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公開番号
2023001897
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2023-01-06
出願番号
2022097456
出願日
2022-06-16
発明の名称
組成物
出願人
住友化学株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08L
79/08 20060101AFI20221226BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】耐吸湿性に優れたフィルムを形成可能な組成物及び該フィルムを提供する。
【解決手段】ポリイミド系樹脂(A)、ポリマー(B)及びフェノール系酸化防止剤を含み、フェノール系酸化防止剤とポリマー(B)とのHSP値間距離は2.1以上であり、ポリイミド系樹脂(A)とポリマー(B)とのHSP値間距離は6.0以上である組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリイミド系樹脂(A)、ポリマー(B)及びフェノール系酸化防止剤を含み、フェノール系酸化防止剤とポリマー(B)とのHSP値間距離は2.1以上であり、ポリイミド系樹脂(A)とポリマー(B)とのHSP値間距離は6.0以上である組成物。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
フェノール系酸化防止剤は式(P):
TIFF
2023001897000021.tif
30
42
[式(P)中、R
p
、R
q
、R
r
及びR
s
は、互いに独立に、水素原子、炭素数1~12のアルキル基又は炭素数5~12のシクロアルキル基を表し、*は結合手を表す]
で表される置換基Pを含み、フェノール系酸化防止剤中の置換基Pを水素原子に置換した構造Sとポリマー(B)とのHSP値間距離(1)は、フェノール系酸化防止剤とポリマー(B)とのHSP値間距離(2)より小さい、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
HSP値間距離(1)とHSP値間距離(2)との差の絶対値は0.1以上である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
フェノール系酸化防止剤とポリマー(B)とのHSP値間距離は12.0以下である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項5】
ポリマー(B)は粒子状である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項6】
ポリマー(B)は、オレフィン系ポリマー、ポリイミド系ポリマー、フッ素系ポリマー、シリコーン系ポリマー、液晶ポリマー、アラミドポリマー、スチレン系ポリマー及びエーテル系ポリマーからなる群から選択される少なくとも1つのポリマーである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項7】
ポリマー(B)のガラス転移温度が100℃以上である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項8】
ポリマー(B)は、シクロオレフィン系ポリマーである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項9】
シクロオレフィン系ポリマーは、式(I):
TIFF
2023001897000022.tif
54
164
[式(I)中、mは0以上の整数を表し、R
7
~R
18
は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1~20の炭化水素基を表し、R
11
~R
14
が複数存在する場合、それらは同一であってもよく、異なっていてもよく、R
16
とR
17
とは互いに結合し、それらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい]
で表されるシクロオレフィン由来の単量体単位(I)を含む、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
シクロオレフィン系ポリマーにおける前記単量体単位(I)の含有量は、シクロオレフィン系ポリマーを構成する繰り返し単位の合計モル量に対して、60モル%以上である、請求項9に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波帯域用のプリント回路基板やアンテナ基板に対応可能な基板材料などに利用できるフィルムを形成可能な組成物、及び該フィルムに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
5Gと称される第5世代移動通信システムの本格的な普及に伴い、高周波帯域に対応できるプリント回路やアンテナに利用可能なプリント配線基板などが要求されている。しかし、高周波帯域になると基板材料由来の伝送損失が顕著に影響してくるため、伝送損失を抑制可能な基板材料の選択が重要となる。例えば、CCLと称される銅張積層板は樹脂層の両表面に接着剤を介して銅箔が積層された構造等を有する。該CCLの伝送損失は、伝送路となる樹脂層の誘電損失、特に誘電正接や比誘電率を低減することにより抑制し得るため、誘電正接の低いフィルムが検討されている。例えば、特許文献1には、ポリイミド樹脂等の樹脂(A)と環状オレフィン(共)重合体(B)とを含む低誘電性樹脂組成物、及び該組成物から形成された誘電正接が低いフィルムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-125176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、高周波帯域に対応可能なCCL中の樹脂層は吸湿すると誘電特性が悪化することが知られているため、優れた耐吸湿性が要求される。
