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公開番号2022041943
公報種別公開特許公報(A)
公開日2022-03-11
出願番号2021137576
出願日2021-08-25
発明の名称組成物
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人
主分類C08J 3/09 20060101AFI20220304BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】粒子の凝集体を含まない組成物を提供する。
【解決手段】樹脂(A)、粒子状シクロオレフィン系ポリマー(B)及び溶媒を含む組成物であって、該溶媒は第1溶媒と第2溶媒とを含み、第2溶媒とシクロオレフィン系ポリマー(B)とのHSP値間距離は8.5以上である、組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂(A)、粒子状シクロオレフィン系ポリマー(B)及び溶媒を含む組成物であって、
該溶媒は第1溶媒と第2溶媒とを含み、第2溶媒とシクロオレフィン系ポリマー(B)とのHSP値間距離は8.5以上である、組成物。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
第1溶媒は、シクロオレフィン系ポリマー(B)が溶解する溶媒である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
第2溶媒は、シクロオレフィン系ポリマー(B)が溶解しない溶媒である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
第1溶媒とシクロオレフィン系ポリマー(B)とのHSP値間距離は4.0以下である、請求項1~3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
第2溶媒は、樹脂(A)が溶解する溶媒である、請求項1~4のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
第2溶媒と樹脂(A)とのHSP値間距離は10.0以下である、請求項1~5のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
樹脂(A)とシクロオレフィン系ポリマー(B)とのHSP値間距離は6以上である、請求項1~6のいずれかに記載の組成物。
【請求項8】
第1溶媒の含有量は、第2溶媒100質量部に対して120質量部以下である、請求項1~7のいずれかに記載の組成物。
【請求項9】
粒子状シクロオレフィン系ポリマー(B)の含有量は、樹脂(A)と粒子状シクロオレフィン系ポリマー(B)との合計質量に対して5~50質量%である、請求項1~8のいずれかに記載の組成物。
【請求項10】
シクロオレフィン系ポリマー(B)は、式(I):
TIFF
2022041943000017.tif
54
164
[式(I)中、mは0以上の整数を表し、R

~R
18
は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1~20の炭化水素基を表し、R
11
~R
14
が複数存在する場合、それらは互いに独立に同一であってもよく、異なっていてもよく、R
16
とR
17
とは互いに結合し、それらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい]
で表されるシクロオレフィン由来の単量体単位(1)を含む、請求項1~9のいずれかに記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
高周波帯域用のプリント回路基板やアンテナ基板に対応可能な基板材料などに利用できるフィルムを形成可能な組成物、及び該フィルムに関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
5Gと称される第5世代移動通信システムの本格的な普及に伴い、高周波帯域に対応できるプリント回路やアンテナに利用可能なプリント配線基板などが要求されている。しかし、高周波帯域になると基板材料由来の伝送損失が顕著に影響してくるため、伝送損失を抑制可能な基板材料の選択が重要となる。例えば、CCLと称される銅張積層板は樹脂層の両表面に接着剤を介して銅箔が積層された構造等を有する。該CCLの伝送損失は、伝送路となる樹脂層の誘電損失、特に誘電正接や比誘電率を低減することにより抑制し得る。
この誘電正接や比誘電率の低い基板材料としては、シクロオレフィン系ポリマーが知られており、このシクロオレフィン系ポリマーを他の樹脂と複合化させたフィルムが検討されている。例えば、特許文献1には、特定の樹脂(A)、シクロオレフィンポリマー(B)、相溶化剤(C)、及び溶媒を含む組成物、並びに該組成物から形成された複合フィルムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-125176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高周波帯域に対応可能なCCL中の樹脂層には、誘電損失の低減化の他、配線の高密度化、微細化時の加工精度向上や銅箔との剥がれ等防止のために、フィルムの表面平滑性が要求される。しかし、本発明者の検討によれば、樹脂及び溶媒に加え、粒子形態のシクロオレフィンポリマーを含む組成物は、製造過程等で粒子が凝集体を形成することがあり、フィルム化が困難な場合があることがわかった。さらに、フィルム化が可能であっても、該フィルムの表面平滑性が十分ではなく、例えばCCL中の樹脂層として用いた場合に、配線の厚さが不均一化する場合や、銅箔との剥がれが生じる場合があることがわかった。
【0005】
従って、本発明の目的は、粒子の凝集体を含まない組成物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、表面平滑性に優れたフィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、樹脂(A)、粒子状シクロオレフィン系ポリマー(B)及び溶媒を含む組成物において、該溶媒が第1溶媒と第2溶媒とを含み、第2溶媒とシクロオレフィン系ポリマー(B)とのHSP値間距離が8.5以上であると、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明には、以下の好適な形態が含まれる。
【0007】
[1]樹脂(A)、粒子状シクロオレフィン系ポリマー(B)及び溶媒を含む組成物であって、
該溶媒は第1溶媒と第2溶媒とを含み、第2溶媒とシクロオレフィン系ポリマー(B)とのHSP値間距離が8.5以上である、組成物。
[2]第1溶媒は、シクロオレフィン系ポリマー(B)が溶解する溶媒である、[1]に記載の組成物。
[3]第2溶媒は、シクロオレフィン系ポリマー(B)が溶解しない溶媒である、[1]又は[2]に記載の組成物。
[4]第1溶媒とシクロオレフィン系ポリマー(B)とのHSP値間距離は4.0以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の組成物。
[5]第2溶媒は、樹脂(A)が溶解する溶媒である、[1]~[4]のいずれかに記載の組成物。
[6]第2溶媒と樹脂(A)とのHSP値間距離は10.0以下である、[1]~[5]のいずれかに記載の組成物。
[7]樹脂(A)とシクロオレフィン系ポリマー(B)とのHSP値間距離は6以上である、[1]~[6]のいずれかに記載の組成物。
[8]第1溶媒の含有量は、第2溶媒100質量部に対して120質量部以下である、[1]~[7]のいずれかに記載の組成物。
[9]粒子状シクロオレフィン系ポリマー(B)の含有量は、樹脂(A)と粒子状シクロオレフィン系ポリマー(B)との合計質量に対して5~50質量%である、[1]~[8]のいずれかに記載の組成物。
[10]シクロオレフィン系ポリマー(B)は、式(I):
TIFF
2022041943000001.tif
54
164
[式(I)中、mは0以上の整数を表し、R

