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公開番号2023012519
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-01-25
出願番号2022176130,2021099839
出願日2022-11-02,2016-11-04
発明の名称トリテルペンサポニン類似物
出願人アジュバンス・テクノロジーズ・インコーポレーテッド,メモリアル スローン ケタリング キャンサー センター
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07H 15/256 20060101AFI20230118BHJP(有機化学)
要約【課題】天然サポニンアジュバントQS-21に代わる、QS-21及びQS-7の類似物であるトリテルペングリコシドサポニン誘導アジュバント、それの合成法、及びそれの中間体を提供する。また、本発明の化合物を含む医薬組成物、並びに感染症の治療及び感染症のための免疫化に上記化合物または組成物を使用する方法も提供する。
【解決手段】例えば、図に示される化合物(TQL-1055)及びその合成法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
式I:
TIFF
2023012519000099.tif
44
170
の化合物またはそれの薬学的に許容可能な塩:
式中、
TIFF
2023012519000100.tif
5
170
Wは、-CHOであり;
Vは、-OHであり;
Yは、-O-であり;
ここで、Zは、次の構造を有する炭水化物ドメインであり;
TIFF
2023012519000101.tif
32
170
式中、


は、独立してHまたは
TIFF
2023012519000102.tif
25
170
であり;


は、NHR

であり;


は、CH

OHであり;そして


は、-T-R

、-C(O)-T-R

、-NH-T-R

、-O-T-R

、-S-T-R

、-C(O)NH-T-R

、C(O)O-T-R

、C(O)S-T-R

、C(O)NH-T-O-T-R

、-O-T-R

、-T-O-T-R

、-T-S-T-R

、または
TIFF
2023012519000103.tif
23
170
であり、
式中、Xは、-O-、-NR-、またはT-R

であり;
Tは、共有結合、または二価のC
1~26
飽和もしくは不飽和で線状もしくは分岐状の脂肪族もしくはヘテロ脂肪族鎖であり;


は、水素、ハロゲン、-OR、-OR

、-OR
1’
、-SR、NR

、-C(O)OR、-C(O)R、-NHC(O)R、-NHC(O)OR、NC(O)ORであるか、またはアシル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、C
1~6
脂肪族基、6~10員のアリール、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~10員のヘテロアリール;窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員のヘテロサイクリルから選択される任意選択的に置換された基であり;


は、独立して、水素であるか、またはアルキルエーテル、ベンジルエーテル、シリルエーテル、アセタール、ケタール、エステル、カルバメート及びカーボネートからなる群から選択される酸素保護基であり;そして
Rは、独立して、水素であるか、またはアシル、アリールアルキル、6~10員のアリール、C
1~6
脂肪族基、または窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有するC
1~6
ヘテロ脂肪族基から選択される任意選択的に置換された基であり、または;
同じ窒素原子上の二つのRは、窒素原子と一緒になって、窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員のヘテロ環式環を形成し;

1’
は、R

または次の構造を持つ炭水化物ドメインであり:
JPEG
2023012519000104.jpg
24
170
式中、
a、b及びcの各々の出現は、独立して0、1または2であり;
dは、1~5の整数であり、ここで各々のd括弧付き構造は同一かまたは異なってよく;該d括弧付き構造はフラノースまたはピラノース部分を表し、そしてbとcの合計は1または2であり;


は、水素;アルキルエーテル、ベンジルエーテル、シリルエーテル、アセタール、ケタール、エステル、カルバメート及びカーボネートからなる群から選択される酸素保護基;またはアシル、C
1~10
脂肪族基、C
1~6
ヘテロ脂肪族基、6~10員のアリール、アリールアルキル、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~10員のヘテロアリール、窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員のヘテロサイクリルからなる群から選択される任意選択的に置換された部分であり;


、R

、R

及びR

の各々の出現は、独立して、水素、ハロゲン、OH、OR、OR

、NR

、NHCORであるか、またはアシル、C
1~10
脂肪族基、C
1~6
ヘテロ脂肪族基、6~10員のアリール、アリールアルキル、窒素、酸素、硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~10員のヘテロアリール;窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員のヘテロサイクリルから選択される任意選択的に置換された基である。
続きを表示(約 6,900 文字)【請求項2】


