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公開番号2021164222
公報種別公開特許公報(A)
公開日20211011
出願番号2020061965
出願日20200331
発明の名称モータ
出願人日本電産株式会社
代理人個人
主分類H02K 5/22 20060101AFI20210913BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】必要な寸法精度を抑えつつ、ハウジングの軸受ホルダにリードブッシュを固定できる構造を提供する。
【解決手段】リードブッシュ44は第2突出部442を有する。モータの製造時には、軸受ホルダ42の第2貫通孔425にリードブッシュの第2突出部を挿入する。そして、第2突出部の上端に拡径部442aを形成することにより、軸受ホルダに対してリードブッシュを固定する。これにより、軸受ホルダに対してリードブッシュを圧入する場合と比べて、必要な寸法精度を低くすることができる。また、軸受ホルダおよびリードブッシュの加工および組み付けにかかる工数を低減できる。
【選択図】図15C
特許請求の範囲【請求項1】
上下に延びる中心軸の周囲に配置される環状のステータと、
前記中心軸を中心として回転可能に支持されるロータと、
前記ステータおよび前記ロータを収容するハウジングと、
を備えるモータであって、
前記ロータは、
前記中心軸に沿って延びるシャフトと、
前記中心軸を中心として前記シャフトとともに回転するロータ本体と、
を有し、
前記ロータ本体よりも軸方向上側において、前記ハウジングに対して前記シャフトを回転可能に支持する軸受と、
前記ステータのコイルと電気的に接続された接続端子と、
をさらに備え、
前記ハウジングは、
軸方向における前記ハウジングの内外を区画し、前記軸受を保持する軸受ホルダと、
前記軸受ホルダに固定されたリードブッシュと、
を有し、
前記軸受ホルダは、第1貫通孔および第2貫通孔を有し、
前記リードブッシュは、
前記軸受ホルダと前記ステータおよび前記ロータ本体の少なくとも一方との間に位置する基部と、
前記基部から軸方向上側へ突出して、前記第1貫通孔に挿入される第1突出部と、
前記基部から軸方向上側へ突出して、前記第2貫通孔に挿入される第2突出部と、
を有し、
前記接続端子は、前記ハウジングの内側から、前記第1突出部を通って、前記ハウジングの軸方向上方の外側まで延び、
前記第2突出部は、前記ハウジングの軸方向上方の外側まで延び、上端部から外側へ広がり、前記第2貫通孔の上部の開口を閉塞する拡径部を有する、モータ。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
請求項1に記載のモータであって、
前記軸受ホルダは、複数の前記第2貫通孔を有し、
前記リードブッシュは、前記第2貫通孔と同数の前記第2突出部を有し、
複数の前記第2貫通孔のそれぞれに、前記第2突出部が挿入される、モータ。
【請求項3】
請求項2に記載のモータであって、
前記第1貫通孔は、一対の前記第2貫通孔の間に位置する、モータ。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のモータであって、
前記基部は、前記軸受ホルダの下面に沿って広がり、前記第1貫通孔および前記第2貫通孔の下部の開口を閉塞する、モータ。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のモータであって、
前記第1突出部は、
前記基部から軸方向上側へ向けて突出し、前記第1貫通孔の内周面に沿う外周面を有する下突出部と、
前記下突出部からさらに軸方向上側へ向けて突出する上突出部と、
を有し、
前記接続端子は、前記ハウジングの内側から、前記下突出部および前記上突出部を通って、前記ハウジングの軸方向上方の外側まで延びる、モータ。
【請求項6】
請求項5に記載のモータであって、
複数の前記接続端子を有し、
前記第1突出部は、複数の前記上突出部を有し、
複数の前記上突出部に、前記接続端子が、それぞれ挿入される、モータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モータに関する。
続きを表示(約 6,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、モータのコイルを構成する導線を、金属製の端子を介して、外部の回路基板に接続する構造が知られている。金属製の端子は、ハウジングの貫通孔に固定されたリードブッシュなどと称される樹脂部品を通って、ハウジングの外部へ引き出される。
【0003】
