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公開番号2023014022
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-01-26
出願番号2022111592
出願日2022-07-12
発明の名称多孔質フィルム
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08J 9/26 20060101AFI20230119BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、係る従来技術の欠点を改良し、多孔質フィルムとして用いるために必要な通気性と耐水性を備え、かつ、柔軟性に優れる多孔質フィルムを提供することを課題とする。
【解決手段】ポリエチレン系樹脂とエラストマー樹脂とを含む多孔質フィルムであって、耐水圧が10kPa以上であり、透気度が500秒/100cc以下であり、剛軟度が20mm以下であることを特徴とする多孔質フィルム。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリエチレン系樹脂とエラストマー樹脂とを含む多孔質フィルムであって、耐水圧が10kPa以上であり、透気度が500秒/100cc以下であり、剛軟度が20mm以下であることを特徴とする多孔質フィルム。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記ポリエチレン系樹脂の重量平均分子量が5×10

以上30×10

以下であり、前記エラストマー樹脂の含有量が0.2質量%以上4.0質量%以下であり、前記ポリエチレン系樹脂の含有量と前記エラストマー樹脂の含有量との比(エラストマー樹脂の含有量/ポリエチレン系樹脂の含有量)が、0.01以上0.15以下であることを特徴とする請求項1に記載の多孔質フィルム。
【請求項3】
前記多孔質フィルムの厚さが2μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の多孔質フィルム。
【請求項4】
前記多孔質フィルムが複数の孔を有し、前記複数の孔の最大孔径が0.01μm以上1.00μm以下である請求項1~3のいずれかに記載の多孔質フィルム。
【請求項5】
第1の繊維構造体、請求項1~4のいずれかに記載の多孔質フィルムおよび第2の繊維構造体がこの順に積層されてなり、各層間において、接着部分と非接着部分とを有することを特徴とする積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は多孔質フィルムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
水蒸気を透過する一方、液体である水を通さないフィルムを透湿防水フィルムといい、蒸れを防止する素材として、例えば医療や衛生材料の分野で広く用いられており、その具体例としては、フッ素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びポリエステル系樹脂等を主成分とする多孔質又は無孔質のフィルムが挙げられる。その中でも、特に多孔質ポリオレフィン系樹脂を主成分とするものは、原料が安価であり、製造時の環境負荷物質の発生が小さい点で優れている。例えば特許文献1では、内部に多数の微細孔を有し、高い透湿性能を有しながら、薄膜でも水を透過しない透湿防水フィルムが開示されている。また、特許文献2ではスチレン系エラストマーを含有する多孔質フィルムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-61505号公報
特開2015-229688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、透湿防水フィルムを衣料用に適用しようとした場合、フィルムが硬いため違和感の原因となり、また、違和感を解消するためにフィルムの厚さを薄くした場合は、求められる耐水性が維持できなくなるという課題がある。また、特許文献2の技術では、樹脂に結晶核剤を含有させて延伸しているため透湿防水フィルムとしての耐水性が不十分となる課題がある。
【0005】
本発明は、係る従来技術の欠点を改良し、透湿防水フィルムとして用いるために必要な通気性と耐水性を備え、かつ、柔軟性に優れる多孔質フィルムを提供する
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、下記の構成からなる
(1)ポリエチレン系樹脂とエラストマー樹脂とを含む多孔質フィルムであって、耐水圧が10kPa以上であり、透気度が500秒/100cc以下であり、剛軟度が20mm以下であることを特徴とする多孔質フィルム。
(2)前記ポリエチレン系樹脂の重量平均分子量が5×10

以上30×10

以下であり、前記エラストマー樹脂の含有量が0.2質量%以上4.0質量%以下であり、前記ポリエチレン系樹脂の含有量と前記エラストマー樹脂の含有量との比(エラストマー樹脂の含有量/ポリエチレン系樹脂の含有量)が、0.01以上0.15以下であることを特徴とする(1)に記載の多孔質フィルム。
(3)前記多孔質フィルムの厚さが2μm以上10μm以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載の多孔質フィルム。
(4)前記多孔質フィルムが複数の細孔を有し、前記複数の細孔の最大孔径が0.01μm以上1.00μm以下である請求項(1)~(3)のいずれかに記載の多孔質フィルム。
(5) 第1の繊維構造体、(1)~(4)のいずれかに記載の多孔質フィルムおよび第2の繊維構造体がこの順に積層されてなり、各層間において、接着部分と非接着部分とを有することを特徴とする積層体。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、透湿防水フィルムとして用いるために必要な通気性と耐水性を備え、かつ、柔軟性に優れる多孔質フィルムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の多孔質フィルムは、ポリエチレン系樹脂とエラストマー樹脂とを含む多孔質フィルムであって、耐水圧が10kP以上であり、透気度が500秒/100cc以下であり、剛軟度が20mm以下であることを特徴とする。
【0009】
本発明の多孔質フィルムに用いられるポリエチレン系樹脂とは、エチレン単独重合体のほか、プロピレン、ブテン、ヘキセン等の他のオレフィンとの共重合体であってもよい。ポリエチレン系樹脂の重量平均分子量は、特に限定されることはないが、得られるフィルムの通気性の観点から重量平均分子量は5×10

以上であることが好ましく、得られるフィルムの柔軟性の観点から重量平均分子量は30×10

以下であることが好ましい。以下、重量平均分子量が5×10

以上30×10

以下のポリエチレン系樹脂を超高分子量ポリエチレンという。
【0010】
ポリエチレン系樹脂の密度としては、特に限定されることはないが、0.90g/m

以上0.97g/m

以下のポリエチレン系樹脂を用いることができる。得られるフィルムの通気性の観点からポリエチレン系樹脂の密度は0.93g/m

以上であることが好ましく、得られるフィルムの柔軟性の観点から0.97g/m

以下であることが好ましい。以下、密度が0.93g/m

以上であるポリエチレン系樹脂を高密度ポリエチレンという。
(【0011】以降は省略されています)

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