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公開番号2021155525
公報種別公開特許公報(A)
公開日20211007
出願番号2020055825
出願日20200326
発明の名称ポリアミド樹脂組成物
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08L 77/00 20060101AFI20210910BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 高濃度酸化チタン含有ポリアミド樹脂組成物の製造に際して、非常に良好な分散性を有しているために濾圧上昇が緩和され、紡糸時の糸切れや毛羽といった不具合が軽減した十分な製糸性を得ることができ、且つ優れた耐光性や耐熱性が発現しうる、更には繊維にした際に高い白度と意匠性を演出し、機能性を発揮することができる。
【解決手段】 アナターゼ型酸化チタンを5〜60重量%、ポリアクリル酸を0.01〜0.15重量%、マンガン化合物をマンガン量として4〜50ppm、酸末端封鎖剤を0.01〜0.15重量%、含有するポリアミド樹脂粗性物であって、且つ、前記アナターゼ型酸化チタンは、その表面に0.2〜2.0重量%のZnOと、1.0〜5.0重量%のSiO2を被覆しており、更には、本ポリアミド樹脂組成物を用いた際の280℃加熱溶融における5μmフィルターでの濾圧上昇速度が3.0MPa/hr以下である酸化チタン含有ポリアミド樹脂組成物
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
酸化チタンを含有するポリアミド樹脂組成物であって、
前記酸化チタンはアナターゼ型酸化チタンであり、その含有量は5〜60重量%であり、
前記アナターゼ型酸化チタンの表面にはZnOとSiO

