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公開番号2021166439
公報種別公開特許公報(A)
公開日20211014
出願番号2020069094
出願日20200407
発明の名称回転子、回転子の製造方法及びモータ
出願人シナノケンシ株式会社
代理人特許業務法人綿貫国際特許・商標事務所
主分類H02K 1/27 20060101AFI20210917BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】部品点数を減らし製造コストを低減し軽量化を実現した回転子を提供する。
【解決手段】アウターロータ型DCブラシレスモータの回転子ヨーク5の内周面5aに、径方向及び軸方向に位置決めする位置決め部材10を介して複数の板状マグネット6が所定間隔で第一接着剤8aに仮固定され、位置決め部材10が除去された状態で第二接着剤8bが加熱硬化され、複数の板状マグネット6どうしが周方向に隙間を介して所定間隔で接着固定されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
回転子ヨークの周面に周方向で複数に分割された板状マグネットを所定間隔で備えた回転子であって、
各板状マグネットの接着面に所定時間で硬化する第一接着剤が塗布された第一接着部と前記第一接着剤より硬化時間を要するが接着強度が高い第二接着剤が塗布された第二接着部が隣接して形成されており、
前記回転子ヨークの周面に径方向及び軸方向に位置決めする位置決め部材を介して複数の前記板状マグネットが所定間隔で前記第一接着剤を硬化させて前記第一接着部で仮固定され、前記位置決め部材が除去された状態で前記第二接着剤を硬化させて複数の前記板状マグネットどうしが周方向に所定の隙間を介して前記第二接着部で接着固定されていることを特徴とする回転子。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記板状マグネットは表面が防錆処理された希土類磁石であり、回転子ヨークとマグネット間の隙間に、前記第一接着剤及び第二接着剤を介在させている請求項1記載の回転子。
【請求項3】
前記板状マグネットの接着面において第一接着剤が塗布される第一接着部と第二接着剤が塗布される第二接着部の面積は、第二接着部が第一接着部と同等かそれよりい大きい面積を有する請求項1又は請求項2記載の回転子。
【請求項4】
前記第一接着剤は紫外線硬化型若しくは嫌気硬化型の接着剤又は瞬間接着剤のうち少なくともいずれかが用いられ、前記第二接着剤は熱硬化型の接着剤が用いられる請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の回転子。
【請求項5】
前記板状マグネットは、平板状マグネットであり、前記回転子ヨークの湾曲面と前記板状マグネットの平板面との間に形成される空隙部を前記第一接着剤及び第二接着剤の接着剤溜り部として接着剤層が形成されている請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の回転子。
【請求項6】
カップ状に形成される回転子ヨークの内周面に周方向に複数に分割された板状マグネットを所定間隔で固定されたアウターロータ型モータの回転子である請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の回転子。
【請求項7】
円柱状に形成される回転子ヨークの外周面に周方向に複数に分割された板状マグネットを所定間隔で固定されたインナーロータ型モータの回転子である請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の回転子。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の回転子と、当該回転子の板状マグネットに対向する固定子極歯を有する固定子と、を備えたことを特徴とするモータ。
【請求項9】
複数に分割された板状マグネットの接着面に所定時間で硬化する第一接着剤を各々塗布する工程と、
前記板状マグネットの接着面に前記第一接着剤より硬化時間を要するが接着強度が高い第二接着剤を各々塗布する工程と、
