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公開番号2021166468
公報種別公開特許公報(A)
公開日20211014
出願番号2021110344
出願日20210701
発明の名称無線電力伝送装置及び無線電力伝送方法
出願人株式会社東芝
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類H02J 50/20 20160101AFI20210917BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】送電ビームを受電する受電器以外の無線機器が無線通信を行う際の干渉を低減する。
【解決手段】無線電力伝送装置は、予め定めた形状及びサイズの三次元空間内の所定位置に配置され、送電ビームを送出する1つ以上のアンテナ素子と、1つ以上のアンテナ素子の基準面の面方向に対する傾斜角度と、基準面に対する1つ以上のアンテナ素子の高さと、を取得する取得部と、取得された傾斜角度及び高さに1つ以上のアンテナ素子が配置された場合に、送電ビームによる三次元空間外への干渉電力が所定の許容値以下になるように、送電ビームの空中線電力及び送電方向の少なくとも一方を制御する制御部と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
予め定めた形状及びサイズの三次元空間内の所定位置に配置され、送電ビームを送出する1つ以上のアンテナ素子と、
前記1つ以上のアンテナ素子の基準面の面方向に対する傾斜角度と、前記基準面に対する前記1つ以上のアンテナ素子の高さとの少なくとも一方を取得する取得部と、
前記取得された傾斜角度及び高さの少なくとも一方に前記1つ以上のアンテナ素子が配置された場合に、前記送電ビームによる前記三次元空間外への干渉電力が所定の許容値より大きければ、前記干渉電力が前記許容値より大きいことを示す通知を行う制御部と、を備える、無線電力伝送装置。
続きを表示(約 3,700 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記取得された傾斜角度及び高さの少なくとも一方に前記1つ以上のアンテナ素子が配置された場合に、前記送電ビームの空中線電力及び送電方向の少なくとも一方を制御する、請求項1に記載の無線電力伝送装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記送電ビームの空中線電力及び送電方向の少なくとも一方を制御しても前記干渉電力が前記許容値より大きくなる場合に通知を行う、請求項1又は2に記載の無線電力伝送装置。
【請求項4】
前記許容値は、前記三次元空間外に配置される無線機器の仕様及び無線方式に応じて設定される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の無線電力伝送装置。
【請求項5】
前記1つ以上のアンテナ素子は、複数のアンテナ素子を有し、前記送電ビームの送電方向及び利得を調整可能なフェーズドアレーアンテナであり、
前記制御部は、前記取得された傾斜角度及び高さの少なくとも一方に前記フェーズドアレーアンテナが配置された場合に、前記送電ビームによる前記三次元空間外への干渉電力が前記許容値より大きければ、前記干渉電力が前記許容値より大きいことを示す通知を行う、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の無線電力伝送装置。
【請求項6】
前記三次元空間は、前記1つ以上のアンテナ素子が設置される屋内空間であり、
前記制御部は、前記取得部で取得された傾斜角度及び高さの少なくとも一方と、前記屋内空間の形状及び間取り情報と、に基づいて、前記送電ビームによる前記屋内空間外への干渉電力を計算し、計算した干渉電力が前記許容値より大きければ、前記干渉電力が前記許容値より大きいことを示す通知を行う、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の無線電力伝送装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記送電ビームの空中線電力及び送電方向の少なくとも一方を制御しても、前記送電ビームによる前記三次元空間外への干渉電力が前記許容値より大きければ、前記1つ以上のアンテナ素子による送電ビームの送出を停止させる、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の無線電力伝送装置。
【請求項8】
前記1つ以上のアンテナ素子の傾斜角度及び高さの少なくとも一方を調整するアンテナ調整部を備え、
