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公開番号2021182854
公報種別公開特許公報(A)
公開日20211125
出願番号2021072979
出願日20210423
発明の名称スリーブ及びその製造方法
出願人株式会社クラベ
代理人
主分類H02G 3/04 20060101AFI20211029BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】作業性に優れ、スリーブ内部に収納したものを確実に保持できるスリーブを提供すること。
【解決手段】高分子材料の充実体または発泡体からなり、長さ方向に連続した開口部7を有する筒形状のスリーブ1であって、上記開口部を形成する2つの開口端が重ねられており、上記2つの開口端の内、内側に位置する内側開口端3が外側に付勢しており、外側に位置する外側開口端5が内側に付勢しているスリーブ1。長さ方向に連続した開口部7を有する筒形状のスリーブ1の製造方法であって、高分子材料の充実体または発泡体を押出成形し、2つの開口端が重ねられた筒形状のスリーブを形成する工程の後、上記スリーブの2つの開口端の位置を反転して、内側に位置していた開口端を外側開口端5とし、外側に位置していた開口端を内側開口端3とする工程を有するスリーブ1の製造方法。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
高分子材料の充実体または発泡体からなり、長さ方向に連続した開口部を有する筒形状のスリーブであって、
上記開口部を形成する2つの開口端が重ねられており、
上記2つの開口端の内、内側に位置する内側開口端が外側に付勢しており、外側に位置する外側開口端が内側に付勢しているスリーブ。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
上記2つの開口端が重ねられている長さが、上記スリーブの内周長の1/4〜1/2である請求項1記載のスリーブ。
【請求項3】
高分子材料の充実体または発泡体からなり、長さ方向に連続した開口部を有する筒形状のスリーブの製造方法であって、
高分子材料の充実体または発泡体を押出成形し、2つの開口端が重ねられた筒形状のスリーブを形成する工程の後、上記スリーブの2つの開口端の位置を反転して、内側に位置していた開口端を外側開口端とし、外側に位置していた開口端を内側開口端とする工程を有するスリーブの製造方法。
【請求項4】
高分子材料の充実体または発泡体からなり、長さ方向に連続した開口部を有する筒形状のスリーブと、電線と、からなるスリーブ付電線の製造方法であって、
高分子材料の充実体または発泡体を押出成形し、2つの開口端が重ねられた筒形状のスリーブを形成する工程の後、上記スリーブの2つの開口端の位置を反転して、内側に位置していた開口端を外側開口端とし、外側に位置していた開口端を内側開口端とする工程と、上記スリーブの開口部から上記電線を挿入する工程と、を有するスリーブ付電線の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、自動車、家電機器、重電機器等において、機械的保護スリーブ、収束用スリーブ、電気絶縁スリーブ、耐熱保護スリーブ等として使用されるスリーブとその製造方法に係り、特に、作業性に優れ、スリーブ内部に収納したものを確実に保持できるものに関する。
続きを表示(約 5,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、保護スリーブとして、ガラス繊維や樹脂繊維などの繊維糸からなる布体について、長さ方向に連続した開口部を有する筒形状に形成した保護スリーブが知られている(例えば、特許文献1〜5参照。)。これらの保護スリーブは、電線等の保護或いは収束のため、この電線束の外周に配置されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009−252605公報:クラベ
特開2012−001864公報:クラベ
特開2014−122456公報:クラベ
特表2012−502196公報:フェデラルモーグル
米国特許公開2010/0108171公報:レラッツ
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1〜2に記載した保護スリーブは、予め円筒形状に形成したスリーブに対し、長さ方向に連続した切れ込みを形成して開口部を形成したものであった。このようなものは、開口部の開口端において、開口端同士が重なった状態を維持するための力が何らかかっていない。そのため、開口端にズレが生じて開口部が開いてしまい、スリーブの内部に収納していた電線等が外部にはみ出てしまうことが生じるおそれがあった。また、上記特許文献3〜5に記載した保護スリーブは、平面形状の布体を筒形状に丸めた状態で加熱保持し、開口部を有する筒形状に形成したものであった。この場合、筒形状から平面形状に復元しようとする力が働く。これにより、内側に位置する開口端は外側に押される一方、外側に位置する開口端も外側に開こうとするため、開口部を閉じる方向の力にはなり得ず、開口端同士が重なった状態を維持するまでには至らない。そのため、開口端にズレが生じて開口部が開いてしまい、スリーブの内部に収納していた電線等が外部にはみ出てしまうことが生じるおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、特に、作業性に優れ、スリーブ内部に収納したものを確実に保持できるスリーブを提供することにある。
