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公開番号
2022189436
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2022-12-22
出願番号
2021098009
出願日
2021-06-11
発明の名称
トナー
出願人
キヤノン株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G03G
9/097 20060101AFI20221215BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】低温定着性と耐擦過性を両立できるトナーの提供。
【解決手段】第一の樹脂及び第二の樹脂を有する結着樹脂および炭酸カルシウム粒子を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該第一の樹脂は結晶性樹脂であり、該第二の樹脂は非晶性樹脂であり、
該トナー粒子中の該炭酸カルシウム粒子の含有量が1質量%以上15質量%以下であり、
該第二の樹脂を構成するモノマーユニットは、ニトリル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基のいずれかを有し、それらの合計官能基濃度が0.8mmol/g以上10.0mmol/g以下有し、
透過型電子顕微鏡により観察される該トナー粒子の断面において、該第一の樹脂を含むマトリクスと、該第二の樹脂を含むドメインとで構成されるマトリクスドメイン構造が存在し、該トナー粒子断面の全面積のうち、該第一の樹脂を含む該マトリクスの占める割合が35面積%以上70面積%以下であり、該炭酸カルシウム粒子は該トナー粒子断面の輪郭から100nmの内側の領域に含有されていることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
第一の樹脂及び第二の樹脂を有する結着樹脂および炭酸カルシウム粒子を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該第一の樹脂は結晶性樹脂であり、該第二の樹脂は非晶性樹脂であり、
該トナー粒子中の該炭酸カルシウム粒子の含有量が1質量%以上15質量%以下であり、
該第二の樹脂を構成するモノマーユニットは、ニトリル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基のいずれかを有し、それらの合計官能基濃度が0.8mmol/g以上10.0mmol/g以下有し、
透過型電子顕微鏡により観察される該トナー粒子の断面において、該第一の樹脂を含むマトリクスと、該第二の樹脂を含むドメインとで構成されるマトリクスドメイン構造が存在し、
該トナー粒子断面の全面積のうち、該第一の樹脂を含む該マトリクスの占める割合が35面積%以上70面積%以下であり、
該炭酸カルシウム粒子は該トナー粒子断面の輪郭から100nmの内側の領域に含有されていることを特徴とするトナー。
続きを表示(約 890 文字)
【請求項2】
前記トナー粒子断面において、前記炭酸カルシウム粒子の個数平均粒径Daが100nm以上500nm以下である請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記トナー粒子断面において、前記ドメインの個数平均粒径Dbが50nm以上500nm以下である請求項1または2に記載のトナー。
【請求項4】
前記第二の樹脂がビニル系樹脂である請求項1~3のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項5】
前記トナー粒子断面において、前記炭酸カルシウム粒子の個数平均粒径Daと、前記ドメインの個数平均粒径Dbとが0.25≦Da/Db≦2.00の関係を満たす請求項1~4のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項6】
前記第一の樹脂を構成するモノマーユニットが、ニトリル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基を有するモノマーユニットを有し、それらの合計官能基濃度が0.8mmol/g以上10.0mmol/g以下有する請求項1~5のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項7】
前記第一の樹脂が、下記式(1)で表されるモノマーユニットを有し、
該モノマーユニットの割合が、該第一の樹脂の全モノマーユニットの総質量に対して30.0質量%以上である請求項1~6のいずれか一項に記載のトナー。
TIFF
2022189436000011.tif
47
83
(式(1)中、R
Z1
は、水素原子又はメチル基を表し、R
1
は、炭素数18~36のアルキル基を表す。)
【請求項8】
前記炭酸カルシウム粒子の表面が脂肪酸で被覆されている請求項1~7のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項9】
前記第一の樹脂および前記第二の樹脂がニトリル基を有する請求項1~8のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項10】
前記トナーはさらに、炭化水素系ワックスを含有する請求項1~9のいずれか一項に記載のトナー。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真方式、静電記録方式、静電印刷方式、トナージェット方式などに用いられるトナーに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、電子写真方式のフルカラー複写機が広く普及するに従い、高速印刷化や省エネルギー対応への要求がさらに高まっている。高速印刷に対応するため、定着工程においてはトナーをより素早く溶融させる技術が検討されている。また、生産性を向上させるために1つのジョブ中や、ジョブ間における各種制御の時間を短縮する技術が検討されている。また、省エネルギー対応策として、定着工程での消費電力を低下させるために、トナーをより低い温度で定着させる技術が検討されている。
