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公開番号2021157906
公報種別公開特許公報(A)
公開日20211007
出願番号2020055508
出願日20200326
発明の名称コネクタ
出願人株式会社オートネットワーク技術研究所,住友電装株式会社,住友電気工業株式会社
代理人特許業務法人グランダム特許事務所
主分類H01R 13/42 20060101AFI20210910BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】コネクタ嵌合前の段階で、リテーナが適正に挿入されているか否かを検知することが可能なコネクタを提供する。
【解決手段】コネクタは、アウタハウジング21の内側に配置されるインナハウジング20と、インナハウジング20の一面73に開口するリテーナ装着孔54と、インナハウジング20に収容される端子金具60と、リテーナ装着孔54に挿入され、正規挿入状態では端子金具60を係止し、半挿入状態ではインナハウジング20の一面73から外側に突出するリテーナ80と、を備える。アウタハウジング21は、半挿入状態のリテーナ80と干渉可能な干渉部33を有する。インナハウジング20は、アウタハウジング21に対し、一面73を干渉部33から離して位置させる第1姿勢と、一面73を第1姿勢より干渉部33の近くに位置させる第2姿勢と、に変位可能に保持される。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
アウタハウジングと、
前記アウタハウジングの内側に配置されるインナハウジングと、
前記インナハウジングの一面に開口するリテーナ装着孔と、
前記インナハウジングに収容される端子金具と、
前記リテーナ装着孔に挿入され、正規挿入状態では前記端子金具を係止し、半挿入状態では前記インナハウジングの一面から外側に突出する部分を有するリテーナと、を備え、
前記アウタハウジングは、前記半挿入状態の前記リテーナと干渉可能な干渉部を有し、
前記インナハウジングは、前記アウタハウジングに対し、前記一面を前記干渉部から離して位置させる第1姿勢と、前記一面を前記第1姿勢よりも前記干渉部の近くに位置させる第2姿勢と、に変位可能に保持されるコネクタ。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記端子金具は、回路基板に接続され、
前記インナハウジングは、前記端子金具と前記回路基板の接続のための接続口が開口する接続面を有し、
前記接続面は、前記アウタハウジングに前記回路基板を収容した状態において、前記第2姿勢では前記回路基板の表面から離れて対向して配置され、前記第1姿勢では前記第2姿勢よりも前記回路基板の表面の近くに配置される請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記接続面は、前記第2姿勢では前記回路基板の板面に対して傾斜して配置され、前記第1姿勢では前記回路基板の表面に沿って配置され、
前記インナハウジングは、前記第2姿勢において前記アウタハウジングに対し前記接続面に応じた傾斜姿勢となり、傾斜の外側に、前記接続面と反対側の前記一面を位置させる請求項2に記載のコネクタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに関する。
続きを表示(約 7,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されたコネクタは、端子金具と、端子金具を収容するハウジングと、ハウジングの外周面に形成された開口部と、開口部に挿入されるリテーナと、を備えている。リテーナは、開口部を開放させる開放位置と開口部を閉塞する閉鎖位置とに移動可能とされている。リテーナは、閉鎖位置にて端子金具を係止する。リテーナは、開放位置または開放位置と閉鎖位置との間の途中位置にあるときに、ハウジングの外側に突出して配置される。
【0003】
ハウジングは、相手側のフード部内に嵌合される。リテーナが開放位置または途中位置ある場合には、フード部の縁部がリテーナと干渉する。これにより、ハウジングとフード部の嵌合動作が規制され、リテーナが閉鎖位置に至っていない不完全挿入状態(以下、半挿入状態と称する)にあることを知ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016−225075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の場合、ハウジングとフード部の嵌合作業を行う現場において、リテーナの半挿入状態を知ることができる。しかし、嵌合作業の現場にコネクタを搬送する前の段階で、リテーナが適正に挿入されていることを保証することが求められることもある。