【0006】
上記目的を達成するべく、本発明によるスリーブは、高分子材料の充実体または発泡体からなり、長さ方向に連続した開口部を有する筒形状のスリーブであって、上記開口部を形成する2つの開口端が重ねられており、上記2つの開口端の内、内側に位置する内側開口端が外側に付勢しており、外側に位置する外側開口端が内側に付勢しているものである。
また、上記2つの開口端が重ねられている長さが、上記スリーブの内周長の1/4〜1/2であることが考えられる。
本発明によるスリーブの製造方法は、高分子材料の充実体または発泡体からなり、長さ方向に連続した開口部を有する筒形状のスリーブの製造方法であって、高分子材料の充実体または発泡体を押出成形し、2つの開口端が重ねられた筒形状のスリーブを形成する工程の後、上記スリーブの2つの開口端の位置を反転して、内側に位置していた開口端を外側開口端とし、外側に位置していた開口端を内側開口端とする工程を有するものである。
本発明によるスリーブ付電線の製造方法は、高分子材料の充実体または発泡体からなり、長さ方向に連続した開口部を有する筒形状のスリーブと、電線と、からなるスリーブ付電線の製造方法であって、高分子材料の充実体または発泡体を押出成形し、2つの開口端が重ねられた筒形状のスリーブを形成する工程の後、上記スリーブの2つの開口端の位置を反転して、内側に位置していた開口端を外側開口端とし、外側に位置していた開口端を内側開口端とする工程と、上記スリーブの開口部から上記電線を挿入する工程と、を有するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、内側開口端が外側に付勢し、外側開口端が内側に付勢していることから、開口部が閉じられる方向に力が加わっており、開口端同士の重なりを維持することができる。そのため、スリーブ内部に収納したものを確実に保持できる。また、長さ方向に連続した開口部を有するので、後付であってもスリーブ内部に電線等のものを収納する作業が非常に容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
スリーブの構成を説明するための斜視図である。
スリーブの構成を説明するための断面図である。
製造工程中のスリーブの構成を説明するための断面図である。
スリーブを実用に供した例を説明する斜視図である。
【発明を実施するための最良の形 態】
【0009】
以下、図1〜4を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明する。
【0010】
本実施の形態による製造工程の流れを説明する。まず、オレフィン系熱可塑性エラストマーを押出成形し、図3に示すような一部が重なった筒形状のスリーブ1を作成する。この段階では、外側開口端5が内側に位置し、内側開口端3は外側に位置している。また、最終的なスリーブの径に比べて、外側開口端5(図3においては内側に位置する)の側では径が小さく、内側開口端3(図3においては外側に位置する)の側では径が大きくなるよう、形状を設計する。
【0011】
このようなスリーブについて、スリーブ1の2つの開口端の位置を反転して図2のようにする。即ち、内側に位置していた開口端を外側に入れ替えて外側開口端5とし、外側に位置していた開口端を内側に入れ替えて内側開口端3とする。これにより、復元力が働くことによって、内側に位置する内側開口端が外側に付勢し、外側に位置する外側開口端が内側に付勢することになる。そのため、開口部7が閉じられる方向に力が加わることとなり、開口端同士の重なりを維持することができる。
【0012】
このようにして、図1に示すような長さ方向に連続した開口部7を有する筒形状のスリーブ1を作成した。スリーブ1の各部の寸法は、内径5mm、肉厚0.5mm、内側開口端3と外側開口端5が重ねられている長さが5.2mmとした。
【0013】
このようにして得られたスリーブ1であれば、例えば、電線束9に被せる際、開口部7から電線束9を保護スリーブ内部に挿入することができるため、例え電線束9の両端にコネクタを接続したとしてもスリーブ1を後付けで配置させることができる。また、図4に示すとおり、電線束9の内の一部の電線束9´を分岐させた場合でも、開口部7より導出させることができるように、不規則な形状の部品にも対応することができる。
【0014】
なお、上記した本実施の形態では、スリーブ1の2つの開口端の位置を反転する工程の後に、スリーブ1内に電線束9を収納する工程を行なったが、スリーブ1内に電線束9を収納する工程の後にスリーブ1の2つの開口端の位置を反転する工程を行なっても良い。また、スリーブ1の2つの開口端の位置を反転する工程と、スリーブ1内に電線束9を収納する工程を同時に行なっても良い。
