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公開番号2021166446
公報種別公開特許公報(A)
公開日20211014
出願番号2020069339
出願日20200407
発明の名称蓄電池制御装置、指令値算出装置および制御方法
出願人公益財団法人鉄道総合技術研究所,京阪電気鉄道株式会社,東洋電機製造株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B60L 58/18 20190101AFI20210917BHJP(車両一般)
要約【課題】複数の蓄電ユニットが分散配置された列車において、蓄電ユニットの残存エネルギーの不均等を解消すること。
【解決手段】引き通し線14に接続された複数の蓄電ユニット20が分散配置された列車10において、蓄電ユニット20の蓄電池制御装置は、自装置に係る蓄電ユニット20の出力電圧に基づいて電流指令値を生成し、自装置以外の他の蓄電池制御装置それぞれから当該他装置の制御対象である蓄電媒体の出力電圧であるバッテリ電圧の情報を取得し、自装置の制御対象である蓄電媒体の出力電圧であるバッテリ電圧と、取得した他装置それぞれのバッテリ電圧とに基づいて、電流指令値を調整し、調整した電流指令値に基づいて、自装置に係る蓄電ユニットからの放電電力を制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
蓄電媒体および当該蓄電媒体の充放電を制御する蓄電池制御装置を有する蓄電ユニットが、複数車両で編成される列車において分散配置され、且つ、当該列車の引き通し線に接続されることで、当該列車の負荷に各蓄電ユニットの電力を融通可能な電力融通システムを構成する前記蓄電池制御装置であって、
当該蓄電池制御装置(以下「自装置」という)に係る蓄電ユニットの出力電圧に基づいて電流指令値を生成する指令値生成手段と、
自装置以外の他の前記蓄電池制御装置(以下「他装置」という)それぞれから、当該他装置の制御対象である前記蓄電媒体(以下「他装置制御媒体」という)の出力電圧の情報を取得する取得手段と、
自装置の制御対象である前記蓄電媒体(以下「自装置制御媒体」という)の出力電圧と、他装置制御媒体それぞれの出力電圧とに基づいて、前記電流指令値を調整する調整手段と、
前記調整手段により調整された電流指令値に基づいて、自装置に係る蓄電ユニットからの放電電力を制御する制御手段と、
を備えた蓄電池制御装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記調整手段は、他装置制御媒体それぞれの出力電圧よりも自装置制御媒体の出力電圧のほうが高い場合には、他装置制御媒体それぞれの出力電圧よりも自装置制御媒体の出力電圧のほうが低い場合に比べて、前記電流指令値を大きくするように前記調整を行う、
請求項1に記載の蓄電池制御装置。
【請求項3】
前記調整手段は、自装置制御媒体の出力電圧および他装置制御媒体それぞれの出力電圧に基づいて基準電圧を算出し、当該基準電圧と自装置制御媒体の出力電圧とを比較して前記電流指令値の増減を決定することで前記調整を行う、
請求項1又は2に記載の蓄電池制御装置。
【請求項4】
前記調整手段は、他装置それぞれについて、当該他装置に係る前記電流指令値を調整する調整指令値を算出し、
前記調整手段により算出された前記調整指令値を、該当する他装置に出力する指令値出力手段、
を更に備えた請求項1〜3の何れか一項に記載の蓄電池制御装置。
【請求項5】
蓄電媒体および当該蓄電媒体の充放電を制御する蓄電池制御装置を有する蓄電ユニットが、複数車両で編成される列車において分散配置され、且つ、当該列車の引き通し線に接続されることで、当該列車の負荷に各蓄電ユニットの電力を融通可能な電力融通システムの指令値算出装置であって、
前記蓄電池制御装置は、当該蓄電池制御装置に係る蓄電ユニットの出力電圧に基づいて第1の電流指令値を生成し、当該第1の電流指令値を所与の調整指令値に基づいて調整した第2の電流指令値に基づいて当該蓄電ユニットからの放電電力を制御しており、
前記蓄電池制御装置それぞれから、当該蓄電池制御装置の制御対象である前記蓄電媒体の出力電圧の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された各制御媒体の出力電圧に基づいて、当該制御媒体に係る前記蓄電池制御装置に与える前記調整指令値を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された前記調整指令値を、該当する前記蓄電池制御装置に出力する指令値出力手段と、
を備えた指令値算出装置。
