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公開番号2021182848
公報種別公開特許公報(A)
公開日20211125
出願番号2021011013
出願日20210127
発明の名称高分子ゲルアクチュエータ
出願人個人,個人
代理人特許業務法人綿貫国際特許・商標事務所
主分類H02N 11/00 20060101AFI20211029BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】PVCゲルの特性に適した構造にしつつ動作耐久性に優れた構造の高分子ゲルアクチュエータを提供する。
【解決手段】高分子ゲルアクチュエータ1は、PVCゲル4を介して対向させた陽極板2および陰極板3を筐体5に収容した状態で通電と非通電とを切り換えて作動部6の動作を制御する構成であって、作動部6はピストン本体7aを筒部8に摺動させるシリンダ部7を有し、筒部8における第1端部8aはPVCゲル4が進入しており、筒部8における第2端部8bは筐体5の開口部5aを覆う蓋部8cに連結固定されているとともにピストン本体7aに連結したピストンロッド7bの先端側を挿通させており、かつ、陽極板2と陰極板3とを渦巻状のばね構造にして筒部8を囲むように配した構成である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
PVCゲルを介して対向させた陽極板および陰極板を筐体に収容した状態で通電と非通電とを切り換えて作動部の動作を制御する構成であって、前記作動部はピストン本体を筒部に摺動させるシリンダ部を有し、前記筒部における第1端部は前記PVCゲルが進入しており、前記筒部における第2端部は前記筐体の開口部を覆う蓋部に連結固定されているとともに前記ピストン本体に連結したピストンロッドの先端側を挿通させており、かつ、前記陽極板と前記陰極板とを渦巻状のばね構造にして前記筒部を囲むように配した構成であること
を特徴とする高分子ゲルアクチュエータ。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記ピストン本体の軸線と直交方向に前記PVCゲルが流動可能な複数のスリットが前記陽極板と前記陰極板とにそれぞれ形成されていること
を特徴とする請求項1記載の高分子ゲルアクチュエータ。
【請求項3】
前記開口部と前記蓋部とを加締める枠部を有し、前記筐体と前記筒部と前記ピストン本体と前記蓋部とからなる閉空間に前記PVCゲルが満たされていること
を特徴とする請求項1または2記載の高分子ゲルアクチュエータ。
【請求項4】
前記作動部は前記ピストン本体と連動する弁体部を有し、バルブとして作動する構成であること
を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の高分子ゲルアクチュエータ。
【請求項5】
前記作動部は前記ピストン本体と連動する操作釦を有し、スイッチとして作動する構成であること
を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の高分子ゲルアクチュエータ。
【請求項6】
前記作動部は前記ピストン本体と連動する操作釦と前記操作釦に接して配されたレバー部とを有し、リレーとして作動する構成であること
を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の高分子ゲルアクチュエータ。
【請求項7】
前記作動部は前記ピストン本体と連動する振動伝達部と前記振動伝達部に接して配されたレバー部とを有し、周期的に通電して前記レバー部を振動させることでバイブレータとして作動する構成であること
を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の高分子ゲルアクチュエータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、PVCゲルを用いた高分子ゲルアクチュエータに関する。
続きを表示(約 5,500 文字)【背景技術】
【0002】
高分子ゲルアクチュエータは省電力であるとともに電磁ノイズが発生しないことからソレノイドに代わる動力源としての利用が検討されつつある。高分子ゲルアクチュエータは、一例としてサポートウエアやアシストスーツに適用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015−223049号公報
特開2017−108601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術は、変位量を大きくするために多くの積層数が必要であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、PVCゲルの特性に適した構造にしつつ動作耐久性に優れた構造の高分子ゲルアクチュエータを提供することを目的とする。
【0006】
一実施形態として、以下に開示する解決策により、前記課題を解決する。
【0007】
