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公開番号2021140145
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210916
出願番号2021016866
出願日20210204
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人特許業務法人秀和特許事務所
主分類G03G 9/087 20060101AFI20210820BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】低温定着性、帯電維持性、及び耐擦過性に優れたトナーを提供すること。
【解決手段】結着樹脂及びワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、結着樹脂は非晶性ポリエステル樹脂、重合体A及び成分Bを含有し、結着樹脂中の非晶性ポリエステル樹脂の含有量は50.0質量%以上であり、重合体Aは下記式(C)で表される第一モノマーユニット及び第二モノマーユニットを有し、式(C)中、RZ3は、水素原子又はメチル基を表し、Rは、炭素数18〜36のアルキル基を表し、重合体A中の第一モノマーユニットの含有割合が5.0〜60.0モル%である。
<img id="000021" he="48" wi="159" file="2021140145.tif" img-format="tif" img-content="drawing"/>
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結着樹脂、及び、ワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、非晶性ポリエステル樹脂、重合体A、及び、成分Bを含有し、
該非晶性ポリエステル樹脂の含有量は、該結着樹脂の全質量を基準として、50.0質量%以上であり、
該重合体Aは、下記式(C)で表される第一のモノマーユニット、及び、該第一のモノマーユニットとは異なる第二のモノマーユニットを有し、
式(C)中、R
Z3
は、水素原子又はメチル基を表し、Rは、炭素数18〜36のアルキル基を表し、
該重合体A中の該第一のモノマーユニットの含有割合が、該重合体A中の全モノマーユニットの総モル数を基準として、5.0モル%〜60.0モル%であり、
該第二のモノマーユニットのSP値をSP
A21
(J/cm


0.5
としたとき、該SP
A21
が、21.00以上であり、
該重合体Aの含有量は、該結着樹脂の全質量を基準として、0.10質量%〜10.00質量%であり、
該非晶性ポリエステル樹脂のSP値をSP

(J/cm


0.5

該重合体AのSP値をSP

(J/cm


0.5

該成分BのSP値をSP

(J/cm


0.5
、及び、
該ワックスのSP値をSP

(J/cm


0.5
としたとき、
該SP

、該SP

、該SP

、及び該SP

が、下記式(1)及び(2)の関係を満たすことを特徴とするトナー。
0.5≦〔(SP

−SP

)−(SP

−SP

)〕 (1)
0.5≦〔(SP

−SP

)−(SP

−SP

)〕 (2)
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記SP

(J/cm


0.5
及び前記SP

(J/cm


0.5
が、下記式(3)の関係を満たす、請求項1に記載のトナー。
1.0≦(SP

−SP

)≦3.0 (3)
【請求項3】
前記SP

(J/cm


0.5
が、下記式(4)の関係を満たす、請求項1又は2に記載のトナー。
18.0≦SP

≦24.0(J/cm


0.5
(4)
【請求項4】
前記第二のモノマーユニットの含有割合が、前記重合体A中の全モノマーユニットの総モル数を基準として、20.0モル%〜90.0モル%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー。
【請求項5】
前記第二のモノマーユニットが、下記式(D)及び(E)で表されるモノマーユニット
からなる群から選ばれる少なくとも一であり、
式(D)中、Xは単結合又は炭素数1〜6のアルキレン基を表し、


は、
−C≡N、
−C(=O)NHR
10
(R
10
は水素原子、若しくは炭素数1〜4のアルキル基、
ヒドロキシ基、
−COOR
11
(R
11
は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基若しくは炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基)、
−NH−C(=O)−N(R
13


(ふたつのR
13
はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基)、
−COO(CH



NHCOOR
14
(R
14
は炭素数1〜4のアルキル基)、又は、
−COO(CH



−NH−C(=O)−N(R
15


(ふたつのR
15
はそれぞれ独立して、水素原子若しくは炭素数1〜6のアルキル基)
を表し、


は、水素原子又はメチル基を表し、
式(E)中、R

は、炭素数1〜4のアルキル基を表し、R

は、水素原子又はメチル基を表す、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナー。
【請求項6】
前記成分Bの含有量は、前記結着樹脂の全質量を基準として、0.10質量%〜10.00質量%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のトナー。
【請求項7】
前記重合体Aが、前記式(C)で表される第一のモノマーユニット、及び前記第二のモノマーユニットとは異なる第三のモノマーユニットを有し、
該第三のモノマーユニットが、下記式(F)で表されるモノマーユニットである、
式(F)中、R