前記制御部は、前記送電ビームによる前記三次元空間外への干渉電力が前記許容値より大きければ、、前記干渉電力が前記許容値より大きいことを示す通知を行うことに加えて、前記アンテナ調整部にて前記1つ以上のアンテナ素子の傾斜角度及び高さの少なくとも一方を調整する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の無線電力伝送装置。
【請求項9】
前記三次元空間の端部における前記干渉電力を計測する干渉電力計測器を備え、
前記制御部は、前記干渉電力計測器で計測された干渉電力が前記許容値より大きければ、前記干渉電力が前記許容値より大きいことを示す通知を行う、請求項1乃至8のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
【請求項10】
前記1つ以上のアンテナ素子の傾斜角度を計測する角度計測器と、
前記1つ以上のアンテナ素子の高さを計測する高さ計測器と、を備え、
前記取得部は、前記角度計測器で計測された傾斜角度と、前記高さ計測器で計測された高さとを取得する、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の無線電力伝送装置。
【請求項11】
前記1つ以上のアンテナ素子の施工後又は調整後の傾斜角度及び高さの少なくとも一方を記憶する記憶部を備え、
前記取得部は、前記記憶部に記憶された前記1つ以上のアンテナ素子の傾斜角度及び高さの少なくとも一方を取得する、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の無線電力伝送装置。
【請求項12】
予め定めた形状及びサイズの三次元空間内の所定位置に配置され、送電ビームを送出する1つ以上のアンテナ素子と、
前記1つ以上のアンテナ素子の基準面の面方向に対する傾斜角度と、前記基準面に対する前記1つ以上のアンテナ素子の高さとのいずれか一方を取得する取得部と、
前記取得された傾斜角度及び高さのいずれか一方に前記1つ以上のアンテナ素子が配置された場合に、前記送電ビームによる前記三次元空間外への干渉電力が所定の許容値以下になるように、前記送電ビームの空中線電力及び送電方向の少なくとも一方を制御する制御部と、を備える、無線電力伝送装置。
【請求項13】
前記許容値は、前記三次元空間外に配置される無線機器の仕様及び無線方式に応じて設定される、請求項12に記載の無線電力伝送装置。
【請求項14】
前記1つ以上のアンテナ素子は、複数のアンテナ素子を有し、前記送電ビームの送電方向及び利得を調整可能なフェーズドアレーアンテナであり、
前記制御部は、前記取得された傾斜角度及び高さに前記フェーズドアレーアンテナが配置された場合に、前記送電ビームによる前記三次元空間外への干渉電力が前記許容値以下になるように、前記フェーズドアレーアンテナにおける前記送電ビームの送電方向及び利得を調整する、請求項12又は13に記載の無線電力伝送装置。
【請求項15】
前記三次元空間は、前記1つ以上のアンテナ素子が設置される屋内空間であり、
前記制御部は、前記取得部で取得された傾斜角度及び高さと、前記屋内空間の形状及び間取り情報と、に基づいて、前記送電ビームによる前記屋内空間外への干渉電力が前記許容値以下になるように、前記送電ビームの空中線電力及び送電方向の少なくとも一方を制御する、請求項12乃至14のいずれか一項に記載の無線電力伝送装置。
【請求項16】
前記制御部は、前記送電ビームの空中線電力及び送電方向の少なくとも一方を制御しても、前記送電ビームによる前記三次元空間外への干渉電力が前記許容値以下にならない場合には、前記1つ以上のアンテナ素子による送電ビームの送出を停止させる、請求項12乃至15のいずれか一項に記載の無線電力伝送装置。
【請求項17】
前記1つ以上のアンテナ素子の傾斜角度及び高さの少なくとも一方を調整するアンテナ調整部を備え、
前記制御部は、前記送電ビームによる前記三次元空間外への干渉電力が前記許容値以下になるように、前記送電ビームの空中線電力及び送電方向の少なくとも一方を制御することに加えて、前記アンテナ調整部にて前記1つ以上のアンテナ素子の傾斜角度及び高さの少なくとも一方を調整する、請求項12乃至16のいずれか一項に記載の無線電力伝送装置。
【請求項18】
前記三次元空間の端部における前記干渉電力を計測する干渉電力計測器を備え、
前記制御部は、前記干渉電力計測器で計測された干渉電力が前記許容値以下になるように、前記送電ビームの空中線電力及び送電方向の少なくとも一方を制御する、請求項12乃至17のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
【請求項19】
前記1つ以上のアンテナ素子の傾斜角度を計測する角度計測器と、
前記1つ以上のアンテナ素子の高さを計測する高さ計測器と、を備え、