が次のものから選択される、請求項1に記載の化合物:
JPEG
2023012519000105.jpg
61
170
JPEG
2023012519000106.jpg
240
170
【請求項3】
式Iの化合物が次のものからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物:
JPEG
2023012519000107.jpg
179
170
JPEG
2023012519000108.jpg
194
170
JPEG
2023012519000109.jpg
196
170
【請求項4】
化合物が次のものである、請求項1に記載の化合物:
TIFF
2023012519000110.tif
55
170
【請求項5】
次のステップを含む、請求項1に記載の化合物を合成する方法:
(a)次式IIIの化合物を提供するステップ;
TIFF
2023012519000111.tif
47
170
式中、
TIFF
2023012519000112.tif
5
170
Y’は、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、OR、OR

、OH、NR

、NR


、NHR、NH

、SR、またはNRORであり;
Wは、-CHOであり;
Vは、-OHであり;


は、-OHであるか、またはエステル、アミド及びヒドラジドからなる群から選択されるカルボキシル保護基であり;
Rの各々の出現は、独立して、水素;アシル、アリールアルキル、6~10員のアリール、C
1~12
脂肪族基、または窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有するC
1~12
ヘテロ脂肪族基から選択される任意選択的に置換された基であり;


の各々の出現は、独立して、水素であるか、またはアルキルエーテル、ベンジルエーテル、シリルエーテル、アセタール、ケタール、エステル、及びカーボネートからなる群から選択される酸素保護基である;
(b)式IIIの上記化合物を、適切な条件下に式Vの化合物で処理するステップ;
LG-Z
(V)
式中、
Zは、次の構造を有する炭水化物ドメインであり;
TIFF
2023012519000113.tif
26
170
式中、


は、独立してHまたは
TIFF
2023012519000114.tif
25
170
であり;


は、NHR

であり;


は、CH

OHであり;そして


は、-T-R

、-C(O)-T-R

、-NH-T-R

、-O-T-R

、-S-T-R

、-C(O)NH-T-R

、C(O)O-T-R

、C(O)S-T-R

、C(O)NH-T-O-T-R

、-O-T-R

、-T-O-T-R

、-T-S-T-R

、または
TIFF
2023012519000115.tif
23
170
であり、
式中、
Xは、-O-、-NR-、またはT-R

であり;
Tは、共有結合、または二価のC
1~26
飽和もしくは不飽和で線状もしくは分岐状の脂肪族もしくはヘテロ脂肪族鎖であり;


は、水素、ハロゲン、-OR、-OR

、-OR
1’
、-SR、NR

、-C(O)OR、-C(O)R、-NHC(O)R、-NHC(O)OR、NC(O)ORであるか、またはアシル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、C
1~6
脂肪族基、6~10員のアリール、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~10員のヘテロアリール;窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員のヘテロサイクリルから選択される任意選択的に置換された基であり;
Rの各々の出現は、独立して、水素;アシル、アリールアルキル、6~10員のアリール、C
1~12
脂肪族基、または窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有するC
1~12
ヘテロ脂肪族基から選択される任意選択的に置換された基であり;


の各々の出現は、独立して、水素であるか、またはアルキルエーテル、ベンジルエーテル、シリルエーテル、アセタール、ケタール、エステル、及びカーボネートからなる群から選択される酸素保護基であり;

1’
は、R

または次の構造を持つ炭水化物ドメインであり;
JPEG
2023012519000116.jpg
24
170
式中、
a、b及びcの各々の出現は、独立して0、1または2であり;
dは、1~5の整数であり、ここで各々のd括弧付き構造は同一かまたは異なってよく;該d括弧付き構造はフラノースまたはピラノース部分を表し、そしてbとcの合計は1または2であり;