~R
18
は、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1~20の炭化水素基を表し、R
11
~R
14
が複数存在する場合、それらは互いに独立に同一であってもよく、異なっていてもよく、R
16
とR
17
とは互いに結合し、それらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい]
で表されるシクロオレフィン由来の単量体単位(1)を含む、[1]~[9]のいずれかに記載の組成物。
[11]樹脂(A)は、ポリイミド系樹脂、液晶ポリマー、フッ素系樹脂、芳香族ポリエーテル系樹脂及びマレイミド系樹脂からなる群から選択される少なくとも1つの樹脂である、[1]~[10]のいずれかに記載の組成物。
[12]樹脂(A)は、ガラス転移温度が180℃以上である、[1]~[11]のいずれかに記載の組成物。
[13]樹脂(A)及び粒子状シクロオレフィン系ポリマー(B)を含むフィルムであって、
該フィルム表面の直線1mmの領域を10等分割した10個の各測定領域において求めた平均厚さの標準偏差は2.5以下である、フィルム。
[14]樹脂(A)とシクロオレフィン系ポリマー(B)とのHSP値間距離は6以上である、[13]に記載のフィルム。
[15]粒子状シクロオレフィン系ポリマー(B)の平均一次粒子径は15μm以下である、[13]又は[14]に記載のフィルム。
【発明の効果】
【0008】
本発明の組成物は粒子の凝集体を含まない。また本発明のフィルムは表面平滑性に優れている。そのため、本発明のフィルムはプリント回路基板やアンテナ基板に利用できるプリント配線基板等の材料として好適に使用できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[組成物]
本発明の組成物は、樹脂(A)、粒子状シクロオレフィン系ポリマー(B)及び溶媒を含み、該溶媒が第1溶媒と第2溶媒とを含み、第2溶媒とシクロオレフィン系ポリマー(B)とのHSP値間距離が8.5以上である。本明細書において、「シクロオレフィン系ポリマー(B)」を単に「ポリマー(B)」、「粒子状シクロオレフィン系ポリマー(B)」を単に「粒子状ポリマー(B)」、「粒子状ポリマー(B)の粒子径」を単に「粒子径」、「組成物から形成されたフィルム」を単に「フィルム」ということがある。また、本明細書において、誘電特性とは、誘電損失、比誘電率及び誘電正接を含む誘電に関する特性を意味し、誘電特性が高まる又は向上するとは、例えば、誘電損失、比誘電率及び/又は誘電正接が低減することを示す。また、本明細書において、機械的特性とは、屈曲耐性及び弾性率を含む機械的な特性を意味し、機械的特性が高まる又は向上するとは、例えば、屈曲耐性及び/又は弾性率が高くなることを示す。
【0010】
本発明者らは、粒子状ポリマー(B)の凝集と、該ポリマー及び溶媒のHSP値間距離との関係に着目して検討を進めたところ、2種類の溶媒を使用し、これらのうち、第2溶媒としてシクロオレフィン系ポリマー(B)とのHSP値間距離が8.5以上である溶媒を用いると、粒子状ポリマー(B)の凝集を抑制でき、粒子状ポリマー(B)の凝集体を含まない組成物を形成できることを見出した。従って、本発明の組成物は粒子状ポリマー(B)の凝集体(以下、単に凝集体ともいう)を含まない。さらに本発明の組成物は、凝集体を含まないため、表面平滑性に優れたフィルムを形成できる。
(【0011】以降は省略されています)

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