前記回転子ヨークの周面に前記板状マグネットを径方向及び軸方向に位置決めする櫛歯状の仕切り部材が環状に連結された位置決め部材を装着する工程と、
前記位置決め部材が装着された前記回転子ヨークの仕切り部材間に、前記板状マグネットを前記仕切り部材間に位置決めして前記第一接着剤及び前記第二接着剤を介して前記回転子ヨークの周面に所定間隔で配置する工程と、
前記板状マグネットに塗布された前記第一接着剤を硬化させて当該板状マグネットを第一接着部にて前記回転子ヨークに対して仮固定する工程と、
前記回転子ヨークより前記位置決め部材を抜き取る工程と、
前記第二接着剤を硬化させて前記板状マグネットを第二接着部にて前記回転子ヨークに対して本固定する工程と、を含むことを特徴とする回転子の製造方法。
【請求項10】
筒状の回転子ヨークの内周面に前記板状マグネットを径方向及び軸方向に位置決めする櫛歯状の仕切り部材が環状連結部に連結された位置決め部材を装着する工程と、
複数の前記板状マグネットを前記仕切り部材間に各々挿入すると共に第一接着剤及び第二接着剤を介して前記回転子ヨークの内周面に位置決めして所定間隔で配置する工程と、
前記回転子ヨークに回転子ハブ及び回転子軸を一体に組み付ける工程と、を含む請求項9記載のアウターロータ型モータの回転子の製造方法。
【請求項11】
回転子軸を中心とする回転子ヨークの外周面に前記板状マグネットを径方向及び軸方向に位置決めする櫛歯状の仕切り部材が環状連結部に連結された位置決め部材を装着する工程と、
複数の前記板状マグネットを前記仕切り部材間に各々挿入すると共に前記第一接着剤及び前記第二接着剤を介して前記回転子ヨークの外周面に位置決めして所定間隔で配置する工程と、を含む請求項9記載のインナーロータ型モータの回転子の製造方法。
【請求項12】
第一接着剤は紫外線硬化型若しくは嫌気硬化型接着剤又は瞬間接着剤のうち少なくともいずれかを用いて板状マグネットを回転子ヨークに対して仮固定する請求項9乃至請求項11のいずれかに記載の回転子の製造方法。
【請求項13】
複数の板状マグネットは回転子ヨーク内に接着される前に着磁されているか若しくは前記回転ヨーク内に接着された後に着磁される請求項9乃至請求項12のいずれかに記載の回転子の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モータの回転子、回転子の製造方法及びモータに関する。
続きを表示(約 8,400 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、高出力のモータにおいては、回転子マグネットとして、例えばネオジムなどを主成分とする希土類磁石が用いられる。希土類磁石を用いて多極マグネットを製造する場合、軽量化、低コスト化を実現するため環状マグネットではなく、1極ごとにセグメントに切り分けたセグメント磁石を用いている。しかしながら、セグメント磁石を回転子ヨークの周方向に所定位置に整列して配置固定することが難しい。希土類磁石は、フェライト系磁石に比べて磁力が強い反面錆び易いため耐食性を向上させるためニッケルめっきが施されて表面は防錆処理されている。そして、接着剤が塗布された湿潤時の接着面は摩擦力が低下するためマグネットが動きやすくなる。特にエポキシ樹脂系の接着剤を用いると、加熱硬化工程では接着剤の粘度が一時的に低下するため、マグネットの位置ずれを起こしやすくなる。マグネットが位置ずれすると、モータ特性が低下し、モータ振動や騒音が発生するおそれがある。
【0003】
そこで、例えばアウターロータ型モータの回転子において、図6Aに示すように、筒状の回転子ヨーク51に対して複数のセグメント磁石52の位置決め保持する位置決め部材53を用いて各セグメント磁石52を径方向及び軸方向に位置決めして接着固定している。位置決め部材53は、環状連結部53aより櫛歯状の仕切り部材53aが所定間隔で起立形成されている。環状連結部53aはセグメント磁石52の軸方向位置を規定し、仕切り部材53bが径方向位置を規定する。位置決め部材53を回転子ヨーク51の一端側開口部から内周面51aに沿って挿入した後、回転子ヨーク51の他端側開口部より接着剤54が塗布されたセグメント磁石52を仕切り部材53a間に挿入して接着する(図6A参照)。そして、接着剤54を加熱硬化させて回転子ヨーク51の内周面51aに位置決め部材53と共にセグメント磁石52が接着固定される(図6B参照)。この後、回転子軸55を一体に組み付けられた回転子ハブ56を、回転子ヨーク51に圧入固定し(図6C参照)、回転子軸55を中心に回転可能なアウターロータ型の回転子57が形成される(図6D参照)。
