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公開番号2021166438
公報種別公開特許公報(A)
公開日20211014
出願番号2020069026
出願日20200407
発明の名称電力制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人特許業務法人深見特許事務所
主分類H02H 7/00 20060101AFI20210917BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】リレーをON状態に維持することに起因した蓄電システムのダメージを抑制しつつ、リレーのON/OFF切替えの積算回数の増加に起因したリレーの寿命低下を抑制できる電力制御装置を提供する。
【解決手段】車両50において、蓄電システム2の電力制御装置(ECU200)は、バッテリ100の電流経路に設けられたリレー140のON/OFFを制御する。ECUは、リレーがON状態である電流経路を通じて実行されているバッテリの充電又は放電を停止する際に、リレーのON/OFF切替えの積算回数の上限値に対する余裕度である回数余裕度と、リレーがON状態である積算時間の上限値に対する余裕度である時間余裕度とを比較し、回数余裕度が時間余裕度よりも大きい場合にはリレーをOFF状態にすることにより充電又は放電を停止し、回数余裕度が時間余裕度よりも小さい場合には、リレーをON状態にしたまま充電又は放電を停止する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を行なうための電流経路に設けられたリレーのON/OFFを制御する電力制御装置であって、
前記リレーがON状態である前記電流経路を通じて実行されている前記蓄電装置の充電又は放電を停止する際に、前記リレーのON/OFF切替えの積算回数の上限値に対する余裕度である回数余裕度と、前記リレーがON状態である積算時間の上限値に対する余裕度である時間余裕度とを比較し、
前記回数余裕度が前記時間余裕度よりも大きい場合には前記リレーをOFF状態にすることにより前記充電又は前記放電を停止し、
前記回数余裕度が前記時間余裕度よりも小さい場合には、前記リレーをON状態にしたまま前記充電又は前記放電を停止するように構成される、電力制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電力制御装置に関する。
続きを表示(約 6,800 文字)【背景技術】
【0002】
特開2013−235377号公報(特許文献1)には、リレーの開閉動作回数(ON/OFF切替えの積算回数)に基づいてリレーの寿命を予測する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013−235377号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、蓄電装置を備える蓄電システムにおいては、蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を行なうための電流経路に、電流経路の接続/遮断を切り替えるリレーが設けられることがある。こうした蓄電システムでは、リレーのON/OFF制御を通じて蓄電装置の充電及び/又は放電が制御される。リレーのON/OFF切替えの積算回数が増えるほどリレーの劣化が進行する傾向がある(特許文献1参照)。
【0005】
リレーのON/OFF切替えの積算回数の増加を抑制するために、リレーをON状態にしたまま電流を流したり止めたりすることも考えられる。たとえば、蓄電装置からリレーを介して電力が供給される装置の電子回路によって電流の通電/遮断を切り替えることが考えられる。しかし、リレーをON状態に維持すると、リレーで電流が遮断されなくなるため、蓄電装置からリレーを介して上記装置の電子回路に電圧が印加され続け、上記装置の電子回路が劣化しやすくなる。
【0006】
このため、リレーをON状態に維持することに起因した蓄電システムのダメージを抑制しつつ、リレーのON/OFF切替えの積算回数の増加に起因したリレーの寿命低下を抑制することが課題になる。
