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公開番号2021148843
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210927
出願番号2020045834
出願日20200316
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人特許業務法人秀和特許事務所
主分類G03G 9/097 20060101AFI20210830BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】保存性を維持しながら長期耐久性及び低温定着性を両立できるトナー。
【解決手段】結着樹脂を含有するコア粒子、及び該コア粒子の表面の熱可塑性樹脂を含有するシェル層を含有するトナー粒子、並びに該トナー粒子表面の有機ケイ素重合体粒子を含有するトナーであって、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定による該熱可塑性樹脂のピークトップ分子量が、30000〜500000であり、該有機ケイ素重合体粒子の一次粒子の個数平均粒径が、10nm〜500nmであり、該有機ケイ素重合体粒子のSP値(SPSi)と該シェル層に含まれる該熱可塑性樹脂のSP値(SPSh)の差の絶対値(ΔSP)が、2.30以下であることを特徴とするトナー。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結着樹脂を含有するコア粒子、及び該コア粒子の表面の熱可塑性樹脂を含有するシェル層を含有するトナー粒子、並びに
該トナー粒子表面の有機ケイ素重合体粒子を含有するトナーであって、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定による該熱可塑性樹脂のピークトップ分子量が、30000〜500000であり、
該有機ケイ素重合体粒子の一次粒子の個数平均粒径が、10nm〜500nmであり、
該有機ケイ素重合体粒子のSP値(SP
Si
)と該シェル層に含まれる該熱可塑性樹脂のSP値(SP
Sh
)の差の絶対値(ΔSP)が、2.30以下であることを特徴とするトナー。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
示差走査熱量計を用いた測定において、前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度Tgが、40℃〜75℃である請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記シェル層の厚さの平均値が、5nm〜250nmである請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項4】
前記シェル層の前記コア粒子に対する被覆率が、30%以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項5】
前記トナー中の前記有機ケイ素重合体粒子の含有量が、0.3質量%〜10.0質量%である請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項6】
前記有機ケイ素重合体粒子は、ケイ素原子と酸素原子とが交互に結合した構造を有し、
前記有機ケイ素重合体粒子が、下記式(1)で表されるT3単位構造を有し、


−SiO
3/2
・・・(1)
(式(1)中、R

は、炭素数が1〜6のアルキル基又はフェニル基を表す。)
前記有機ケイ素重合体粒子の
29
Si−NMR測定において、前記有機ケイ素重合体粒子に含有される全ケイ素元素に由来するピークの合計面積に対する、該T3単位構造を有するケイ素に由来するピークの面積の割合が、0.50〜1.00である請求項1〜5のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項7】
下記式(I)で計算されるポリカーボネート膜に対する前記有機ケイ素重合体粒子の固着指数が、4.5以下である請求項1〜6のいずれか一項に記載のトナー。
固着指数=ポリカーボネート膜に移行した前記有機ケイ素重合体粒子の面積率A/前記トナー粒子表面における前記有機ケイ素重合体粒子の被覆率B×100 ・・(I)
【請求項8】
前記有機ケイ素重合体粒子の前記トナー表面における分散度評価指数が、0.5以上2.0以下である請求項1〜7のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項9】
前記熱可塑性樹脂が、ビニル系重合体を含有する請求項1〜8のいずれか一項に記載のトナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真法のような画像形成方法に使用されるトナーに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真画像形成装置には、より長寿命化、省エネルギー化が求められており、これらに対応する為に、トナーに対しても種々の性能のより一層の向上が求められている。特にトナーに対して、長寿命化の観点からはより一層の品質安定性、つまり長期耐久性の向上が要求されている。また、省エネルギー化の観点からはより一層の低温定着性が要求されている。
【0003】
従来は、低温定着性を改良するためにトナー母体の粘度を下げる設計がなされてきた。しかし単純にトナー母体の粘度を下げるだけでは保存性や耐久性などの様々な弊害が発生するため、トナー母体の表面に樹脂シェル層を設けることで保存性を改良し、さらに外添剤としてスペーサー粒子を用いることで耐久性を維持してきた。
しかしながら、トナー母体の表面に樹脂シェル層を設けて、さらにスペーサー粒子を併用すると、トナーの溶融を阻害してしまうために十分な低温定着性を得ることが難しかった。スペーサー粒子として樹脂微粒子やシリコーン微粒子などの弾性体粒子を用いて耐久性を向上させる試みもなされてきたが、やはり保存性を維持しながら低温定着性と耐久性を高度に両立することは容易ではなかった。
特許文献1では、トナー粒子に潤滑性粒子を外添することで、感光体ドラム汚染を改善できる提案がなされている。
特許文献2では、トナー粒子の表面を樹脂粒子で覆い付着力を制御することで、転写性を改善できる提案がなされている。
特許文献3では、トナー粒子にシリコーン粒子系の粒子を外添することで、トナーの滑り性を改善できる提案がなされている。
特許文献4では、トナー粒子にトナー粒子と逆極性のシリコーン樹脂粒子を外添することで、トナーの耐久性を改善できる提案がなされている。
これらの技術によれば、感光体ドラム汚染、転写性、耐久性に対して一定の効果が確認される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017−219823号公報
特開2018−004804号公報
特開2018−004949号公報
特開2016−126140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、保存性を維持しながら長期耐久性と低温定着性の両立という点においては、さらなる検討の余地がある。本開示は、上記問題点を解消したトナーを提供する。具体的には、保存性を維持しながら長期耐久性及び低温定着性を両立できるトナーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、ピークトップ分子量を制御した熱可塑性樹脂をシェル層に用い、さらにシェル層のSP値と、スペーサー粒子である有機ケイ素重合体粒子のSP値との差を制御することで、上記課題を解決しうることを見出した。
本開示は、
結着樹脂を含有するコア粒子、及び該コア粒子の表面の熱可塑性樹脂を含有するシェル層を含有するトナー粒子、並びに
該トナー粒子表面の有機ケイ素重合体粒子を含有するトナーであって、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定による該熱可塑性樹脂のピークトップ分子量が、30000〜500000であり、
該有機ケイ素重合体粒子の一次粒子の個数平均粒径が、10nm〜500nmであり、
該有機ケイ素重合体粒子のSP値(SP
Si
)と該シェル層に含まれる該熱可塑性樹脂のSP値(SP
Sh
)の差の絶対値(ΔSP)が、2.30以下であるトナーに関する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、保存性を維持しながら長期耐久性及び低温定着性を両立できるトナーを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX〜YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。
【0009】
先に述べたように、トナー母粒子の表面に樹脂シェル層を設けて、さらに外添剤としてスペーサー粒子を用いただけでは、保存性を維持しながら低温定着性と耐久性を高度に両立することは容易ではなかった。
本発明者らは、保存性を維持しながら長期耐久性と低温定着性を両立させるためには、トナーの溶融を阻害する要因の一つとなるトナー表面近傍の設計が重要であると考えた。
【0010】
以上の観点から本発明者らは検討を重ねて、定着後の画像を詳細に観察した結果、画像上の溶融し隣接したトナー同士のつながりが不十分であると、画像が擦られた際に溶融トナーが剥がれやすくなり、低温定着性が低下することがわかった。
そこで、低温定着性を改良するためには、溶融したトナー同士のつながりを強化することが効果的であると考えた。
保存性や長期耐久性を満足させるために、トナーのコア粒子の表面に樹脂シェル層を設けた状態で、トナーが溶融した際にトナー同士のつながりを持たせるために、以下の設計を考えた。
(【0011】以降は省略されています)

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