さらに、厚紙やコート紙などの各種メディアへの対応性が求められており、コート紙はその紙の光沢感等の観点から高級紙として扱われることが多く、画像品位も高いレベルが要求される。
一方、トナーの結着樹脂の主成分を、シャープメルト性を有する結晶性樹脂にすることで主成分が非晶性樹脂であるトナーに比べて優れた低温定着性を有することが知られている。例えば、特許文献1には、所定の融点範囲の結晶性樹脂を含むマトリクスと非晶性樹脂を含むドメインを有するマトリクスドメイン構造(海・島構造)を形成したトナーが記載されている。これにより、低エネルギーで定着が可能であり、こすりや引っ掻きなどの外力に強い画像が得られるトナーが得られる。
また、特許文献2には、結晶性樹脂および非晶質樹脂を含む結着樹脂と炭酸カルシウム粒子を含有させ、結晶性樹脂に特定の結晶性複合樹脂を用いたトナーが記載されている。これにより、低温定着性と転写性に優れたトナーが得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-142632号公報
特開2016-114828号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載のトナーは、マトリクスドメイン構造を有し、シャープメルト性を有する結晶性樹脂がマトリクスを形成するため、低エネルギーでの優れた定着性を有している。また、上記特許文献2に記載のトナーは、特定の結晶性樹脂および非晶質樹脂を含む結着樹脂と炭酸カルシウム粒子との組み合わせにより、低温定着性と転写性に優れたトナーが得られるとされている。
しかしながら、高速印刷下で厚紙コート紙を用いた場合には、低温定着性に加え、こすりや引っ掻きなどの外力に強い画像を得る点で、改良の余地がある。
本発明は、優れた低温定着性を示した上で、厚紙コート紙などの無機微粒子の多いメディアへの定着画像においても優れた耐擦過性を示すトナーを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、第一の樹脂及び第二の樹脂を有する結着樹脂および炭酸カルシウム粒子を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該第一の樹脂は結晶性樹脂であり、該第二の樹脂は非晶性樹脂であり、
該トナー粒子中の該炭酸カルシウム粒子の含有量が1質量%以上15質量%以下であり、
該第二の樹脂を構成するモノマーユニットは、ニトリル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基のいずれかを有し、それらの合計官能基濃度が0.8mmol/g以上10.0mmol/g以下有し、
透過型電子顕微鏡により観察される該トナー粒子の断面において、該第一の樹脂を含むマトリクスと、該第二の樹脂を含むドメインとで構成されるマトリクスドメイン構造が存在し、
該トナー粒子断面の全面積のうち、該第一の樹脂を含む該マトリクスの占める割合が35面積%以上70面積%以下であり、
該炭酸カルシウム粒子は該トナー粒子断面の輪郭から100nmの内側の領域に含有されていることを特徴とするトナーに関する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、低温定着性と厚紙コート紙などを使用した定着画像における耐擦過性に優れたトナーを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示において、数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX~YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを意味する。数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。「モノマーユニット」とは、ポリマー中のモノマー物質の反応した形態をいう。例えば、ポリマー中のビニル系モノマーが重合した主鎖中の、炭素-炭素結合1区間を1ユニットとする。ビニル系モノマーとは下記式(Z)で示すことができる。
【0008】
TIFF
2022189436000001.tif
21
46
式(Z)中、R
Z1
は、水素原子、又はアルキル基(好ましくは炭素数1~3のアルキル基であり、より好ましくはメチル基)を表し、R
Z2
は、任意の置換基を表す。結晶性樹脂とは、示差走査熱量計(DSC)測定において明確な吸熱ピークを示す樹脂を指す。
【0009】
本発明は、第一の樹脂及び第二の樹脂を有する結着樹脂および炭酸カルシウム粒子を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該第一の樹脂は結晶性樹脂であり、該第二の樹脂は非晶性樹脂であり、
該トナー粒子中の該炭酸カルシウム粒子の含有量が1質量%以上15質量%以下であり、
該第二の樹脂を構成するモノマーユニットは、ニトリル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基のいずれかを有し、それらの合計官能基濃度が0.8mmol/g以上10.0mmol/g以下有し、
透過型電子顕微鏡により観察される該トナー粒子の断面において、該第一の樹脂を含むマトリクスと、該第二の樹脂を含むドメインとで構成されるマトリクスドメイン構造が存在し、
該トナー粒子断面の全面積のうち、該第一の樹脂を含む該マトリクスの占める割合が35面積%以上70面積%以下であり、
該炭酸カルシウム粒子は該トナー粒子断面の輪郭から100nmの内側の領域に含有されていることを特徴とするものである。
【0010】
本発明者らが鋭意検討した結果、トナー粒子中に所定量の炭酸カルシウム粒子を含有させて、結晶性樹脂である第一の樹脂を含むマトリクスと非晶性樹脂である第二の樹脂を含むドメインからなるマトリクスドメイン構造を形成させ、トナー粒子の断面における第一の樹脂の占有面積と、第二の樹脂に所定の官能基を所定濃度で含有させることにより、上記課題を解決できることを見出した。
(【0011】以降は省略されています)
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