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公開番号2021182837
公報種別公開特許公報(A)
公開日20211125
出願番号2020088119
出願日20200520
発明の名称余長吸収機構
出願人矢崎総業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H02G 11/02 20060101AFI20211029BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】回転体を傾くことなく回転させ、フラット電線の損傷・摩耗を簡単かつ確実に防ぐ余長吸収機構を提供する。
【解決手段】フラット電線Wの余長箇所を巻き取る余長吸収機構1であって、内部にフラット電線Wが収納される電線収納スペースP及びバネ収納スペースSを有したケース10と、外周面21aがフラット電線Wの巻き取り面とされた中心軸20と、中心軸20の外周に配置され、中心軸20を中心として回転自在に支持された回転体30と、バネ収納スペースSで回転体30をフラット電線Wの巻き取り方向に付勢するバネ40と、を備え、ケース10には、中心軸20が嵌合される中心軸嵌合部12が設けられ、中心軸20には、中心軸嵌合部12に嵌合される係止部24と、回転体30に形成された中心孔31が挿入され、回転体30が回転自在に支持される小径部22と、回転体30を傾くことなく回転させる回転体押さえ部21bと、が設けられている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
フラット電線の余長箇所を巻き取る余長吸収機構であって、
内部に前記フラット電線が収納される電線収納スペース及びバネ収納スペースを有したケースと、
外周面が前記フラット電線の巻き取り面とされた中心軸と、
前記中心軸の外周に配置され、前記中心軸を中心として回転自在に支持された回転体と、
前記バネ収納スペースで前記回転体を前記フラット電線の巻き取り方向に付勢するバネと、
を備え、
前記ケースには、前記中心軸が嵌合される中心軸嵌合部が設けられ、
前記中心軸には、前記中心軸嵌合部に嵌合される係止部と、前記回転体に形成された中心孔が挿入され、該回転体が回転自在に支持される小径部と、前記回転体を傾くことなく回転させる回転体押さえ部と、が設けられている余長吸収機構。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記ケースは、ロアケースと、前記ロアケースとの間で前記電線収納スペース及びバネ収納スペースを形成するアッパケースと、を有し、
前記ロアケースの底部には、前記中心軸嵌合部が円柱状に設けられ、
前記ロアケースの底部と前記回転体の下面との間の前記円柱状の中心軸嵌合部の周囲には、前記バネ収納スペースが形成され、
前記アッパケースの天井部と前記回転体の上面との間の前記中心軸の周囲には、前記電線収納スペースが形成されている、請求項1に記載の余長吸収機構。
【請求項3】
前記円柱状の中心軸嵌合部の上面には、係合部が鍵状に形成され、
前記中心軸の小径部の下面には、前記鍵状の係合部に嵌合される前記係止部が形成され、
前記中心軸の小径部の上部には、前記回転体の中心孔より大径の大径部が一体に形成され、前記大径部の下面が前記回転体押さえ部となっている、請求項2に記載の余長吸収機構。
【請求項4】
前記回転体は、前記中心軸を中心とする円周方向に間隔を置いて複数のローラを有し、
前記中心軸には、前記フラット電線の巻き取り方向に向かって湾曲するスリットが形成され、
一方の側に引き出される前記フラット電線が前記中心軸の前記スリットに固定され、
他方の側に引き出される前記フラット電線が隣り合う前記各ローラ間の経路を経て外部に導かれており、
前記フラット電線が前記中心軸と前記複数のローラの間である内周領域と、前記複数のローラの外周領域との双方に巻き取られる、請求項1から3のいずれか1項に記載の余長吸収機構。
【請求項5】
前記バネとして渦巻きバネが用いられ、
前記円柱状の中心軸嵌合部の外周面には、バネ掛止溝が形成され、
前記回転体の下面には、バネ掛止突起が形成され、
前記渦巻きバネの内周端が前記中心軸嵌合部の前記バネ掛止溝に掛止され、
