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公開番号2021162852
公報種別公開特許公報(A)
公開日20211011
出願番号2021032708
出願日20210302
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人特許業務法人秀和特許事務所
主分類G03G 9/087 20060101AFI20210913BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】定着画像表面の離型性向上と共に、厚紙における定着画像の耐折り曲げ性が良化したトナー。
【解決手段】結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーであって、該結着樹脂は、50質量%以上のポリエステル樹脂を含有し、該ポリエステル樹脂はシリコーン部位を有する特定のポリエステル樹脂Aを含有し、XPS分析において、該シリコーン部位に帰属されるケイ素原子数の全原子数に対する割合をXとし、該トナー粒子の表面における該Xの値をX1、該表面から深さ30nmの位置における該Xの値をX2とし、該ポリエステル樹脂のエステル結合に帰属される炭素原子数の全原子数に対する割合をZとし、該トナー粒子の表面における該Zの値をZ1、該表面から深さ30nmの位置における該Zの値をZ2としたとき、該X1が0.5〜20.0原子%であり、X1、Z1、X2及びZ2が特定の関係を満たすトナー。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、50質量%以上のポリエステル樹脂を含有し、
該ポリエステル樹脂は、下記式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aを含有し、
X線光電子分光装置を用いた該トナー粒子の分析において、該式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aの該式(1)で表される構造中の−(Si(R



O)

−Si(R



−で表されるシリコーン部位に帰属されるケイ素原子数の、計測された全原子数に対する割合(ケイ素原子数/全原子数×100)をXとし、該トナー粒子の表面における該Xの値をX1、該トナー粒子の表面から深さ30nmの位置における該Xの値をX2とし、
X線光電子分光装置を用いた該トナー粒子の分析において、該ポリエステル樹脂のエステル結合に帰属される炭素原子数の、計測された全原子数に対する割合(炭素原子数/全原子数×100)をZとし、該トナー粒子の表面における該Zの値をZ1、該トナー粒子の表面から深さ30nmの位置における該Zの値をZ2としたとき、
該X1が、0.5原子%以上20.0原子%以下であり、
下記式(2)で表されるY1及び下記式(3)で表されるY2が、下記式(4)を満たすことを特徴とするトナー。
式(1)中、R

は、それぞれ独立して水素原子、メチル基又はフェニル基を表し、
Aは、ポリエステル部位を表し、
Bは、ポリエステル部位、又は、−R
20
OH、−R
20
COOH、
、及び−R
20
NH

