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公開番号2021182859
公報種別公開特許公報(A)
公開日20211125
出願番号2021114006
出願日20210709
発明の名称電力変換装置
出願人株式会社デンソー
代理人特許業務法人あいち国際特許事務所
主分類H02M 7/48 20070101AFI20211029BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】直流バスバー及びコンデンサ端子に寄生するインダクタンスをより低減できる電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力変換装置1は半導体モジュール2とコンデンサ3とを有する。複数の半導体モジュールの正極端子は正側直流バスバーによって接続され、負極端子は負側直流バスバーによって接続されている。正側コンデンサ端子及び負側コンデンサ端子は、半導体モジュールとコンデンサとの間の領域に介在する端子連結部411と、領域の外に延設される端子延設部を有している。正側直流バスバー及び負側直流バスバーは、端子連結部411と所定間隔をおいて互いに重ね合わされたバスバー連結部511と、端子延設部に接続されたバスバー延設部を有している。バスバー連結部511と端子連結部411とは、互いに逆向きに電流が流れる状態で対向配置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
半導体素子(20)を内蔵し、三相交流モータ(81)の各相に交流電力を供給する複数の半導体モジュール(2)と、
正負電極を備えるコンデンサ素子(30)と、前記コンデンサ素子(30)を封止する封止部材(32)と、前記正負電極のそれぞれに接続されて前記封止部材から突出して形成される正側コンデンサ端子(4p)及び負側コンデンサ端子(4n)とを有するコンデンサ(3)と、を有し、
前記半導体モジュールは、前記半導体素子を封止する封止部(21)と、前記封止部から突出する正極端子(22p)及び負極端子(22n)を含む直流端子とを有し、
前記複数の半導体モジュールの前記正極端子は、正側直流バスバー(5p)によって電気的に接続されており、前記複数の半導体モジュールの前記負極端子は、負側直流バスバー(5n)によって電気的に接続されており、
前記正側コンデンサ端子及び前記負側コンデンサ端子は、前記半導体モジュールと前記コンデンサとの間の領域に介在する端子連結部(411)と、前記領域の外に延設される端子延設部を有しており、
前記正側直流バスバー及び前記負側直流バスバーは、前記端子連結部と所定間隔をおいて互いに重ね合わされたバスバー連結部(511)と、前記端子延設部に接続されたバスバー延設部を有しており、
前記正側直流バスバーと前記正側コンデンサ端子とが、前記バスバー延設部と前記端子延設部とにおいて接続されており、
前記負側直流バスバーと前記負側コンデンサ端子とが、前記バスバー延設部と前記端子延設部とにおいて接続されており、
前記バスバー連結部と前記端子連結部とは、互いに逆向きに電流が流れる状態で対向配置されている、電力変換装置(1)。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
前記半導体素子のスイッチング動作を制御する制御回路基板(12)を備え、前記バスバー延設部及び前記端子延設部は、前記正側直流バスバー及び前記負側直流バスバーにおける他の部位よりも、前記制御回路基板から遠ざかる方向に延設されている、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記半導体モジュールを冷却する冷媒が流通する冷媒流路を内部に備えた冷却器、をさらに有し、前記バスバー延設部及び前記端子延設部の少なくとも一部は、前記冷却器における前記冷媒流路が形成された部位との間に、発熱部品を介在させることなく配置されている、請求項1又は2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記バスバー延設部において、前記正側直流バスバーと前記負側直流バスバーとは、互いに逆向きに電流が流れる状態で対向している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力変換装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子を内蔵した半導体モジュールと、コンデンサと、これらを電気接続する直流バスバーとを備えた電力変換装置に関する。
続きを表示(約 6,500 文字)【背景技術】
【0002】