【0004】
同様に、インナーロータ型モータの回転子においては、回転子軸55を中心とする円柱状の回転子ヨーク51の外周面51bに位置決め部材53を軸方向一方側から装着した後、軸方向他方側より接着剤54が塗布されたセグメント磁石52を仕切り部材53a間に挿入して接着する(図7A参照)。そして、接着剤54を加熱硬化させて回転子ヨーク51の外周面51bに位置決め部材53と共にセグメント磁石52が接着固定されたインナーロータ型の回転子57が形成される(図7B参照)。
【0005】
また、アウターロータ型モータの回転子ヨーク内に装着されるマグネットの固定保持力を強め、組立て中のマグネットの倒れを防止して作業性を向上させる技術が提案されている。円筒状のロータ外筒の内面側に円筒状の内ケースが嵌め込まれ、ロータ外筒及び内ケースの間に円周方向に沿って複数のマグネットが仕切片を介して配設された樹脂製ホルダリングが一体に組み付けられている(特許文献1:特開2003−3046602号公報参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2003−3046602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、図6D及び図7B或いは特許文献1においては、回転子ヨーク51の内周面51a若しくは外周面51bに位置決め部材53と共にセグメント磁石52が接着固定されているので、本来不要である位置決め部材53は接着剤を加熱硬化させるとセグメント磁石52共に回転子ヨーク51に接着されてしまい、位置決め部材53を除去することができない。また、特許文献1の樹脂製ホルダリングは、マグネットを固定する必要不可欠な部材として使用されている。
このように、回転子57に本来不要である位置決め部材53や樹脂製ホルダリングを組み込むことは、部品点数が増大して製造コストが嵩むうえに、モータ重量も増加する。
【0008】
また、位置決め部材53を使用せずに、セグメント磁石52を回転子ヨーク51に接着固定するとすれば、図8Aに示すように、回転子ヨーク51の内周面にセグメント磁石52を位置決めするため凹部51aと凸部51bを周方向に交互に形成する必要がある。或いは図8Bに示すように、回転子ヨーク51に圧入される回転子ハブ56の外周縁部に櫛歯状の位置決め部材56aを設けておく必要がある。いずれの場合も、部品の加工工数が増えて製造コストが増大する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上述した課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、部品点数を減らし製造コストを低減し軽量化を実現した回転子を提供し、板状マグネットの径方向及び軸方向の位置決めを行なって回転子ヨークに組み付けることができる組立性の良い回転子の製造方法を提供し、回転子を用いて、安価で組立性がよくモータ特性を維持することができるモータを提供することにある。
【0010】
上述した課題を解決するため、本発明は少なくとも以下の構成を備える。
回転子ヨークの周面に周方向で複数に分割された板状マグネットを所定間隔で備えた回転子であって、各板状マグネットの接着面に所定時間で硬化する第一接着剤が塗布された第一接着部と前記第一接着剤より硬化時間を要するが接着強度が高い第二接着剤が塗布された第二接着部が隣接して形成されており、前記回転子ヨークの周面に径方向及び軸方向に位置決めする位置決め部材を介して複数の前記板状マグネットが所定間隔で前記第一接着剤を硬化させて前記第一接着部で仮固定され、前記位置決め部材が除去された状態で前記第二接着剤を硬化させて複数の前記板状マグネットどうしが周方向に所定の隙間を介して前記第二接着部で接着固定されていることを特徴とする。
【0011】