【0006】
そこで、本開示は、コネクタ嵌合前の段階で、リテーナが適正に挿入されているか否かを検知することが可能なコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のコネクタは、アウタハウジングと、前記アウタハウジングの内側に配置されるインナハウジングと、前記インナハウジングの一面に開口するリテーナ装着孔と、前記インナハウジングに収容される端子金具と、前記リテーナ装着孔に挿入され、正規挿入状態では前記端子金具を係止し、半挿入状態では前記インナハウジングの一面から外側に突出する部分を有するリテーナと、を備え、前記アウタハウジングは、前記半挿入状態の前記リテーナと干渉可能な干渉部を有し、前記インナハウジングは、前記アウタハウジングに対し、前記一面を前記干渉部から離して位置させる第1姿勢と、前記一面を前記第1姿勢よりも前記干渉部の近くに位置させる第2姿勢と、に変位可能に保持される。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、コネクタ嵌合前の段階で、リテーナが適正に挿入されているか否かを検知することが可能なコネクタを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施例1に係るコネクタにおいて、インナハウジングがアウタハウジングに対して第2姿勢に保持された状態を示す斜視図である。
図2は、インナハウジングがアウタハウジングに対して第1姿勢に保持された状態を示す斜視図である。
図3は、リテーナがハウジングに対して本係止位置に保持され、インナハウジングがアウタハウジングに対して第2姿勢に保持された状態を示す側断面図である。
図4は、リテーナがインナハウジングに対して半挿入状態に留め置かれ、インナハウジングがアウタハウジングに対して第2姿勢に至るのを規制された状態を示す側断面図である。
図5は、コネクタが相手側コネクタと嵌合され、端子金具が回路基板に接続された状態を示す側断面図である。
図6は、アウタハウジングの斜視図である。
図7は、ガイド部材の斜視図である。
図8は、上下で対をなすハウジングの斜視図である。
図9は、ハウジングを露出面側から見た図である。
図10は、上下で対をなすリテーナの斜視図である。
図11は、リテーナがインナハウジングに対して仮係止位置に保持された状態を示す拡大断面図である。
図12は、アウタハウジングの係止部がガイド部材の待機用係止受部に係止された状態を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のコネクタは、
(1)アウタハウジングと、前記アウタハウジングの内側に配置されるインナハウジングと、前記インナハウジングの一面に開口するリテーナ装着孔と、前記インナハウジングに収容される端子金具と、前記リテーナ装着孔に挿入され、正規挿入状態では前記端子金具を係止し、半挿入状態では前記インナハウジングの一面から外側に突出する部分を有するリテーナと、を備え、前記アウタハウジングは、前記半挿入状態の前記リテーナと干渉可能な干渉部を有し、前記インナハウジングは、前記アウタハウジングに対し、前記一面を前記干渉部から離して位置させる第1姿勢と、前記一面を前記第1姿勢よりも前記干渉部の近くに位置させる第2姿勢と、に変位可能に保持される。
上記構成によれば、インナハウジングが第1姿勢から第2姿勢に変位する過程において、一面が干渉部に近づいて半挿入状態のリテーナを干渉部に干渉させることができる。このため、インナハウジングが第2姿勢に至るのが規制され、リテーナが半挿入状態にあることを検知することができる。よって、相手コネクタとの嵌合作業を行う現場にコネクタを出荷する前の段階で、リテーナが適正に挿入されているかどうかを検知することができる。
【0011】
(2)前記端子金具は、回路基板に接続され、前記インナハウジングは、前記端子金具と前記回路基板の接続のための接続口が開口する接続面を有し、前記接続面は、前記アウタハウジングに前記回路基板を収容した状態において、前記第2姿勢では前記回路基板の表面から離れて対向して配置され、前記第1姿勢では前記第2姿勢よりも前記回路基板の表面の近くに配置されることが好ましい。
上記構成によれば、端子金具が回路基板の端面角部に接触するのを回避することができ、端子金具と回路基板とが良好に接続される状態を実現することができる。この場合に、インナハウジングを第1姿勢から第2姿勢に変位させてリテーナの半挿入状態を検知する動作が、端子金具を回路基板の表面に接続させる動作と連動するので、各動作を個別に行う必要がなく、作業負担を軽減することができる。
【0012】