は、水素;アルキルエーテル、ベンジルエーテル、シリルエーテル、アセタール、ケタール、エステル、カルバメート及びカーボネートからなる群から選択される酸素保護基;またはアシル、C
1~10
脂肪族基、C
1~6
ヘテロ脂肪族基、6~10員のアリール、アリールアルキル、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~10員のヘテロアリール、窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員のヘテロサイクリルからなる群から選択される任意選択的に置換された部分であり;


、R

、R

及びR

の各々の出現は、独立して、水素、ハロゲン、OH、OR、OR

、NR

、NHCORであるか、またはアシル、C
1~10
脂肪族基、C
1~6
ヘテロ脂肪族基、6~10員のアリール、アリールアルキル、窒素、酸素、硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~10員のヘテロアリール;窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員のヘテロサイクリルから選択される任意選択的に置換された基である;
(c)そうして、上記式Iの化合物を得るステップ。
【請求項6】
次のステップを含む、請求項1に記載の化合物またはそれの中間体を合成する方法:
(a)次式IIIの化合物を提供するステップ;
TIFF
2023012519000117.tif
47
170
式中、
TIFF
2023012519000118.tif
5
170
Y’は、水素、ハロゲン、アルキル、アリール、OR、OR

、OH、NR

、NR


、NHR、NH

、SR、またはNRORであり;
Wは、-CHOであり;
Vは、-OHであり;


は、-OHであるか、またはエステル、アミド及びヒドラジドからなる群から選択されるカルボキシル保護基であり;
Rの各々の出現は、独立して、水素;アシル、アリールアルキル、6~10員のアリール、C
1~12
脂肪族基、または窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有するC
1~12
ヘテロ脂肪族基から選択される任意選択的に置換された基であり;


の各々の出現は、独立して、水素であるか、またはアルキルエーテル、ベンジルエーテル、シリルエーテル、アセタール、ケタール、エステル、及びカーボネートからなる群から選択される酸素保護基である;
(b)式IIIの化合物を式Xの化合物と反応させるステップ;
TIFF
2023012519000119.tif
74
170
式中、


はハロゲンであり;


は、水素、N

、NH

、ハロゲン、OH、OR、OC(O)R

、OC(O)OR

、OC(O)NHR

、OC(O)NRR

、OC(O)SR

、NHC(O)R

、NRC(O)R

、NHC(O)OR

、NHC(O)NHR

、NHC(O)NRR

、NHR

、N(R



、NHR

、NRR

、N

であるか、またはC
1~10
脂肪族基、C
1~6
ヘテロ脂肪族基、6~10員のアリール、アリールアルキル、窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~10員のヘテロアリール、窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員のヘテロサイクリルから選択される任意選択的に置換された基であり;


は、-T-R

、-C(O)-T-R

、-NH-T-R

、-O-T-R

、-S-T-R

、-C(O)NH-T-R

、C(O)O-T-R

、C(O)S-T-R

、C(O)NH-T-O-T-R

、-O-T-R

、-T-O-T-R

、-T-S-T-R

、または
TIFF
2023012519000120.tif
23
170
であり、
式中、
Xは、-O-、-NR-、またはT-R

であり;
Tは、共有結合、または二価のC
1~26
飽和もしくは不飽和で線状もしくは分岐状の脂肪族もしくはヘテロ脂肪族鎖であり;


は、水素、ハロゲン、-OR、-OR

、-OR
1’
、-SR、NR

、-C(O)OR、-C(O)R、-NHC(O)R、-NHC(O)OR、NC(O)ORであるか、またはアシル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、C
1~6
脂肪族基、6~10員のアリール、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~10員のヘテロアリール;窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員のヘテロサイクリルから選択される任意選択的に置換された基であり;
Rの各々の出現は、独立して、水素;アシル、アリールアルキル、6~10員のアリール、C
1~12
脂肪族基、または窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有するC
1~12
ヘテロ脂肪族基から選択される任意選択的に置換された基であり;


の各々の出現は、独立して、水素であるか、またはアルキルエーテル、ベンジルエーテル、シリルエーテル、アセタール、ケタール、エステル、及びカーボネートからなる群から選択される酸素保護基であり;