これにより、板状マグネットの接着面に所定時間で硬化する第一接着剤が塗布されているので、板状マグネットを回転子ヨークに位置決め部材を介して径方向及び軸方向に位置決めして第一接着部で仮固定でき、回転子ヨークから位置決め部材を除去してから第一接着剤より硬化時間を要するが接着強度が高い第二接着剤を硬化させることで複数の板状マグネットどうしが周方向に所定の隙間を介して第二接着部で接着固定されるので、本来不要な位置決め部材を減らし製造コストを低減し回転子の軽量化を実現することができる。
また、複数の板状マグネットが位置決め部材を用いて回転子ヨークに所定間隔で接着固定されているので、環状マグネットに比べてコストダウンを図り、回転子ヨークに対する径方向及び軸方向の板状マグネットの位置精度が高く位置ずれすることなく組み付けることができる。
【0012】
前記板状マグネットは表面が防錆処理された希土類磁石であり、回転子ヨークとマグネット間の隙間に、前記第一接着剤及び第二接着剤を介在させていることが好ましい。
これにより、高出力の板状マグネットを回転子ヨークに対して異なる種類の接着剤を用いて位置ずれすることなく接着固定することができる。
【0013】
前記板状マグネットの接着面において第一接着剤が塗布される第一接着部と第二接着剤が塗布される第二接着部の面積は、第二接着部が第一接着部と同等かそれより大きい面積を有することが好ましい。
これにより、板状マグネットの回転子ヨークに対する最終的な接着強度を維持することができる。
【0014】
前記第一接着剤は紫外線硬化型若しくは嫌気硬化型の接着剤又は瞬間接着剤のうち少なくともいずれかが用いられ、前記第二接着剤は熱硬化型の接着剤が用いられてもよい。
これにより、板状マグネットと回転子ヨークとの間に介在する第一接着剤層に紫外線を照射するか嫌気状態とするか或いは瞬間接着剤を介して接触させるか或いはこれらを組み合わせるだけで、第一接着剤が硬化するため板状マグネットは回転子ヨークに対して容易に仮固定することができる。さらには、第二接着剤を加熱硬化させる際に、板状マグネットは第一接着剤により仮固定されているので、位置ずれすることはない。
【0015】
前記板状マグネットは、平板状マグネットであり、前記回転子ヨークの湾曲面と前記板状マグネットの平板面との間に形成される空隙部を前記第一接着剤及び第二接着剤の接着剤溜り部として接着剤層が形成されていてもよい。
この場合には、板状マグネットの接着のため格別な加工は不要となるため、製造コストが低減できるうえに、回転子ヨークの接着面である湾曲面との間に形成される空隙部を第一接着剤及び第二接着剤の接着剤溜り部として十分な接着スペースとして使用できるので、仮接着や固定接着の強度を維持することができる。特に仮固定の際に紫外線照射する場合には、湾曲面と平板面の隙間から紫外線を照射する十分なスペースを確保することができる。
【0016】
カップ状に形成される回転子ヨークの内周面に周方向に複数に分割された板状マグネットを所定間隔で固定されたアウターロータ型モータの回転子であってもよいし、円柱状に形成される回転子ヨークの外周面に周方向に複数に分割された板状マグネットを所定間隔で固定されたインナーロータ型モータの回転子であってもよい。
環状マグネットに比べてコストダウンと軽量化を図り、アウターロータ型かインナーロータ型かを問わず回転子ヨークに対する径方向及び軸方向の板状マグネットの位置精度を高く組み付けることができる。
【0017】
モータにおいては、上述したいずれかの回転子と、当該回転子の板状マグネットに対向する固定子極歯を有する固定子と、を備えたことにより、安価、軽量で組立性がよくモータ特性を維持することができるアウターロータ型モータ又はインナーロータ型モータを提供することができる。
【0018】
回転子の製造方法においては、複数に分割された板状マグネットの接着面に所定時間で硬化する第一接着剤を各々塗布する工程と、前記板状マグネットの接着面に前記第一接着剤より硬化時間を要するが接着強度が高い第二接着剤を各々塗布する工程と、前記回転子ヨークの周面に前記板状マグネットを径方向及び軸方向に位置決めする櫛歯状の仕切り部材が環状に連結された位置決め部材を装着する工程と、前記位置決め部材が装着された前記回転子ヨークの仕切り部材間に、前記板状マグネットを前記仕切り部材間に位置決めして前記第一接着剤及び前記第二接着剤を介して前記回転子ヨークの周面に所定間隔で配置する工程と、前記板状マグネットに塗布された前記第一接着剤を硬化させて当該板状マグネットを第一接着部にて前記回転子ヨークに対して仮固定する工程と、前記回転子ヨークより前記位置決め部材を抜き取る工程と、前記第二接着剤を硬化させて前記板状マグネットを第二接着部にて前記回転子ヨークに対して本固定する工程と、を含むことを特徴とする。
