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公開番号2021182846
公報種別公開特許公報(A)
公開日20211125
出願番号2020156997
出願日20200918
発明の名称高分子積層アクチュエータ
出願人個人,個人
代理人特許業務法人綿貫国際特許・商標事務所
主分類H02N 11/00 20060101AFI20211029BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】PVCゲルの特性に適した支持構造とすることで所望の動作が可能な構成の高分子積層アクチュエータを提供する。
【解決手段】高分子積層アクチュエータ1は、PVCゲル2cが陽極層2aと陰極層2bとに挟まれて積層された高分子積層体2と、高分子積層体2を収容する筐体部3と、筐体部3に取り付けられて作動する作動部4を備え、筐体部3は、高分子積層体2の周縁部を加圧支持する支持部3aと、高分子積層体2が軸線方向に膨出できるように形成された開口部3bとを有し、高分子積層体2への通電と非通電とを切り換えることによって作動部4の動作を制御する構成である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
PVCゲルが陽極層と陰極層とに挟まれて積層された高分子積層体と、前記高分子積層体を収容する筐体部と、前記筐体部に取り付けられて作動する作動部を備え、
前記筐体部は、前記高分子積層体の周縁部を加圧支持する支持部と、前記高分子積層体が軸線方向に膨出できるように形成された開口部とを有し、前記高分子積層体への通電と非通電とを切り換えることによって前記作動部の動作を制御する構成であること
を特徴とする高分子積層アクチュエータ。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記PVCゲルは前記陽極層の上下に配されており、前記高分子積層体の最下層と最上層とには前記陰極層が配されており、
前記高分子積層体と前記開口部との間にダイヤフラムが配されている構成であること
を特徴とする請求項1記載の高分子積層アクチュエータ。
【請求項3】
前記作動部は前記ダイヤフラムに接して配された弁体部を有し、バルブとして作動する構成であること
を特徴とする請求項2記載の高分子積層アクチュエータ。
【請求項4】
前記作動部は前記ダイヤフラムに接して配されたスイッチ操作釦と前記スイッチ操作釦に接して配されたレバー部を有し、リレーとして作動する構成であること
を特徴とする請求項2記載の高分子積層アクチュエータ。
【請求項5】
前記作動部は前記ダイヤフラムに接離可能に配されたスイッチ操作釦を有し、スイッチとして作動する構成であること
を特徴とする請求項2記載の高分子積層アクチュエータ。
【請求項6】
前記作動部は前記ダイヤフラムに接して配された振動伝達部と前記振動伝達部に接して配されたレバー部を有し、周期的に通電させて前記レバー部を振動させることでバイブレータとして作動する構成であること
を特徴とする請求項2記載の高分子積層アクチュエータ。
【請求項7】
前記筐体部と前記作動部とは脱着可能に固定されている構成であること
を特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の高分子積層アクチュエータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高分子積層アクチュエータに関する。
続きを表示(約 5,500 文字)【背景技術】
【0002】
ポリ塩化ビニル(PVC)に可塑剤を添加したPVCゲルからなる高分子層と電極層とが交互に積層された高分子積層体は省電力であるとともに電磁ノイズが発生しないことからソレノイドに代わるアクチュエータとしての利用が検討されつつある。
【0003】
従来、収縮型PVCゲルアクチュエータ積層構造体が文献公知となっている(非特許文献1:日本ロボット学会誌Vol.27 No.7,pp.718〜724,2009)また、収縮型PVCゲルアクチュエータ積層構造体を適用したバルブ装置が提案されている(特許文献1:特開2012−159099号公報、特許文献2:特開2014−074419号公報)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012−159099号公報
特開2014−074419号公報
【非特許文献】
【0005】
日本ロボット学会誌Vol.27 No.7,pp.718〜724,2009
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術では、高分子積層体をアクチュエータに適用するに際し、PVCゲルの特性に適した支持構造はまだ十分に確立されておらず、汎用性があり実用的な各種アクチュエータはまだ実現されていない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、PVCゲルの特性に適した支持構造とすることで所望の動作が可能な構成の高分子積層アクチュエータを提供することを目的とする。
【0008】
一実施形態として、以下に開示する解決策により、前記課題を解決する。