1’
は、R

または次の構造を持つ炭水化物ドメインであり;
JPEG
2023012519000121.jpg
24
170
式中、
a、b及びcの各々の出現は、独立して0、1または2であり;
dは、1~5の整数であり、ここで各々のd括弧付き構造は同一かまたは異なってよく;該d括弧付き構造はフラノースまたはピラノース部分を表し、そしてbとcの合計は1または2であり;


は、水素;アルキルエーテル、ベンジルエーテル、シリルエーテル、アセタール、ケタール、エステル、カルバメート及びカーボネートからなる群から選択される酸素保護基;またはアシル、C
1~10
脂肪族基、C
1~6
ヘテロ脂肪族基、6~10員のアリール、アリールアルキル、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~10員のヘテロアリール、窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員のヘテロサイクリルからなる群から選択される任意選択的に置換された部分であり;


、R

、R

及びR

の各々の出現は、独立して、水素、ハロゲン、OH、OR、OR

、NR

、NHCORであるか、またはアシル、C
1~10
脂肪族基、C
1~6
ヘテロ脂肪族基、6~10員のアリール、アリールアルキル、窒素、酸素、硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する5~10員のヘテロアリール;窒素、酸素及び硫黄からなる群から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員のヘテロサイクリルから選択される任意選択的に置換された基である。
【請求項7】
式Xの化合物が次のものである、請求項6に記載の方法:
TIFF
2023012519000122.tif
51
170
【請求項8】
(c)ステップ(b)の生成物をまたはステップ(b)の生成物を変性した後に得られた化合物をR

-OHと反応させるステップを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】


-OHが、HO-C(O)-(CH


10
-C(O)-OR

であり、式中、R

が、独立して、水素であるか、またはアルキルエーテル、ベンジルエーテル、シリルエーテル、アセタール、ケタール、エステル、カルバメート及びカーボネートからなる群から選択される酸素保護基である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】


