TOP特許意匠商標
特許ウォッチ DM通知 Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2022063183
公報種別公開特許公報(A)
公開日2022-04-21
出願番号2020171597
出願日2020-10-11
発明の名称調速脱進機
出願人個人
代理人
主分類G04B 15/14 20060101AFI20220414BHJP(時計)
要約【課題】調速機の振幅が大きく、安定した計時精度が得られる調速脱進機を提供する。
【解決手段】調速脱進機2は、一定の周期で往復回転するてんぷ31と、てんぷ31と同軸に結合された間欠伝動装置4の原動車41と、原動車41と係合する間欠伝動装置4の従動車42と、がんぎ車7と係合し、がんぎ車7の回転を規制する規制梃(アンクル54)と、従動車42と一体回動するとともに、規制梃と係合する振り石52と、を備えるため、てんぷの振幅が略340°を超えても振り当たりを生じることなく、格段に大きい振幅を実現できる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
一定の周期で往復回転するてんぷと、
前記てんぷと同軸に結合されたてん真と、
前記てん真と同軸に結合された間欠伝動装置の原動車と、
前記原動車と係合する間欠伝動装置の従動車と、
がんぎ車と係合し、前記がんぎ車の回転を規制する規制梃と、
前記従動車と一体回動するとともに、前記規制梃と係合する振り石と、
を備えることを特徴とする調速脱進機。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
一定の周期で往復回転するてんぷと、
前記てんぷと同軸に結合されたてん真と、
前記てん真と同軸に結合された間欠伝動装置の原動車と、
前記てん真と同軸に配置され、地板と回転不能に固定されたがんぎ車と、
前記てん真と同軸に軸支されたキャリアと、
前記てん真と前記キャリアとを弾接するひげぜんまいと、
前記キャリア上に軸支され、前記がんぎ車と係合し、前記キャリアの回転を規制する規制梃と、
前記キャリアに軸支され、前記原動車と係合する間欠伝動装置の従動車と、
前記従動車と一体回動するとともに、規制梃と係合する振り石と、
を備えることを特徴とする調速脱進機。
【請求項3】
脱進の際に前記キャリアが前記てんぷと逆方向に回転する角度が、前記キャリアが前記てんぷと同方向に回転する角度よりも大きく設定されることを特徴とする請求項2に記載の調速脱進機。
【請求項4】
前記キャリアが増速輪列から受けるトルクは、前記キャリアと反対方向に回転する前記てんぷの振り角の最大時において前記ひげぜんまいが生じるトルクよりも、大きく設定されることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の調速脱進機。
【請求項5】
前記てんぷが前記キャリアと同方向に回転する場合に前記キャリアが回動する時点が、前記ひげぜんまいが自由状態となる時点の前に完了し、前記てんぷが前記キャリアと逆方向に回転する場合に前記キャリアが回動する時点が、前記ひげぜんまいが自由状態となる時点の後で開始するよう設定されることを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の調速脱進機。
【請求項6】
前記間欠伝動装置は、ゼネバ機構であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の調速脱進機。
【請求項7】
前記ゼネバ機構の原動車は単層で構成されることを特徴とする請求項6に記載の調速脱進機。
【請求項8】
前記振り石を、前記ゼネバ機構の前記従動車に備えることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の調速脱進機。
【請求項9】
前記振り石を、前記ゼネバ機構の前記従動車の歯部に備えることを特徴とする請求項8に記載の調速脱進機。
【請求項10】
前記ひげぜんまいの外端位置は、前記間欠伝動装置の係合位相に対して、前記てん真を中心に角度調整可能に取り付けられることを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の調速脱進機。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、機械式時計に用いる調速脱進機に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