【0007】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、リレーをON状態に維持することに起因した蓄電システムのダメージを抑制しつつ、リレーのON/OFF切替えの積算回数の増加に起因したリレーの寿命低下を抑制できる電力制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る電力制御装置は、蓄電装置の充電及び放電の少なくとも一方を行なうための電流経路に設けられたリレーのON/OFFを制御するように構成される。この電力制御装置は、リレーがON状態である上記電流経路を通じて実行されている蓄電装置の充電又は放電を停止する際に、リレーのON/OFF切替えの積算回数の上限値(以下、「第1上限値」とも称する)に対する余裕度である回数余裕度と、リレーがON状態である積算時間の上限値(以下、「第2上限値」とも称する)に対する余裕度である時間余裕度とを比較し、回数余裕度が時間余裕度よりも大きい場合にはリレーをOFF状態にすることにより充電又は放電を停止し、回数余裕度が時間余裕度よりも小さい場合には、リレーをON状態にしたまま充電又は放電を停止するように構成される。
【0009】
回数余裕度が小さくなるほど、リレーのON/OFF切替えの積算回数の増加に起因したリレーの寿命低下(以下、「切替えダメージ」とも称する)が生じやすくなる。また、時間余裕度が小さくなるほど、リレーをON状態に維持することに起因した蓄電システムのダメージ(以下、「電圧印加ダメージ」とも称する)が生じやすくなる。たとえば、リレーのON/OFF切替えの積算回数が第1上限値に達したとき(すなわち、回数余裕度が0になったとき)に切替えダメージが限界に達し、リレーがON状態である積算時間が第2上限値に達したとき(すなわち、時間余裕度が0になったとき)に電圧印加ダメージが限界に達する。回数余裕度及び時間余裕度のうち一方だけが過剰に減少すると、切替えダメージと電圧印加ダメージとのいずれかが早期に限界に達しやすくなる。そこで、上記電力制御装置は、以下に説明する制御により、回数余裕度と時間余裕度とのバランスを調整している。
【0010】
上記電力制御装置は、蓄電装置の充放電を停止する際に回数余裕度が時間余裕度よりも大きい場合には、リレーをON状態(接続状態)からOFF状態(遮断状態)に切り替えることにより、充放電を停止する。リレーがONからOFFに切り替わることにより回数余裕度は減少するが、リレーがOFF状態になることによって時間余裕度の減少は止まる。他方、蓄電装置の充放電を停止する際に回数余裕度が時間余裕度よりも小さい場合には、リレーがON状態(接続状態)に維持されたまま充放電が停止される。リレーがON状態に維持されることによって時間余裕度は引き続き減少するが、リレーのON/OFF切替えが行なわれないため、回数余裕度は減らない。
【0011】
上記制御では、時間余裕度と比べて回数余裕度が小さいときには回数余裕度の減少を抑制し、回数余裕度と比べて時間余裕度が小さいときには時間余裕度の減少を抑制する。上記電力制御装置は、上述した制御により、回数余裕度及び時間余裕度のうち一方だけが過剰に減少することを抑制することができる。このため、上記電力制御装置は、電圧印加ダメージ(すなわち、リレーをON状態に維持することに起因した蓄電システムのダメージ)を抑制しつつ切替えダメージ(すなわち、リレーのON/OFF切替えの積算回数の増加に起因したリレーの寿命低下)を抑制できる。
【0012】
上記電力制御装置は、上記の電流経路に設けられた電子回路(たとえば、インバータ又はDC/DCコンバータ)を制御することにより、リレーをON状態にしたまま充電又は放電を停止するように構成されてもよい。
【0013】
上記電力制御装置は、今回の充電又は放電を停止してから次回の充電又は放電が開始されるまでの時間(以下、「充放電間隔」とも称する)が所定範囲内である場合に、上述した回数余裕度と時間余裕度との比較及びその比較結果に基づく制御を実行するように構成されてもよい。上記電力制御装置は、充放電間隔が上記所定範囲よりも長い場合には、上述した比較を行なうことなく、リレーをOFF状態にすることにより充電又は放電を停止するように構成されてもよい。上記電力制御装置は、充放電間隔が上記所定範囲よりも短い場合には、上述した比較を行なうことなく、リレーをON状態にしたまま充電又は放電を停止するように構成されてもよい。
【0014】
充放電間隔が長い場合にリレーをON状態に維持すると、次回充放電が開始されるまでにリレーが長時間ON状態に維持され、時間余裕度が著しく減少する可能性がある。そのため、上記電力制御装置は、充放電間隔が上記所定範囲よりも長い場合には、回数余裕度と時間余裕度とのバランス調整よりも時間余裕度の減少を抑制することを優先して、上記のようにリレーをOFF状態にしてもよい。