前記渦巻きバネの外周端が前記回転体の前記バネ掛止突起に掛止されている、請求項2から4のいずれか1項に記載の余長吸収機構。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、可動体用給電装置に用いられる余長吸収機構に関する。
続きを表示(約 5,600 文字)【背景技術】
【0002】
この種の余長吸収機構として、特許文献1に開示されたものがある。この余長吸収機構は、ケース内に回転自在に支持された回転体と、ケースの電線収容部で回転体に巻き取られるフラット電線と、ケース内のバネ収容部で回転体をフラット電線の巻き取り方向に付勢するバネと、回転体の傾斜を規制する傾斜押さえ部とを備えている。このケースの上面側開口部は、カバーで覆われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019−129592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の余長吸収機構では、フラット電線をケースから引き出す際、ケースとカバーの間で回転体が傾いて回転するため、回転体がカバーやケースに接触し、摺動性を悪化させるだけでなく、回転体は偏摩耗の要因にもなる。また、回転体が傾くことで、フラット電線もカバーと接触し、削れてしまう虞がある。さらに、回転体はカバーのみで押さえられているため、カバーを外した際、回転体に固定されているバネの付勢力によりケースから回転体が飛び出してくる虞がある。さらに、傾斜押さえ部をケースの側面に設置しているため、傾斜押さえ部の突出部分がフラット電線との干渉及び摩耗の要因となる。
【0005】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、回転体を傾くことなく回転させることができ、フラット電線の損傷・摩耗を簡単かつ確実に防ぐことができる余長吸収機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に係る余長吸収機構は、フラット電線の余長箇所を巻き取る余長吸収機構であって、内部に前記フラット電線が収納される電線収納スペース及びバネ収納スペースを有したケースと、外周面が前記フラット電線の巻き取り面とされた中心軸と、前記中心軸の外周に配置され、前記中心軸を中心として回転自在に支持された回転体と、前記バネ収納スペースで前記回転体を前記フラット電線の巻き取り方向に付勢するバネと、を備え、前記ケースには、前記中心軸が嵌合される中心軸嵌合部が設けられ、前記中心軸には、前記中心軸嵌合部に嵌合される係止部と、前記回転体に形成された中心孔が挿入され、該回転体が回転自在に支持される小径部と、前記回転体を傾くことなく回転させる回転体押さえ部と、が設けられているものである。
【0007】
前記ケースは、ロアケースと、前記ロアケースとの間で前記電線収納スペース及びバネ収納スペースを形成するアッパケースと、を有し、前記ロアケースの底部には、前記中心軸嵌合部が円柱状に設けられ、前記ロアケースの底部と前記回転体の下面との間の前記円柱状の中心軸嵌合部の周囲には、前記バネ収納スペースが形成され、前記アッパケースの天井部と前記回転体の上面との間の前記中心軸の周囲には、前記電線収納スペースが形成されていることが好ましい。
【0008】
前記円柱状の中心軸嵌合部の上面には、係合部が鍵状に形成され、前記中心軸の小径部の下面には、前記鍵状の係合部に嵌合される前記係止部が形成され、前記中心軸の小径部の上部には、前記回転体の中心孔より大径の大径部が一体に形成され、前記大径部の下面が前記回転体押さえ部となっていることが好ましい。
【0009】
前記回転体は、前記中心軸を中心とする円周方向に間隔を置いて複数のローラを有し、前記中心軸には、前記フラット電線の巻き取り方向に向かって湾曲するスリットが形成され、一方の側に引き出される前記フラット電線が前記中心軸の前記スリットに固定され、他方の側に引き出される前記フラット電線が隣り合う前記各ローラ間の経路を経て外部に導かれており、前記フラット電線が前記中心軸と前記複数のローラの間である内周領域と、前記複数のローラの外周領域との双方に巻き取られることが好ましい。
【0010】