このような樹脂部品を有する従来のモータは、例えば、特開平9−215260号公報に記載されている。
特開平9−215260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開平9−215260号公報では、モータのハウジングに設けられた貫通孔に、ゴム製のパッキンが圧入されている。そして、当該パッキンを通って、ハウジングの外側へリード線が引き出されている。しかしながら、ハウジングの貫通孔にパッキンを圧入するためには、貫通孔とパッキンとを、高い寸法精度で加工する必要がある。
【0005】
本発明の目的は、必要な寸法精度を抑えつつ、ハウジングの軸受ホルダにリードブッシュを固定できる構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上下に延びる中心軸の周囲に配置される環状のステータと、前記中心軸を中心として回転可能に支持されるロータと、前記ステータおよび前記ロータを収容するハウジングと、を備えるモータであって、前記ロータは、前記中心軸に沿って延びるシャフトと、前記中心軸を中心として前記シャフトとともに回転するロータ本体と、を有し、前記ロータ本体よりも軸方向上側において、前記ハウジングに対して前記シャフトを回転可能に支持する軸受と、前記ステータのコイルと電気的に接続された接続端子と、をさらに備え、前記ハウジングは、軸方向における前記ハウジングの内外を区画し、前記軸受を保持する軸受ホルダと、前記軸受ホルダに固定されたリードブッシュと、を有し、前記軸受ホルダは、第1貫通孔および第2貫通孔を有し、前記リードブッシュは、前記軸受ホルダと前記ステータおよび前記ロータ本体の少なくとも一方との間に位置する基部と、前記基部から軸方向上側へ突出して、前記第1貫通孔に挿入される第1突出部と、前記基部から軸方向上側へ突出して、前記第2貫通孔に挿入される第2突出部と、を有し、前記接続端子は、前記ハウジングの内側から、前記第1突出部を通って、前記ハウジングの軸方向上方の外側まで延び、前記第2突出部は、前記ハウジングの軸方向上方の外側まで延び、上端部から外側へ広がり、前記第2貫通孔の上部の開口を閉塞する拡径部を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、軸受ホルダの第2貫通孔にリードブッシュの第2突出部を挿入し、第2突出部の上端に拡径部を形成することにより、軸受ホルダに対してリードブッシュを固定する。これにより、軸受ホルダに対してリードブッシュを圧入する場合と比べて、必要な寸法精度を低くすることができる。また、軸受ホルダおよびリードブッシュの加工および組み付けにかかる工数を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、モータの外観斜視図である。
図2は、モータの縦断面図である。
図3は、ステータおよびバスバーユニットの分解斜視図である。
図4は、バスバーユニットの上面図である。
図5は、バスバーユニットの図4におけるA−A線断面図である。
図6は、バスバーユニットの図4におけるB−B線断面図である。
図7は、バスバーユニットの組み付け作業の流れを示したフローチャートである。
図8は、バスバーユニットの組み付け作業の途中における、ステータおよびバスバーユニットの斜視図である。
図9は、バスバーユニットの組み付け作業の途中における、ステータおよびバスバーユニットの部分斜視図である。
図10は、バスバーユニットの組み付け作業の途中における、ステータおよびバスバーユニットの部分斜視図である。
図11は、変形例に係るステータおよびバスバーユニットの斜視図である。
図12は、軸受ホルダ、シールド板、およびリードブッシュの分解斜視図である。
図13Aは、軸受ホルダにシールド板を固定するときの様子を示す縦断面図である。
図13Bは、軸受ホルダにシールド板を固定するときの様子を示す縦断面図である。
図13Cは、軸受ホルダにシールド板を固定するときの様子を示す縦断面図である。
図14は、加工変形部が形成された突出部の斜視図である。
図15Aは、軸受ホルダにリードブッシュを固定するときの、第2突出部付近の様子を示す縦断面図である。
図15Bは、軸受ホルダにリードブッシュを固定するときの、第2突出部付近の様子を示す縦断面図である。
図15Cは、軸受ホルダにリードブッシュを固定するときの、第2突出部付近の様子を示す縦断面図である。
図16は、ロータの組み付け作業の流れを示したフローチャートである。
図17は、ロータの組み付け作業の途中における、ステータ、ロータ、ハウジング、およびバスバーユニットの縦断面図である。