(等時性)
機械式時計では、動力ぜんまいを収めた香箱の回転を、増速輪列を用いて高速化し、調速脱進機により一定の周期で輪列を回転させることにより計時を行う。調速機が往復回転する際、摺動面の摩擦や空気攪乱による粘性抵抗を受けるため、調速機単体では振動が減衰し、やがて停止してしまう。実際には、脱進の度に脱進機が調速機へエネルギーを随時補充しており、調速機は振幅を維持することができる。なお、本発明では、てんぷの振動周期のある時点における回転位置を「振り角」と称し、てんぷの最大の振り角(片振幅)を「振幅」と称して区別する。
【0003】
調速機の振動継続に必要となる脱進機の停止解除工程および付勢工程において、力およびモーメントが発生する時点は、調速機の自由状態とは厳密には一致しない。そのため、調速機は自由振動を乱す外力を受ける。この場合に生じる歩度への影響を一般に「脱進機誤差」と称し、脱進機誤差はエアリーの法則から求められる。この脱進機誤差は、一般にてんぷの振幅の2乗に比例して小さくなることが知られている。なお、前記した調速機の自由状態とは、調速機のひげぜんまいが自由状態になる状態を示す。
【0004】
また、調速機の回転軸に対する重心の偏りは「片重り」と称され、立姿勢における等時性に影響を及ぼす。これにより生じる歩度への影響を一般に「立等時性」と称し、その影響は振幅を変数とし、振幅が220°のときにゼロを通る第1種ベッセル関数で定義される。立等時性は、振幅が220°以下の領域においては、てんぷの振幅の変化に対する等時性への感度が高く、220°以上の領域では、てんぷの振幅が増すほど、振幅の変化に対する等時性への感度が格段に低下する特性を有する。そのため、動力ぜんまいの作動時間終盤において、てんぷの振幅を220°以上確保することが推奨される。
【0005】
また、時計の平姿勢と立姿勢との等時性の差である「平立差」は、平姿勢と立姿勢とにおいててん真を軸支するほぞ部の摩擦に差が生じることが主な要因とされる。すなわち、平姿勢においては、ほぞ部を受け石がスラスト方向に軸支するため、てんぷの回転中心から摺動面までの距離が小さいのに対し、立姿勢においては、ほぞ部を穴石がラジアル方向に軸支するため、前記距離が平姿勢時よりも大きくなり、摩擦トルクが増す。そのため、立姿勢時の振幅が減少し、その差が等時性に影響する。つまり、初期の振幅を大きくすることができれば、終盤の振り角も大きくなり、平立差の低減が可能となる。
【0006】
従って、脱進機誤差や立等時性や平立差を含む計時精度の向上には、てんぷの振幅を大きくすることが有効である。(下記非特許文献1参照)
【0007】
(先行技術1)
しかしながら、クラブ・トゥースレバー脱進機(スイスレバー脱進機)、またはテデント脱進機といった従来の脱進機は、てんぷの振幅を大きく設定すると、てん真と一体で回転する振り石が、規制梃(アンクルやテデントレバー等)と干渉する、「振り当たり」と称する不具合を生じるため、てんぷの振幅を略340°以上に設定することができなかった。(例えば、下記特許文献1参照)
【0008】
(先行技術2)
また、別の先行技術として、アキレ・ブノワ(Achille Hubert Beno▲i▼t)が発明した「ブノワのトゥールビヨン(tourbillon de Beno▲i▼t)」が知られている。なお、ブノワのトゥールビヨンはキャリッジ(ケージ)を持たないためトゥールビヨンとは異なる態様となる。
【0009】
ブノワのトゥールビヨンは、がんぎ車とてんぷとをひげぜんまいを介して弾接しており、がんぎ車が回転する際、がんぎ車の分割角だけ、てん真周りにひげぜんまいを介してトルクを伝達することで振動を維持することを図った点が従来の脱進機と大きく異なる。ブノワのトゥールビヨンは脱進作動時の摩擦抵抗や、エネルギー伝達のロスとなるがんぎ車の空転が無い利点がある。また、振り石を持たないため、振り当たり自体が存在せず、てんぷの振幅をヒゲゼンマイの弾性限界まで拡大することができる。ブノワのトゥールビヨンは、ひげぜんまいの交番トルクを受けて交番回転するがんぎ車を、アンクル状の規制梃を用いて規制し脱進作動を行う。なお、以下ブノワのトゥールビヨンの作動説明ではがんぎ車が動力ぜんまいを弛緩する際に回転する方向を正の回転方向と定義する。