前記取得部は、前記角度計測器で計測された傾斜角度と、前記高さ計測器で計測された高さとを取得する、請求項12乃至18のいずれか一項に記載の無線電力伝送装置。
【請求項20】
前記1つ以上のアンテナ素子の施工後又は調整後の傾斜角度及び高さを記憶する記憶部を備え、
前記取得部は、前記記憶部に記憶された前記1つ以上のアンテナ素子の傾斜角度及び高さを取得する、請求項12乃至18のいずれか一項に記載の無線電力伝送装置。
【請求項21】
予め定めた形状及びサイズの三次元空間内の所定位置に配置され送電ビームを送出する1つ以上のアンテナ素子の基準面の面方向に対する傾斜角度と、前記基準面に対する前記1つ以上のアンテナ素子の高さとの少なくとも一方を取得し、
前記取得された傾斜角度及び高さの少なくとも一方に基づいて、前記送電ビームによる前記三次元空間外への干渉電力が所定の許容値より大きければ、前記干渉電力が前記許容値より大きいことを示す通知を行う、無線電力伝送方法。
【請求項22】
予め定めた形状及びサイズの三次元空間内の所定位置に配置され送電ビームを送出する1つ以上のアンテナ素子の基準面の面方向に対する傾斜角度と、前記基準面に対する前記1つ以上のアンテナ素子の高さとのいずれか一方を取得し、
前記取得された傾斜角度及び高さのいずれか一方に基づいて、前記送電ビームによる前記三次元空間外への干渉電力が所定の許容値より大きければ、前記干渉電力が前記許容値より大きいことを示す通知を行う、無線電力伝送方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、無線電力伝送装置及び無線電力伝送方法に関する。
続きを表示(約 5,800 文字)【背景技術】
【0002】
航法系センサにより送電衛星の位置と姿勢を検出し、受電設備の位置情報に基づいて送電ビームの送出方法を制御する送電ビーム方向制御技術が知られている。
【0003】
上述した従来の送電ビーム方向制御技術では、送電ビームが他の無線機器に与える干渉の影響を考慮に入れていない。このため、送電ビームを受電する受電器の近傍に存在する他の無線機器の無線通信に干渉を与えるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第3616075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、送電ビームを受電する受電器以外の無線機器が無線通信を行う際の干渉を低減することができる無線電力伝送装置及び無線電力伝送方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態によれば、予め定めた形状及びサイズの三次元空間内の所定位置に配置され、送電ビームを送出する1つ以上のアンテナ素子と、
前記1つ以上のアンテナ素子の基準面の面方向に対する傾斜角度と、前記基準面に対する前記1つ以上のアンテナ素子の高さと、を取得する取得部と、
前記取得された傾斜角度及び高さに前記1つ以上のアンテナ素子が配置された場合に、前記送電ビームによる前記三次元空間外への干渉電力が所定の許容値以下になるように、前記送電ビームの空中線電力及び送電方向の少なくとも一方を制御する制御部と、を備える、無線電力伝送装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1の実施形態による無線電力伝送装置の概略構成を示すブロック図。
第1の実施形態による無線電力伝送装置の一運用形態を示す図。
送電用アンテナが単一方向に指向性を持つことを示す図。
角度θに対する電力密度SsphereとSbottomの特性曲線を示す図。
送電用アンテナのアンテナ利得を説明する図。
1次元線上に配列されたフェーズドアレーアンテナの動作原理を示す図。
(a)はアンテナ利得、(b)はアレーファクタ、(c)はアレー利得を示す図。
第2の実施形態による無線電力伝送装置1の概略構成を示すブロック図。
屋内空間が複数の部屋を有する例を示す図。
第4の実施形態による無線電力伝送装置の概略構成を示すブロック図。
三次元空間の端部に干渉電力計測器を配置する例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。なお、本件明細書と添付図面においては、理解のしやすさと図示の便宜上、一部の構成部分を省略、変更または簡易化して説明および図示している。また、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物から変更し誇張してある。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態による無線電力伝送装置1の概略構成を示すブロック図である。