前記バネとして渦巻きバネが用いられ、前記円柱状の中心軸嵌合部の外周面には、バネ掛止溝が形成され、前記回転体の下面には、バネ掛止突起が形成され、前記渦巻きバネの内周端が前記中心軸嵌合部の前記バネ掛止溝に掛止され、前記渦巻きバネの外周端が前記回転体の前記バネ掛止突起に掛止されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、中心軸の回転体押さえ部によって回転体を押さえることで、回転体を傾くことなく回転させることができ、フラット電線の損傷・摩耗を簡単かつ確実に防ぐ余長吸収機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の実施形態に係る余長吸収機構の一例を示す分解斜視図である。
上記余長吸収機構の断面図である。
(a)、(b)、(c)は、フラット電線の巻き取りの各過程をそれぞれ示し、これによりフラット電線の余長吸収を説明する各概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を用いて本発明の実施形態に係る余長吸収機構について詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の実施形態に係る余長吸収機構の一例を示す分解斜視図である。図2は余長吸収機構の断面図である。図3(a)、(b)、(c)は、フラット電線の巻き取りの各過程をそれぞれ示し、これによりフラット電線の余長吸収を説明する各概略図である。
【0015】
図1、図2に示すように、余長吸収機構1は、フラット電線Wの余長箇所を巻き取るものであり、樹脂製のケース10と、ケース10内に収容される樹脂製の回転体30と、ケース10内に配置された付勢手段である金属製の渦巻きバネ(バネ)40と、を有する。
【0016】
図2に示すように、ケース10は、底部11aと周壁部11bを有したロアケース11と、天井部18aと周壁部18bを有したアッパケース18と、を互いに組み付けた平面略J字状の箱状になっている。図1に示すように、ロアケース11の底部11aの大径円形の箇所の中央には、別体で樹脂製の中心軸20が嵌合される中心軸嵌合部12が円柱状に一体突出形成されている。そして、図2に示すように、アッパケース18の天井部18a及び周壁部18bと回転体30の上面30aとの間の中心軸20の周囲には、フラット電線Wが収納される電線収納スペースPが形成されている。さらに、ロアケース11の底部11a及び周壁部11bと回転体30の下面30bとの間の円柱状の中心軸嵌合部12の周囲には、渦巻きバネ40が収納されるバネ収納スペースSが形成されている。
【0017】
図1、図2に示すように、円柱状の中心軸嵌合部12の上面12aには、断面鍵状で平面円弧状の係合凹部(係合部)13が一対形成されている。また、円柱状の中心軸嵌合部12の外周面12bには、バネ掛止溝14が形成されている。
【0018】
図2に示すように、ロアケース11の底部11aの上面に形成された凹部11cには、アッパケース18の周壁部18bの下端が嵌め込まれている。この底部11aの凹部11cより内側の上面11dに回転体30の外周部30cが回転自在に支持されている。さらに、ロアケース11の周壁部11bには、枠状のロック部11eが所定の間隔を有して複数設けられている。
【0019】
また、ロアケース11の底部11aの小径の円形凹状の箇所の中央には、支軸15が一体突出形成されている。この支軸15には、フラット電線Wの引き出し方向を転換する方向転換ローラ16が回転自在に支持されている。この方向転換ローラ16によりU字状に方向転換されたフラット電線Wは、ロアケース11の周壁部11bに形成された第1電線口11gより出し入れされるようになっている。
【0020】
アッパケース18の周壁部18bの各枠状のロック部11eに対向する位置には、各枠状のロック部11eに係止・離脱されるロック爪18eが設けられている。これら枠状のロック部11eとロック爪18eとでロック機構が構成されている。また、アッパケース18の周壁部18bのロアケース11の第1電線口11gに対向する位置には、フラット電線Wが出し入れされる第1電線口18gが設けられている。さらに、アッパケース18の周壁部18bの180°隔てた位置には、図示しない車体等の固定部側(一方の側)に接続されるフラット電線Wが引き出される第2電線口18hが設けられている。
【0021】