【0015】
本発明においては、内側開口端3と外側開口端5が重ねられている長さが、スリーブ1の内周長さと同じであるか、それ以下であることが好ましく、特に、スリーブ1の内周長の1/4〜1/2であることが好ましい。1/4に満たない場合、重ねられた部分が不足し、スリーブの曲げ等によって開口部7が開いてしまい、内部に収納した電線等がはみ出てしまう可能性が出る。また、スリーブ1の内周長さより長くなると、スリーブの可撓性が低下するとともに、スリーブの内部に電線等を収納する作業が手間となってしまう可能性がある。材料コストの点や、収納する作業の手間のことを考慮すると、1/2以下であることが特に好ましい。
【0016】
スリーブ1の各部の形状や寸法については、種々のものが設計できる。例えば、スリーブ1の長さ方向に垂直な断面で見たとき、開口端の形状について、円弧状になっていても良いし、矩形状になっていても良い。スリーブ1の内部に電線等を収納する際の作業性を考慮すると、開口端の形状は円弧状になっていた方が好ましい。特に、内側開口端3の形状が円弧形状となっているとともに、スリーブ1の内側にいくに従って曲率半径が大きくなっており、外側開口端5の形状が円弧形状となっているとともに、スリーブ1の外側にいくに従って曲率半径が大きくなっていることが好ましい。このような形状であれば、内側開口端3と外側開口端5とを密着でき、スリーブ1内部に収納した電線等がはみ出てしまうことを防止できる。
【0017】
また、内側開口端3における外周側の部分と、外側開口端5における内周側の部分に、嵌合可能な形状で凹凸を形成することも考えられる。このような凹凸を形成すれば、開口端同士が重ねられた部分でズレが生じにくくなり、スリーブ1内部に収納した電線等がはみ出てしまうことを防止できる。
【0018】
スリーブ1における長さ方向に垂直な断面の形状は、円形状であることが一般的だが、楕円形状や種々の多角形状になっていても良い。また、スリーブ1は、長さ方向に同一な形状であることが一般的だが、長さ方向で径や形状が変化するものであっても良い。
【0019】
スリーブ1の肉厚も、上記実施の形態のように均一であってもよいが、一部のみ肉厚が厚いまたは薄いものも考えられる。例えば、スリーブ1の断面において、内側開口端3と外側開口端5が重なる部分と対向する部分について、肉厚が厚くなっていることが考えられる。これにより、復元力が強くなり、内側開口端3と外側開口端5の付勢を強くすることができる。また、内側開口端3と外側開口端5が重なる部分以外について、肉厚を2倍にすることが考えられる。これにより、スリーブ1として肉厚を均一にすることができる。
【0020】
本発明においては、上記実施の形態にて図1〜図3で示した通り、スリーブ1の断面において、円弧状となった開口端を除いた他の部分の肉厚が略均一であることが好ましい。これにより、スリーブ1としての肉厚の均一と復元力のバランスをとることができる。ここで、略均一とは、基準値からの肉厚のばらつきが±30%に入っているものである。
【0021】
スリーブ1を構成する材料としては、種々の高分子材料が使用できる。例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、芳香族ポリアミド系樹脂、脂肪族ポリアミド系樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、変性ノリル樹脂(ポリフェニレンオキサイド樹脂)、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、クロロスルホン化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、フッ素樹脂、合成ゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリル‐ブタジエンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等、種々のものが挙げられる。これらの中でも、成形性、柔軟性、復元力等の観点から、熱可塑性エラストマーが好ましく使用でき、特にオレフィン系熱可塑性エラストマーが好ましく使用される。また、スリーブ1を構成する材料としては充実体(ソリッド)でも良いし、発泡体(スポンジ)でも良い。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明によれば、特に作業性に優れ、スリーブ内部に収納したものを確実に保持できるスリーブを得ることができる。この保護スリーブは、例えば、自動車、家電機器、重電機器、産業機器、計測機器、医療機器等において、機械的保護スリーブ、収束用スリーブ、電気絶縁スリーブ、耐熱保護スリーブ等として好適に使用することができる。
【符号の説明】
【0023】
1 スリーブ
3 内側開口端
5 外側開口端
7 開口部
9 電線束

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