【0010】
まず、てんぷががんぎ車の正転方向とは逆向きに回転する際、がんぎ車はひげぜんまいから逆転方向のトルクを受け逆転する。がんぎ車が逆転すると、規制梃に備わる一方の爪ががんぎ車と係合してがんぎ車が係止される。がんぎ車が係止した後、てんぷは自由振動を始め、やがて第1の振幅で反転すると、がんぎ車を係止するひげぜんまいのトルクが低下する。やがて、ひげぜんまいのトルクががんぎ車の正転トルクよりも低下すると、がんぎ車は規制梃の爪から係脱して正転を始める。規制梃が薄いばねにより中立位置に戻されると、他方の爪が正転するがんぎ車を係止する。てんぷは再び自由振動に移行し、第2の振幅で反転すると、がんぎ車を係止するひげぜんまいのトルクが低下する。やがてひげぜんまいのトルクががんぎ車の正転トルクよりも大きくなると、がんぎ車は爪から係脱してひげぜんまいにより逆転する。こうして次の作動周期に移行する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

CS計時株式会社
色光式計時装置
18日前
オメガ・エス アー
等温クロック機器
10日前
セイコーエプソン株式会社
時計
1か月前
セイコーエプソン株式会社
時計
28日前
メコ・エス アー
計時器のリュウズ押しボタン
25日前
セイコーエプソン株式会社
電子時計
24日前
カシオ計算機株式会社
モジュールおよび時計
23日前
オメガ・エス アー
ローラ・ジャンプ時計表示機構
23日前
ブランパン・エス アー
多ジャンプ型の計時器用表示機構
今日
シチズン時計株式会社
電子時計
11日前
セイコーウオッチ株式会社
回転ベゼル構造及び時計
18日前
シチズン時計株式会社
携帯用時計
4日前
ランゲ ウーレン ゲーエムベーハー
固定配置された時計
10日前
カシオ計算機株式会社
外装装置及び腕時計
1日前
モントレー ブレゲ・エス アー
複数のレベルがある計時器用表示デバイス
11日前
セイコーウオッチ株式会社
情報表示機構、ムーブメント及び時計
1か月前
オメガ・エス アー
測時器共振器機構のための、剛性調節手段を備える渦巻ばね
17日前
モントレー ブレゲ・エス アー
力制御機構を伴う機械式ムーブメントウオッチ
1か月前
セイコーエプソン株式会社
時計用部品の製造方法および時計用部品
23日前
オメガ・エス アー
ウオッチの機械的および/または機能的構成部品用デュワー機器
10日前
セイコーウオッチ株式会社
針座保持構造、時計用ムーブメントおよび時計
7日前
オメガ・エス アー
ウオッチケースを接続するための要素を備えるデュワー機器のケーシング
10日前
シチズン時計株式会社
ソーラパネル付き時計
8日前
オメガ・エス アー
剛性を調整するための手段を備えた可撓性ガイドを有する計時器用発振器機構
1日前
カシオ計算機株式会社
指針制御装置及び指針制御方法
8日前
オメガ・エス アー
渦巻きばねの有効長を設定する手段を備える計時器用共振器機構のための渦巻きばね
23日前
株式会社デンソー
電子制御装置、時刻情報提供方法、時刻情報提供プログラム、及び電子制御システム
23日前
ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス
バランスの間隙調整の固定用デバイス
23日前
モントレー ブレゲ・エス アー
携行型時計のストライク機構の少なくとも1つのゴングを調和的チューンする方法
8日前
セイコーエプソン株式会社
テンプ、ムーブメント、機械式時計およびテンプの製造方法
1か月前
マニュファクテュール ドゥ オルロジュリー オーデマ ピゲ ソシエテ アノニム
月相表示機構
22日前
シチズン時計株式会社
電子時計及び電子時計におけるアンテナと金属製の表示部材との配置構造
4日前
シチズン時計株式会社
電子時計及び電子時計におけるアンテナと金属製の表示部材との配置構造
4日前
ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
並進運動テーブルを備える計時器用共振器機構
7日前
シチズン時計株式会社
アナログ電子時計システム
8日前
ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
近距離無線通信デバイスを備える携行型時計ケース
22日前
続きを見る