尚、板状マグネットの接着面に塗布される第一接着剤及び第二接着剤は、接着面に直接塗布される場合と、予め被接着面に供給されて間接的に塗布される場合の双方含むものとする。また、板状マグネットというときは、一定の厚みを有する板材であれば平板状に限らず湾曲板等様々な形態を含むものとする。
【0019】
上記回転子の製造方法によれば、回転子ヨークに径方向及び軸方向に位置決めする櫛歯状の仕切り部材が環状に連結された位置決め部材を装着することで板状マグネットを仕切り部材間で径方向及び軸方向に位置決めして配置することができる。
また、板状マグネットに塗布された第一接着剤を硬化させて当該板状マグネットを回転子ヨークに対して第一接着部で仮固定してから、当該回転子ヨークより位置決め部材を抜き取ることができ、本来不要である位置決め部材を省略することで部品点数を減らし製造コストを低減し回転子の軽量化を実現することができる。
また、位置決め部材を回転子ヨークから除去した後で、板状マグネットに塗布された第二接着剤を硬化させて回転子ヨークに対して第二接着部で本固定するので、板状マグネットを位置精度よく接着固定することができる。
【0020】
筒状の回転子ヨークの内周面に前記板状マグネットを径方向及び軸方向に位置決めする櫛歯状の仕切り部材が環状連結部に連結された位置決め部材を装着する工程と、複数の前記板状マグネットを前記仕切り部材間に各々挿入すると共に第一接着剤及び第二接着剤を介して前記回転子ヨークの内周面に位置決めして所定間隔で配置する工程と、前記回転子ヨークに回転子ハブ及び回転子軸を一体に組み付ける工程と、を含むアウターロータ型モータの回転子の製造方法であってもよい。
【0021】
或いは、回転子軸を中心とする回転子ヨークの外周面に前記板状マグネットを径方向及び軸方向に位置決めする櫛歯状の仕切り部材が環状連結部に連結された位置決め部材を装着する工程と、複数の前記板状マグネットを前記仕切り部材間に各々挿入すると共に前記第一接着剤及び前記第二接着剤を介して前記回転子ヨークの外周面に位置決めして所定間隔で配置する工程と、を含むインナーロータ型モータの回転子の製造方法であってもよい。
【0022】
第一接着剤は紫外線硬化型若しくは嫌気硬化型接着剤又は瞬間接着剤のうち少なくともいずれかを用いて板状マグネットを回転子ヨークに対して仮固定するようにしてもよい。
これにより、板状マグネットと回転子ヨークとの間に介在する第一接着剤層に紫外線を照射するか嫌気状態とするか或いはマグネット接着面と接触するか或いはこれらを組わせることで第一接着剤が硬化するため、板状マグネットは回転子ヨークに対して容易に仮固定することができる。
【0023】
複数の板状マグネットは回転子ヨーク内に接着される前に着磁されているか若しくは前記回転子ヨーク内に接着された後に着磁されるようにしてもよい。
板状マグネットが予め着磁されていると、回転子ヨークに挿入する際に互いに吸引し合って吸着するおそれがあるが、位置決め部材を用いることにより、そのような不具合が発生することはない。
また、板状マグネットが回転子ヨーク内に接着された後に着磁されるようにすれば、板状マグネットの組み付け作業がし易くなり、熱減磁の影響も受けにくくなる。
【発明の効果】
【0024】
上述したように、部品点数を減らし製造コストを低減し軽量化を実現した回転子を提供することができる。
また、複数の板状マグネットの径方向及び軸方向の位置決めを行なって位置精度良く回転子ヨークに接着固定することができる組立性の良い回転子の製造方法を提供することができる。
また、上記回転子を用いて、安価で組立性がよくモータ特性を維持することができるモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
アウターロータ型モータの回転子の製造工程を示す説明図である。
図1に続くアウターロータ型モータの製造工程を示す説明図である。
回転子ヨークに接着固定される板状マグネットの形態を示す説明図である。
