TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
DM通知
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2023030325
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2023-03-08
出願番号
2021135385
出願日
2021-08-23
発明の名称
光学フィルムの製造方法
出願人
大倉工業株式会社
代理人
主分類
C08J
7/043 20200101AFI20230301BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】樹脂フィルム上にフェノール系化合物を含む易接着組成物を塗布、乾燥し、フェノール系化合物を含む易接着層を形成するに際し、フェノール系化合物に起因する易接着層の変色を抑制する光学フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】樹脂フィルムの表面にバインダー樹脂とフェノール系化合物とを含む熱硬化性易接着組成物を塗布し、樹脂フィルム表面に塗膜を形成する塗布工程と、塗膜を加熱し、乾燥させ、樹脂フィルム表面に易接着層を形成する硬化工程と、易接着層に活性エネルギー線を照射する照射工程と、をこの順に備えることを特徴とする光学フィルムの製造方法。
【選択図】 図2
特許請求の範囲
【請求項1】
樹脂フィルムの表面にバインダー樹脂とフェノール系化合物とを含む熱硬化性易接着組成物を塗布し、前記樹脂フィルム表面に塗膜を形成する塗布工程と、
前記塗膜を加熱し、乾燥させ、前記樹脂フィルム表面に易接着層を形成する硬化工程と、
前記易接着層に活性エネルギー線を照射する照射工程と、
をこの順に備えることを特徴とする光学フィルムの製造方法。
続きを表示(約 760 文字)
【請求項2】
前記フェノール系化合物は、フェノール系酸化防止剤であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項3】
前記活性エネルギー線は、紫外線であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項4】
前記照射工程は、積算光量が550mJ/cm
2
以上となるよう照射することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項5】
前記照射工程は、酸素存在下にて行われることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項6】
前記硬化工程は、塗膜の乾燥温度が90℃以上となるよう加熱することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項7】
樹脂フィルムの表面にバインダー樹脂とフェノール系化合物とを含む熱硬化性易接着組成物からなる易接着層を有する光学フィルムであって、前記光学フィルムは100℃以上140℃以下のいずれかの温度にて5分間加熱された前後におけるCIE1976色空間の透過光のa
*
値の変化が下記式(I)を満たすことを特徴とする光学フィルム。
(加熱後の光学フィルムのa
*
値)-(加熱前の光学フィルムのa
*
値)<0.02・・式(I)
【請求項8】
前記光学フィルムが下記式(II)を満たすことを特徴とする請求項7に記載の光学フィルム。
-0.15<(加熱後の光学フィルムのa
*
値)-(加熱前の光学フィルムのa
*
値)<0.02・・式(II)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂フィルムの表面に易接着層を形成する光学フィルムの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、タッチパネル等の用途が拡大している。このようなデバイスでは保護フィルム、位相差フィルム、前面板等の光学フィルムに、各種の樹脂フィルムが用いられている。光学フィルムには、高い透明性が求められることから、樹脂フィルムとして、ポリエステル系フィルム、シクロオレフィン系フィルム、アクリル系フィルム等が使用されている。
【0003】
光学フィルムは、通常、他の機能性フィルムと積層された状態で使用されることが多く、他の機能性フィルムとの密着性が良好であることが必要である為、光学フィルムの表面にポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シロキサン系樹脂等の助接着性の樹脂(バインダー樹脂)を主成分とする易接着層を設け、光学フィルムに易接着性を付与することが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
WO15/098539
WO16/088633
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、易接着層には耐久性向上等を目的としてフェノール系酸化防止剤を配合することがある。このような易接着層は、フェノール系酸化防止剤を含む易接着組成物を樹脂フィルムの表面に塗工して塗膜を形成し、次いで、該塗膜を乾燥・硬化して樹脂フィルム上に易接着層が形成される。しかしながら、フェノール系酸化防止剤を含む易接着組成物は、塗膜の乾燥や硬化時の加熱により易接着層が変色し、赤味を呈することがある。また、フェノール系酸化防止剤を含む易接着層を備える光学フィルムは、他の塗工層を設ける際の乾燥時や、他の機能性フィルムとの貼合後の乾燥時など、易接着層が加熱された際、易接着層が変色し、赤味を呈することがある。易接着層が赤味を呈すると、光学フィルムの透明性が損なわれ、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、タッチパネル等のデバイスに利用できないといった種々の問題が発生する。
