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公開番号2023015606
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-02-01
出願番号2021119494
出願日2021-07-20
発明の名称車載用電池冷却装置
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人
主分類H01M 10/652 20140101AFI20230125BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】冷却性能を向上させること。
【解決手段】隔壁73を第1蒸発器31の出口31b及び第2蒸発器32の出口32bの高さ以上の高さとしたことにより、第1蒸発器31の出口31b及び第2蒸発器32の出口32bに液冷媒を維持し易くなる。よって、車体の傾き時にも隣り合う第1蒸発器31の出口31b及び第2蒸発器32の出口32bとの間で液冷媒が流れ難くなり、第1蒸発器31の出口31b及び第2蒸発器32の出口32bに液冷媒を維持し易くなる。隔壁73の上端を超える液冷媒が第1液溜め部71及び第2液溜め部72の一方に貯留される場合には、隔壁73の上端を介して第1液溜め部71及び第2液溜め部72の他方へ液冷媒が流れる。したがって、液冷媒の流れに偏りが生じた場合に、偏りにより液冷媒が不足して、第1蒸発器31の下流、又は第2蒸発器32の下流で液冷媒が蒸発し切ってしまうことが抑制される。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
冷媒を圧縮してガス冷媒を吐出する圧縮機と、
前記圧縮機から吐出されたガス冷媒を凝縮する凝縮器と、
前記凝縮器で凝縮された液冷媒を減圧する膨張弁と、
減圧された前記液冷媒が流れるとともに、電池と熱交換する並列接続された複数の蒸発器と、を有する冷凍サイクルを備え、
前記複数の蒸発器の下流と前記圧縮機の上流とを接続する排出通路を有し、
前記排出通路は、前記複数の蒸発器のうち、並列接続された第1蒸発器及び第2蒸発器それぞれから排出された冷媒を合流させる合流ヘッダを備えている車載用電池冷却装置であって、
前記合流ヘッダは、
前記第1蒸発器の出口に連通する第1液溜め部と、
前記第2蒸発器の出口に連通する第2液溜め部と、
前記第1液溜め部と前記第2液溜め部との間に配置され、前記第1蒸発器の出口及び前記第2蒸発器の出口の高さ以上の高さを有し、前記第1蒸発器の出口と前記第2蒸発器の出口との間での液冷媒の流通を阻害する隔壁と、を有し、
前記隔壁の上端は、前記合流ヘッダ内の区画壁から離間していることを特徴とする車載用電池冷却装置。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記隔壁は、
前記第1液溜め部における前記第2液溜め部側の壁面を形成するとともに前記第1液溜め部の底部である第1底部から起立する第1隔壁面と、
前記第2液溜め部における前記第1液溜め部側の壁面を形成するとともに前記第2液溜め部の底部である第2底部から起立する第2隔壁面と、
前記第1隔壁面の上端と前記第2隔壁面の上端とを繋ぐ前記隔壁の上端である隔壁上端部と、を有し、
前記隔壁上端部における前記第1底部及び前記第2底部からの高さは、
車体が傾いていない状態では、前記第1液溜め部及び前記第2液溜め部の一方の液冷媒が前記隔壁上端部を乗り越えて前記第1液溜め部及び前記第2液溜め部の他方へ流れ、
前記車体が傾いた状態では、前記第1隔壁面及び前記第2隔壁面の一方が、前記第1液溜め部及び前記第2液溜め部の一方の液冷媒の液面が前記隔壁上端部における最上部を通過する仮想水平面以下となる状態で液冷媒を保持可能である高さに設定されていることを特徴とする請求項1に記載の車載用電池冷却装置。
【請求項3】
前記第1蒸発器及び前記第2蒸発器は、扁平四角筒状であり、
前記第1蒸発器の幅方向は前記第1底部に沿う方向と一致するとともに、前記第2蒸発器の幅方向は前記第2底部に沿う方向と一致していることを特徴とする請求項2に記載の車載用電池冷却装置。
【請求項4】
前記合流ヘッダにおける前記隔壁に対応する位置には、前記第1蒸発器と熱交換する電池と、前記第2蒸発器と熱交換する電池と、の間で延びるとともに前記各電池を保護する保護壁との干渉を避ける凹部が形成されていることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の車載用電池冷却装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器を有する冷凍サイクルを備えた車載用電池冷却装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
圧縮機、凝縮器、膨張弁、及び蒸発器を有する冷凍サイクルを用いて、電池を冷却する電池冷却装置として、例えば特許文献1が知られている。圧縮機は、冷媒を圧縮してガス冷媒を吐出する。凝縮器は、圧縮機から吐出されたガス冷媒を凝縮する。膨張弁は、凝縮器で凝縮された液冷媒を減圧する。蒸発器には、膨張弁で減圧された液冷媒が流れるとともに、電池と熱交換する。そして、液冷媒と電池との蒸発器を介した熱交換が行われて、液冷媒がガス冷媒に変化するときに必要となる潜熱によって、電池が冷却される。このような構成によれば、電池を冷却するための冷却回路を別途設ける必要が無く、既存の冷凍サイクルを用いて電池を冷却することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2015-515093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、複数の電池を複数の蒸発器を用いて各々冷却することが考えられる。この場合、例えば、複数の蒸発器は、並列接続されている。複数の蒸発器の下流と圧縮機の上流とは、排出通路によって接続されている。