からなる群から選択されるいずれかの官能基を表し、R
20
は、単結合又は炭素数1〜4のアルキレン基を表し、
平均繰り返し数nは10〜80である。
Y1=X1/Z1 (2)
Y2=X2/Z2 (3)
(Y1−Y2)/Y1≧0.50 (4)
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記結着樹脂中の前記ポリエステル樹脂の含有量が、70質量%以上である請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記結着樹脂が、前記ポリエステル樹脂である請求項1に記載のトナー。
【請求項4】
該トナー粒子の表面から深さ20nmの位置における該Xの値をX3とし、該トナー粒子の表面から深さ20nmの位置における該Zの値をZ3としたとき、X3/Z3で表されるY3と前記Y1とが、
(Y1−Y3)/Y1≧0.50
を満たす請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項5】
該トナー粒子の表面から深さ10nmの位置における該Xの値をX4とし、該トナー粒子の表面から深さ10nmの位置における該Zの値をZ4としたとき、X4/Z4で表されるY4と前記Y1とが、
(Y1−Y4)/Y1≧0.50
を満たす請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項6】
前記トナー粒子が、結晶性ポリエステル樹脂を含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項7】
前記結晶性ポリエステル樹脂の含有量が、前記結着樹脂100質量部に対し、0.5質量部以上10.0質量部以下である請求項6に記載のトナー。
【請求項8】
前記X1が、7.0原子%以上12.0原子%以下である請求項1〜7のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項9】
前記式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aは、前記シリコーン部位及びポリエステル部位を有し、
該ポリエステル部位は、非晶性ポリエステル樹脂である請求項1〜8のいずれか一項に記載のトナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真法、及び静電記録法などに用いられる静電荷像を現像するためのトナーに関する。
続きを表示(約 9,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子写真方式のフルカラー複写機が広く普及し、印刷市場への適用も始まっている。印刷市場では、幅広いメディア(紙種)に対応しながら、高速、高画質、高生産性が要求されるようになってきている。例えば、厚紙から薄紙へ紙種が変更されても、紙種に合わせたプロセススピードの変更や定着器の加熱設定温度の変更を行わずに印刷が継続可能な、メディア等速性が求められている。
メディア等速性に対応していくために、トナーには低温から高温まで幅広い温度範囲で適正に定着可能であることが求められるようになってきている。低温でトナーを軟化させる事が要求される一方、高温時に定着部材への付着力が高まる事により生じるトナーオフセットや、定着部材への紙の貼りつきを抑制する必要がある。
また、印刷市場においては印刷物の使用用途は多岐にわたっている。パッケージ印刷や厚紙への印刷に対して画像を折り曲げても画像破壊が起こらないような耐久性が要求されている。
特許文献1では、シリコーンオイルをグラフトしたポリエステル樹脂を用いる事で、定着画像の離型性を向上させ、トナーオフセットや部材への紙の貼りつきを抑制させるトナーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平08−087127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献のトナーは定着画像表面の離型性を向上させるために、添加剤としてシリコーンオイルをグラフトしたポリエステル樹脂を用いているため、シリコーン部分がトナー粒子内部の分子間凝集力を低下させる。そのため、定着画像の耐折り曲げ性に改善の余地があることがわかった。
本開示は、定着画像表面の離型性向上と共に、厚紙における定着画像の耐折り曲げ性が良化したトナーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、50質量%以上のポリエステル樹脂を含有し、
該ポリエステル樹脂は、下記式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aを含有し、
X線光電子分光装置を用いた該トナー粒子の分析において、該式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aの該式(1)で表される構造中の−(Si(R



O)

−Si(R



−で表されるシリコーン部位に帰属されるケイ素原子数の、計測された全原子数に対する割合(ケイ素原子数/全原子数×100)をXとし、該トナー粒子の表面における該Xの値をX1、該トナー粒子の表面から深さ30nmの位置における該Xの値をX2とし、
X線光電子分光装置を用いた該トナー粒子の分析において、該ポリエステル樹脂のエステル結合に帰属される炭素原子数の、計測された全原子数に対する割合(炭素原子数/全
原子数×100)をZとし、該トナー粒子の表面における該Zの値をZ1、該トナー粒子の表面から深さ30nmの位置における該Zの値をZ2としたとき、
該X1が、0.5原子%以上20.0原子%以下であり、
下記式(2)で表されるY1及び下記式(3)で表されるY2が、下記式(4)を満たすトナー。
式(1)中、R

は、それぞれ独立して水素原子、メチル基又はフェニル基を表し、
Aは、ポリエステル部位を表し、
Bは、ポリエステル部位、又は、−R
20
OH、−R
20
COOH、
、及び−R
20
NH

からなる群から選択されるいずれかの官能基を表し、R
20
は、単結合又は炭素数1〜4のアルキレン基を表し、
平均繰り返し数nは10〜80である。
Y1=X1/Z1 (2)
Y2=X2/Z2 (3)
(Y1−Y2)/Y1≧0.50 (4)
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、定着画像表面の離型性向上と共に、厚紙における定着画像の耐折り曲げ性が良化したトナーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
トナーの表面処理装置の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
数値範囲を示す「XX以上YY以下」や「XX〜YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
結晶性樹脂とは、示差走査熱量計(DSC)測定において明確な吸熱ピークを示す樹脂を指す。
【0009】
本発明者らは、定着画像表面の離型性向上と、定着画像の耐折り曲げ性の更なる向上を目的として、鋭意検討した。その結果、下記式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aを含有するトナーにおいて、トナー表面から内部にかけてシリコーン部位の量に勾配を持たせることで、従来にない優れた画像表面離型性と耐折り曲げ性が得られる事を見出した。
【0010】
式(1)中、R