【0006】
本発明はこのような問題に鑑みなされたものであり、樹脂フィルム上にフェノール系化合物を含む易接着組成物を塗布、乾燥し、フェノール系化合物を含む易接着層を形成するに際し、フェノール系化合物に起因する易接着層の変色(赤味)を抑制する光学フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、フェノール系化合物を含む易接着組成物を用いて樹脂フィルム上に易接着層を形成するに際し、フェノール系化合物に起因する易接着層の変色を抑制する光学フィルムの製造方法について鋭意検討した結果、易接着層の形成後、易接着層に紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより、易接着層の変色が抑制され、透明性に優れる光学フィルムを得ることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明によれば、
(1)樹脂フィルムの表面にバインダー樹脂とフェノール系化合物とを含む熱硬化性易接着組成物を塗布し、前記樹脂フィルム表面に塗膜を形成する塗布工程と、前記塗膜を加熱し、乾燥させ、前記樹脂フィルム表面に易接着層を形成する硬化工程と、前記易接着層に活性エネルギー線を照射する照射工程と、をこの順に備えることを特徴とする光学フィルムの製造方法が提供され、
(2)前記フェノール系化合物は、フェノール系酸化防止剤であることを特徴とする(1)に記載の光学フィルムの製造方法が提供され、
(3)前記活性エネルギー線は、紫外線であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の光学フィルムの製造方法が提供され、
(4)前記照射工程は、積算光量が550mJ/cm
2
以上となるよう照射することを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法が提供され、
(5)前記照射工程は、酸素存在下にて行われることを特徴とする(1)乃至(4)の何れかに記載の光学フィルムの製造方法が提供され、
(6)前記硬化工程は、塗膜の乾燥温度が90℃以上となるよう加熱することを特徴とする(1)乃至(5)のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法が提供され、
(7)樹脂フィルムの表面にバインダー樹脂とフェノール系化合物とを含む熱硬化性易接着組成物からなる易接着層を有する光学フィルムであって、前記光学フィルムは100℃以上140℃以下のいずれかの温度にて5分間加熱された前後におけるCIE1976色空間の透過光のa
*
値の変化が下記式(I)を満たすことを特徴とする光学フィルムが提供され、
(加熱後の光学フィルムのa
*
値)-(加熱前の光学フィルムのa
*
値)<0.02・・式(I)
(8)前記光学フィルムが下記式(II)を満たすことを特徴とする(7)に記載の光学フィルムが提供される。
-0.15<(加熱後の光学フィルムのa
*
値)-(加熱前の光学フィルムのa
*
値)<0.02・・式(II)
【発明の効果】
【0009】
本発明の製造方法によって得られる光学フィルムは、フェノール系化合物を含む易接着層であっても、塗膜の乾燥や硬化時の加熱による易接着層の変色(赤味)が抑制され、光学フィルムとして利用可能な優れた透明性を有する。また、紫外線等の活性エネルギー線が照射された易接着層は、他の塗工層を設ける際の乾燥時や、他の機能性フィルムとの貼合後の乾燥時など、易接着層が再度加熱された際においても変色することなく、透明性を維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係る光学フィルムの断面模式図である。
本発明の一実施形態に係る光学フィルムの製造ラインの概略図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
株式会社クラレ
成形体
2か月前
個人
高分子合成方法
1か月前
株式会社日本触媒
樹脂組成物
2か月前
東レ株式会社
炭素繊維複合材料
2か月前
東レ株式会社
繊維強化樹脂基材
1か月前
個人
アスファルト舗装用混合物
21日前
株式会社日本触媒
空孔形成用組成物
1日前
株式会社日本触媒
硬化性樹脂組成物
1か月前
日本エイアンドエル株式会社
組成物
14日前
太平化学産業株式会社
難燃性組成物
23日前
AGC株式会社
組成物
3か月前
東レ株式会社
樹脂組成物および成形品
2か月前
東ソー株式会社
リサイクル樹脂組成物
2か月前
株式会社スリーボンド
光硬化性組成物
10日前
三菱ケミカル株式会社
エポキシ化合物
2日前
株式会社日本触媒
アンチブロッキング剤
1か月前
アイカ工業株式会社
光硬化型樹脂組成物
1か月前
松本油脂製薬株式会社
粒子及びその用途
3か月前
三菱ケミカル株式会社
フェノール化合物
2日前
株式会社カネカ
樹脂組成物およびフィルム
17日前
積水化学工業株式会社
発泡体
2か月前
積水化学工業株式会社
発泡体
2か月前
東洋紡株式会社
積層ポリエステルフィルム
1か月前
大倉工業株式会社
光学フィルムの製造方法
3か月前
日澱化學株式会社
液状油性物質の吸着基材
1か月前
田岡化学工業株式会社
エポキシ樹脂組成物
3か月前
三洋化成工業株式会社
樹脂粒子の製造方法
2か月前
東ソー株式会社
ポリウレタン形成性組成物
1か月前
三洋化成工業株式会社
熱可塑性樹脂組成物
2か月前
株式会社カネカ
樹脂組成物およびフィルム
13日前
三洋化成工業株式会社
変性ポリオレフィン
2か月前
株式会社日本触媒
硫黄含有重合体の製造方法
3か月前
NOK株式会社
EPDM組成物
3か月前
株式会社ジェイエスピー
多層発泡粒子
2か月前
北興化学工業株式会社
エポキシ樹脂系組成物
2日前
帝人株式会社
樹脂組成物及び複合材料
27日前
続きを見る
他の特許を見る