【0005】
ここで、例えば、複数の蒸発器において、第1蒸発器を流れる液冷媒の流量と、第1蒸発器と並列接続された第2蒸発器を流れる液冷媒の流量とにばらつきが生じる場合がある。例えば、第1蒸発器を流れる液冷媒の流量よりも、第2蒸発器を流れる液冷媒の流量のほうが少ない場合、第2蒸発器の下流で液冷媒が蒸発し切ってしまう虞がある。このように、例えば、第2蒸発器の下流で液冷媒が蒸発し切ってしまうと、第2蒸発器と熱交換する電池における第2蒸発器の下流に対応する部位が、液冷媒がガス冷媒に変化するときに必要となる潜熱によって冷却されなくなるため、冷却性能が悪化してしまう。
【0006】
そこで、電池冷却装置において、排出通路が、複数の蒸発器のうち、並列接続された第1蒸発器及び第2蒸発器それぞれから排出された冷媒を合流させる合流ヘッダを備えている場合を考える。このような構成であれば、例えば、第1蒸発器を流れる液冷媒の流量よりも、第2蒸発器を流れる液冷媒の流量のほうが少ない場合であっても、第1蒸発器から合流ヘッダへ流出した液冷媒が、第2蒸発器に流入する。これにより、第2蒸発器と熱交換する電池における第2蒸発器の下流に対応する部位を、液冷媒がガス冷媒に変化するときに必要な潜熱によって冷却することができる。その結果として、冷却性能を向上させることができる。
【0007】
ところで、このような電池冷却装置が車載用である場合、例えば、車両が走行中している際に、車体の傾きに追従して電池冷却装置が傾く場合がある。このように、電池冷却装置が傾くと、合流ヘッダ内の液冷媒の液面が、電池冷却装置の傾きに追従して傾くことになる。このため、合流ヘッダ内において、例えば、第2蒸発器側に液冷媒が偏ることで、合流ヘッダ内の液冷媒の液面が第1蒸発器の出口を下回ってしまう虞がある。すると、第1蒸発器の下流で液冷媒が蒸発し切ってしまう虞があり、冷却性能が悪化してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する車載用電池冷却装置は、冷媒を圧縮してガス冷媒を吐出する圧縮機と、前記圧縮機から吐出されたガス冷媒を凝縮する凝縮器と、前記凝縮器で凝縮された液冷媒を減圧する膨張弁と、減圧された前記液冷媒が流れるとともに、電池と熱交換する並列接続された複数の蒸発器と、を有する冷凍サイクルを備え、前記複数の蒸発器の下流と前記圧縮機の上流とを接続する排出通路を有し、前記排出通路は、前記複数の蒸発器のうち、並列接続された第1蒸発器及び第2蒸発器それぞれから排出された冷媒を合流させる合流ヘッダを備えている車載用電池冷却装置であって、前記合流ヘッダは、前記第1蒸発器の出口に連通する第1液溜め部と、前記第2蒸発器の出口に連通する第2液溜め部と、前記第1液溜め部と前記第2液溜め部との間に配置され、前記第1蒸発器の出口及び前記第2蒸発器の出口の高さ以上の高さを有し、前記第1蒸発器の出口と前記第2蒸発器の出口との間での液冷媒の流通を阻害する隔壁と、を有し、前記隔壁の上端は、前記合流ヘッダ内の区画壁から離間している。
【0009】
これによれば、隔壁を第1蒸発器の出口及び第2蒸発器の出口の高さ以上の高さとしたことにより、第1蒸発器の出口及び第2蒸発器の出口に液冷媒を維持し易くなる。よって、車体の傾き時にも隣り合う第1蒸発器の出口及び第2蒸発器の出口との間で液冷媒が流れ難くなり、第1蒸発器の出口及び第2蒸発器の出口に液冷媒を維持し易くなる。隔壁の上端を超える液冷媒が第1液溜め部及び第2液溜め部の一方に貯留される場合には、隔壁の上端を介して第1液溜め部及び第2液溜め部の他方へ液冷媒が流れる。したがって、液冷媒の流れに偏りが生じた場合に、偏りにより液冷媒が不足して、第1蒸発器の下流、又は第2蒸発器の下流で液冷媒が蒸発し切ってしまうことが抑制される。その結果として、冷却性能を向上させることができる。
【0010】
上記車載用電池冷却装置において、前記隔壁は、前記第1液溜め部における前記第2液溜め部側の壁面を形成するとともに前記第1液溜め部の底部である第1底部から起立する第1隔壁面と、前記第2液溜め部における前記第1液溜め部側の壁面を形成するとともに前記第2液溜め部の底部である第2底部から起立する第2隔壁面と、前記第1隔壁面の上端と前記第2隔壁面の上端とを繋ぐ前記隔壁の上端である隔壁上端部と、を有し、前記隔壁上端部における前記第1底部及び前記第2底部からの高さは、車体が傾いていない状態では、前記第1液溜め部及び前記第2液溜め部の一方の液冷媒が前記隔壁上端部を乗り越えて前記第1液溜め部及び前記第2液溜め部の他方へ流れ、前記車体が傾いた状態では、前記第1隔壁面及び前記第2隔壁面の一方が、前記第1液溜め部及び前記第2液溜め部の一方の液冷媒の液面が前記隔壁上端部における最上部を通過する仮想水平面以下となる状態で液冷媒を保持可能である高さに設定されているとよい。
(【0011】以降は省略されています)

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