【0009】
本発明に係る高分子積層アクチュエータは、PVCゲルが陽極層と陰極層とに挟まれて積層された高分子積層体と、前記高分子積層体を収容する筐体部と、前記筐体部に取り付けられて作動する作動部を備え、前記筐体部は、前記高分子積層体の周縁部を加圧支持する支持部と、前記高分子積層体が軸線方向に膨出できるように形成された開口部とを有し、前記高分子積層体への通電と非通電とを切り換えることによって前記作動部の動作を制御する構成であることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、高分子積層体の周縁部を加圧支持することで非可動域としつつ開口部と対応する可動域にて軸線方向に効率的に作動させることができる。よって、通電と非通電とを切り換えることによって作動部の動作を制御することができる。
【0011】
前記PVCゲルは前記陽極層の上下に配されており、前記高分子積層体の最下層と最上層とには前記陰極層が配されており、前記高分子積層体と前記開口部との間にダイヤフラムが配されている構成であることが好ましい。この構成によれば、高分子積層体の変位量を大きくすることが容易にできる。尚且つ、前記高分子積層体が前記筐体部に密閉された密閉構造となり、水密性や気密性が必要な用途に適合した構造にすることが容易にできる。一例として、メッシュ状の陽極層とプレート状の陰極層とにPVCゲルが挟持されている。陽極層はパンチングメタルにすることも可能である。一例として、前記最下層と前記開口部との間にダイヤフラムが配されている。一例として、前記筐体部と前記作動部とはネジまたは嵌め合いなどによって脱着可能に固定されている構成である。この構成によれば、筐体部を共用部品とすることができるので大量生産に適した構造になる。また、前記筐体部と前記作動部とを着脱可能な構成にすることによって、作動部に市販の部品を適用することが容易にできるので、多種多様なアクチュエータが実現できる。
【0012】
一例として、前記作動部は前記ダイヤフラムに接して配された弁体部を有し、バルブとして作動する構成である。この構成によれば、気体や液体などの流体制御や、水圧や油圧などの液圧制御の用途に好適な構成になる。
【0013】
一例として、前記作動部は前記ダイヤフラムに接して配されたスイッチ操作釦と前記スイッチ操作釦に接して配されたレバー部を有し、リレーとして作動する構成である。一例として、前記作動部は前記ダイヤフラムに接離可能に配されたスイッチ操作釦を有し、スイッチとして作動する構成である。前記スイッチは、一例としてマイクロスイッチ、タクタイルスイッチ、プッシュボタンスイッチ、モーメンタリスイッチ、その他既知のスイッチである。前記リレーは、有接点リレーであり、電磁石やコイルを有していない。この構成によれば、電磁気の影響をなくした実験機器や宇宙空間での用途に好適な構成になる。
【0014】
一例として、前記作動部は前記ダイヤフラムに接して配された振動伝達部と前記振動伝達部に接して配されたレバー部を有し、周期的に通電させて前記レバー部を振動させることでバイブレータとして作動する構成である。この構成によれば、電気かみそり、電気バリカン、電動歯ブラシ、その他既知の電気器具のバイブレータに適用することで、静音化を図ることが容易にできる。
【0015】
本発明によれば、PVCゲルの特性に適した支持構造となって所望の動作が可能な高分子積層アクチュエータが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1は本発明の実施形態に係る高分子積層アクチュエータの例を模式的に示す概略の斜視図である。
図2Aは図1の高分子積層アクチュエータの第1例における通電状態を示す概略の断面図であり、図2Bは第1例における非通電状態を示す概略の断面図である。
図3Aは図1の高分子積層アクチュエータの第2例における非通電状態を示す概略の断面図であり、図3Bは第2例における通電状態を示す概略の断面図である。
図4Aは図1の高分子積層アクチュエータの第3例における非通電状態を示す概略の断面図であり、図4Bは第3例における通電状態を示す概略の断面図である。
図5Aは図1の高分子積層アクチュエータの第4例における非通電状態を示す概略の断面図であり、図5Bは第4例における通電状態を示す概略の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。本実施形態は、PVCゲル2cが陽極層2aと陰極層2bとに挟まれて積層された高分子積層体2と、高分子積層体2を収容する筐体部3と、筐体部3に取り付けられて作動する作動部4を備えた高分子積層アクチュエータ1である。図1にハッチングで示されている個所は、高分子積層体2の周縁部を加圧支持する支持部3aである。また、破線で円形状に示されている個所は、高分子積層体2が軸線P1方向に膨出できるように形成された開口部3bである。非通電状態における高分子積層体2は開口部3bから膨出しており、通電状態における高分子積層体2は収縮することで収縮力F1が発生する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0018】
