TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
DM通知
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2023011107
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2023-01-24
出願番号
2021114728
出願日
2021-07-12
発明の名称
ドーピングシステム
出願人
CKD株式会社
代理人
個人
主分類
H01M
4/139 20100101AFI20230117BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】ハウジング外への気化した電解液の漏出をより確実に防止することができるとともに、酸素濃度を適切な範囲でより容易に維持可能なドーピングシステムを提供する。
【解決手段】ドーピングシステム1は、電極前駆体100に対しリチウムをドーピングするドープ装置2と、ドープ槽25や電極前駆体100などを内部に収容するためのメインハウジング31を具備するインナーハウジング3と、インナーハウジング3を覆うアウターハウジング4とを備える。そして、アウターハウジング4内に対しメインハウジング31内を正圧とし、ドライルーム201に対しアウターハウジング4内を負圧とすることが可能とされる。これにより、アウターハウジング4外のドライルーム201への気化した電解液の漏出をより確実に防止でき、また、酸素供給装置57及び不活性ガス供給装置58によりメインハウジング31内の酸素濃度を適切な範囲でより容易に維持可能となる。
【選択図】 図5
特許請求の範囲
【請求項1】
帯状の電極前駆体に対しリチウムをドーピングしてドープ電極を製造するためのドーピングシステムであって、
前記電極前駆体が巻回されてなる原反を支持する支持手段、少なくとも可燃性の溶剤を含んでなる電解液を収容するドープ槽、前記原反から繰り出された前記電極前駆体を前記ドープ槽内を通る経路で搬送する搬送手段、前記ドープ槽内に収容される対極部材、及び、前記ドープ槽を経て得られた前記ドープ電極を巻取る巻取手段を有し、前記電解液中に前記電極前駆体を配置した状態で該電極前駆体及び前記対極部材間に電流を流すことにより該電極前駆体に対しリチウムをドーピングすることが可能なドープ装置と、
少なくとも前記支持手段、前記ドープ槽及び前記巻取手段、並びに、前記支持手段から前記巻取手段にかけて位置する前記電極前駆体及び前記ドープ電極を内部に収容するメインハウジングを具備するインナーハウジングと、
前記インナーハウジングを覆うアウターハウジングと、
前記メインハウジング内に酸素を含む酸素含有ガスを供給する酸素供給手段と、
前記メインハウジング内に窒素を含む不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段とを備え、
前記アウターハウジング内に対し前記メインハウジング内を正圧とし、前記アウターハウジングの周囲に位置するハウジング外空間に対し前記アウターハウジング内を負圧とすることが可能に構成されていることを特徴とするドーピングシステム。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記インナーハウジングは、内部空間が前記メインハウジング内とは別に区画された防爆ハウジングを有し、
前記防爆ハウジング内の酸素濃度を前記メインハウジング内の酸素濃度よりも小さくし、かつ、前記メインハウジング内に対し前記防爆ハウジング内を正圧とすることが可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のドーピングシステム。
【請求項3】
前記メインハウジング内の酸素濃度を計測する酸素濃度計測手段と、
前記酸素濃度計測手段により計測された酸素濃度に基づき、前記酸素供給手段及び前記不活性ガス供給手段を制御し、前記メインハウジング内の酸素濃度を調節可能な酸素濃度制御手段とを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のドーピングシステム。
【請求項4】
前記メインハウジング内及び前記アウターハウジング内を連通する内外連通部と、
前記内外連通部に設けられ、前記メインハウジング内から前記アウターハウジング内へと流れる気体の流量を調節可能な流量調節手段と、
前記メインハウジング内の圧力を計測する圧力計測手段と、
前記圧力計測手段により計測された圧力に基づき前記流量調節手段を制御することで、前記アウターハウジング内に対する前記メインハウジング内の圧力を調節可能な圧力制御手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のドーピングシステム。
【請求項5】
前記アウターハウジング内のガスを外部に排気する排気手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のドーピングシステム。
【請求項6】
前記ドープ装置は、可燃性の洗浄液を収容する洗浄槽を有し、
前記搬送手段は、前記ドープ槽内を経て得られた前記ドープ電極を前記洗浄槽内を通る経路で搬送するように構成されており、
前記メインハウジングは、前記洗浄槽を内部に収容するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のドーピングシステム。
【請求項7】
前記ドープ装置は、前記搬送手段による前記電極前駆体の搬送経路に沿って前記ドープ槽よりも上流に位置するとともに、少なくとも可燃性の溶剤を含んでなる電解液を収容するプリウェット槽を有し、
前記搬送手段は、前記電極前駆体を前記プリウェット槽内を通る経路で搬送するように構成されており、
前記メインハウジングは、前記プリウェット槽を内部に収容するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のドーピングシステム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電極前駆体に対しリチウムをドーピングするためのドーピングシステムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、リチウムイオン電池等の二次電池やリチウムイオンキャパシタなどの蓄電デバイスは、表面に正極活物質を有する正電極、表面に負極活物質を有する負電極、及び、これら両電極を絶縁するセパレータ等を備えている。
【0003】
