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公開番号2023016461
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-02-02
出願番号2021120790
出願日2021-07-21
発明の名称液式鉛蓄電池
出願人古河電池株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01M 4/62 20060101AFI20230126BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】部分充電状態(例えば70%を超え100%未満の充電状態)で運用されるアイドリングストップ車に用いられた場合の充電受入性能に優れた液式鉛蓄電池を提供する。
【解決手段】極板群は、交互に配置された複数枚の正極板および負極板と、正極板と負極板との間に配置されたセパレータと、からなる積層体を有し、正極板は、格子状基板510を備えた正極集電板50と格子状基板に保持された正極合剤とを有し、負極板は、格子状基板を備えた負極集電板と格子状基板に保持された負極合剤とを有し、積層体は、格子状基板の板面を電槽の上下方向に沿わせて電槽内に配置され、正極合剤および負極合剤の少なくともいずれかはアルミニウムを含有し、アルミニウムの含有率は、格子状基板の電槽における下部532で上部531より高い。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
セル室を有する電槽と、
前記セル室に収納された極板群と、
前記セル室に注入された電解液と、
前記電槽に固定されて前記セル室の上方を塞ぐ蓋と、
を備え、
前記極板群は、交互に配置された複数枚の正極板および負極板と、前記正極板と前記負極板との間に配置されたセパレータと、からなる積層体を有し、
前記正極板は、格子状基板を備えた正極集電板と、前記格子状基板に保持された正極合剤とを有し、
前記負極板は、格子状基板を備えた負極集電板と、前記格子状基板に保持された負極合剤とを有し、
前記積層体は、前記格子状基板の板面を前記電槽の上下方向に沿わせて前記電槽内に配置され、
前記正極合剤および前記負極合剤の少なくともいずれかはアルミニウムを含有し、前記アルミニウムの含有率は、前記格子状基板の前記電槽における下部で上部より高い液式鉛蓄電池。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
前記正極合剤がアルミニウムを含有し、前記格子状基板の前記電槽における下部での前記アルミニウムの含有率は30ppm以上90ppm以下である請求項1記載の液式鉛蓄電池。
【請求項3】
前記正極合剤の比表面積は5m
2
/g以上10m
2
/g以下である請求項2記載の液式鉛蓄電池。
【請求項4】
前記負極合剤がアルミニウムを含有し、前記格子状基板の前記電槽における下部での前記アルミニウムの含有率は10ppm以上60ppm以下である請求項1記載の液式鉛蓄電池。
【請求項5】
前記負極合剤の比表面積は0.5m
2
/g以上1.0m
2
/g以下である請求項4記載の液式鉛蓄電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液式鉛蓄電池に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
一般的な液式鉛蓄電池は、セル室を有する電槽と、セル室に収納された極板群と、セル室に注入された電解液と、電槽に固定されて前記セル室の上方を塞ぐ蓋と、を備えている。極板群は、交互に配置された複数枚の正極板および負極板と、正極板と負極板との間に配置されたセパレータと、を有する。正極板は、格子状基板を備えた正極集電板と、格子状基板に保持された正極合剤(正極活物質を含む材料)とを有する。負極板は、格子状基板を備えた負極集電板と、格子状基板に保持された負極合剤(負極活物質を含む材料)とを有する。積層体は、格子状基板の板面を電槽の上下方向に沿わせて電槽内に配置されている。
【0003】
近年、自動車における排出ガス規制により、アイドリングストップ車が急速に普及している。アイドリングストップ車の場合、停車中には、エンジンを停止し、鉛蓄電池のみを電源としてエアコンやオーディオ等のアクセサリーを利用する。
また、アイドリングストップ車の鉛蓄電池は、燃費向上のため、満充電状態にならないように充電制御が行われ、さらに間欠的な充電が行われることにより部分充電状態で運用される。よって、鉛蓄電池の充電受け入れ性が不十分であると、慢性的な充電不足状態に陥り易い。
【0004】
鉛蓄電池の充電状態が低くなると正極板および負極板に硫酸鉛が生成し、充放電の繰り返しに伴い硫酸鉛の結晶が粗大化し、充電を行っても元の活物質に戻らなくなってしまう現象(サルフェーション)が発生する。また、部分充電状態で運用されることにより、満充電状態であれば生じる電解液のガッシングが発生しないため、高濃度の硫酸が電槽の下部に滞留する現象(成層化)も発生しやすくなる。また、成層化はサルフェーションを助長することが知られている。
【0005】
さらに、鉛蓄電池の極板は電槽内の上部から下部に向かうにつれて電位分布が悪くなるため、極板下部(正極板および負極板の、電槽における下部に配置された部分)が特にサルフェーションを起こしやすい状態にある。集電板を厚くすれば電位分布を改善することができるが、セル室の大きさを変更しない限り、セル室に収納可能な極板の枚数が少なくなるため、電池性能を向上することは難しい。
【0006】
特許文献1および2には、液式鉛蓄電池の充電受入性を改善する方法として、電解液にアルミニウムを添加するとともに、負極活物質および正極活物質の少なくともいずれかにアルミニウムを添加することが記載されている。しかし、特許文献1および2には、格子状基板の電槽における上下方向で負極活物質および正極活物質のアルミニウム含有率に差をつけることは記載されていないし、これを示唆する記載もない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2005-317331号公報
特開2018-198151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、部分充電状態(例えば70%を超え100%未満の充電状態)で運用されるアイドリングストップ車に用いられた場合の充電受入性能に優れた液式鉛蓄電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、下記の構成(a)~(c)を備えた液式鉛蓄電池を提供する。
(a)セル室を有する電槽と、前記セル室に収納された極板群と、前記セル室に注入された電解液と、前記電槽に固定されて前記セル室の上方を塞ぐ蓋と、を備えている。前記極板群は、交互に配置された複数枚の正極板および負極板と、前記正極板と前記負極板との間に配置されたセパレータと、からなる積層体を有する。
(b)前記正極板は、格子状基板を備えた正極集電板と、前記格子状基板に保持された正極合剤とを有する。前記負極板は、格子状基板を備えた負極集電板と、前記格子状基板に保持された負極合剤とを有する。前記積層体は、前記格子状基板の板面を前記電槽の上下方向に沿わせて前記電槽内に配置されている。
(c)前記正極合剤および前記負極合剤の少なくともいずれかはアルミニウムを含有し、前記アルミニウムの含有率は、前記格子状基板の前記電槽における下部で上部より高い。
【発明の効果】
【0010】
本発明の液式鉛蓄電池は、部分充電状態(例えば70%を超え100%未満の充電状態)で運用されるアイドリングストップ車に用いられた場合の充電受入性能に優れたものとなることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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