【0015】
充放電間隔が短い場合にリレーをOFF状態にして充放電を停止すると、次回充放電の開始時に再びリレーをON状態にすることになり、リレーのON/OFF切替えが短期間に2回行なわれ、回数余裕度の減少が著しくなる。一方で、充放電間隔が短い場合に次回充放電が開始されるまでリレーをON状態に維持しても時間余裕度はほとんど減少しない。そのため、上記電力制御装置は、充放電間隔が上記所定範囲よりも短い場合には、回数余裕度と時間余裕度とのバランス調整よりも回数余裕度の減少を抑制することを優先して、上記のようにリレーをON状態にしたまま充電又は放電を停止してもよい。
【0016】
上記電力制御装置は、次回の充電又は放電が未定である場合には、上述した比較を行なうことなく、リレーをOFF状態にすることにより充電又は放電を停止するように構成されてもよい。こうした構成によれば、時間余裕度の過剰な減少を抑制することができる。
【0017】
上記電力制御装置は、リレーがON状態を継続する時間が所定値を超えると、リレーをONからOFFに切り替えるように構成されてもよい。こうした構成によれば、時間余裕度の過剰な減少を抑制することができる。
【0018】
上記電力制御装置は、リレーのON/OFF切替えの積算回数が第1上限値を超えた場合と、リレーがON状態である積算時間が第2上限値を超えた場合との少なくとも一方において、リレーが劣化したことの報知と、リレーが劣化したことの記録との少なくとも一方を行なってもよい。
【0019】
上述したいずれかの電力制御装置は、上記の蓄電装置及びリレーとともに、蓄電システムに搭載されてもよい。蓄電システムは、リレーがON状態であるときに蓄電装置から電力が供給される装置(以下、「受電デバイス」とも称する)をさらに備えてもよい。受電デバイスは、充放電器、モータ駆動装置、空調機器、及びコンセント装置の少なくとも1つを含んでもよい。
【0020】
上記蓄電装置は、電力網と電気的に接続可能に構成されてもよい。上記電力制御装置は、電力網の需給調整を行なうために上記蓄電装置の充電及び/又は放電を実行するように構成されてもよい。電力網の需給調整を行なうための充電及び/又は放電が遠隔操作によって行なわれるように、上記電力制御装置が遠隔操作可能に構成されてもよい。
【0021】
上記蓄電装置は、電動車両に搭載された蓄電装置であってもよいし、定置用の蓄電装置(たとえば、住宅又は工場に設置された蓄電装置)であってもよい。電動車両は、蓄電装置に蓄えられた電力を用いて走行するように構成される車両である。電動車両には、EV(電気自動車)、HV(ハイブリッド車両)、及びPHV(プラグインハイブリッド車両)のほか、FC車(燃料電池自動車)、レンジエクステンダーEVなども含まれる。
【発明の効果】
【0022】
本開示によれば、リレーをON状態に維持することに起因した蓄電システムのダメージを抑制しつつ、リレーのON/OFF切替えの積算回数の増加に起因したリレーの寿命低下を抑制できる電力制御装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本開示の実施の形態に係る電力システムの概略的な構成を示す図である。
本開示の実施の形態に係る電力システムに含まれる各電動車両の構成を示す図である。
回数余裕度と時間余裕度とのバランスについて説明するための図である。
本開示の実施の形態に係る充放電停止制御において、時間余裕度が回数余裕度よりも大きい場合に実行される処理を示す図である。
本開示の実施の形態に係る充放電停止制御において、回数余裕度が時間余裕度よりも大きい場合に実行される処理を示す図である。
本開示の実施の形態に係る充放電停止制御において使用される切替カウンタ及びON時間カウンタの各々の更新処理の一例を示すフローチャートである。
本開示の実施の形態に係る電力制御装置によって実行される充電停止制御を示すフローチャートである。
図7に示した充電停止制御における充放電間隔の長さ判定について説明するための図である。
DRスケジュールが示す充電プロファイルの一例を示す図である。
本開示の実施の形態に係る充放電停止制御において、余裕度バランス判定に使用されるマップの一例を示す図である。
本開示の実施の形態に係る電力制御装置によって実行される給電停止制御の一例を示すフローチャートである。
図11に示した給電停止制御における充放電間隔の長さ判定について説明するための図である。