【請求項6】
蓄電媒体および当該蓄電媒体の充放電を制御する蓄電池制御装置を有する蓄電ユニットが、複数車両で編成される列車において分散配置され、且つ、当該列車の引き通し線に接続されることで、当該列車の負荷に各蓄電ユニットの電力を融通可能な電力融通システムを構成する前記蓄電池制御装置それぞれが実行する制御方法であって、
当該蓄電池制御装置(以下「自装置」という)に係る蓄電ユニットの出力電圧に基づいて電流指令値を生成することと、
自装置以外の他の前記蓄電池制御装置(以下「他装置」という)それぞれから、当該他装置の制御対象である前記蓄電媒体(以下「他装置制御媒体」という)の出力電圧の情報を取得することと、
自装置の制御対象である前記蓄電媒体の出力電圧と、他装置制御媒体それぞれの出力電圧とに基づいて、前記電流指令値を調整することと、
前記調整された電流指令値に基づいて、自装置に係る蓄電ユニットからの放電電力を制御することと、
を含む制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、列車に分散配置される蓄電ユニットの蓄電池制御装置等に関する。
続きを表示(約 8,000 文字)【背景技術】
【0002】
蓄電媒体およびその充放電を制御する蓄電池制御装置を有する蓄電ユニットを電気車に搭載した蓄電池電気車の開発が進められている。蓄電池電気車は、電化区間では、架線電力をもとに主電動機を駆動して走行しつつ架線電力および回生電力で蓄電媒体を充電し、非電化区間では、蓄電媒体の蓄電電力をもとに走行することができる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016−163365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
開発当初は、1〜2車両程度の短い編成の列車を対象とし、1つの蓄電ユニットを搭載して列車全体に給電する構成の蓄電池電気車の開発が行われていた。現在では、比較的長い編成の列車を対象とし、複数の蓄電ユニットを搭載した蓄電池電気車の開発が進められている。
【0005】
しかしながら、複数の蓄電ユニットを列車に分散配置して引き通し線で接続する場合、蓄電媒体の電圧の不均衡や車両間の引き通し線の配線抵抗を主要因として、蓄電媒体それぞれの消費エネルギーが不均等になり得る。つまり、蓄電媒体の電圧が不均等である場合、電圧の高い蓄電媒体から優先してエネルギーが消費される。また仮に、蓄電媒体の電圧が均等であっても、車両間の引き通し線の配線抵抗による電圧降下が生じることから、負荷と同じ車両或いは近い車両に搭載された蓄電媒体から優先してエネルギーが消費される。蓄電媒体それぞれの消費エネルギーの不均等は、残存エネルギーの不均等につながる。保守の観点からすると、列車単位で一斉交換できるように、全ての蓄電ユニットの寿命がほぼ等しくなることが望ましい。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の蓄電ユニットが分散配置された列車において、蓄電ユニットの残存エネルギーの不均等を解消すること、である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための第1の発明は、
蓄電媒体および当該蓄電媒体の充放電を制御する蓄電池制御装置を有する蓄電ユニットが、複数車両で編成される列車において分散配置され、且つ、当該列車の引き通し線に接続されることで、当該列車の負荷に各蓄電ユニットの電力を融通可能な電力融通システムを構成する前記蓄電池制御装置であって、
当該蓄電池制御装置(以下「自装置」という)に係る蓄電ユニットの出力電圧(例えば、図2の「出力電圧Vch」)に基づいて電流指令値を生成する指令値生成手段(例えば、図3のバッテリ電流指令値生成部31)と、
自装置以外の他の前記蓄電池制御装置(以下「他装置」という)それぞれから、当該他装置の制御対象である前記蓄電媒体(以下「他装置制御媒体」という)の出力電圧の情報を取得する取得手段(例えば、図3のバッテリ電圧取得部37)と、
自装置の制御対象である前記蓄電媒体(以下「自装置制御媒体」という)の出力電圧(例えば、図2のバッテリ電圧Vb)と、他装置制御媒体それぞれの出力電圧とに基づいて、前記電流指令値を調整する調整手段(例えば、図3の調整指令値算出部38)と、
前記調整手段により調整された電流指令値に基づいて、自装置に係る蓄電ユニットからの放電電力を制御する制御手段(例えば、図3の加算器33)と、
を備えた蓄電池制御装置である。
【0008】
他の発明として、
