TOP特許意匠商標
特許ウォッチ DM通知 Twitter
公開番号2023034384
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-03-13
出願番号2021140601
出願日2021-08-31
発明の名称成形体
出願人株式会社クラレ
代理人
主分類C08F 216/06 20060101AFI20230306BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】優れた水溶性を有するとともに、高い機械強度を有する、ビニルアルコール系重合体を含む成形体を提供すること。
【解決手段】
アニオン性モノマー単位(A)、ビニルアルコールモノマー単位(B)、及び下記式(I)で表されるアセタール基を有する構成単位(C)を有し、前記アニオン性モノマー単位(A)を0.1~6モル%含有するビニルアルコール系重合体(X)を含む成形体。
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2023034384000007.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">37</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">168</com:WidthMeasure> </com:Image> [式(I)中、R1は水素原子、又は官能基で置換されていてもよい炭素数1~10の直鎖炭化水素基、分岐炭化水素基、環状炭化水素基、アリール基、若しくは複素芳香環基を表し、*は結合手を示す。]
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アニオン性モノマー単位(A)、ビニルアルコールモノマー単位(B)、及び下記式(I)で表されるアセタール基を有する構成単位(C)を有し、前記アニオン性モノマー単位(A)を0.1~6モル%含有するビニルアルコール系重合体(X)を含む成形体。
JPEG
2023034384000006.jpg
37
168
[式(I)中、R

は水素原子、又は官能基で置換されていてもよい炭素数1~10の直鎖炭化水素基、分岐炭化水素基、環状炭化水素基、アリール基、若しくは複素芳香環基を表し、*は結合手を示す。]
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
前記ビニルアルコール系重合体(X)に含まれる前記構成単位(C)の含有量が0.1~10モル%である、請求項1に記載の成形体。
【請求項3】
前記ビニルアルコール系重合体(X)に含まれる前記ビニルアルコールモノマー単位(B)の含有量が60~99モル%である、請求項1又は2に記載の成形体。
【請求項4】
前記R

が、アニオン性基を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の成形体。
【請求項5】
前記R

が、官能基で置換されていてもよい炭素数1~10の環状炭化水素基又はアリール基である、請求項1~4のいずれか1項に記載の成形体。
【請求項6】
フィルムである、請求項1~5のいずれか1項に記載のフィルム。
【請求項7】
水溶性フィルムである、請求項6に記載のフィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はビニルアルコール系重合体を含む成形体に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
ビニルアルコール系重合体は、高い結晶性に起因する優れた皮膜特性(機械強度、耐油性、造膜性、酸素ガスバリア性等)や親水性を利用して、各種バインダーや包装体、シート、フィルム、繊維等に広く利用されている。一部では、ビニルアルコール系重合体の優れた水への溶解速度を利用して、水溶性の繊維やフィルムとしても利用されている。
【0003】
近年では、作業性などの観点から、水への溶解速度がより速い水溶性の成形体が必要とされている。従来から水への溶解性を改善する方法としては、ビニルアルコール系重合体に各種変性基を導入する方法が提案されている。例えば、特許文献1ではカルボキシル基及び/又はスルホ基を有する単量体を共重合したビニルアルコール系重合体を用いたフィルムにて機械的強度、冷水易溶性が優れることが開示されており、特許文献2では、スルホ基を有するアルデヒドをアセタール化したビニルアルコール系重合体を用いることで、水への浸漬初期の溶解性が抑えられた水溶性フィルムが開示されている。さらに、特許文献3には、いかに変性するかは関係なくスルホン酸やカルボン酸等を含む酸安定性水溶性ポリビニルアルコールを用いることで、酸性環境に長期間曝露された後に冷水中で溶解するフィルムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-139240号公報
国際公開第2019/159756号
特許第5532477号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、発明者らが検討したところ、カルボキシル基やスルホ基のようなアニオン性基を有する単量体のみを共重合したビニルアルコール系重合体、又はアセタール基を含んだビニルアルコール系重合体を含む成形体は、水溶性は向上するものの、機械強度が十分でない場合があり、高い強度が要求される成形体の用途には不向きであることが分かった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前記課題を解決するため詳細に検討を重ね、アニオン性モノマー単位(A)、ビニルアルコールモノマー単位(B)、及び下記式(I)で表されるアセタール基を有する構成単位(C)を有し、アニオン性モノマー単位(A)がある特定の割合を含むことで、上記構造を有するビニルアルコール系重合体(X)を含む成形体が、優れた水溶性と高い機械強度を両立できることを見出し、本発明の完成に至った。すなわち、本発明は、以下の好適な態様を包含する。
【0007】
[1]アニオン性モノマー単位(A)、ビニルアルコールモノマー単位(B)、及び下記式(I)で表されるアセタール基を有する構成単位(C)を有し、前記アニオン性モノマー単位(A)を0.1~6モル%含有するビニルアルコール系重合体(X)を含む成形体。
JPEG
2023034384000001.jpg
37
168
[式(I)中、R