がHである、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、トリテルペングリコシドサポニン誘導アジュバント、それの合成法、及びそれの中間物に関する。本出願は、また、本発明の化合物を含む医薬組成物、及び感染症の治療に上記化合物または組成物を使用する方法も提供する。
続きを表示(約 3,000 文字)【0002】
[関連特許出願の参照による組み入れ]
本願は、2015年11月6日に出願された米国仮出願シリアル番号62/252,296、及び2015年12月17日に出願された米国仮特許出願シリアル番号62/268,837に基づき、米国特許法第119(e)条の下でこれらの仮出願の優先権を主張するものである。これらの出願明細書の内容は全て、本願明細書中に掲載されたものとする。
【0003】
[政府支援]
本出願に記載の発明の幾つかの態様は、国立衛生研究所によって授与された補助金GRANT11540722の下に米国政府の支援で開発された。米国政府は、本出願の発明に一定の権利を有する。
【背景技術】
【0004】
感染症に対するワクチンは、世界中の公衆衛生を改善し続けている。病因性病原体及び必要な免疫反応の知識が高まることで、定義または標的化されたワクチンが続々と登場している。B型肝炎、DTaP、HPV、肺炎球菌及び他の広く使用されているワクチンは、免疫学的アジュバントであるミョウバンの使用を必要とする。しかし、80年前以上も前に導入されたミョウバンは、これらのワクチンの一部の効力を制限し、そして他のモノのより多量の投与量を必要とする貧弱なアジュバントである。ミョウバンよりも遙かに強力なアジュバントとしての有力な候補の一つは、天然サポニンアジュバントQS-21であり、これは、三つの主な欠点、すなわち投与量を制限する毒性、不十分な安定性及び高品質製品の制限された入手可能性にもかかわらず広く使用されている。
【0005】
サポニンは、ステロイド及びトリテルペンの2次代謝産物として製造されるグリコシド系化合物である。これらは、植物種中に及び幾つかの海洋無脊椎動物中に広く分布している。サポニンの化学的構造は、何らかの強力で有効な免疫学的活性を初めとした広い範囲の薬理学的及び生物学的活性を与える。南米産キラヤ・サポナリア・モリナ・ツリー(Quillaja saponaria Molina tree)(キラヤサポニン)の樹皮からの半精製されたサポニン抽出物は、顕著な免疫アジュバント活性を示す。キラヤサポニンは、少なくとも100種の構造的に類似したサポニングリコシドの混合物として見出されるため、これらの分離及び単離は、ひどく高額でなければ、しばしば困難である。QS-21と称されるこれらの抽出物の最も活性の高い画分は、二つの主要な異性体トリテルペングリコシドサポニンの混合物を含むことことが分かった。これらのサポニンは、それぞれ、複合オリゴ糖及び立体化学的にリッチなグリコシル化脂肪アシル鎖が両側に配置されているキラ酸トリテルペンコアを組み入れている。
【0006】
何十例もの最近の及び進行中のワクチン臨床試験(メラノーマ、乳癌、小細胞肺癌、前立腺癌、HIV-1、マラリア)におけるQS-21の効力及びそれの好ましい毒性プロファイルの故に、QS-21は、免疫応答増強及び投与量の節約のための有望な新たなアジュバントとして確立している。しかし、癌患者におけるQS-21の耐性用量は100~150μgを超えず、それを超えると、かなりの局所的及び全身性副作用が起こる。健康な(非癌の)成人及び小児レシピエントでの最大の実際の耐性用量は、25~50mcgであり、免疫学的に最適量以下の投与量である。その結果、非癌ワクチンの臨床的成功は、より耐容性の高い新規の強力なアジュバントの同定及び入手になおも決定的に依存している。
【0007】
他の強力なキラヤサポニンの入手は、キラヤサポニン抽出物から純粋な種を得るのが困難なことから妨げられてきた。更に、多くのキラヤサポニンの構造の同定は、未だに仮定されたものに過ぎない。強力なアジュバント活性及び低い毒性を持つ新規のキラヤサポニン及び関連する類似物の発見は、化学合成及び医薬品の分野での課題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
米国特許第8,283,456号
【非特許文献】
【0009】
J.Pharmaceutical Sciences,1977,66,1-19
Soltysik,S.;Wu,J.Y.;Recchia,J.;Wheeler,D.A.;Newman,M.J.;Coughlin,R.T.;Kensil,C.R.Vaccine 1995,13,1403-1410
Kensil,C.R.Crit.Rev.Ther.Drug Carrier Syst.1996,13,1-55
Kensil,C.R.;Patel,U.;Lennick,M.;Marciani,D.J.Immunol.1991,146,431-437
Livingston,P.O.;Ragupathi,G.Hum.Vaccines 2006,2,137-143
Kim,S.K.;Ragupathi,G.;Musselli,C.;Choi,S.J.;Park,Y.S.;Livingston,P.O.Vaccine2000,18,597-603
Sasaki,S.;Sumino,K.;Hamajima,K.;Fukushima,J.;Ishii,N.;Kawamoto,S.;Mohri,H.;Kensil,C.R.;Okuda,K.J.Virol.1998,72,4931-4939
Evans,T.G.,et al.Vaccine 2001,19,2080-2091
Kashala,O.,et al.Vaccine 2002,20,2263-2277
Carcaboso,A.M.;Hernandez,R.M.;Igartua,M.;Rosas,J.E.; Patarroyo,M.E.;Pedraz,J.L.Vaccine 2004,22,1423-1432
Organic Chemistry,Thomas Sorrell,University Science Books,Sausalito:1999
March’s Advanced Organic Chemistry,5th Ed.,Ed.:Smith,M.B. and March,J.,John Wiley & Sons,New York: 2001
van Setten,D.C.;Vandewerken,G.;Zomer,G.;Kersten,G.F.A.Rapid Commun.Mass Spectrom.1995,9,660-666
【発明の概要】
【0010】
本発明は、アジュバントとしてのQS-21の臨床的使用は、高投与量での毒性の故に制限され、及び関連するキラヤサポニンであるQS-7は、純粋な形で単離するのが困難であるという認識を含むものである。更に、QS-21、QS-7及び他のトリテルペングリコシドサポニンの合成的入手は、それらの構造的な複雑さによって妨げられる。本発明は、QS-21及びQS-7の類似物である化合物を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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