図18は、3本の接続端子およびロータ本体の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本願では、モータの中心軸と平行な方向を「軸方向」、モータの中心軸に直交する方向を「径方向」、モータの中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。また、本願では、軸方向を上下方向とし、ロータ本体に対して軸受ホルダ側を上として、各部の形状や位置関係を説明する。ただし、この上下方向の定義により、本発明に係るモータの製造時および使用時の姿勢を限定する意図はない。
【0010】
また、上述した「平行な方向」は、略平行な方向も含む。また、上述した「直交する方向」は、略直交する方向も含む。
【0011】
<1.モータの全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ1の外観斜視図である。図2は、モータ1の縦断面図である。
【0012】
このモータ1は、例えば、自動車に搭載され、電動パワーステアリング装置の駆動力を発生させる駆動源として使用される。ただし、本発明のモータは、パワーステアリング以外の用途に使用されるものであってもよい。例えば、本発明のモータは、自動車の他の部位、例えばトランスミッション装置、ブレーキ装置、トラクションモータ装置、エンジン冷却用ファン、またはオイルポンプの駆動源として、使用されるものであってもよい。また、本発明のモータは、家電製品、OA機器、医療機器等に搭載され、各種の駆動力を発生させるものであってもよい。
【0013】
図1および図2に示すように、モータ1は、ステータ2、ロータ3、およびハウジング4を備える。ハウジング4は、駆動対象となる機器の枠体に固定される。ステータ2は、ハウジング4に固定される。ロータ3は、ステータ2およびハウジング4に対して、回転可能に支持される。
【0014】
ステータ2は、中心軸9の周囲に配置された環状のユニットである。本実施形態のステータ2は、ステータコア21、インシュレータ22、および複数のコイル23を有する。
【0015】
ステータコア21は、電磁鋼板が軸方向に積層された積層鋼板からなる。ステータコア21は、中心軸9を中心とする円環状のコアバック211と、コアバック211から径方向内側へ向けて延びる複数のティース212とを有する。コアバック211は、中心軸9と略同軸に配置される。複数のティース212は、周方向に略等間隔に配列される。
【0016】
インシュレータ22は、絶縁体である樹脂からなる。インシュレータ22は、ステータコア21に装着される。ステータコア21の表面の少なくとも一部は、インシュレータ22に覆われる。具体的には、ステータコア21の表面のうち、少なくとも、各ティース212の上面、下面、および周方向の両端面は、インシュレータ22に覆われる。
【0017】
複数のコイル23は、中心軸9の周囲に配置される。各コイル23は、インシュレータ22の周囲に巻かれた導線により、構成される。すなわち、本実施形態では、磁芯となるティース212の周囲に、インシュレータ22を介して、導線が巻かれる。インシュレータ22は、ティース212とコイル23との間に介在することによって、ティース212とコイル23とが電気的に短絡することを、抑制する。
【0018】
ロータ3は、ステータ2の径方向内側において、中心軸9を中心として回転可能に支持されるユニットである。本実施形態のロータ3は、シャフト31と、ロータ本体32とを有する。
【0019】
シャフト31は、中心軸9に沿って延びる柱状の部材である。シャフト31の材料には、例えば、ステンレス等の金属が使用される。シャフト31は、後述する下軸受51および上軸受52に支持されることにより、中心軸9を中心として回転する。また、シャフト31の下端部311は、ハウジング4よりも軸方向下側へ突出する。シャフト31の当該下端部311には、ギア等の動力伝達機構を介して、駆動対象となる装置が連結される。
【0020】
なお、シャフト31は、必ずしもハウジング4の軸方向下側へ突出していなくてもよい。すなわち、シャフト31の上端部が、ハウジング4よりも軸方向上側へ突出していてもよい。また、シャフト31は、中空の部材であってもよい。
【0021】
ロータ本体32は、シャフト31とともに、中心軸9を中心として回転する。ロータ本体32は、ロータコア321と、複数のロータマグネット322を有する。ロータコア321は、電磁鋼板が軸方向に積層された積層鋼板からなる。ロータコア321は、その中央に、軸方向に延びる貫通孔を有する。シャフト31は、ロータコア321の当該貫通孔に圧入される。これにより、ロータコア321とシャフト31とが、互いに固定される。
【0022】