直流電力と交流電力との間で電力変換を行う電力変換装置として、半導体素子を内蔵した半導体モジュールと、コンデンサと、これらを電気接続する一対の直流バスバーとを備えるものが知られている(下記特許文献1参照)。
【0003】
この電力変換装置では、上記コンデンサを用いて、直流電源の電圧を平滑化している。そして、上記半導体素子をスイッチング動作させることにより、上記直流電源から供給される直流電力を交流電力に変換するよう構成されている。
【0004】
コンデンサは、コンデンサ素子と、該コンデンサ素子に接続したコンデンサ端子とを備える。このコンデンサ端子に、上記直流バスバーを接続してある。上記電力変換装置では、ボルト等を用いて、直流バスバーとコンデンサ端子とを一箇所のみ接続してある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010−183748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記電力変換装置は、直流バスバー及びコンデンサ端子に大きなインダクタンスが寄生する可能性がある。すなわち、上記電力変換装置では、直流バスバーとコンデンサ端子とを一箇所のみ接続している。そのため、直流バスバーとコンデンサ端子との間を流れる電流は、1個の接続部を必ず通ることになり、電流が流れる経路の数が1つしかない。電流経路の数が少ないと、大きなインダクタンスが寄生しやすくなる。そのため、上記電力変換装置は、直流バスバー及びコンデンサ端子に大きなインダクタンスが寄生する可能性があった。したがって、半導体素子をスイッチング動作させたときに、上記インダクタンスが原因となって比較的大きなサージが発生する可能性が考えられた。
【0007】
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、直流バスバー及びコンデンサ端子に寄生するインダクタンスをより低減できる電力変換装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、半導体素子(20)を内蔵し、三相交流モータ(81)の各相に交流電力を供給する複数の半導体モジュール(2)と、
正負電極を備えるコンデンサ素子(30)と、前記コンデンサ素子(30)を封止する封止部材(32)と、前記正負電極のそれぞれに接続されて前記封止部材から突出して形成される正側コンデンサ端子(4p)及び負側コンデンサ端子(4n)とを有するコンデンサ(3)と、を有し、
前記半導体モジュールは、前記半導体素子を封止する封止部(21)と、前記封止部から突出する正極端子(22p)及び負極端子(22n)を含む直流端子とを有し、
前記複数の半導体モジュールの前記正極端子は、正側直流バスバー(5p)によって電気的に接続されており、前記複数の半導体モジュールの前記負極端子は、負側直流バスバー(5n)によって電気的に接続されており、
前記正側コンデンサ端子及び前記負側コンデンサ端子は、前記半導体モジュールと前記コンデンサとの間の領域に介在する端子連結部(411)と、前記領域の外に延設される端子延設部を有しており、
前記正側直流バスバー及び前記負側直流バスバーは、前記端子連結部と所定間隔をおいて互いに重ね合わされたバスバー連結部(511)と、前記端子延設部に接続されたバスバー延設部を有しており、
前記正側直流バスバーと前記正側コンデンサ端子とが、前記バスバー延設部と前記端子延設部とにおいて接続されており、
前記負側直流バスバーと前記負側コンデンサ端子とが、前記バスバー延設部と前記端子延設部とにおいて接続されており、
前記バスバー連結部と前記端子連結部とは、互いに逆向きに電流が流れる状態で対向配置されている、電力変換装置(1)にある。
【発明の効果】
【0009】
上記電力変換装置においては、直流バスバーとコンデンサ端子とを、少なくとも2個の接続部において、互いに接続してある。上記直流バスバーは、半導体モジュールに接続したバスバー本体部を備え、このバスバー本体部の少なくとも一部によって、2個の接続部を連結している。また、コンデンサ端子は、コンデンサ素子に接続した端子本体部を備え、この端子本体部の少なくとも一部によって、2個の接続部を連結している。
そのため、直流バスバー及びコンデンサ端子に寄生するインダクタンスをより低減できる。すなわち、上記構成にすると、半導体モジュールとコンデンサ素子との間を流れる電流を、2個の接続部のうち一方の接続部を通る経路と、他方の接続部を通る経路との、少なくとも2つの電流経路に分けて流すことが可能になる。そのため、電流経路の数を増やすことができる。個々の電流経路にはインダクタンスが寄生するが、これらのインダクタンスは互いに並列に接続されている。そのため、各インダクタンスを合成した合成インダクタンスの値は、個々のインダクタンスの値よりも小さくなる。したがって、直流バスバー及びコンデンサ端子に寄生するインダクタンス(合成インダクタンス)を低減でき、半導体素子をオンオフ動作させたときに、このインダクタンスが原因となって大きなサージが発生することを抑制できる。