蓄電媒体および当該蓄電媒体の充放電を制御する蓄電池制御装置を有する蓄電ユニットが、複数車両で編成される列車において分散配置され、且つ、当該列車の引き通し線に接続されることで、当該列車の負荷に各蓄電ユニットの電力を融通可能な電力融通システムを構成する前記蓄電池制御装置それぞれが実行する制御方法であって、
当該蓄電池制御装置(以下「自装置」という)に係る蓄電ユニットの出力電圧に基づいて電流指令値を生成することと、
自装置以外の他の前記蓄電池制御装置(以下「他装置」という)それぞれから、当該他装置の制御対象である前記蓄電媒体(以下「他装置制御媒体」という)の出力電圧の情報を取得することと、
自装置の制御対象である前記蓄電媒体の出力電圧と、他装置制御媒体それぞれの出力電圧とに基づいて、前記電流指令値を調整することと、
前記調整された電流指令値に基づいて、自装置に係る蓄電ユニットからの放電電力を制御することと、
を含む制御方法を構成してもよい。
【0009】
第1の発明によれば、複数の蓄電ユニットが搭載された列車において、各蓄電ユニットの残存エネルギーの不均等を解消することができる。蓄電ユニットそれぞれの蓄電媒体の出力電圧が不均衡である場合、蓄電媒体それぞれの出力電流も不均衡となる。蓄電媒体の出力電圧が均衡している場合であっても、車両間の引き通し線の配線抵抗によって、蓄電媒体それぞれの出力電流が不均衡となり得る。また、放電に伴って蓄電媒体の出力電圧が低下するが、出力電流が大きいほど、消費エネルギーも大きくなることから出力電圧の低下の程度が大きい。このことから、例えば、出力電圧が高いほど電流指令値を大きくするように調整することで、相対的に出力電圧が高い蓄電媒体のエネルギーを優先して消費させるようにし、時間経過に伴って蓄電媒体それぞれの出力電圧および出力電流が均衡して、蓄電媒体それぞれの残存エネルギーの均等化を図ることができる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において、
前記調整手段は、他装置制御媒体それぞれの出力電圧よりも自装置制御媒体の出力電圧のほうが高い場合には、他装置制御媒体それぞれの出力電圧よりも自装置制御媒体の出力電圧のほうが低い場合に比べて、前記電流指令値を大きくするように前記調整を行う、
蓄電池制御装置である。
【0011】
第2の発明によれば、出力電圧の高い蓄電媒体の電流指令値を出力電圧の低い蓄電媒体の電流指令値よりも大きくなるように調整することで、相対的に出力電圧の高い蓄電媒体のエネルギーを優先して消費させることができる。その結果、蓄電媒体それぞれの残存エネルギーの均等化を図ることができる。
【0012】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記調整手段は、自装置制御媒体の出力電圧および他装置制御媒体それぞれの出力電圧に基づいて基準電圧を算出し、当該基準電圧と自装置制御媒体の出力電圧とを比較して前記電流指令値の増減を決定することで前記調整を行う、
蓄電池制御装置である。
【0013】
第3の発明によれば、蓄電媒体の出力電圧を基準電圧と比較して電流指令値の増減を決定することで調整することができる。これにより、例えば、蓄電媒体の出力電圧が基準電圧より高い場合には電流指令値を増加させるように調整し、低い場合には電流指令値を減少させるように調整することで、相対的に出力電圧の高い蓄電媒体のエネルギーを優先して消費させることができる。その結果、蓄電媒体それぞれの残存エネルギーの均等化を図ることができる。基準電圧は、蓄電ユニットそれぞれの蓄電媒体の出力電圧に基づいて算出し、例えば、蓄電ユニットそれぞれの蓄電媒体の出力電圧の平均電圧とすることができる。
【0014】
第4の発明は、第1〜第3の何れかの発明において、
前記調整手段は、他装置それぞれについて、当該他装置に係る前記電流指令値を調整する調整指令値を算出し、
前記調整手段により算出された前記調整指令値を、該当する他装置に出力する指令値出力手段(例えば、図3の調整指令値出力部39)、
を更に備えた蓄電池制御装置である。
【0015】
第4の発明によれば、列車に分散配置される蓄電ユニットのうちの何れかの蓄電ユニットの蓄電池制御装置が、全ての蓄電ユニットそれぞれの調整指令値を算出して出力することができる。
【0016】
第5の発明は、
蓄電媒体および当該蓄電媒体の充放電を制御する蓄電池制御装置を有する蓄電ユニットが、複数車両で編成される列車において分散配置され、且つ、当該列車の引き通し線に接続されることで、当該列車の負荷に各蓄電ユニットの電力を融通可能な電力融通システムの指令値算出装置であって、
前記蓄電池制御装置は、当該蓄電池制御装置に係る蓄電ユニットの出力電圧に基づいて第1の電流指令値(例えば、図3のバッテリ電流指令値Ib
nom