一例として、高分子積層体2におけるPVCゲル2cは、メッシュ状の陽極層2aの上下に配されており、高分子積層体2の最下層と最上層とにはプレート状の陰極層2bが配されている。PVCゲル2cは一例としてPVCと可塑剤との混合体である。陽極層2aと陰極層2bとは一例としてステンレスからなる。1層あたりの厚みは一例として100[μm]であり、100層積層し、電圧を40[V/層]印加することで収縮力F1が発生して、軸線P1方向に約2[mm]収縮する。高分子積層体2に印加する直流電圧は300〜1000[V]である。高分子積層体2は、非特許文献1など既知の技術が適用可能である。
【0019】
本実施形態は、高分子積層体2における最下層と開口部3bとの間にダイヤフラム5が配されており、通電と非通電とを切り換えることによって作動部4の動作を制御する構成である。続いて、高分子積層体2の第1例〜第4例について以下に説明する。
【0020】
(第1例)
図2Aは高分子積層アクチュエータ1Aにおける通電状態を示す概略の断面図であり、図2Bは高分子積層アクチュエータ1Aにおける非通電状態を示す概略の断面図である。第1例の高分子積層アクチュエータ1Aは、ダイヤフラム5に接して配された弁体部6と、内部に流路が形成された弁箱12とを有し、バルブとして作動する構成である。バルブは常時閉(ノーマルクローズ)となっており、非通電時に弁は「閉」状態を保ち、通電時に弁は「開」状態となる。流路は、水や薬液等の液体、または、空気やガス等の気体を、流体方向V1の向きに流す内部管路である。筐体部3は密閉構造となっている。
【0021】
(第2例)
図3Aは高分子積層アクチュエータ1Bにおける非通電状態を示す概略の断面図であり、図3Bは高分子積層アクチュエータ1Bにおける通電状態を示す概略の断面図である。第2例の高分子積層アクチュエータ1Bは、ダイヤフラム5に接して配されたスイッチ操作釦7と、スイッチ操作釦7に接して配されたレバー部8とを有し、リレーとして作動する構成である。スイッチ操作釦7は軸線P1方向におけるダイヤフラム5に接しない主面側が凸形状になっている。レバー部8は片持ち梁となっており、スプリング9の付勢力によってスイッチ操作釦7に常に接している。リレーは、非通電時に第2接点13bと第3接点13cとが接している状態を保ち、通電によって第2接点13bと第1接点13aとが接する状態となる。
【0022】
(第3例)
図4Aは高分子積層アクチュエータ1Cにおける非通電状態を示す概略の断面図であり、図4Bは高分子積層アクチュエータ1Cにおける通電状態を示す概略の断面図である。第3例の高分子積層アクチュエータ1Cは、ダイヤフラム5に接離可能に配されたスイッチ操作釦7と、スイッチ操作釦7に接して配された電極板14とを有し、スイッチとして作動する構成である。スイッチ操作釦7は軸線P1方向における主面側が両方とも凸形状になっている。電極板14は皿形状の高弾性部材となっており、スイッチ操作釦7に常に接している。スイッチは、非通電時にON状態を保ち、通電によってOFF状態となる。高分子積層アクチュエータ1Cは、一例として基板15に実装され、ネジ19にて基板15に固定される。
【0023】
(第4例)
図5Aは高分子積層アクチュエータ1Dにおける非通電状態を示す概略の断面図であり、図5Bは高分子積層アクチュエータ1Dにおける通電状態を示す概略の断面図である。第4例の高分子積層アクチュエータ1Dは、ダイヤフラム5に接して配された振動伝達部17と、振動伝達部17に接して配されたレバー部8とを有し、周期的に通電させてレバー部8を振動させることでバイブレータとして作動する構成である。振動伝達部17は軸線P1方向におけるダイヤフラム5に接しない主面側が半球形状になっている。レバー部8は支点8bにて支持された片持ち梁構造になっており、スプリング9の付勢力によって振動伝達部17に常に接している。バイブレータは、非通電時にレバー部8におけるスプリング9近傍の作用点8aがスプリング9を引っ張る方向に動き、通電時にレバー部8におけるスプリング9の近傍の作用点8aがスプリング9を復元させる方向に動く。したがって、周期的に通電させることで、振動伝達部17を力点とした梃子の原理によってレバー部8が振動する。
【0024】
上述の実施形態では、バルブ、リレー、スイッチ、またはバイブレータとして作動する例を示したが、この構成に限定されず、ソレノイドを用いた既知のアクチュエータに適用できる。また、電磁ノイズを発しない赤外線回路や光回路と組み合わせた電気部品としてもよい。
【0025】
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更が可能である。
【符号の説明】
【0026】
1、1A、1B、1C、1D 高分子積層アクチュエータ
2 高分子積層体、2a 陽極層、2b 陰極層、2c PVCゲル
3 筐体部、3a 支持部、3b 開口部
4 作動部
5 ダイヤフラム
6 弁体部
7 スイッチ操作釦
8 レバー部、8a 作用点、8b 支持点
9 スプリング
12 弁箱
13a 第1接点、13b 第2接点、13c 第3接点
14 電極板
15 基板
17 振動伝達部
F1 収縮力
P1 軸線

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