は水素原子、又は官能基で置換されていてもよい炭素数1~10の直鎖炭化水素基、分岐炭化水素基、環状炭化水素基、アリール基、若しくは複素芳香環基を表し、*は結合手を示す。]
[2]前記ビニルアルコール系重合体(X)に含まれる前記構成単位(C)の含有量が0.1~10モル%である、[1]に記載の成形体。
[3]前記ビニルアルコール系重合体(X)に含まれる前記ビニルアルコールモノマー単位(B)の含有量が60~99モル%である、[1]又は[2]に記載の成形体。
[4]前記R

が、アニオン性基を有する、[1]~[3]のいずれか1項に記載の成形体。
[5]前記R

が、官能基で置換されていてもよい炭素数1~10の環状炭化水素基又はアリール基である、[1]~[4]のいずれか1項に記載の成形体。
[6]フィルムである、[1]~[5]のいずれか1項に記載のフィルム。
[7]水溶性フィルムである、[6]に記載のフィルム。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、優れた水溶性を有するとともに、高い機械強度を有するビニルアルコール系重合体を含む成形体を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明は本実施形態に限定されない。
【0010】
[成形体を構成するビニルアルコール系重合体(X)]
本発明の成形体は、アニオン性モノマー単位(A)、ビニルアルコールモノマー単位(B)、及び下記式(I)で表されるアセタール基を有する構成単位(C)を有し、前記アニオン性モノマー単位(A)を0.1~6モル%含有する、ビニルアルコール系重合体(X)を含む。
JPEG
2023034384000002.jpg
37
168
[式(I)中、R

は水素原子、又は官能基で置換されていてもよい炭素数1~10の直鎖炭化水素基、分岐炭化水素基、環状炭化水素基、アリール基、若しくは複素芳香環基を表し、*は結合手を示す。]
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社クラレ
成形体
2か月前
個人
高分子合成方法
1か月前
株式会社日本触媒
樹脂組成物
2か月前
東レ株式会社
繊維強化樹脂基材
1か月前
個人
アスファルト舗装用混合物
21日前
東レ株式会社
炭素繊維複合材料
2か月前
太平化学産業株式会社
難燃性組成物
23日前
日本エイアンドエル株式会社
組成物
14日前
株式会社日本触媒
硬化性樹脂組成物
1か月前
株式会社日本触媒
空孔形成用組成物
1日前
東ソー株式会社
リサイクル樹脂組成物
2か月前
株式会社スリーボンド
光硬化性組成物
10日前
三菱ケミカル株式会社
エポキシ化合物
2日前
東レ株式会社
樹脂組成物および成形品
2か月前
株式会社日本触媒
アンチブロッキング剤
1か月前
アイカ工業株式会社
光硬化型樹脂組成物
1か月前
三菱ケミカル株式会社
フェノール化合物
2日前
東洋紡株式会社
積層ポリエステルフィルム
1か月前
株式会社カネカ
樹脂組成物およびフィルム
13日前
日澱化學株式会社
液状油性物質の吸着基材
1か月前
三洋化成工業株式会社
樹脂粒子の製造方法
2か月前
東ソー株式会社
ポリウレタン形成性組成物
1か月前
株式会社カネカ
樹脂組成物およびフィルム
17日前
積水化学工業株式会社
発泡体
2か月前
積水化学工業株式会社
発泡体
2か月前
三洋化成工業株式会社
変性ポリオレフィン
2か月前
三洋化成工業株式会社
熱可塑性樹脂組成物
2か月前
戸田工業株式会社
複合粒子粉末
24日前
北興化学工業株式会社
エポキシ樹脂系組成物
2日前
長瀬産業株式会社
難燃剤造粒物
2か月前
株式会社ジェイエスピー
多層発泡粒子
2か月前
帝人株式会社
樹脂組成物及び複合材料
27日前
三洋化成工業株式会社
紫外線硬化性樹脂組成物
2か月前
ダイキン工業株式会社
表面処理剤
24日前
三洋化成工業株式会社
リン原子含有ポリオール
1か月前
グンゼ株式会社
樹脂成形体
10日前
続きを見る