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公開番号2022114449
公報種別公開特許公報(A)
公開日2022-08-05
出願番号2022006984
出願日2022-01-20
発明の名称ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08L 81/02 20060101AFI20220729BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
PPS樹脂の本来有する特性を維持しつつ、高温条件下での剛性低下を抑制したPPS樹脂組成物を得ることを課題とする。
【解決手段】
ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物中に配合される有機成分の50重量%以上が(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、前記樹脂組成物中にオキサゾリドン環構造を含み、動的粘弾性測定により得られるガラス転移温度が98℃以上であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物中に配合される有機成分の50重量%以上が(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、前記樹脂組成物中にオキサゾリドン環構造を含み、動的粘弾性測定により得られるガラス転移温度が98℃以上であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(b)多官能性イソシアネート化合物、および(c)多官能性エポキシ化合物を配合してなり、(b)多官能性イソシアネート化合物のイソシアネート基の官能基量[Is]と(c)多官能性エポキシ化合物のエポキシ基の官能基量[Ep]がそれぞれ[Is]≧1500μmol/g、[Ep]≧1500μmol/gであり、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対して、(b)多官能性イソシアネート化合物と(c)多官能性エポキシ化合物との合計が1重量部以上、100重量部以下であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項3】
請求項2に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、(b)多官能性イソシアネート化合物および(c)多官能性エポキシ化合物がそれぞれ芳香族イソシアネートおよび芳香族エポキシであるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項4】
請求項2~3のいずれか1項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、(b)多官能性イソシアネート化合物と(c)多官能性エポキシ化合物がどちらも二官能性であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項5】
請求項2~4のいずれか1項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、(b)多官能性イソシアネート化合物のイソシアネート基の官能基量[Is]と(c)多官能性エポキシ化合物のエポキシ基の官能基量[Ep]の比[Is]/[Ep]が0.50以上、2.0以下であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂の数平均分子量が12000以下であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の製造方法であって、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(b)多官能性イソシアネート化合物、および(c)多官能性エポキシ化合物の混合物を、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂の融点以上で加熱する工程を含むポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか1項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリフェニレンスルフィド樹脂の本来有する特性を維持しつつ、高温条件下での剛性低下を抑制したポリフェニレンスルフィド樹脂組成物に関するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
ポリフェニレンスルフィド(PPSと略すことがある)樹脂は、一般に80~90℃にガラス転移温度を、275~285℃に融点を持つ結晶性ポリマーである。上記熱特性に由来した優れた耐熱性や、耐薬品性、機械特性及び溶融成形性も兼ね備えた樹脂であり、射出成形や押出成形などの各種成形法により、各種成形品や繊維、フィルムなどに成形可能であるため、電気・電子部品、機械部品及び自動車部品など広範な分野において実用に供され、近年は特に高温条件下で使用される用途への適用が多く検討されている。しかし、PPS樹脂はその高い融点により高温での使用に耐える一方で、ガラス転移温度である80~90℃以上の温度では、それ以下の温度と比べて急激に剛性が低下するという本質的な課題を有していた。
【0003】
PPS樹脂の耐熱性や機械特性を向上させる方法として、ポリマーアロイは有効な手法である。例えば特許文献1には、ガラス転移温度の高い非晶樹脂の1種であるポリエーテルイミド(PEIと略すことがある)樹脂を配合した例が報告されている。特許文献2にはPPS樹脂の柔軟性とポリアミド樹脂などとの接着性を向上させる目的で、エチレン・グリシジルメタクリレート共重合体に代表される熱可塑性エラストマーと多価イソシアネート化合物を配合した例が報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2007/108384号
特開2008-110561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1ではPEI樹脂の配合によるPPS樹脂の靭性改良が達成されているものの、ガラス転移温度の向上に関する記載はない。PPS樹脂の海相中にPEI樹脂が数百nmオーダーの島相として存在する相分離構造を形成するため、ガラス転移温度の向上は期待できない。また特許文献2においても、ガラス転移温度の向上に関する記載はない。熱可塑性エラストマーに含まれるエポキシ基と多価イソシアネート化合物との反応により、剛直な環構造であるオキサゾリドン環が一部形成すると推定されるものの、その形成量は僅かであるためガラス転移温度の向上は期待できない。
【0006】
そこで、本発明は、PPS樹脂の本来有する特性を維持しつつ、高温条件下での剛性低下を抑制したPPS樹脂組成物を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、かかる課題を解決すべく検討を行った結果、ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物中に配合される有機成分の50重量%以上が(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、前記樹脂組成物中にオキサゾリドン環構造を含み、動的粘弾性測定により得られるガラス転移温度が98℃以上であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物とすることで、係る課題を解決することができる樹脂組成物を得るに至った。
【0008】
すなわち、本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実施可能である。
(1)ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物中に配合される有機成分の50重量%以上が(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、前記樹脂組成物中にオキサゾリドン環構造を含み、動的粘弾性測定により得られるガラス転移温度が98℃以上であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
(2)(1)に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(b)多官能性イソシアネート化合物、および(c)多官能性エポキシ化合物を配合してなり、(b)多官能性イソシアネート化合物のイソシアネート基の官能基量[Is]と(c)多官能性エポキシ化合物のエポキシ基の官能基量[Ep]がそれぞれ[Is]≧1500μmol/g、[Ep]≧1500μmol/gであり、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対して、(b)多官能性イソシアネート化合物と(c)多官能性エポキシ化合物との合計が1重量部以上、100重量部以下であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
(3)(2)に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、(b)多官能性イソシアネート化合物および(c)多官能性エポキシ化合物がそれぞれ芳香族イソシアネートおよび芳香族エポキシであるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
(4)(2)~(3)のいずれか1項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、(b)多官能性イソシアネート化合物と(c)多官能性エポキシ化合物がどちらも二官能性であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
(5)(2)~(4)のいずれか1項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、(b)多官能性イソシアネート化合物のイソシアネート基の官能基量[Is]と(c)多官能性エポキシ化合物のエポキシ基の官能基量[Ep]の比[Is]/[Ep]が0.50以上、2.0以下であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
(6)(1)~(5)のいずれか1項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物であって、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂の数平均分子量が12000以下であるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
(7)(1)~(6)のいずれか1項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の製造方法であって、(a)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(b)多官能性イソシアネート化合物、および(c)多官能性エポキシ化合物の混合物を、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂の融点以上で加熱する工程を含むポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
(8)(1)~(6)のいずれか1項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる成形品。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、PPS樹脂の本来有する特性を維持しつつ、高温条件下での剛性低下を抑制したPPS樹脂組成物を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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