は、それぞれ独立して、水素原子、メチル基又はフェニル基を表し、Aは、ポリエステル部位を表し、
Bは、ポリエステル部位、又は、−R
20
OH、−R
20
COOH、
、及び−R
20
NH

からなる群から選択されるいずれかの官能基を表し、R
20
は、単結合又は炭素数1〜4のアルキレン基を表し、
平均繰り返し数nは10〜80(好ましくは30〜60)である。


が、いずれもメチル基であることが好ましい。
【0011】
式(1)で表される構造中の−(Si(R



O)

−Si(R



−で表される部位、すなわち、式(1)のうちA及びBを除く構造を、シリコーン部位ともいう。
本発明者らは、上記効果が得られた理由について以下のように考えている。
式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aは、極性が高いポリエステル部位と極性が低いシリコーン部位が結合(例えば、共有結合)した樹脂である。
式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aが、極性が低いシリコーン部位を有する事で、結着樹脂の表面自由エネルギーを効果的に下げる事ができ、画像表面の離型性が向上する。しかしながら、シリコーン部位を有する樹脂を用いた場合、特に厚紙における定着画像の耐折り曲げ性が低下する事が本発明者らの検討により分かった。これは、シリコーン部位が存在する事でトナー内部における分子間凝集力が低下する為と考えられる。
【0012】
そこで、トナー表面から内部にかけてシリコーン部位の量が減少していくようにシリコーン部位の量に勾配を持たせる事で、トナー内部の分子間凝集力低下を抑制しつつ、トナー表面近傍においてはシリコーン部位により表面自由エネルギーの低い状態を維持できると考えられる。
【0013】
X線光電子分光装置(XPS)を用いたトナー粒子の分析において、式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aのシリコーン部位(式(1)で表される構造中の−(Si(R



O)