中心軸20は、下端部より上側に位置する円柱状の大径部21と、下端部に位置し、大径部21より小径で円柱状の小径部22と、を有している。そして、大径部21の外周面21aがフラット電線Wの巻き取り面となっている。
【0022】
大径部21は、回転体30の中心孔31より大径で小径部22の上部に形成されている。この大径部21には、スリット23が設けられている。このスリット23は、大径部21の外周面21aに開口している。また、スリット23は、大径部21の外周面21aの開口箇所が巻き取り方向に向かって湾曲している。そして、一方の側に引き出されるフラット電線Wが大径部21のスリット23に固定され、第2電線口18hより外部に引き出されるようになっている。さらに、大径部21の下面21bが回転体30を傾くことなく回転させる回転体押さえ部となっている。
【0023】
小径部22は、回転体30に形成された中心孔31より小径になっていて、回転体30を回転自在に支持している。この小径部22の下面22bには、中心軸嵌合部12の一対の係合凹部13,13に嵌合されるL字状で一対の係止突起(係止部)24,24が形成されている。つまり、小径部22の一対の係止突起24,24を中心軸嵌合部12の一対の係合凹部13,13の幅広部より挿入して円弧状の各係合凹部13に沿って移動させることで、中心軸20が中心軸嵌合部12に抜け止めされて嵌合されるようになっている。
【0024】
回転体30は、円盤状に形成されていて、その中央に円形の中心孔31が形成されている。また、回転体30は、中心軸20の小径部22の外周に配置され、小径部22を中心として回転自在に支持されている。さらに、回転体30の上面30aには、中心軸20の大径部21を中心とする円周方向に間隔を置いて配置された各支軸32を介して回転するローラ33を複数有している。そして、図示しないサンルーフ等の可動体側(他方の側)に引き出されるフラット電線Wが隣り合う各ローラ33間の経路を経て外部に導かれるようになっている。すなわち、フラット電線Wが中心軸20の大径部21と複数のローラ33の間である内周領域と、複数のローラ33の外周領域との双方に巻き取られるようになっている。さらに、回転体30の下面30bには、バネ掛止突起34が形成されている。
【0025】
渦巻きバネ40は、バネ収納スペースSで回転体30をフラット電線Wの巻き取り方向に付勢するものである。また、渦巻きバネ40の内周端41が中心軸嵌合部12のバネ掛止溝14に掛止されている。さらに、渦巻きバネ40の外周端42が回転体30の下面30bのバネ掛止突起34に掛止されている。
【0026】
なお、余長吸収機構1は、車体等の固定部の一方の側からサンルーフやスライドシート等の可動体の他方の側に給電を行う可動体用給電装置に用いて好適である。
【0027】
以上実施形態の余長吸収機構1によれば、図3(a)に示す状態にあって、フラット電線Wを引き出す方向に可動体側が移動すると、渦巻きバネ40のバネ力に抗して回転体30が回転し、図3(b)の状態を経て、図3(c)の状態となってフラット電線Wが引き出される。また、図3(c)の位置にあって、フラット電線Wを巻き取る方向に可動体側が移動すると、渦巻きバネ40のバネ力によって回転体30が回転し、図3(b)の状態を経て、図3(a)の状態となってフラット電線Wが巻き戻される。
【0028】
この際、図2に示すように、中心軸20の大径部21の下面21bによって回転体30の下面30bが押さえられているため、回転体30を傾くことなく回転させることができる。また、アッパケース18の天井部18a及び周壁部18bと回転体30の上面30aとの間の中心軸20の周囲に形成される電線収納スペースPには、内側に突出した部分がないため、フラット電線Wの損傷や摩耗を簡単かつ確実に防ぐことができる。
【0029】
さらに、大径部21の下面21bで押さえられた回転体30の下面30b側に渦巻きバネ40が配置されているため、アッパケース18が組み付けラれていない状態でもロアケース11からの回転体30及び渦巻きバネ40の飛び出しを簡単に防ぐことができる。このため、安全な組付け作業が可能になる。
【0030】
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【符号の説明】
(【0031】以降は省略されています)

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