とが被覆されており、ZnOの被覆量は酸化チタンに対して0.2〜2.0重量%、SiO

の被覆量は酸化チタンに対して1.0〜5.0重量%であり、
0.01〜0.15重量%のポリアクリル酸を含有し、
マンガン原子量として4〜50ppmのマンガン化合物を含有し、
0.01〜0.15重量%の酸末端封鎖剤を含有する、
濾圧上昇速度(280℃加熱溶融、5μmフィルター)が3.0MPa/hr以下であるポリアミド樹脂組成物。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
ポリアミド樹脂がポリカプラミドである、請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項3】
ε-カプロラクタムを主原料に液相重合によって得られる、請求項2記載のポリアミド樹脂組成物の製造方法。
【請求項4】
ε-カプロラクタムを主原料とした水溶液に、予めポリアクリル酸と酸末端封鎖剤を添加し混合させ、その後にアナターゼ型酸化チタンを添加して液相重合する、請求項3記載のポリアミド樹脂組成物の製造方法。
【請求項5】
請求項1または2記載のポリアミド樹脂組成物からなる繊維。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高濃度に酸化チタンを含有するポリアミド樹脂組成物とその製造方法に関するものである。更に詳細には、酸化チタンの分散性が良好であり、溶融成形時の濾圧上昇が抑制され、且つ、優れた耐光性を有する酸化チタン含有ポリアミドおよびその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ポリアミドは機械的性質、化学的性質、熱的性質において優れた特性を有することから、衣料用、産業用等の繊維用途あるいはエンジニアリングプラスチック及びフィルム用途として幅広く使用されている。また、ポリアミドを衣料用繊維や成形品として使用する場合、透け感の抑制(艶消し)や白度の向上を目的として一般的に酸化チタンを添加することが行われている。更には市場では高い意匠性や高機能化、良好な風合いといった特性が好まれる傾向にあり、酸化チタンを従来よりも高濃度に含有させることでそれらの特性を高めるケースがある。
【0003】
たとえば特許文献1〜4には、高濃度の酸化チタンを含有したポリアミドの繊維製品または樹脂製品が提案されている。詳細には、特許文献1、2には酸化チタンへの無機物被覆による熱劣化抑制や高耐光性化の方法が提案されている。特許文献3には押出機中で低粘度の溶融ポリアミドと酸化チタンを混合させることで酸化チタンの分散性を良好に維持し濾過フィルターの圧力上昇を緩和する方法が提案されている。特許文献4には、マグネシウム化合物添加により、溶融紡糸時の口金孔周辺に堆積する汚れ(ポリアミドの低重合物や添加物である酸化チタン)を緩和する手法が提案されている。
【0004】
このようなポリマー中に高濃度に酸化チタンを含むポリアミド樹脂組成物およびその製造方法の位置付けと課題は次のとおりである。
【0005】
一つ目は、酸化チタンの凝集粗粒が発生すると濾圧上昇や糸切れといった生産性低下や製品の物性低下につながる点である。特に衣料用繊維では、手触り感や風合いを良化するため単繊維が細く、且つ、機能性付与のために細い部分を含む複雑な異形断面の原糸を用いることが多い。これらの生産に対し、酸化チタンの凝集粗粒が多く含まれる場合、溶融紡糸時に口金孔に滞留し吐出不良となり、糸切れや正常断面の形成不良につながる。また、凝集粗粒が糸中に含まれると延伸時や巻き取り時といった高張力下にて、応力が糸全体に分散しづらく、糸切れや毛羽を発生させうる。
【0006】
これら紡糸時の不具合を回避するため、一般的には、酸化チタンの凝集粗粒をポリマー中から除去する方法が採られており、具体的には、溶融紡糸での吐出前に精密濾過フィルターで濾過を行う。しかしながら、凝集粗粒が多い場合、濾過フィルターの詰まりが助長され、圧力損失の上昇(以降、濾圧上昇と呼称)や偏在による吐出不良や断面成形不良、極端には高圧力による押出機の損傷などにつながる。そのため、濾過フィルターは一定の圧力損失範囲内で頻繁に交換されることになるが、濾過フィルター交換頻度の増加は生産ロスや作業負担増に直結するため望ましくない。なお、フィルター精度によっては粗粒の一部はフィルターをすり抜けて糸中に含まれる可能性があるため、濾圧上昇が速いことは、凝集粗粒による紡糸時の不具合が発生しやすい状況であることを潜在的に示している。
【0007】
これら凝集粗粒の発生自体を抑制するには、酸化チタンに適した分散剤を添加する方法がある。しかしながら、高濃度に酸化チタンを配合するケースでは、後述する酸化チタンの被覆成分(耐光性向上のための劣化防止剤)と分散剤が相互作用した錯体の増加により、逆に濾圧上昇を速めてしまうことがあった。
【0008】
また、凝集粗粒の発生抑制には、より低粘性の液体の段階で酸化チタンを添加し分散させる方法も有効である。これは押出機にて低粘性になるまで加熱溶融したポリアミドに酸化チタンを添加することで得られるが、低粘性を得るために重合度を極端に低下させなければならなかったり、加熱温度の高温化によりポリアミドの熱分解が生じたりするなど物性低下を招くことがあった。更には押出機の送液の途中から酸化チタンを投入する必要があるため、サージング等を考慮した特殊設備の設置といったコストデメリットや、押出ポリマー中の酸化チタン濃度のバラツキ懸念がある。
【0009】
課題の二つ目は、酸化チタンの存在により光曝露中でのポリアミドの劣化が促進される点である。一般的に、環境中で曝露した光のエネルギーにより酸化チタンからラジカルが発生し、ポリアミドを分裂することが知られている。この劣化は製品の黄変や物性の低下を引き起こす。
【0010】
この耐光性を改善する手法として、ラジカル捕捉を狙った劣化防止剤の添加が挙げられるが、従来から用いられるポリアミド中にマンガン化合物を導入する方法では一定の効果はあるものの、昨今衣料用繊維で要求される単繊維が細い製品では単位重量当たりの光曝露が増える傾向にあるため、その結果、耐光性が不足しやすい。また、従来よりも酸化チタンを高濃度に導入するケースに対しては、やはり耐光性が十分ではなく、品位の悪化や物性低下につながる傾向がある。なお、マンガン化合物量を増加しても一定以上の効果は得られないことが確認されている。
(【0011】以降は省略されています)

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