(3)前記接続面は、前記第2姿勢では前記回路基板の板面に対して傾斜して配置され、前記第1姿勢では前記回路基板の表面に沿って配置され、前記インナハウジングは、前記第2姿勢において前記アウタハウジングに対し前記接続面に応じた傾斜姿勢となり、傾斜の外側に、前記接続面と反対側の前記一面を位置させるのが良い。
上記構成によれば、インナハウジングを傾斜姿勢に変位させる過程で、半挿入状態のリテーナを干渉部に干渉させることができる。このため、干渉部をインナハウジングの一面側に突出させる等といった特別な形状にする必要がなく、干渉部を簡単に形成することができる。
【0013】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0014】
<実施例1>
本実施例に係るコネクタ10は、インナハウジング20と、アウタハウジング21と、端子金具60と、リテーナ80と、を備えている。アウタハウジング21は、相手側コネクタ100に嵌合可能とされている。なお、以下の説明において、前後方向は、コネクタ10および相手側コネクタ100(以下、両コネクタ10、100と称する)が嵌合開始時に互いに向き合う面側を前側とする。
【0015】
(相手側コネクタ)
図5に示すように、相手側コネクタ100は、フード部110と、回路基板120と、を有している。回路基板120は、導電部121を除いて、LCP(Liquid Crystal Polymer:液晶ポリマー)樹脂等を基材として構成される。回路基板120を構成する材料は、基材となるLCP樹脂に、ガラス繊維やその他の添加材を加えたものであってもよい。
【0016】
フード部110は、合成樹脂製である。フード部110の上壁部分の前端側には、孔状のロック受部111が貫通して設けられている。フード部110および回路基板120は、図示しないケースに取り付けられている。フード部110および回路基板120の相対位置は、ケースを介して一定に維持されている。回路基板120は、フード部110内に配置され、前部がフード部110の開口端からインナハウジング20側に突出している。
【0017】
導電部121は、金属板材を折り曲げてなる接続用部材122を有している。接続用部材122は、回路基板120の板面(表面)にモールド成形等して突設された突起部分に嵌め付けられる。接続用部材122は、回路基板120の図示しない導電路に接続される。接続用部材122は、回路基板120の板面に、左右に複数並んだ状態で起立して配置される。
【0018】
(コネクタ全体の概略構造)
図1および図2に示すように、インナハウジング20は、アウタハウジング21の内側に配置される。インナハウジング20は、上下方向(図1の上下方向)に対をなして設けられている。インナハウジング20は、アウタハウジング21に対して第1姿勢(図2に示す状態)と第2姿勢(第1に示す状態)とに変位可能に組み込まれる。第1姿勢は、インナハウジング20が前後方向に沿って水平に配置される姿勢である。第2姿勢は、インナハウジング20が前後方向に対して交差する方向に傾斜して配置される姿勢である。アウタハウジング21とインナハウジング20との間には、インナハウジング20の変位動作の安定性を確保するためのガイド部材22が設けられている。
【0019】
リテーナ80は、インナハウジング20に装着される。リテーナ80は、インナハウジング20と対応するように、上下方向に対をなして設けられている。端子金具60は、インナハウジング20に複数収容されている。リテーナ80は、端子金具60を係止し、端子金具60のインナハウジング20からの抜け出しを規制する。
【0020】
図5に示すように、端子金具60は、回路基板120の導電部121に電気的に接続される。インナハウジング20が第2姿勢から第1姿勢に変位する際に、端子金具60が回路基板120の板面に対向する位置から導電部121に向けて変位するようになっている。
【0021】
(アウタハウジング)
アウタハウジング21は合成樹脂製であって、図6に示すように、全体として前後に開放された箱形をなしている。アウタハウジング21は、インナハウジング20と同一材料(後述するように、LCP樹脂を基材とする材料)で構成され得る。もっとも、コスト面等を考慮し、リテーナ80と同一材料(PBT(Polybutylene Telephthalate)樹脂を基材とする材料)またはリテーナ80およびインナハウジング20と異なる材料でも構成され得る。
このアウタハウジング21は、左右で対向する一対の側壁23と、両側壁23の上端間に架設される上壁24と、両側壁23の下端間に架設される下壁25と、を有している。アウタハウジング21の内側には、ハウジング収容空間26が設けられている。
【0022】