複数のロータマグネット322は、ロータコア321の外周面またはロータコア321の内部に位置する。各ロータマグネット322の径方向外側の面は、ティース212の径方向内側の端面に対向する磁極面となっている。複数のロータマグネット322は、N極とS極とが交互に並ぶように、周方向に配列される。
【0023】
モータ1の駆動時には、図外の回路基板から、後述する導通部材61を介して、コイル23に駆動電流が供給される。そうすると、ステータコア21の複数のティース212に回転磁界が生じる。そして、ティース212とロータマグネット322との間の磁気的な吸引力および反発力によって、周方向のトルクが発生する。その結果、ステータ2およびハウジング4に対してロータ3が、中心軸9を中心として回転する。
【0024】
ハウジング4は、ステータ2およびロータ3を内部に収容する筐体である。図1および図2に示すように、ハウジング4は、ハウジング本体41と、軸受ホルダ42とを有する。
【0025】
ハウジング本体41は、有底筒状の容器である。ハウジング本体41の材料には、例えば、アルミニウムまたはステンレス等の金属が使用される。ただし、ハウジング4の材料に、金属に代えて樹脂を用いてもよい。ハウジング本体41は、底板部411と側壁部412とを有する。底板部411は、ステータ2よりも軸方向下側において、中心軸9に対して略垂直な円板状に広がる。底板部411の中央には、下部開口410が設けられている。下部開口410は、底板部411を軸方向に貫通する。シャフト31は、下部開口410を通って、軸方向に延びる。側壁部412は、底板部411の径方向外側の端部から軸方向上側へ向けて、円筒状に延びる。ステータコア21は、側壁部412の内周面に固定される。
【0026】
軸受ホルダ42は、ハウジング4の上面を構成し、軸方向におけるハウジング4の内外を区画する部材である。軸受ホルダ42は、ステータ2よりも軸方向上側において、中心軸9に対して略垂直な円板状に広がる。軸受ホルダ42の材料には、例えば、アルミニウム等の金属が用いられる。軸受ホルダ42の周縁部は、ハウジング本体41の側壁部412の上端部に固定される。軸受ホルダ42の中央には、上部開口420が設けられている。上部開口420は、軸受ホルダ42を軸方向に貫通する。シャフト31の上端部は、上部開口420内に位置する。
【0027】
また、モータ1は、下軸受51および上軸受52を備える。下軸受51は、ハウジング本体41とシャフト31との間に配置される。下軸受51は、ロータ本体32よりも軸方向下側に位置する。上軸受52は、軸受ホルダ42とシャフト31との間に配置される。上軸受52は、ロータ本体32よりも軸方向上側に位置する。
【0028】
下軸受51および上軸受52には、例えば、複数の球体を介して外輪と内輪とを相対回転させるボールベアリングが用いられる。下軸受51の外輪は、ハウジング本体41の底板部411の径方向内側の端部に固定される。上軸受52の外輪は、軸受ホルダ42の径方向内側の端部に固定される。また、下軸受51および上軸受52の各々の内輪は、シャフト31に固定される。これにより、ハウジング本体41および軸受ホルダ42に対してシャフト31が、回転可能に支持される。ただし、ボールベアリングに代えて、すべり軸受や流体軸受等の他方式の軸受が、使用されてもよい。
【0029】
<2.バスバーユニットについて>
本実施形態のモータ1は、バスバーユニット6を有する。バスバーユニット6は、コイル23と図外の回路基板とを、電気的に接続するためのユニットである。図3は、ステータ2およびバスバーユニット6の分解斜視図である。図4は、バスバーユニット6の上面図である。図5は、バスバーユニット6の図4におけるA−A線断面図である。図6は、バスバーユニット6の図4におけるB−B線断面図である。
【0030】
図3に示すように、本実施形態のステータ2は、12個のコイル23を有する。12個のコイル23は、三相交流のU相電流を流す4つのU相コイルと、V相電流を流す4つのV相コイルと、W相電流を流す4つのW相コイルと、を含む。各コイル23は、1本の導線により構成されている。すなわち、本実施形態の12個のコイル23は、U相電流を流す4本のU相導線と、V相電流を流す4本のV相導線と、W相電流を流す4本のW相導線と、で構成されている。各導線の一方の端部は、コイル23から軸方向下側へ引き出されて、互いに電気的に接続される。また、図3のように、各導線の他方の端部は、コイル23から軸方向上側へ引き出される。以下では、導線のコイル23から軸方向上側へ延びる部分を「引出線231」と称する。
(【0031】以降は省略されています)

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