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公開番号2022114435
公報種別公開特許公報(A)
公開日2022-08-05
出願番号2021190088
出願日2021-11-24
発明の名称歯付ベルト及びその製造方法
出願人三ツ星ベルト株式会社
代理人特許業務法人梶・須原特許事務所
主分類F16G 1/28 20060101AFI20220729BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】歯付ベルトの噛み合い伝動面である歯部の表面を構成する保護層(繊維部材)において、接合部(継ぎ目)がなく、且つ歯部を形成するゴム組成物の露出(滲みだし)を抑制する。
【解決手段】歯付ベルト1は、ベルト長手方向に所定の間隔で配設された複数の歯部2を有し、歯部2の表面が、3本以上の組糸71を組み合わせて形成された組物7で構成され、組糸71は、嵩高加工糸と当該嵩高加工糸よりも伸縮性の低い保形糸とを合糸した糸からなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ベルト長手方向に所定の間隔で配設された複数の歯部を有し、
前記歯部の表面が、3本以上の組糸を組み合わせて形成された組物で構成され、
前記組糸は、嵩高加工糸と前記嵩高加工糸よりも伸縮性の低い保形糸とを合糸した糸からなることを特徴とする歯付ベルト。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記保形糸は、熱可塑性であることを特徴とする請求項1に記載の歯付ベルト。
【請求項3】
前記保形糸は、融点が100℃以上、且つ、180℃以下であることを特徴とする請求項2に記載の歯付ベルト。
【請求項4】
前記組物は、シームレスの筒状組物であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の歯付ベルト。
【請求項5】
前記組物は、前記組糸を30本以上含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の歯付ベルト。
【請求項6】
前記組物の交差する前記組糸は、ベルト幅方向に対して85°以上89°以下の範囲の組角度を有していることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の歯付ベルト。
【請求項7】
前記組糸の前記嵩高加工糸と前記保形糸とを合わせた総繊度に対する、前記保形糸の繊度の割合が10%以上50%以下であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の歯付ベルト。
【請求項8】
前記嵩高加工糸は、2種類以上の糸を含む複合糸であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の歯付ベルト。
【請求項9】
前記複合糸は、ポリウレタン弾性糸と、ポリアミド(ナイロン)のウーリー加工糸とを含むことを特徴とする請求項8に記載の歯付ベルト。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れか1項に記載の歯付ベルトの製造方法であって、
外周面に歯付ベルトの前記歯部に対応した歯溝が設けられた、円筒状金型の外周に、筒状の前記組物を配置し、さらに径方向外側にベルト成形体を配置し、外周側から前記ベルト成形体を径方向内側に向かって押圧することで、前記歯溝に前記ベルト成形体とともに前記組物を圧入し、前記歯部の形成とともに当該歯部の表面に沿って前記組物を配置させることを特徴とする、歯付ベルトの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルト駆動によって動力を伝達する装置において、同期伝動に使用される歯付ベルトに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
動力を伝達する伝動ベルトは、摩擦伝動ベルトと噛み合い伝動ベルトとに大別される。摩擦伝動ベルトとしては、平ベルト、Vベルト、Vリブドベルトなどが挙げられ、噛み合い伝動ベルトとしては、歯付ベルトが挙げられる。歯付ベルトとしては、心線をベルト長手方向と略平行に埋設した背部と、ベルト長手方向に所定間隔で配設された歯部と、歯部の表面を構成する保護層(繊維部材による補強層)とを有するベルトが一般的に用いられている。保護層(繊維部材)としては、通常では織布や編布などの布材(歯布)が用いられる(特許文献1参照)。
【0003】
保護層(繊維部材)に織布を用いる場合、有端に製織された布を用い、その両端部を溶着や縫製などの方法で接合して環状の状態で歯付ベルトに配置される。そのため、歯付ベルトの周内には織布の接合部(継ぎ目)が存在する。接合部では割れ(亀裂)が生じたり、歯部を構成するゴム組成物の滲み出しが生じやすい欠点がある。また、織布の両端部をオーバーラップさせて接合すると滲み出しを抑えられるが、厚みが大きいオーバーラップ部が歯底部に配置されると、心線の位置(PLD:Pitch Line Differential)が不安定になる。さらに、接合を含む製造工程では、高価な設備や、多大な労力や時間が必要になるので経済性が悪い。
【0004】
また、編布の場合は、その製法上、接合部(継ぎ目)のない筒状の編布を作製できるので、別途接合工程を必要としないうえに、歯付ベルトの周内に接合部(継ぎ目)は存在しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5039838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、一般に、編布は糸をループ状に絡ませながら編まれるため、編布の糸と糸との間には必然的に大きな隙間が存在する。この隙間の存在により、歯付ベルトを製造する際に、歯部を構成するゴム組成物が、編布の糸と糸との隙間を透過して外へ露出しやすくなる。すなわち、歯付ベルトの噛み合い伝動面において、ゴム組成物が編布で覆われていない箇所が発生する。
【0007】
そこで、本発明の課題は、歯付ベルトの噛み合い伝動面である歯部の表面を構成する保護層(繊維部材)において、接合部(継ぎ目)がなく、且つ歯部を形成するゴム組成物の露出(滲みだし)を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の歯付ベルトは、ベルト長手方向に所定の間隔で配設された複数の歯部を有し、
前記歯部の表面が、3本以上の組糸を組み合わせて形成された組物で構成され、
前記組糸は、嵩高加工糸と前記嵩高加工糸よりも伸縮性の低い保形糸とを合糸した糸からなることを特徴としている。
【0009】
上記構成によれば、組物においては、複数の組糸が密に配置されるため、糸と糸との隙間は編布と比べて小さくなる。また、組糸が、伸縮性の高い嵩高加工糸と伸縮性の低い保形糸とを合糸した糸からなっている。このため、組物を形成する際に、組糸にかかる張力の大部分を伸縮性の低い保形糸が担うことになる。これによって、嵩高加工糸が伸び切ることを防ぎ、糸と糸との隙間が広がるのを抑制できる。したがって、本発明では、噛み合い伝動面となる歯部の表面を構成する保護層として上記組物が採用されているため、歯部を構成するゴム組成物が組物から露出することを抑制することができる。
【0010】
また、本発明は、上記歯付ベルトにおいて、前記保形糸が、熱可塑性であることを特徴としてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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