DRスケジュールが示す放電プロファイルの一例を示す図である。
本開示の実施の形態に係る充放電停止制御が実行される場合の切替カウンタ値及びON時間カウンタ値の推移の一例を示す図である。
図2に示した構成の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図中、同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0025】
図1は、この実施の形態に係る電力システムの概略的な構成を示す図である。図1を参照して、この実施の形態では、電力系統PGと、サーバ10,30と、スマートメータ11と、EVSE40A〜40Dと、車両50A〜50Dと、携帯端末80A〜80Dとによって、VGI(Vehicle Grid Integration)システム1が構築される。VGIシステム1は、電力システムの一例に相当する。以下、区別して説明する場合を除いて、車両50A〜50Dの各々を「車両50」と記載し、EVSE40A〜40Dの各々を「EVSE40」と記載する。EVSEは、車両用給電設備(Electric Vehicle Supply Equipment)を意味する。
【0026】
図1において、携帯端末80A〜80Dは、それぞれ車両50A〜50Dのユーザが携帯する携帯端末に相当する。以下、区別して説明する場合を除いて、携帯端末80A〜80Dの各々を「携帯端末80」と記載する。この実施の形態では、各携帯端末80として、タッチパネルディスプレイを具備するスマートフォンを採用する。ただしこれに限られず、各携帯端末80としては、任意の携帯端末を採用可能であり、タブレット端末、スマートフォン、ウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ)、又は電子キーなども採用可能である。
【0027】
図1には、車両、携帯端末、及びEVSEが4つずつ示されているが、VGIシステム1に含まれる車両、携帯端末、及びEVSEの数は、各々独立して任意であり、10個以上であってもよいし、100個以上であってもよい。VGIシステム1は、個人が所有する車両(POV)と、MaaS(Mobility as a Service)事業者が管理する車両(MaaS車両)との少なくとも一方を含んでもよい。VGIシステム1は、特定のユーザのみが使用可能な非公共のEVSE(たとえば、家庭用のEVSE)と、不特定多数のユーザが使用可能な公共のEVSEとの少なくとも一方を含んでもよい。
【0028】
VGIシステム1における車両50A〜50Dは、互いに異なる構成を有してもよい。ただし、この実施の形態では、VGIシステム1における車両50A〜50Dの各々が図2に示す構成を有するものとする。図2は、VGIシステム1に含まれる各車両50の構成を示す図である。
【0029】
図2を参照して、車両50は、電動車両であり、蓄電システム2を備える。蓄電システム2は、走行用の電力を蓄電するバッテリ100と、ECU(Electronic Control Unit)200とを含む。この実施の形態に係るECU200は、本開示に係る「電力制御装置」の一例に相当する。ECU200は、バッテリ100の充電制御及び放電制御を行なうように構成される。また、ECU200は、車両50の外部との通信を制御するように構成される。車両50は、バッテリ100に蓄えられた電力のみを用いて走行可能な電気自動車(EV)であってもよいし、バッテリ100に蓄えられた電力とエンジン(図示せず)の出力との両方を用いて走行可能なプラグインハイブリッド車(PHV)であってもよい。この実施の形態では、車両50がユーザによって運転されるが、車両50は自動運転可能に構成されてもよい。
【0030】
バッテリ100は、たとえばリチウムイオン電池又はニッケル水素電池のような二次電池を含んで構成される。この実施の形態では、二次電池として、複数のリチウムイオン電池を含む組電池を採用する。組電池は、複数の単電池(一般に「セル」とも称される)が互いに電気的に接続されて構成される。なお、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタのような他の蓄電装置を採用してもよい。この実施の形態に係るバッテリ100は、本開示に係る「蓄電装置」の一例に相当する。
(【0031】以降は省略されています)

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