)を生成し、当該第1の電流指令値を所与の調整指令値に基づいて調整した第2の電流指令値(例えば、図3のバッテリ電流指令値Ib

)に基づいて当該蓄電ユニットからの放電電力を制御しており、
前記蓄電池制御装置それぞれから、当該蓄電池制御装置の制御対象である前記蓄電媒体の出力電圧の情報を取得する取得手段(例えば、図6のバッテリ電圧取得部37B)と、
前記取得手段により取得された各制御媒体の出力電圧に基づいて、当該制御媒体に係る前記蓄電池制御装置に与える前記調整指令値を算出する算出手段(例えば、図6の調整指令値算出部38B)と、
前記算出手段により算出された前記調整指令値を、該当する前記蓄電池制御装置に出力する指令値出力手段(例えば、図6の調整指令値出力部39B)と、
を備えた指令値算出装置である。
【0017】
第5の発明によれば、複数の蓄電ユニットが搭載された列車において、各蓄電ユニットの残存エネルギーの不均等を解消することができる指令値算出装置を実現できる。つまり、第5の発明の指令値算出装置によれば、上述の第1の発明と同様に、蓄電池制御装置それぞれに与える調整指令値を、例えば、出力電圧が高いほど電流指令値を大きくするように調整する値として算出することで、相対的に出力電圧が高い蓄電媒体のエネルギーを優先して消費させるようにし、時間経過に伴って蓄電媒体それぞれの出力電圧および出力電流が均衡して、蓄電媒体それぞれの残存エネルギーの均等化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
蓄電ユニットおよび負荷の分散配置の一例を示す図。
蓄電ユニットの構成図。
親装置の制御部の構成例。
子装置の制御部の構成例。
制御部の他の構成例。
指令値算出装置の構成例。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一要素には同一符号を付す。
【0020】
[適用例]
図1は、列車10における蓄電ユニット20および主要負荷の分散配置の一例を示す図である。図1に示すように、本実施形態が適用される列車10は、複数の車両12で編成されて複数の蓄電ユニット20が分散配置された蓄電池電気車である。図1に示す列車10は6両編成であり、2両目、3両目および5両目の車両12に蓄電ユニット20が配置されている。つまり、列車10には3台の蓄電ユニット20が分散配置されている。各車両12には、主電動機を駆動するインバータの制御装置(インバータ制御装置)や補機用のSIV(静止形インバータ:Static InVerter)などの負荷18が搭載されている。また、列車10には、列車全体に電力を引き通す引き通し線14が設けられており、この引き通し線14に、蓄電ユニット20および負荷18が接続されている。つまり、複数の蓄電ユニット20は、列車10の引き通し線14に接続されて列車10の負荷18に蓄電ユニット20の電力を融通可能な電力融通システムを構成している。また、引き通し線14には、パンタグラフ16が接続されている。電化区間ではこのパンタグラフ16を介して電車線から供給される電力で列車10に係る全ての電力を賄い、蓄電ユニット20を充電することもできる。しかし、本実施形態は非電化区間に関する。非電化区間では蓄電ユニット20の蓄電電力で列車10に係る全ての電力を賄う。
【0021】
図2は、蓄電ユニット20の構成図である。図2に示すように、蓄電ユニット20は、蓄電媒体22と、蓄電池制御装置24とを有する。蓄電媒体22は、例えば、リチウムイオンバッテリや鉛蓄電池、電気二重層キャパシタ(EDLC)、リチウムイオンキャパシタ、スーパーキャパシタなどで構成することができる。
【0022】
蓄電池制御装置24は、電力変換部26と、制御部28とを有し、蓄電媒体22の充放電を制御する。また、不図示であるが、蓄電池制御装置24は、蓄電媒体22の出力電圧であるバッテリ電圧Vbおよび出力電流であるバッテリ電流Ibと、蓄電ユニット20の出力電圧Vchとを検出するセンサを有する。電力変換部26は、例えば、双方向(蓄電媒体22を充電する充電方向および放電する放電方向)の電力変換動作が可能な昇降圧チョッパなどで構成することができる。
【0023】
制御部28は、電力変換部26の電力変換動作を制御する。具体的には、バッテリ電流Ibについての指令値であるバッテリ電流指令値Ib

を生成し、この電流指令値Ib

をバッテリ電流Ibに一致させる電流フィードバック制御を行うことで、電力変換部26の電力変換動作を制御する。また、蓄電ユニット20それぞれの制御部28は、有線の通信回線Cを介して互いに通信可能に接続されている。制御部28は、通信回線Cを介して他の蓄電ユニット20それぞれの蓄電媒体22のバッテリ電圧Vbを取得し、自ユニットを含む蓄電ユニット20それぞれの蓄電媒体22のバッテリ電圧Vbに基づいて電流指令値Ib

