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公開番号
2023010510
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2023-01-20
出願番号
2021195675
出願日
2021-12-01
発明の名称
ウレタン系注入剤
出願人
東邦化学工業株式会社
代理人
主分類
C08G
18/12 20060101AFI20230113BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】低粘度でかつ水の存在下で発泡硬化樹脂を形成し、優れた止水性を発揮するウレタン系注入剤の提供。
【解決手段】ポリオールと、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート及びそれらの変性体から選ばれる少なくとも1種の有機ポリイソシアネートとを、NCO/OHが1.5~2.0となるように反応させて得られる末端イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを主成分とするウレタン系注入剤であって、前記ポリオールは、多価アルコールにエチレンオキサイドを単独又はエチレンオキサイドと炭素数3若しくは4のアルキレンオキサイドを付加重合させた数平均分子量が800以上7,000以下のポリオールAと、多価アルコール又は多価フェノールにプロピレンオキサイドを付加重合させた数平均分子量が300以上5,000以下のポリオールBと、数平均分子量が300未満の2官能のポリオールとを含有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリオールと、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート及びそれらの変性体からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機ポリイソシアネートとを、
イソシアネート基とヒドロキシ基の当量比(NCO/OH)が1.5~2.0となるように反応させて得られる末端イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを主成分とするウレタン系注入剤であって、
前記ポリオールは、多価アルコールにエチレンオキサイドを単独又はエチレンオキサイドと炭素数3若しくは4のアルキレンオキサイドを付加重合させた数平均分子量が800以上7,000以下のポリオールAと、
多価アルコール又は多価フェノール類にプロピレンオキサイドを単独又はエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとを、プロピレンオキサイドが80質量%以上となる割合で付加重合させた数平均分子量が300以上5,000以下のポリオールBと、
数平均分子量が300未満の2官能の低分子ポリオールとを含有し、
前記有機ポリイソシアネートは、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを含有する、
ウレタン系注入剤。
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【請求項2】
前記有機ポリイソシアネートが、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを20~70質量%含有する、請求項1に記載のウレタン系注入剤。
【請求項3】
残存する未反応の4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートが5質量%以下である、請求項1又は2に記載のウレタン系注入剤。
【請求項4】
前記ポリオールAが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、及びジプロピレングリコールからなる群から選択される少なくとも1種の多価アルコールにエチレンオキサイドを単独又はエチレンオキサイドと炭素数3若しくは4のアルキレンオキサイドを付加重合させたものである、請求項1~3のいずれか1項に記載のウレタン系注入剤。
【請求項5】
前記ポリオールBが、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、及びビスフェノールAからなる群から選択される少なくとも1種の多価アルコール又は多価フェノール類にプロピレンオキサイドを単独又はエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとを、プロピレンオキサイドが80質量%以上となる割合で付加重合させたものである、請求項1~4のいずれか1項に記載のウレタン系注入剤。
【請求項6】
前記低分子ポリオールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,3-プロパンジオール、及び1,4-ブタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載のウレタン系注入剤。
【請求項7】
さらに希釈剤を含有する、請求項1~6のいずれか1項に記載のウレタン系注入剤。
【請求項8】
前記希釈剤が、プロピレンカーボネート、ガンマーブチルラクトン、植物油系脂肪酸エステル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、2-オキソ-4-メチル-1,3-ジオキソラン、グルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチル及びアジピン酸ジメチルからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項7に記載のウレタン系注入剤。
【請求項9】
さらにモノイソシアネートを含有する、請求項1~8のいずれか1項に記載のウレタン系注入剤。
【請求項10】
さらに硬化促進剤を含有する請求項1~9のいずれか1項に記載のウレタン系注入剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウレタン系注入剤に関するものであり、より詳しくは、従来のMDI系ウレタンプレポリマーと同程度に低粘度でかつ水の存在下で発泡体を形成し、優れた止水性を発揮するウレタン系注入剤に関する。
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【背景技術】
【0002】
ウレタン系注入剤は、トンネル工事における止水や空洞部の充填、ひび割れが発生したコンクリート構造物の防水補修等で広く使用されている。中でも親油性ウレタンプレポリマーを主成分とする注入剤は、少ない薬液量で発泡硬化し、トンネル背面のような比較的大きな空隙等も効率よく充填し、高い止水効果を発揮することができる。
【0003】
近年、ウレタンプレポリマーを構成する有機ポリイソシアネートとして、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート等のMDI系イソシアネートが広く使用されている。しかし、従来のウレタンプレポリマー型注入剤には未反応のジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)モノマーが残存しており、作業者の労働環境を損なうおそれがあった。
【0004】
未反応MDIモノマーを低減するため、比較的高分子量のジオールに対し過剰量のMDIを反応させてプレポリマーを製造し、遊離のMDIを減圧留去する方法(特許文献1)や、プレポリマー反応生成物をモノマー状ジイソシアネートの沸点よりも僅かに低い沸点を有する少なくとも1種の不活性溶媒の存在下に蒸留する方法(特許文献2)が提案されている。しかし、これらの方法では高沸点のMDIをプレポリマーの熱分解を避けながら除去するため、薄膜蒸留等の高コストな精製工程が必要である。
【0005】
一方、ポリオールとMDIの化学量論的な反応当量比(NCO/OH)を2.0以下にすれば理論上はプレポリマーにMDIは残存しないが、反応中にオリゴマーが生成して増粘したり、得られるプレポリマーの長期安定性が損なわれる。
後処理工程や精製工程を伴わないモノマー性ジイソシアネートの含有量の少ない反応性ポリウレタンの製造方法として、2,4’-MDIを主成分とするモノマー性ジイソシアネートと分子量60~2000のジオールとを、NCO/OHが1.05/1~2.0/1で反応させる方法(特許文献3)が提案されている。
また、低粘度、低モノマー含量の2,4’-MDIプレポリマーの製造方法として、2,4’- MDIと平均官能基数が3~8のポリエーテルポリオールとをNCO/OHが2未満で反応させる方法(特許文献4)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平8-176252号公報
特表2003-515635号公報
特表2004-534132号公報
特開2006-37099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献3や特許文献4で使用されている2,4’-MDIの2位のNCO基は立体的に反応しにくい位置にあるため、4’位のNCO基に比べて反応性が低い。そのため、4’位のNCO基が優先的に反応してプレポリマー化し、過剰にMDIを配合しなくても低粘度のウレタンプレポリマーが得られ、残存モノマーも少なくすることができる。しかしながら、そのようなウレタンプレポリマーを注入剤として用いた場合、未反応の2位のNCO基の反応性が低いため、硬化速度が遅くなり、十分な止水効果が得られない。
また、そもそも残存MDIモノマーが少ないウレタンプレポリマーはNCO含有量(単位質量当たりのNCO基の量)が低いため、大量の水の存在下では硬化しにくいという側面もある。
【0008】
そのため、MDIモノマーの残存量が低減され、従来のMDI系ウレタンプレポリマーと同程度に低粘度で且つ水の存在下で発泡硬化し、空隙充填性と止水性能を持つウレタン系注入剤はこれまでなかった。
本発明は、残存するMDIモノマーが低減され、従来のMDI系ウレタンプレポリマーと同程度に低粘度でかつ水の存在下で発泡硬化し、優れた止水性を発揮するウレタン系注入剤を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、所定のポリオールの組み合わせと、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを含有するMDI系イソシアネートを反応させて得られるウレタンプレポリマーが、低粘度でかつ水の存在下で発泡硬化体を形成し、優れた止水性を発揮することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、下記[1]~[10]に関するものである。
(【0011】以降は省略されています)
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