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公開番号2021181524
公報種別公開特許公報(A)
公開日20211125
出願番号2020087182
出願日20200519
発明の名称微多孔膜の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08J 9/26 20060101AFI20211029BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】微多孔膜の品位、生産性、収率を改善する微多孔膜の製造方法を提供する。
【解決手段】押出機にポリオレフィン樹脂と可塑剤を投入してから口金を介して押出されるまでの時間を滞留時間としたとき、ポリオレフィン溶液の滞留時間が10分以上120分以下であり、ポリオレフィン溶液の樹脂温度がポリオレフィン溶液の酸化開始温度よりも低温の場合にはポリオレフィン溶液の酸化誘導時間が滞留時間の20%以上300%以下であり、ポリオレフィン溶液の樹脂温度がポリオレフィン溶液の酸化開始温度よりも高温の場合にはポリオレフィン溶液の酸化誘導時間が滞留時間の60%以上300%以下とする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
(a)ポリオレフィン樹脂と可塑剤を押出機に供給し、溶融混練してポリオレフィン溶液を調製する工程
(b)ポリオレフィン溶液に溶存するガスを除去する工程
(c)ポリオレフィン溶液を押出機から吐出して口金を介してシート状に押出す工程
(d)押出したシート状ポリオレフィン溶液を冷却してゲルシートを形成する工程
(e)ゲルシートを延伸する工程
(f)延伸後のゲルシートから可塑剤を除去、乾燥して微多孔膜を形成する工程
を有する微多孔膜の製造方法において、
押出機にポリオレフィン樹脂と可塑剤を投入してから溶融混練後口金を介して押出されるまでの時間を滞留時間としたとき、ポリオレフィン溶液の滞留時間が10分以上120分以下であり、押出機出口より吐出したポリオレフィン溶液の樹脂温度がポリオレフィン溶液の酸化開始温度よりも低温の場合にはポリオレフィン溶液の酸化誘導時間が滞留時間の20%以上300%以下であり、吐出したポリオレフィン溶液の樹脂温度がポリオレフィン溶液の酸化開始温度よりも高温の場合にはポリオレフィン溶液の酸化誘導時間が滞留時間の60%以上300%以下であることを特徴とする微多孔膜の製造方法。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
押出機出口より吐出されるポリオレフィン溶液の樹脂温度が150〜250℃の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の微多孔膜の製造方法。
【請求項3】
前記ポリオレフィン樹脂は重量平均分子量1×10

以上8×10

以下のポリエチレンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の微多孔膜の製造方法。
【請求項4】
前記ポリオレフィン樹脂は重量平均分子量1×10

未満のポリオレフィン及び重量平均分子量1×10

以上のポリオレフィンからなる組成物であり、組成物中における前記重量平均分子量1×10

未満のポリオレフィンの含有量が50質量%〜99質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリオレフィン微多孔膜の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、微多孔膜の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
微多孔膜は、様々な孔径や孔形状を有する膜であり、ろ過膜や透析膜のフィルター、電池用セパレータや電解コンデンサー用のセパレータ等の種々の分野に用いられる。これらの中でも、ポリオレフィンを樹脂材料とする微多孔膜は、耐薬品性、絶縁性、機械的強度等に優れ、シャットダウン特性を有するため、二次電池用セパレータとして広く用いられる。これらの用途において、低分子量化、変色、炭化物の発生等の製造工程中での樹脂の性状異常は、製品の品質に大きく影響を及ぼす。
【0003】
ポリオレフィンは溶融混練によりフィルム成形が行われるが、溶融時に酸素が混入していた場合、加熱溶融時の熱や混練時のせん断発熱により樹脂は熱酸化劣化し、分子鎖切断による低分子量化や樹脂の変色、炭化物の生成による製品欠点の発生、製品の強度低下を引き起こすことが知られている。
【0004】
樹脂の劣化防止策として、特許文献1記載のように押出機に窒素を流すこと、特許文献1および2記載のように酸化防止剤を添加する、また劣化温度以下での混練等の条件面を工夫することが挙げられるが、一般には特に簡便且つ良好な分散状態を保てる、酸化防止剤の添加が用いられることが多い。
【0005】
しかし酸化防止剤は、添加量が適正より少ないと、樹脂劣化し強度低下や欠点発生に繋がる。また酸化防止剤が適正量より多いと、特許文献1記載のように製膜過程で酸化防止剤がブリードアウトするリスクがあり、工程の汚染や生産性、収率、品位の低下といった問題がある。よってポリオレフィン微多孔膜生産時において、酸化防止剤は適正量を添加する必要がある。
【0006】
特許文献1では、ポリオレフィン樹脂に対して0.05〜5質量%の酸化防止剤を添加することで、劣化がなく長期間運転できるポリオレフィン微多孔膜を提供できるとしている。また特許文献2では、フィルムサンプルを200℃の酸素雰囲気化で測定した酸化誘導時間が7分以上とすることで、酸化劣化を抑え、フィルムの機械的強度の経時的な低下を抑制することができる、としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許5520313号公報
特開2017−57238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1では、適正な酸化防止剤量をポリオレフィン樹脂に対する質量比で規定している。しかし適正な酸化防止剤量は、樹脂の種類や分子量、組成、製造条件により変わりうるものであることから、特許文献1の条件での範囲規定は不十分だと言える。例えば、ポリオレフィン樹脂を用いた場合、分子量が高い樹脂ほど劣化による物性への影響が大きい。また、同じ原料を用いて混練した際、吐出量が大きいと樹脂がせん断されることで樹脂温度が高くなり、樹脂劣化が進行し易い。酸化防止剤量のみで適正量を規定すると、これらの影響が排除されてしまうことから、他パラメータを含めた規定が必要である。特許文献2では、適正な酸化防止量の規定方法として酸化誘導時間が採用されているが、この酸化誘導時間は最終製品であるフィルムの値を採用しており、製膜における中間生成物による工程汚染への影響は考慮されていない。
【0009】
以上を踏まえ、本発明は、微多孔膜の製造工程において各条件に合わせた酸化防止剤量調整により、微多孔膜の品位、生産性、収率を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで本発明者等は鋭意検討し、樹脂と可塑剤を混練して混練物を形成する工程において、二軸押出機出口で採取したポリオレフィン溶液の酸化誘導時間を測定し、酸化誘導時間と滞留時間の比を特定の範囲に調整することにより、樹脂の劣化を抑制しつつ最小限の酸化防止剤量で生産できる点において、従来の微多孔膜の製造方法よりも優れることを見出し本発明に到達した。
(【0011】以降は省略されています)

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