【0010】
以上のごとく、本発明によれば、直流バスバー及びコンデンサ端子に寄生するインダクタンスをより低減できる電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
実施例1における、電力変換装置の断面図であって、図2のI-I断面図。
図1のII-II断面図。
図1のIII-III断面図。
実施例1における、直流バスバーとコンデンサの斜視図。
図2のV-V断面図。
実施例1における、電力変換装置の、第2接続部付近の拡大断面図。
実施例1における、電力変換装置の、第1接続部付近の拡大断面図。
実施例1における、電力変換装置の回路図。
実施例1における、電力変換装置の製造工程説明図。
図9に続く図。
図10に続く図。
図11に続く図。
実施例1における、バスバー連結部と端子連結部とが接触した状態での、電力変換装置の拡大断面図。
実施例2における、電力変換装置の断面図であって、図15のXIV-XIV断面図。
図14のXV-XV断面図。
実施例3における、電力変換装置の断面図であって、図17のXVI-XVI断面図。
図16のXVII-XVII断面図。
実施例4における、電力変換装置の断面図であって、図19のXVIII-XVIII断面図。
図18のXIX-XIX断面図。
実施例5における、電力変換装置の断面図であって、図21のXX-XX断面図。
図20のXXI-XXI断面図。
実施例6における、電力変換装置の要部拡大断面図。
図22のXXIII矢視図。
実施例7における、電力変換装置の断面図。
実施例8における、電力変換装置の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
上記電力変換装置は、電気自動車やハイブリッド車等の車両に搭載するための、車載用電力変換装置とすることができる。
【実施例】
【0013】
(実施例1)
上記電力変換装置に係る実施例について、図1〜図12を用いて説明する。図1に示すごとく、本例の電力変換装置1は、半導体モジュール2と、コンデンサ3と、直流バスバー5(5p,5n)とを備える。半導体モジュール2は、半導体素子20(図8参照)を内蔵している。コンデンサ3は、コンデンサ素子30と、該コンデンサ素子30に接続したコンデンサ端子4とを有する。直流バスバー5(5p,5n)は、半導体モジュール2とコンデンサ端子4とを電気接続している。
【0014】
コンデンサ端子4と直流バスバー5とは、2個の接続部6(第1接続部6a、第2接続部6b)において、互いに接続されている。
直流バスバー5は、半導体モジュール2に接続したバスバー本体部51を備える。バスバー本体部51の一部によって、2個の接続部6a,6bを連結している。
また、コンデンサ端子4は、コンデンサ素子30に接続した端子本体部41を備える。端子本体部41の一部によって、2個の接続部6a,6bを連結している。
【0015】
本例の電力変換装置1は、電気自動車やハイブリッド車等の車両に搭載するための、車載用電力変換装置である。
【0016】
図2に示すごとく、コンデンサ3は、直流電源8(図8参照)の正電極88に電気接続した正側コンデンサ端子4pと、直流電源8の負電極89に電気接続した負側コンデンサ端子4nとの、2つのコンデンサ端子4(4p,4n)を備える。また、電力変換装置1は、正側コンデンサ端子4pに接続した正側直流バスバー5pと、負側コンデンサ端子4nに接続した負側直流バスバー5nとの、2つの直流バスバー5(5p,5n)を備える。
【0017】
また、図1に示すごとく、本例では、複数の半導体モジュール2と、該半導体モジュール2を冷却する複数の冷却管11とを積層して積層体10を形成してある。
【0018】
図1、図4に示すごとく、バスバー本体部51は、2個の接続部6a,6bを連結するバスバー連結部511と、該バスバー連結部511から立設するバスバー立設部512とを有する。バスバー連結部511は、積層体10の積層方向(X方向)に長い長尺形状を呈する。バスバー立設部512は、バスバー連結部511から、接続部6の厚さ方向(Z方向)における、半導体モジュール2側に立設している。
【0019】
また、端子本体部41は、2個の接続部6a,6bを連結する端子連結部411と、該端子連結部411から立設する端子立設部412とを有する。端子立設部412は、X方向に長い長尺形状を呈する。端子立設部412は、端子連結部411から、Z方向における、コンデンサ素子30側に立設している。
【0020】