図1の無線電力伝送装置1は、不図示の受電器に対して送電ビームを送出する機能を備えている。受電器は、例えば各種のセンサであってもよい。図1の無線電力伝送装置1は、必須の構成部材として、送電用の1つ以上のアンテナ素子(以下、送電用アンテナとも呼ぶ)2と、取得部3と、制御部4とを備えている。
【0010】
送電用アンテナ2は、予め定めた形状及びサイズの三次元空間内の所定位置に配置されており、送電ビームを送出する。三次元空間とは、典型的には、建屋の屋内空間である。
建屋は、工場などの事業所でもよいし、家屋でもよい。また、三次元空間は、仕切りにより区切られた複数の小空間を有していてもよい。所定位置とは、三次元空間内の任意の位置でよい。例えば、屋内空間の天井面や壁面の任意の位置に、送電用アンテナ2を配置してもよい。
【0011】
送電用アンテナ2は、後述するように、例えばフェーズドアレーアンテナでもよい。フェーズドアレーアンテナは、複数のアンテナ素子2を有し、各アンテナ素子2の電流の位相を調整することにより、指向性(送電方向と利得)を制御することができる。
【0012】
取得部3は、送電用アンテナ2の基準面の面方向に対する傾斜角度と、基準面に対する送電用アンテナ2の高さとを取得する。基準面とは、例えば地面又は床面である。取得部3は、送電用アンテナ2の傾斜角度を計測する角度計測器5で計測された角度と、送電用アンテナ2の高さを計測する高さ計測器6で計測された高さとを取得してもよい。角度計測器5と高さ計測器6は、例えば送電用アンテナ2に直接、あるいはその近傍に配置される。角度計測器5は、加速度センサやジャイロセンサなどで構成することができる。高さ計測器6は、レーザ距離センサで構成することができる。角度計測器5と高さ計測器6は、図1の無線電力伝送装置1の内部に必ずしも設ける必要はない。
【0013】
取得部3は、記憶部7に記憶された、送電用アンテナ2の傾斜角度と高さを読み出して取得してもよい。記憶部7は、送電用アンテナ2の施工後又は調整後に、傾斜角度と高さとを記憶する。送電用アンテナ2は、通常は固定されているため、施工や調整後に傾斜角度や高さが変化することはない。よって、送電用アンテナ2の設置作業が終わった段階で、送電用アンテナ2の傾斜角度と高さを記憶部7に記憶しておき、取得部3は必要に応じて記憶部7から送電用アンテナ2の傾斜角度と高さを読み出してもよい。
【0014】
取得部3が送電用アンテナ2の傾斜角度と高さを取得する理由は、送電用アンテナ2の傾斜角度と高さが変わると、送電ビームの送電方向と送電範囲が変化するためである。より具体的には、送電用アンテナ2の基準面の面方向に対する傾斜角度が大きくなるほど、送電ビームはより遠方に送電される。また、送電用アンテナ2の基準面に対する高さが高い程、送電ビームの送電範囲がより広くなるが、基準面上での受電電力は低下する。
【0015】
図1の無線電力伝送装置1は、角度計測器5、高さ計測器6及び記憶部7を備えているが、これらは必須の構成部材ではない。取得部3は何らかの手段により、送電用アンテナ2の傾斜角度と高さを取得すればよい。例えば、図1の無線電力伝送装置1に不図示の入力部を設けて、別途設けられる計測器で計測した傾斜角度と高さを、入力部にて入力してもよい。あるいは、別途設けられる計測器で計測した傾斜角度と高さを、無線又は有線の回線を介して、取得部3に取り込んでもよい。
【0016】
制御部4は、取得部3で取得された傾斜角度及び高さに送電用アンテナ2が配置された場合に、送電ビームによる三次元空間外への干渉電力が所定の許容値以下になるように、送電ビームの空中線電力及び送電方向の少なくとも一方を制御する。
【0017】
許容値は、三次元空間外に配置される無線機器の仕様及び無線方式に応じて設定される。無線機器の仕様及び無線方式とは、無線機器のハードウェア及びソフトウェアにより定まる受信感度や許容干渉レベル、無線の規格や法令等による制限などである。
【0018】
制御部4が送電ビームの空中線電力を制御する理由は、空中線電力が大きい程、干渉電力が増大するためである。また、制御部4が送電ビームの送電方向を制御する理由は、送電ビームの送電方向が基準面の面方向から離れるほど、送電ビームはより遠方まで送出されるためである。送電ビームによる三次元空間外への干渉電力が許容値より大きい場合には、空中線電力を小さくしてもよいし、送電ビームの送電方向を基準面の面方向により近づけてもよい。
【0019】
この他、図1の無線電力伝送装置1は、通信部8と通信用アンテナ9を有していてもよい。通信部8は、通信用アンテナ9を介して、送電対象となる不図示の受電器との間で端末ID情報を送受したり、受電器からの送電要求を受信する。通信用アンテナ9と送電用アンテナ2を統合してもよい。
【0020】