両側壁23には、インナハウジング20の変位動作をガイドする上下一対ずつのガイド溝27が設けられている。ガイド溝27は、対応する側壁23を壁厚方向に貫通し、内側でハウジング収容空間26に連通している。ガイド溝27は、後部において前後方向に沿って配置される直線領域と、直線領域から前方へ向けて上下方向に離れるように傾斜する離間領域と、離間領域から前方に前後方向に沿って短く配置される頂上領域と、頂上領域から前方へ向けて側壁23の上下中央部に近づくように傾斜する接近領域と、を有している。直線領域は、アウタハウジング21の後端に開口している。
【0023】
両側壁23の内面の上下両端部には、上下一対ずつの挿入溝28が設けられている。挿入溝28は、側壁23の外面に閉塞される有底溝であり、前後方向に延びて側壁23の前端に開口する。両側壁23の上下両端部には、挿入溝28の底面を切り欠く形態の弾性係止部29が設けられている。弾性係止部29は、後端部を支点として内外(左右)に撓み変形可能とされている。図12に示すように、弾性係止部29の前端部(先端部)には、内側に突出する係止突起31が設けられている。挿入溝28には、ガイド部材22の後述する挿入部41が挿入される。弾性係止部29は、ガイド部材22の後述する係止受部42、43、44を係止する。
【0024】
図6に示すように、上壁24および下壁25は、アウタハウジング21の後部に設けられている。アウタハウジング21の上下面は、上壁24および下壁25の前方に、開口部32を有している。開口部32は、内側でハウジング収容空間26と連通している。開口部32の左右両端は、両側壁23で区画されている。開口部32の前方は、開放されている。そして、開口部32の後方は、上壁24および下壁25の前端で区画されている。上壁24および下壁25の前端は、幅方向(左右方向)に沿って直線状に配置される縁部であって、後述する半挿入状態にあるリテーナ80と干渉可能な干渉部33として構成される。開口部32には、後述する傾斜姿勢にあるインナハウジング20が進入して逃がされる。上壁24には、撓み変形可能なロックアーム34が設けられている。ロックアーム34の撓み支点となる前端は、干渉部33の左右中央部位を構成している。
【0025】
(ガイド部材)
ガイド部材22は合成樹脂製であって、図7に示すように、全体として前後に開放された箱形をなしている。ガイド部材22は、アウタハウジング21の内側で且つインナハウジング20の外側に配置される。ガイド部材22は、アウタハウジング21に対してインナハウジング20と同期して変位可能とされている。
【0026】
ガイド部材22の上下面は、平面視および底面視で矩形に開口する窓部35を有している。窓部35の周囲は、ガイド部材22の上下面において、矩形枠部分で区画されている。ガイド部材22の前面の周囲も、左右の側壁部分を含む矩形枠部分で区画されている。窓部35は、アウタハウジング21の内側に配置された状態で、開口部32と連通する。窓部35には、傾斜姿勢のインナハウジング20が進入して逃がされる。
【0027】
ガイド部材22は、左右の側壁部分の上下中央部間に架設された形態の仕切り壁36を有している。仕切り壁36は、図3に示すように、前後方向に沿った水平板状をなしている。ガイド部材22がアウタハウジング21の内側に配置された状態において、ハウジング収容空間26は仕切り壁36によって上下に分割される。仕切り壁36の先端(前端)は、側壁部分の前端よりも後方において、幅方向に沿って直線状に配置される。
【0028】
ガイド部材22の左右の側壁部分には、インナハウジング20の後述するガイドピン71を受ける上下一対ずつの誘導溝37が設けられている。誘導溝37は、前後方向に延びて側壁部分の後端に開口する直線領域と、直前領域の前端から互いに離れる方向に延びる離間領域と、を有している。誘導溝37の直線領域の両端側には、前後のガイドピン71が挿入される。誘導溝37の離間領域には、インナハウジング20がアウタハウジング21に対して傾斜姿勢をとる場合に、前側のガイドピン71が変位可能に配置される。
【0029】
ガイド部材22の左右の側壁部分には、誘導溝37の直線部分を区画する弾性アーム部38が設けられている。弾性アーム部38の後端部には、誘導溝37の後部内側に突出する爪状の保持突起39が設けられている。弾性アーム部38は、前端部を支点として撓み変形可能とされている。
【0030】
ガイド部材22の左右の側壁部分には、上下面から連続して側方に張り出す上下一対ずつの挿入部41が設けられている。挿入部41は、前後方向に延びるリブ状をなしている。挿入部41には、待機用係止受部42、組付用係止受部43および規制用係止受部44が設けられている。これら係止受部42、43、44は、挿入部41の側面(側方の端面)に、前後方向に間隔を置いて凹設されている。具体的には、挿入部41の側面には、前側から順に、待機用係止受部42、組付用係止受部43および規制用係止受部44が並んで設けられている。
(【0031】以降は省略されています)

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