本発明に係る高分子ゲルアクチュエータは、PVCゲルを介して対向させた陽極板および陰極板を筐体に収容した状態で通電と非通電とを切り換えて作動部の動作を制御する構成であって、前記作動部はピストン本体を筒部に摺動させるシリンダ部を有し、前記筒部における第1端部は前記PVCゲルが進入しており、前記筒部における第2端部は前記筐体の開口部を覆う蓋部に連結固定されているとともに前記ピストン本体に連結したピストンロッドの先端側を挿通させており、かつ、前記陽極板と前記陰極板とを渦巻状のばね構造にして前記筒部を囲むように配した構成であることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、陽極板と陰極板とにPVCゲルが挟まれた状態で積層した高分子積層体と同じように収縮変位を動力にすることができる。尚且つ、陽極板と陰極板とを渦巻状のばね構造にすることで、動作耐久性に優れた構造にできる。一例として、リン青銅やベリリウム銅等の高弾性金属からなる一対の渦巻き状ゼンマイを前記陽極板と前記陰極板とに適用することができる。一例として、円筒状容器を前記筐体に適用することができる。
【0009】
前記ピストンの軸線と直交方向に前記PVCゲルが流動可能な複数のスリットが前記陽極板と前記陰極板とにそれぞれ形成されていることが好ましい。この構成によれば、両電極間のPVCゲルの収縮変位力をより効率的にピストンに伝達することができる。上記スリット以外に、複数の孔を前記陽極板と前記陰極板とにそれぞれ形成する場合がある。
【0010】
一例として、前記ピストンロッドの外周には圧縮コイルバネが配されており、前記ピストン本体における外周側にはピストンパッキンが配されており、前記シリンダ部は単動型シリンダとして機能する。前記開口部と前記蓋部とを加締める枠部を有し、前記筐体と前記筒部と前記ピストン本体と前記蓋部とからなる閉空間に前記PVCゲルが満たされていることが好ましい。この構成によれば、陽極板とPVCゲルと陰極板とを密閉した堅牢な構造によって動作耐久性に優れた構造にできる。
【0011】
一例として、前記作動部は前記ピストンと連動する弁体部を有し、バルブとして作動する構成である。これにより、気体や液体などの流体制御や、水圧や油圧などの液圧制御の用途に好適な構成になる。
【0012】
一例として、前記作動部は前記ピストン本体と連動する操作釦を有し、スイッチとして作動する構成である。一例として、前記作動部は前記ピストン本体と連動する操作釦と前記操作釦に接して配されたレバー部を有し、リレーとして作動する構成である。前記スイッチは、一例としてマイクロスイッチ、タクタイルスイッチ、プッシュボタンスイッチ、モーメンタリスイッチ、その他既知のスイッチである。前記リレーは、有接点リレーであり、電磁石やコイルなどの電磁界発生源を有していない。この構成によれば、電磁界の影響をなくした実験機器や電磁界の影響を受けやすい宇宙空間での用途に好適な構成になる。
【0013】
一例として、前記作動部は前記ピストン本体と連動する振動伝達部と前記振動伝達部に接して配されたレバー部を有し、周期的に通電して前記レバー部を振動させることでバイブレータにする構成である。これにより、電気かみそり、電気バリカン、電動歯ブラシ、その他既知の電気器具のバイブレータに適用し、静音化を図ることが容易にできる。
【0014】
本発明によれば、PVCゲルの特性に適した構造にしつつ動作耐久性に優れた構造にできるので所望の動作が可能な高分子ゲルアクチュエータが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1Aは本実施形態に係る高分子ゲルアクチュエータの構造例の非通電状態を模式的に示す概略の縦断面図であり、図1Bは当該構造例の非通電状態の横断面図である。
図2Aは本実施形態に係る高分子ゲルアクチュエータの構造例の通電状態を模式的に示す概略の縦断面図であり、図2Bは当該構造例の通電状態の横断面図である。
図3は本実施形態の高分子ゲルアクチュエータに係る陽極板または陰極板を模式的に示す概略の正面図である。
図4Aは本実施形態の高分子ゲルアクチュエータの第1例における非通電状態を示す概略の縦断面図であり、図4Bは第1例における通電状態を示す概略の縦断面図である。
図5Aは本実施形態の高分子ゲルアクチュエータの第2例における非通電状態を示す概略の縦断面図であり、図5Bは第2例における通電状態を示す概略の縦断面図である。
図6Aは本実施形態の高分子ゲルアクチュエータの第3例における非通電状態を示す概略の縦断面図であり、図6Bは第3例における通電状態を示す概略の縦断面図である。
図7Aは本実施形態の高分子ゲルアクチュエータの第4例における非通電状態を示す概略の縦断面図であり、図7Bは第4例における通電状態を示す概略の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態について図面を参照して、以下に詳しく説明する。本実施形態の高分子ゲルアクチュエータ1は、PVCゲル4を介して対向させた陽極板2および陰極板3を筐体5に収容した状態で通電と非通電とを切り換えて作動部6の動作を制御する構成である。作動部6はピストン本体7aを筒部8に摺動させるシリンダ部7を有し、筒部8における第1端部8aはPVCゲル4が進入しており、筒部8における第2端部8bは筐体5の開口部5aを覆う蓋部8cに連結固定されているとともにピストン本体7aに連結したピストンロッド7bの先端側を挿通させている。尚且つ、陽極板2と陰極板3とを渦巻状のばね構造にして筒部8を囲むように配している。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0017】