この他、図1の無線電力伝送装置1は、複数の伝搬路推定系統10として、複数の直交検波器11を有していてもよい。図1の無線電力伝送装置1は、送電要求をした受電器に対して、伝搬路推定用信号の送信を指示する信号を送信する。この信号を受信した受電器は、伝搬路推定用信号を送信する。受電器からの伝搬路推定用信号が複数の送電用アンテナ2で受信されると、複数の直交検波器11は、受信された各伝搬路推定用信号を同相成分と直交成分に分離して、各系統ごとに、位相及び振幅の伝搬路情報を取得する。各伝搬路推定用信号の同相成分と直交成分から、位相及び振幅の伝搬路情報への変換は、図1の無線電力伝送装置1内の計算部12にて行われる。計算部12の計算結果は記憶部7に格納される。なお、推定された伝搬路推定情報は、到来方向推定技術を用いて推定される受電器の位置及び方向情報等で代用してもよい。取得部3、制御部4及び記憶部7は制御系統13を構成している。
【0021】
この他、図1の無線電力伝送装置1は、送電用信号を生成する信号源14と、送電用信号を分配する分配器15とを備える。また、図1の無線電力伝送装置1は、複数の送電系統17として、複数の可変移相器18と、対応する複数の可変増幅器19とを有する。また、複数の送電系統17と、複数の伝搬路推定系統10と、複数の送電用アンテナ2とは、高周波スイッチ16に接続されている。高周波スイッチ16は、複数の送電系統からの信号を複数の送電用アンテナ2に送信するか、複数の送電用アンテナ2からの受信信号を複数の伝搬路推定系統10に送信するかを切り替える。
【0022】
信号源14で生成された送電用信号は、分配器15にて、複数の送電系統17に分配される。各送電系統17における可変移相器18は送電用信号の位相を制御し、各可変増幅器19は送電用信号の振幅を制御する。これにより、各送電系統17では、送電ビーム用の放射パターンを生成する。可変移相器18における移相値と可変増幅器19の利得は、複数の伝搬路推定系統10で受信された伝搬路情報に基づいて計算部12にて計算される。図1の無線電力伝送装置1内の各部の動作は、制御部4により制御される。
【0023】
以下では、送電用アンテナ2の傾斜角度を角度計測器5で計測し、送電用アンテナ2の高さを高さ計測器6で計測し、これらの計測結果に基づいて送電状態を変更することで、三次元空間外での干渉電力を所定の許容値以内に収める無線電力伝送装置1について説明する。
【0024】
図2は第1の実施形態による無線電力伝送装置1の一運用形態を示す図である。図2の送電用アンテナ2は、その面方向が地面に平行に配置され、地面から高さHに配置されている。送電用アンテナ2から送出される送電ビームの送電方向は、基準面の法線方向に対する開き角θである。
【0025】
図2の送電用アンテナ2は、図3に詳細を示すように、単一方向に指向性を持つ送電用アンテナ2である。図3の送電用アンテナ2の電力放射パターンGは、例えば以下の式(1)で表すことができる。
G=Gicos
i
θ …(1)
【0026】
式(1)において、θは−90°≦θ≦90°の範囲内の角度である。Giは、次数iに応じた送電用アンテナ2の最大利得である。次数iが大きいほど、高利得及び狭幅の放射パターンであり、iが2のときの最大利得は約7.8dBi、半値角は約90°であり、実際のパッチアンテナに近い特性を示す。以下の例では、次数i=2の場合の放射パターンを仮定する。
【0027】
通常、アンテナの利得は、アンテナを囲む球体の球面上において定義されるが、実際の運用形態では、同程度の高さの面内に電波の被干渉対象が存在することが想定される。ここで、アンテナから半径Hの球面上の電力密度Ssphereは、以下の式(2)で表される。
【0028】
式(2)において、Pantは送電用アンテナ2に供給される総電力であり、空中線電力と呼ばれる。定数Kは、環境による電波の反射の影響を考慮に入れた係数である。角度θと、送電用アンテナ2の高さHと、送電用アンテナ2の中心から地面に下ろした垂線の地面上の位置と、送電用アンテナ2から角度θで伝搬する送電ビームの地面上の位置(観測点)との間の距離Dとを用いると、送電用アンテナ2の中心から観測点までの直線距離Rは、以下の式(3)で求められる。
【0029】
よって、角度θの方向の地面上の観測点で観測される電力密度は、上述した直線距離Rを用いると、以下の(4)で求められる。
【0030】
図4は角度θに対する電力密度SsphereとSbottomの特性曲線cb1,cb2を示す図である。特性曲線cb1,cb2は、0°方向のSsphereの値で規格化されている。式(2)、式(4)及び図4からわかるように、球面上の特性と比較して、地面上での電力密度は、角度θの増加に伴って、cosθの四乗のオーダで急速に減少している。ここで、水平距離D、高さH、角度θの間には、以下の式(5)の関係が成り立つ。
D=Htanθ …(5)
(【0031】以降は省略されています)

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