張材。
【請求項5】
前記リン酸タングステン酸ジルコニウムは、副成分元素を更に含有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の負熱膨張材。
【請求項6】
前記副成分元素が、Mg、V及びAlの金属元素から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項5に記載の負熱膨張材。
【請求項7】
プロピレンカーボネートを分散媒として下記計算式(1)から求められるRspの値が0.15以下であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の負熱膨張材。
Rsp=(Rav/Rb)-1 (1)
(式(1)中、Ravは、プロピレンカーボネートに負熱膨張材を分散させた状態でパルスNMR測定したときのNMR緩和時間の逆数である。Rbは、プロピレンカーボネートに負熱膨張材を分散させていない状態でパルスNMR測定したときのNMR緩和時間の逆数である。)
【請求項8】
リン酸タングステン酸ジルコニウム粒子に、過酸化水素及びリンのオキソ酸を接触させて、表面改質リン酸タングスデン酸ジルコニウム粒子を得る接触工程を有することを特徴とする負熱膨張材の製造方法。
【請求項9】
前記リン酸タングステン酸ジルコニウム粒子と、過酸化水素及びリンのオキソ酸を含む溶液と、を混合することにより、前記接触工程を行うことを特徴とする請求項8に記載の負熱膨張材の製造方法。
【請求項10】
前記リン酸タングステン酸ジルコニウムは、副成分元素を更に含有することを特徴とする請求項8又は9記載の負熱膨張材の製造方法
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、温度上昇に対して収縮する性質を有する負熱膨張材、その製造方法及び該負熱膨張材を含むペーストに関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
多くの物質は温度が上昇すると、熱膨張によって長さや体積が増大する。これに対して、温めると逆に体積が小さくなる負の熱膨張を示す材料(以下「負熱膨張材」ということもある。)も知られている。負の熱膨張を示す材料は、他の材料とともに用いて、温度変化による材料の熱膨張の変化を抑制することができることが知られている。
【0003】
負の熱膨張を示す材料としては、例えば、β-ユークリプタイト、タングステン酸ジルコニウム(ZrW



)、リン酸タングステン酸ジルコニウム(Zr

WO

(PO



)、Zn

Cd
1-x
(CN)

、マンガン窒化物、ビスマス・ニッケル・鉄酸化物等が知られている。
【0004】
リン酸タングステン酸ジルコニウムの線膨張係数は、0~400℃の温度範囲で、-3.4~-3.0ppm/Kであり負熱膨張性が大きく、正の熱膨張を示す材料(以下「正熱膨張材」ということもある。)と併用することで、低熱膨張の材料を製造することができる(例えば、特許文献1~2参照)。
【0005】
本発明者らも、先に負熱膨張材として有用なリン酸タングスデン酸ジルコニウムを提案した(特許文献3~4)。
【0006】
負熱膨張材、更にバインダー樹脂及び低融点ガラス等のフラックス材を含むペーストは、例えばOELD、FED、PDP、LCD等のFPD、OEL素子(OLED)等の発光素子を使用した照明装置、色素増感型太陽電池のような太陽電池等の電子デバイスを構成するガラスパネル、MEMS(Micro Electro Mecanical System)や光デバイス等の電子部品のパッケージ、照明用バルブ、複層ガラスのようなガラス部材等の封着材料や封止材料として用いることが提案されている。
【0007】
封着材料や封止材料のペーストの溶媒としては、多くの場合プロピレンカーボネート等が用いられている(例えば、特許文献5~7等参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2005-35840号公報
特開2015-10006号公報
特開2020-2000号公報
特許第6105140号公報
特開2019-94250号公報、0050段落
特開2021-35895号公報、0054段落
特開2018-90434号公報、0067段落
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、リン酸タングステン酸ジルコニウムを負熱膨張材として用いた封着材料の調製において、溶媒としてプロピレンカーボネートを用いたときにペーストの粘度が低くなり易く、ペーストとして好適な粘度をもったものが得られ難いという問題があり、また、負熱膨張材と混合するバインダー樹脂、溶剤、或いは正熱膨張材料の物質は、その性状が様々であり、その性状に合った種々の表面特性を有するリン酸タングステン酸ジルコニウムを含む負熱膨張材の開発も要望されている。
【0010】
従って、本発明の目的は、溶媒としてプロピレンカーボネートを用いた場合において、適度な粘度を有するペーストが得られるリン酸タングステン酸ジルコニウムを含む負熱膨張材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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