図2に示すごとく、2つの直流バスバー5p,5nにそれぞれ形成されたバスバー立設部512(512p,512n)は、所定間隔をおいて互いに隣り合うように配されている。
【0021】
図8に示すごとく、本例では、複数の半導体モジュール2によって、インバータ回路200を構成してある。個々の半導体モジュール2に内蔵された半導体素子20(IGBT素子)をスイッチング動作させることにより、直流電源8から供給される直流電力を交流電力に変換している。そして、得られた交流電力を用いて三相交流モータ81を駆動し、上記車両を走行させている。
【0022】
図2に示すごとく、コンデンサ3は、上記コンデンサ素子30と、該コンデンサ素子30を収納するコンデンサケース31と、コンデンサ素子30をコンデンサケース31内に封止する封止部材32と、上記コンデンサ端子4とを備える。
【0023】
図6、図7に示すごとく、本例では、バスバー連結部511と端子連結部411とを、互いに重ね合わせてある。バスバー連結部511と端子連結部411との間には、隙間Sが形成されている。そのため、電流Iは、2つの接続部6a,6bのうち一方の接続部6aを通る経路と、他方の接続部6bを通る経路との、2つの経路に分かれて流れる。また、バスバー連結部511を流れる電流Iの向きと、端子連結部411を流れる電流Iの向きとは、互いに逆向きになる。
【0024】
また、図1、図4に示すごとく、本例ではコンデンサケース31内に、筒状部34を形成してある。この筒状部34内には、貫通孔33が形成されている。貫通孔33は、コンデンサケース31の底壁部311(図1参照)から開口部312へZ方向に貫通している。第1接続部6aは、Z方向において貫通孔33と重なる位置に形成されている。後述するように本例では、電力変換装置1を製造する際に、締結部材13を上記底壁部311側から貫通孔33内に挿入し、第1接続部6aを締結している。また、第2接続部6bは、コンデンサケース31の外側に形成されている。
【0025】
一方、図3に示すごとく、本例では上述したように、複数の半導体モジュール2と複数の冷却管11とをX方向に積層して積層体10を構成してある。X方向に隣り合う2つの冷却管11は、X方向とZ方向との双方に直交する幅方向(Y方向)における両端部にて、連結管15によって連結されている。また、複数の冷却管11のうち、X方向における一端に位置する端部冷却管11aには、冷媒18を導入するための導入管16と、冷媒18を導出するための導出管17とが取り付けられている。冷媒18を導入管16から導入すると、冷媒18は連結管15を通って全ての冷却管11を流れ、導出管17から導出する。これにより、半導体モジュール2を冷却するよう構成されている。
【0026】
積層体10は、フレーム70内に固定されている。X方向において積層体10に隣り合う位置には、加圧部材14(板ばね)が配されている。この加圧部材14によって、積層体10をフレーム70の壁部700に向けて押圧している。これにより、半導体モジュール2と冷却管11との接触圧を確保すると共に、積層体10をフレーム70内に固定している。フレーム70は、ケース71に固定されている。
【0027】
図2に示すごとく、半導体モジュール2は、半導体素子20を内蔵する封止部21と、該封止部21から突出する複数のパワー端子22と、制御端子23とを備える。パワー端子22には、正側直流バスバー5pに接続される正極端子22pと、負側直流バスバー5nに接続される負極端子22nと、交流電力を出力する交流端子22cとがある。交流端子22cには、図示しない交流バスバーが接続される。この交流バスバーを介して、交流端子22cと三相交流モータ81(図8参照)とを電気的に接続してある。
【0028】
また、制御端子23は、制御回路基板12に接続している。この制御回路基板12によって、半導体素子20のスイッチング動作を制御している。これにより、直流電源8(図8参照)から供給される直流電力を交流電力に変換するよう構成されている。
【0029】
図5に示すごとく、パワー端子22は、半導体モジュール2の封止部21からZ方向に突出した突出部221と、該突出部221の先端からX方向に延出した延出部222とを備える。
【0030】
また、直流バスバー5p,5nの上記バスバー立設部512には、櫛歯状部521(図4参照)が形成されている。図5に示すごとく、この櫛歯状部521と、パワー端子22の延出部222とを重ね合わせてある。延出部222の先端229は、櫛歯状部521に重ね合わされていない。この先端229と櫛歯状部521とにレーザ光線Lを照射し、これらを溶接してある。
(【0031】以降は省略されています)

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