−Si(R



−で表される部位)に帰属されるケイ素原子数の、計測された全原子数に対する割合(ケイ素原子数/全原子数×100)をXとしたとき、トナー粒子の表面におけるXの値X1が、0.5原子%以上20.0原子%以下である。尚、Xは、シリコーン部位の存在量を反映した値であり、シリコーン部位の存在量の指標となる値である。
X1が上記範囲内であると、後述する比率Y1(すなわちX1/Z1)を好適な範囲に制御しやすくなり、画像表面の離型性と、トナー内部の内部凝集力による耐折り曲げ性の両立が可能となる。
トナー粒子表面におけるX1は、好ましくは4.0原子%以上15.0原子%以下であり、より好ましくは7.0原子%以上12.0原子%以下である。
【0014】
また、XPSを用いたトナー粒子の分析において、該トナー粒子の表面から深さ30nmの位置における該Xの値をX2とし、ポリエステル樹脂のエステル結合に帰属される炭素原子数の、計測された全原子数に対する割合(炭素原子数/全原子数×100)をZとし、トナー粒子の表面における該Zの値をZ1、該トナー粒子の表面から深さ30nmの位置における該Zの値をZ2としたとき、下式(2)で表されるY1および下式(3)で表されるY2が、下式(4)を満たす。
Y1=X1/Z1 (2)
Y2=X2/Z2 (3)
(Y1−Y2)/Y1≧0.50 (4)
上記式(4)を満たすことは、トナー粒子表面から内部にかけてシリコーン部位の量Xが減少していくように勾配を持つことを意味する。このような勾配を持たせることで、トナー粒子内部の分子間凝集力低下を抑制しつつ、トナー粒子表面近傍においてはシリコーン部位により表面自由エネルギーの低い状態を維持できると考えられる。
この勾配が急峻なほど好ましく、勾配を数値表現したのが、比率Yの、トナー粒子表面に対するトナー粒子内部での減少率である。
トナー粒子の深さ方向における比率Yの値は、後述するトナー粒子の熱処理の条件、シリコーン部位及びポリエステル部位の親和性により制御できる。
【0015】
すなわち、トナー粒子表面における比率Y1と比較して、トナー粒子の表面から深さ30nmの位置における比率Y2の値が50%以上(好ましくは50%以上95%以下、より好ましくは55%以上80%以下)減少している。
【0016】
また、該トナー粒子の表面から深さ20nmの位置における該Xの値をX3とし、該トナー粒子の表面から深さ20nmの位置における該Zの値をZ3としたとき、X3/Z3で表されるY3と前記Y1とが、 (Y1−Y3)/Y1≧0.50 を満たすことが好ましい。
すなわち、トナー粒子表面における比率Y1と比較して、トナー粒子の表面から深さ20nmの位置における比率Y3の値が50%以上(好ましくは50%以上95%以下、より好ましくは55%以上80%以下)減少していることが好ましい。なお、この場合には、トナー粒子の表面からの深さが20nm〜30nmにおいても比率Yの減少率が50%以上であることが必要である。
【0017】
また、該トナー粒子の表面から深さ10nmの位置における該Xの値をX4とし、該トナー粒子の表面から深さ10nmの位置における該Zの値をZ4としたとき、X4/Z4で表されるY4と前記Y1とが、 (Y1−Y4)/Y1≧0.50 を満たすことが好ましい。
すなわち、トナー粒子表面における比率Y1と比較して、トナー粒子の表面から深さ10nmの位置における比率Y4の値が50%以上(好ましくは50%以上95%以下、より好ましくは55%以上80%以下)減少していることがより好ましい。なお、この場合には、トナー粒子の表面からの深さが10nm〜30nmにおいても比率Yの減少率が50%以上であることが必要である。
比率Yはトナー粒子の内部にいくほど減少することが好ましい。
【0018】
トナーは、結着樹脂を含有するトナー粒子を有する。結着樹脂について説明する。
結着樹脂は、50質量%以上のポリエステル樹脂を含有する。
また、ポリエステル樹脂は、式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aを含有する。式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aに加え、結着樹脂は、その他の樹脂を含有してもよい。
その他の樹脂としては、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂、並びにこれらのうち2種以上の樹脂が結合したハイブリッド樹脂等が挙げられる。
【0019】
結着樹脂中、式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aを含むポリエステル樹脂の含有量は、50質量%以上であることが好ましい。該含有量は、好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上である。上限は特に制限されないが、好ましくは100質量%以下である。結着樹脂がポリエステル樹脂であることが特に好ましい。
ポリエステル樹脂が結着樹脂の主成分であることにより、トナー粒子内部の分子間凝集力を効果的に発揮させる事ができ、定着画像の耐折り曲げ性を得ることが可能となる。
ポリエステル樹脂中、式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aの含有量は、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましく、90質量%以上であることがさらにより好ましい。上限は特に制限されないが、好ましくは100質量%以下である。ポリエステル樹脂が、式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aであることが特に好ましい。
【0020】
式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aは、−(Si(R



O)

−Si(R



−で表されるシリコーン部位を有する。すなわち、式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aは、下記式(1´)で表されるシリコーン部位を有する。
【0021】
式(1´)中、R

及びnは、式(1)と同様である。R

は、それぞれ独立して、水素原子、メチル基又はフェニル基を表す。nは、シロキサンユニットの繰り返し数の平均値であり、10〜80(好ましくは20〜65)の整数を表す。)
式(1)及び(1´)中、R