また近年では、表面に活物質を有する電極前駆体に対しリチウムなどのアルカリ金属をドーピング(メッキ)して、正電極又は負電極としてのドープ電極を製造するドープ装置が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。ドープ装置は、例えば、支持手段(供給ロール)、ドープ槽(ドーピング槽)、搬送手段(搬送ローラ群)、対極部材(アルカリ金属含有板)及び巻取手段(巻取ロール)などを備えている。支持手段は、電極前駆体がロール状に巻回されてなる原反を支持する。ドープ槽は、アルカリ金属イオンや溶剤などを含んでなる電解液を収容する。搬送手段は、前記原反から繰り出された電極前駆体をドープ槽内の電解液中を通る経路で搬送する。対極部材は、導電性金属などからなり、ドープ槽内に収容される。巻取手段は、ドープ槽を経て得られたドープ電極を巻取る。このようなドープ装置では、搬送手段によって電極前駆体を前記電解液中を通る経路で搬送しながら、電極前駆体及び対極部材間に電流を流すことで、電極前駆体にアルカリ金属がドーピングされる。
【0004】
また、ドープ槽に収容される電解液においては、例えば、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC),エチレンカーボネート(EC)などの可燃性を有する有機溶媒が溶剤として用いられることがある。しかしながら、このような電解液は、電極前駆体及び対極部材間に流れる電流の影響などにより、発熱して気化するおそれがある。そこで、ドープ槽(メッキ槽)などをハウジングの内部に収容するとともに、ハウジング内を不活性ガス(窒素ガス)で満たすことにより、気化した電解液がハウジング外へ漏出することを防止しつつ、気化した電解液への引火を防止することが考えられる(例えば、特許文献2等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2020/084949号
特開昭49-41239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、リチウムをドーピングするドープ装置においては、一般のメッキ装置と異なり、ハウジング内の酸素濃度を比較的狭い適切な範囲で制御する必要がある。これは、酸素濃度が前記範囲を超えると、気化した電解液へと引火するおそれがあり、一方、酸素濃度が前記範囲を下回ると、不活性ガス(窒素ガス)及びリチウムが反応しやすくなり、ドープ電極の品質低下を招き得るためである。
【0007】
この点、上記特許文献2に係る技術によれば、ハウジング外に対しハウジング内を負圧とすることで、ハウジング外への気化した電解液の漏れ出しをより確実に抑えることができるが、ハウジング内を負圧とすれば、ハウジング内に大気(酸素)が流入しやすくなって、ハウジング内の酸素濃度を適切な範囲内で維持することが難しくなる。これに対し、ハウジング外に対しハウジング内を正圧とすれば、ハウジング外へと気化した電解液が漏出しやすくなって、ハウジングを設ける技術的意義が十分に発揮されなくなる。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ハウジング外への気化した電解液の漏出をより確実に防止することができるとともに、酸素濃度を適切な範囲でより容易に維持可能なドーピングシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下、上記目的を解決するのに適した各手段につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
【0010】
手段1.帯状の電極前駆体に対しリチウムをドーピングしてドープ電極を製造するためのドーピングシステムであって、
前記電極前駆体が巻回されてなる原反を支持する支持手段、少なくとも可燃性の溶剤を含んでなる電解液を収容するドープ槽、前記原反から繰り出された前記電極前駆体を前記ドープ槽内を通る経路で搬送する搬送手段、前記ドープ槽内に収容される対極部材、及び、前記ドープ槽を経て得られた前記ドープ電極を巻取る巻取手段を有し、前記電解液中に前記電極前駆体を配置した状態で該電極前駆体及び前記対極部材間に電流を流すことにより該電極前駆体に対しリチウムをドーピングすることが可能なドープ装置と、
少なくとも前記支持手段、前記ドープ槽及び前記巻取手段、並びに、前記支持手段から前記巻取手段にかけて位置する前記電極前駆体及び前記ドープ電極を内部に収容するメインハウジングを具備するインナーハウジングと、
前記インナーハウジングを覆うアウターハウジングと、
前記メインハウジング内に酸素を含む酸素含有ガスを供給する酸素供給手段と、
前記メインハウジング内に窒素を含む不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段とを備え、
前記アウターハウジング内に対し前記メインハウジング内を正圧とし、前記アウターハウジングの周囲に位置するハウジング外空間に対し前記アウターハウジング内を負圧とすることが可能に構成されていることを特徴とするドーピングシステム。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
電池
19日前
個人
太陽光発電装置
5日前
個人
巻線機及び巻線方法
18日前
ローム株式会社
電子装置
今日
日亜化学工業株式会社
発光装置
19日前
アズビル株式会社
電子機器
13日前
東レ株式会社
全固体電池用外装材
5日前
マグネデザイン株式会社
着磁装置
13日前
株式会社島津製作所
真空装置
5日前
株式会社GSユアサ
蓄電素子
15日前
株式会社村田製作所
電子部品
5日前
株式会社GSユアサ
蓄電素子
11日前
株式会社大真空
電子部品用のベース
19日前
太陽誘電株式会社
全固体電池
4日前
日新イオン機器株式会社
基板移送装置
12日前
東京測定器材株式会社
操作装置
14日前
TDK株式会社
電子部品
15日前
三洲電線株式会社
撚線導体
5日前
ローム株式会社
半導体装置
5日前
川崎電線株式会社
テーブルタップ
14日前
ローム株式会社
半導体装置
今日
住友電気工業株式会社
半導体装置
19日前
日本航空電子工業株式会社
コネクタ
15日前
マクセル株式会社
全固体電池
11日前
三菱電機株式会社
半導体装置
1日前
三菱電機株式会社
半導体装置
14日前
株式会社村田製作所
インダクタ部品
今日
株式会社村田製作所
インダクタ部品
6日前
日亜化学工業株式会社
発光素子の製造方法
8日前
日本航空電子工業株式会社
コネクタ
15日前
マクセル株式会社
全固体電池
12日前
SMK株式会社
コネクタ
11日前
日亜化学工業株式会社
発光素子
8日前
キヤノン株式会社
光電変換装置
12日前
日亜化学工業株式会社
発光装置
14日前
キヤノン株式会社
光電変換装置
12日前
続きを見る
他の特許を見る