【0005】
したがって、本発明の目的は、耐吸湿性に優れたフィルムを形成可能な組成物及び該フィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち本発明は、以下の好適な態様を包含する。
【0007】
〔1〕 ポリイミド系樹脂(A)、ポリマー(B)及びフェノール系酸化防止剤を含み、フェノール系酸化防止剤とポリマー(B)とのHSP値間距離は2.1以上であり、ポリイミド系樹脂(A)とポリマー(B)とのHSP値間距離は6.0以上である組成物。
〔2〕 フェノール系酸化防止剤は式(P):
TIFF
2023001897000001.tif
30
42
[式(P)中、R
p
、R
q
、R
r
及びR
s
は、互いに独立に、水素原子、炭素数1~12のアルキル基又は炭素数5~12のシクロアルキル基を表し、*は結合手を表す]
で表される置換基Pを含み、フェノール系酸化防止剤中の置換基Pを水素原子に置換した構造Sとポリマー(B)とのHSP値間距離(1)は、フェノール系酸化防止剤とポリマー(B)とのHSP値間距離(2)より小さい、〔1〕に記載の組成物。
〔3〕 HSP値間距離(1)とHSP値間距離(2)との差の絶対値は0.1以上である、〔2〕に記載の組成物。
〔4〕 フェノール系酸化防止剤とポリマー(B)とのHSP値間距離は12.0以下である、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の組成物。
〔5〕 ポリマー(B)は粒子状である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の組成物。
〔6〕 ポリマー(B)は、オレフィン系ポリマー、ポリイミド系ポリマー、フッ素系ポリマー、シリコーン系ポリマー、液晶ポリマー、アラミドポリマー、スチレン系ポリマー及びエーテル系ポリマーからなる群から選択される少なくとも1つのポリマーである、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の組成物。
〔7〕 ポリマー(B)のガラス転移温度が100℃以上である、〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の組成物。
〔8〕 ポリマー(B)は、シクロオレフィン系ポリマーである、〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の組成物。
〔9〕 シクロオレフィン系ポリマーは、式(I):
TIFF
2023001897000002.tif
54
164
[式(I)中、mは0以上の整数を表し、R
7
~R
18
は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1~20の炭化水素基を表し、R
11
~R
14
が複数存在する場合、それらは同一であってもよく、異なっていてもよく、R
16
とR
17
とは互いに結合し、それらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい]
で表されるシクロオレフィン由来の単量体単位(I)を含む、〔8〕に記載の組成物。
〔10〕 シクロオレフィン系ポリマーにおける前記単量体単位(I)の含有量は、シクロオレフィン系ポリマーを構成する繰り返し単位の合計モル量に対して、60モル%以上である、〔9〕に記載の組成物。
〔11〕 ポリイミド系樹脂(A)、ポリマー(B)及びフェノール系酸化防止剤を含み、前記フェノール系酸化防止剤と前記ポリマー(B)とのHSP値間距離は2.1以上であり、ポリイミド系樹脂(A)とポリマー(B)とのHSP値間距離は6以上であるフィルム。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、耐吸湿性に優れたフィルムを形成可能な組成物及び該フィルムを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔組成物〕
本発明の組成物は、ポリイミド系樹脂(A)、ポリマー(B)及びフェノール系酸化防止剤を含み、フェノール系酸化防止剤とポリマー(B)とのHSP値間距離は2.1以上であり、ポリイミド系樹脂(A)とポリマー(B)とのHSP値間距離は6.0以上である。本明細書において、「組成物から形成されたフィルム」を単に「フィルム」ということがある。また、本明細書において、誘電特性とは、誘電損失、比誘電率及び誘電正接を含む誘電に関する特性を意味し、誘電特性が高まる又は向上するとは、例えば、誘電損失、比誘電率及び/又は誘電正接が低減することを示す。
【0010】
本発明者らは、ポリイミド系樹脂(A)及びポリマー(B)を含む組成物から形成されるフィルムの耐吸湿性について検討を進めたところ、該組成物の製膜時、例えば高温での熱処理時にポリマー(B)が酸化し、それにより極性基が生成することにより、該組成物から形成されるフィルムの耐吸湿性が低下すること場合があることがわかった。そこで、本発明者らはポリマー(B)の酸化に着目してさらに検討を進めたところ、ポリマー(B)とのHSP値間距離が2.1以上であるフェノール系酸化防止剤を添加すると、ポリマー(B)の酸化を抑制でき、形成されるフィルムの耐吸湿性を向上できることを見出した。したがって、本発明の組成物は、優れた耐吸湿性を有するフィルムを形成できる。
(【0011】以降は省略されています)
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