が、いずれもメチル基であることが好ましい。
【0022】
式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aは、式(1´)で表されるシリコーン部位及びポリエステル部位を有する。式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aのポリエステル部位は、非晶性ポリエステル樹脂部位であることが好ましい。
式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aのポリエステル部位を構成する成分について詳述する。なお、以下の成分は種類や用途に応じて種々のものを一種又は二種以上用いることができる。
ポリエステル部位を構成する2価のカルボン酸成分としては、以下のジカルボン酸又はその誘導体が挙げられる。
フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸のようなベンゼンジカルボン酸類又はその無水物若しくはその低級アルキルエステル;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸のようなアルキルジカルボン酸類又はその無水物若しくはその低級アルキルエステル;炭素数の平均値が1以上50以下のアルケニルコハク酸類又はアルキルコハク酸類、又はその無水物若しくはその低級アルキルエステル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸のような不飽和ジカルボン酸類又はその無水物若しくはその低級アルキルエステル。
【0023】
一方、ポリエステル部位を構成する2価のアルコール成分としては、以下のものが挙げられる。
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、水素化ビスフェノールA、式(I−1)で表されるビスフェノール及びその誘導体:及び式(I−2)で示されるジオール類。
【0024】
(式中、Rはエチレン又はプロピレン基であり、x、yはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0以上10以下である。)
【0025】
(式中、R’はエチレン又はプロピレン基であり、x’、y’はそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x’+y’の平均値は0以上10以下である。)
【0026】
ポリエステル部位の構成成分は、上述の2価のカルボン酸成分及び2価のアルコール成分以外に、3価以上のカルボン酸成分、3価以上のアルコール成分を含有してもよい。
3価以上のカルボン酸成分としては、特に制限されないが、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。また、3価以上のアルコール成分としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等が挙げられる。
ポリエステル部位の構成成分は、上述した化合物以外に、1価のカルボン酸成分及び1価のアルコール成分を構成成分として含有してもよい。具体的には、1価のカルボン酸成分としては、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸、テトラコンタン酸、ペンタコンタン酸等が挙げられる。
また、1価のアルコール成分としては、ベヘニルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、テトラコンタノールなどが挙げられる。
式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂A中のポリエステル部位の含有量は、90.0質量%以上99.5質量%以下が好ましく、95.0質量%以上98.0質量%以下がより好ましい。
【0027】
式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aのシリコーン部位を構成する成分について詳述する。なお、以下の成分は種類や用途に応じて種々のものを一種又は二種以上用いることができる。
シリコーン部位は、前記式(1´)で表される構造(−(Si(R



O)

−Si(R



−)を有する。
式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aにシリコーン部位を形成させる成分としては、式(1´)の末端にポリエステルと化学的に反応する官能基を有するシリコーンオイルを用いる事ができる。ポリエステルと反応する官能基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、エポキシ基、アミノ基等が挙げられる。
【0028】
シリコーンオイルの末端の官能基は、ポリエステルとの反応性を制御する上で、ヒドロキシ基又はカルボキシ基が好ましい。
シリコーンオイルの官能基の価数は、好ましくは1価、2価又は3価以上である。シリコーンオイルの両末端に官能基を有する2価のシリコーンオイルを用いる事が好ましい。
より好ましくは、式(1´)の両末端にヒドロキシ基を含む置換基を有するシリコーンオイルである。ヒドロキシ基を含む置換基は、例えば、
−(CH



−O−(CH



−OH
で表される。式中pは1〜3の整数であり、qは1〜3の整数である。
【0029】
式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aの製造方法は、特に制限されるものではなく、公知の方法を用いることができる。例えば、前述の2価のカルボン酸成分及び2価のアルコール成分並びに官能基を有するシリコーンオイルをエステル化反応又はエステル交換反応、及び縮合反応を経て重合し、式(1)で表される構造を有するポリエステル樹脂Aを製造する。
重合温度は、特に制限されないが、180℃以上290℃以下の範囲が好ましい。ポリエステル樹脂の重合に際しては、例えば、チタン系触媒、スズ系触媒、酢酸亜鉛、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウム等の重合触媒を用いることができる。
【0030】
トナー粒子は結晶性ポリエステル樹脂を含有することが好ましい。結晶性ポリエステル樹脂は、ポリエステル部位と相溶性が高い為、定着時に可塑効果を発現して低温定着性が良好となる。
結晶性ポリエステル樹脂の原料モノマーに用いられるアルコール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−イコサンジオールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの中でも、低温定着性及び耐折り曲げ性の観点から、炭素数6以上18以下の脂肪族ジオールが好ましく、より好ましくは炭素数8以上14以下の脂肪族ジオールである。
脂肪族ジオールの含有量は、結晶性ポリエステル樹脂の結晶性をより高める観点から、アルコール成分中に80モル%以上100モル%以下が好ましい。
(【0031】以降は省略されています)

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