図1A、図1B、図2A、図2Bに示すように、ピストンロッド7bの外周には圧縮コイルバネ7dが配されており、ピストン本体7aにおける外周側にはピストンパッキン7cが所定間隔で配されており、シリンダ部7は単動型シリンダとして機能する。筐体5は円筒状容器である。陽極板2や陰極板3と筐体5とは絶縁構造になっており、一例として筐体5の内面は絶縁皮膜が形成されている。筐体5における開口部5aはフランジ形状になっており、開口部5aと蓋部8cとは円環状の枠部9によって加締められている。そして、筐体5と筒部8とピストン本体7aと蓋部8cとからなる閉空間にPVCゲル4が満たされている。この構造におけるPVCゲル4は通電によって収縮力F1が発生するので、通電状態の筒部8における第1端部8aへのPVCゲル4の進入量は、非通電状態の筒部8における第1端部8aへのPVCゲル4の進入量よりも少なくなる。
【0018】
図3の例は、高弾性金属からなる一対の渦巻き状ゼンマイを陽極板2と陰極板3にし、その隅部に通電端2aが形成されており、長手方向に所定間隔でスリット2cが形成されている。所定長さのスリット2cは、規則的に分散して形成されている。陰極板3は陽極板2と同じ構成であり、陽極板2と陰極板3を同じ部品を採用することで製造コストの低減が図れる。
【0019】
PVCゲル4は一例としてPVCと可塑剤との混合体である。陽極板2および陰極板3は一例としてリン青銅またはベリリウム銅からなり、板厚は一例として50〜150[μm]である。陽極板2と陰極板3とのギャップは一例として50〜500[μm]である。陽極板2および陰極板3に印加する直流電圧は100〜1000[V]である。
【0020】
続いて、高分子ゲルアクチュエータ1の第1例〜第4例について以下に説明する。
【0021】
[第1例]
図4Aと図4Bに示す構成は第1例の高分子ゲルアクチュエータ1Aである。筐体5は密閉構造となっており、枠部9における加締め側の反対側にバルブ部が取り付けられている。バルブ部は弁体11aと、弁体11aと弁座11bと弁箱12とを有し、バルブとして作動する構成である。バルブは常時閉(ノーマルクローズ)となっており、非通電時に弁は「閉」状態を保ち、通電時に弁は「開」状態となる。弁箱12の内部に形成された流路は、水や薬液等の液体、または、空気やガス等の気体を、流体方向V1の向きに流す内部管路である。
【0022】
[第2例]
図5Aと図5Bに示す構成は第2例の高分子ゲルアクチュエータ1Bである。筐体5は密閉構造となっており、枠部9における加締め側の反対側にスイッチが取り付けられている。スイッチは操作釦13と、操作釦の進行方向に屈曲可能な金属板14とを有する。操作釦13は軸線P1方向における主面側が両方とも凸形状になっている。金属板14は皿形状の高弾性部材となっており、操作釦13に常に接している。スイッチは、非通電時にON状態を保ち、通電によってOFF状態となる。高分子ゲルアクチュエータ1Cは、一例として基板15に実装され、ネジ19にて基板15に固定される。
【0023】
[第3例]
図6Aと図6Bに示す構成は第3例の高分子ゲルアクチュエータ1Cである。筐体5は密閉構造となっており、枠部9における加締め側の反対側にマイクロスイッチが取り付けられている。マイクロスイッチは、非通電時に第2接点23bと第3接点23cとが接している状態を保ち、通電によって第2接点23bと第1接点23aとが接し、リレー(継電器)として機能する。
【0024】
[第4例]
図7Aと図7Bに示す構成は第4例の高分子ゲルアクチュエータ1Dである。筐体5は密閉構造となっており、枠部9における加締め側の反対側にバイブレータが取り付けられている。ピストンロッド7bは先端が半球形状になっている。レバー部18は支点18bにて支持された片持ち梁構造になっており、スプリング24の付勢力によってピストンロッド7bに常に接している。バイブレータは、非通電時にレバー部18におけるスプリング24近傍の作用点18aがスプリング24を引っ張る方向に動き、通電時にレバー部18におけるスプリング24の近傍の作用点18aがスプリング24を復元させる方向に動く。したがって、周期的に通電させることで、ピストンロッド7bを力点とした梃子の原理によってレバー部18が振動する。
【0025】
上述の実施形態では、バルブ、スイッチ、リレーまたはバイブレータとして作動する例を示したが、この構成に限定されず、ソレノイドを用いた既知のアクチュエータに適用できる。また、電磁ノイズを発しない赤外線回路や光回路と組み合わせた電気部品としてもよい。
【0026】
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更が可能である。
【符号の説明】
【0027】
1、1A、1B、1C、1D、1E 高分子ゲルアクチュエータ
2 陽極板2 通電端、2c スリット
3 陰極板、3a 通電端、3c スリット
4 PVCゲル
5 筐体、5a 開口部
6 作動部
7 シリンダ部、7a ピストン本体、7b ピストンロッド、7c ピストンパッキン、7d 圧縮コイルバネ
8 筒部、8a 第1端部、8b 第2端部、8c 蓋部
9 枠部
11a 弁体、11b 弁座
12 弁箱
13 操作釦
14 金属板
15 基板
18 レバー部、18a 作用点、18b 支持点
19 ネジ
23a 第1接点、23b 第2接点、23c 第3接点
24 スプリング
F1 収縮力
P1 軸線

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