インナーロータ型モータの回転子の製造工程を示す説明図である。
板状マグネットの第一接着部と第二接着部の接着領域を示す説明図である。
従来のアウターロータ型モータの回転子の製法を示す工程図である。
従来のインナーロータ型モータの回転子の製法を示す工程図である。
回転子ヨーク及び回転ハブの必要構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係る回転子、回転子の製造方法及びモータの一実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。先ず、モータの概略構成について図1を参照して説明する。本実施例ではモータの一例としてアウターロータ型若しくは後述するインナーロータ型のDCブラシレスモータが用いられる。
【0027】
図2C,Dに示すように、DCブラシレスモータは、回転子1と固定子2を備えたアウターロータ型のモータMが用いられる。回転子1は、回転子軸3と連繋した回転子ハブ4が筒状の回転子ヨーク5(鉄、SUS等の磁性材)の一端開口部を閉止するように嵌め込まれてカップ状に形成されている。回転子ヨーク5の内周面5a(図2A参照)には周方向にN極若しくはS極に交互に着磁された複数に分割された板状マグネット6(回転子マグネット)が接着固定されている(図2B参照)。各板状マグネット6は、後述する固定子コア7の固定子極歯7bと対向配置されている。尚、板状マグネット6というときは、一定の厚みを有する磁性板材であれば平板状(図3B1参照)に限らず湾曲板(図3A1参照)等様々な形態を含むものとする。
【0028】
図2Cに示すように、固定子2は、軸受ハウジング2aの外周に固定子コア7が組み付けられている。固定子コア7は環状のコアバック部7aより複数の固定子極歯7bが径方向外向きに突設されている。固定子コア7は、電磁鋼板が積層プレスされた積層コアであっても磁性体金属ブロックよりなるブロックコアのいずれでもよい。固定子コア7は、固定子極歯7bの周囲がインシュレータ(絶縁ボビン)7cで被覆されており、インシュレータ7cの周囲にはコイル7dが各々巻かれている。回転子1は回転子軸3を固定子2の軸受ハウジング2aに挿入され、板状マグネット6が固定子コア7の固定子極歯7bと対向配置されて回転可能に組み付けられる(図2D参照)。
【0029】
ここで回転子1の構成について詳述する。
図3A3,図3B3に示すように、筒状の回転子ヨーク5の内周面5aに周方向に複数に分割された板状マグネット6が所定間隔で隙間を空けて設けられている。板状マグネット6は表面が防錆処理された希土類磁石(例えばネオジム磁石)が用いられ、回転子ヨーク5と平板状の板状マグネット6間の隙間に、第一接着剤8a及び第二接着剤8bを介在させて接着されている。これにより、後述するように、高出力の板状マグネット6を回転子ヨーク5に対して異なる種類の接着剤を用いて位置ずれすることなく接着固定することができる。
【0030】
各板状マグネット6の接着面6cには、図5A,Bに示すように、所定時間で硬化する第一接着剤8aが塗布される第一接着部6aと第一接着剤6aより硬化時間を要するが接着強度が高い本固定用の第二接着剤8bが塗布される第二接着部6bが隣接して形成されている。第一接着剤8aは、例えば紫外線硬化型若しくは嫌気硬化型の接着剤或いは瞬間接着剤のうち少なくともいずれかが用いられ、第二接着剤8bは例えば熱硬化型のエポキシ樹脂系接着剤が用いられる。これにより、板状マグネット6と回転子ヨーク5との間に介在する第一接着剤8aに紫外線を照射するか嫌気状態とするか或いは接着面6cと接触させるか或いはこれらの組み合わせにより第一接着剤8aが硬化するため、板状マグネット6は回転子ヨーク5に対して比較的短時間で容易に仮固定することができる。回転子ヨーク5の内周面5aに板状マグネット6が接着された状態を図3B3に示す。尚、板状マグネット6の第一接着部6aに塗布される第一接着剤8a及び第二接着部6bに塗布される第二接着剤8bは、接着面6cに直接塗布される場合と、予め被接着面(回転子ヨーク5の内周面5a)に供給されて間接的に塗布される場合の双方含むものとする。
(【0031】以降は省略されています)

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