を調整し、調整した電流指令値Ib

に基づいて、電力変換部26の電力変換動作を制御する。
【0024】
本実施形態では、列車10に搭載されている複数の蓄電ユニット20のうち、何れかの蓄電ユニット20の蓄電池制御装置24が親装置とされ、それ以外の蓄電ユニット20の蓄電池制御装置24が子装置とされる。そして、親装置の制御部28が、子装置それぞれの制御部28から当該子装置の制御対象である蓄電媒体22(他装置制御媒体)のバッテリ電圧Vbを取得し、取得した子装置それぞれのバッテリ電圧Vb、および、自装置の制御対象である蓄電媒体22(自装置制御媒体)のバッテリ電圧Vbに基づいて、バッテリ電流指令値Ib

を調整するための調整指令値を、自装置を含む蓄電池制御装置24別に算出し、算出した調整指令値を対応する制御部28に出力する。子装置の制御部28は、自装置の蓄電媒体22のバッテリ電圧Vbを親装置へ出力する。そして、親装置からの調整指令値を乗算することで、自装置で算出したバッテリ電流指令値Ib

を調整する。
【0025】
調整指令値は、次のように算出する。先ず、基準電圧として、式(1)に示すように、蓄電ユニット20j(j=1,2,・・,N)それぞれのバッテリ電圧Vb

の総和を蓄電ユニット20の台数Nで平均した平均バッテリ電圧Vb
ave
を算出する。
【0026】
次いで、式(2)に示すように、この平均バッテリ電圧Vb
ave
に対する蓄電ユニット20jのバッテリ電圧Vb

の割合を、当該蓄電ユニット20jの調整指令値k

として算出する。
つまり、調整指令値k

は、蓄電ユニット20jそれぞれのバッテリ電圧Vb

を相対的に比較した比率を示す値となる。蓄電ユニット20jそれぞれのバッテリ電圧Vb

が同一でない場合には、バッテリ電圧Vbの最も大きい蓄電ユニット20については調整指令値kが最も大きく、必ず「1」より大きい値となり、バッテリ電圧Vbの最も小さい蓄電ユニット20については調整指令値kが最も小さく、必ず「1」より小さい(「0」よりは大きい)値となる。
【0027】
そして、蓄電ユニット20それぞれの制御部28が、自装置で算出したバッテリ電流指令値Ib
nom

に当該蓄電ユニット20についての調整指令値kを乗算して調整することで、バッテリ電圧Vbが相対的に高い蓄電ユニット20についてはバッテリ電流指令値Ib

が大きくなるように調整され、逆に、バッテリ電圧Vbが相対的に低い蓄電ユニット20についてはバッテリ電流指令値Ib

が小さくなるように調整される。
【0028】
蓄電媒体22の放電によってバッテリ電圧Vbが低下するが、バッテリ電流Ibが大きいほど消費エネルギーが大きくバッテリ電圧Vbの低下の程度が大きくなることから、時間経過に伴い、蓄電ユニット20それぞれの蓄電媒体22のバッテリ電圧Vbが均衡してゆくことになる。つまり、蓄電媒体22の残存エネルギーが均等化されることになる。
【0029】
言い換えれば、蓄電ユニット20の制御部28は、他の蓄電ユニット20のバッテリ電圧Vbよりも自ユニットのバッテリ電圧Vbのほうが高い場合には、他の蓄電ユニット20のバッテリ電圧Vbよりも自ユニットのバッテリ電圧Vbのほうが低い場合に比べて、バッテリ電流指令値Ib

を大きくするように調整を行っている、といえる。また、基準電圧である平均バッテリ電圧Vb
ave
と、自ユニットのバッテリ電圧Vbとを比較して、バッテリ電流指令値Ib

の増減を決定することで調整を行っている、ともいえる。また、このバッテリ電流指令値Ib

の増減の程度は、基準電圧である平均バッテリ電圧との差に応じた程度となる。
【0030】
[制御部]
図3は、制御部28の構成を示すブロック図であり、蓄電池制御装置24が親装置である場合の構成例を示している。図3に示すように、親装置である蓄電池制御装置24の制御部28は、バッテリ電流指令値生成部31と、乗算器32,35と、加算器33と、PI制御器34と、ゲートパルス生成部36と、バッテリ電圧取得部37と、調整指令値算出部38と、調整指令値出力部39と、調整実行判定部40とを有する。
(【0031】以降は省略されています)

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