は、水素原子又はメチル基を表し、Phはフェニル基を表す、
請求項1〜6のいずれか1項に記載のトナー。
【請求項8】
前記成分Bが、炭化水素化合物とスチレンアクリル重合体とのグラフト重合物を含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のトナー。
【請求項9】
前記成分Bが、結晶性ポリエステル樹脂を含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のトナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真方式、静電記録方式、及び、静電印刷方式などに用いられるトナーに関する。
続きを表示(約 9,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子写真方式のフルカラー複写機が広く普及するに従い、更なる高速化、高画質化はもちろんのこと、省エネルギー化、スリープ状態からの復旧時間短縮、多種多様なメディアへの対応など、付加的な性能の向上も要求されている。
具体的には、省エネルギー化に対応したトナーとして、定着工程での消費電力を低下させるために、より低い温度で定着できる、低温定着性に優れたトナーが求められている。
また、スリープ状態からの復旧時間短縮が可能なトナーとして、長時間のスリープ状態を通して帯電量の変化が少ない、帯電維持性に優れたトナーが求められている。
さらに、多種多様なメディアの一つである厚紙コート紙は、白色度を高めるために炭酸カルシウムなどの無機微粒子が多く含まれているため、紙同士の摺擦による摩擦係数が大きくなり、定着画像を形成するトナーが紙から剥離されやすくなる。そこで、紙同士の摺擦に対してもトナーが剥離しにくい定着画像として、定着画像表面をワックスで被覆し、摩擦係数を低くすることができる、ワックスの染み出しを促進させた耐擦過性に優れたトナーが求められている。
【0003】
特許文献1では、低温定着性、帯電維持性、及び、耐擦過性に優れたトナーとして、結晶性ポリビニル樹脂を使用したトナーが提案されている。
また、特許文献2では、耐擦過性に優れたトナーとして、ポリエステルのカルボン酸成分として、アルケニルコハク酸を有するトナーが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018−156074号公報
特開2016−197207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のトナーは、シャープメルト性を有し、疎水性の高い結晶性ポリビニル樹脂を用いていることから、優れた低温定着性と帯電維持性が可能となっている。さらに、定着画像中の結晶性樹脂の結晶化を促進させることで、鉛筆引っ掻き試験において、一定の効果が得られた。これは、結晶性樹脂が結晶化することで、定着画像中のトナー自体の弾性が回復し、トナーが破壊されにくくなったためであると考えられる。
一方、近年要求されている紙同士の摺擦による定着画像のトナーの紙からの剥離は、トナーの破壊が起こっているのではなく、紙からトナーが剥離する現象である。
さらには、結晶性ポリビニル樹脂は、ワックスとの親和性が高いことから、ワックスの染み出しが抑制され、定着画像表面のワックス層が形成されにくい。以上のことから、特許文献1に記載のトナーを用いても、近年要求されている耐擦過性においては、劣る場合があった。
【0006】
一方、特許文献2に記載のトナーは、アルケニルコハク酸がワックスと親和性が高いため、定着時に、ワックスが定着ローラーに移行するよりも、定着画像に保持されやすくなるため、普通紙などの紙種において、耐擦過性の一定の効果が得られた。
しかし、結着樹脂がワックスと親和性が高いことにより、定着画像表面のワックス染み
出しも抑制されやすく、近年要求されている厚紙のコート紙においては、耐擦過性が劣る場合があった。
以上のことから、低温定着性、帯電維持性、及び、耐擦過性のすべてを満足するトナーは存在しない。そこで、優れた低温定着性及び帯電維持性を示した上で、厚紙コート紙などの定着画像においても優れた耐擦過性を示すトナーの開発が急務となっている。
本開示は、優れた低温定着性及び帯電維持性を示し、かつ、厚紙コート紙などの定着画像においても優れた耐擦過性を示すトナーを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、
結着樹脂、及び、ワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、非晶性ポリエステル樹脂、重合体A、及び、成分Bを含有し、
該非晶性ポリエステル樹脂の含有量は、該結着樹脂の全質量を基準として、50.0質量%以上であり、
該重合体Aは、下記式(C)で表される第一のモノマーユニット、及び、該第一のモノマーユニットとは異なる第二のモノマーユニットを有し、
該重合体A中の該第一のモノマーユニットの含有割合が、該重合体A中の全モノマーユニットの総モル数を基準として、5.0モル%〜60.0モル%であり、
該第二のモノマーユニットのSP値をSP
A21
(J/cm


0.5
としたとき、該SP
A21
が、21.00以上であり、
該重合体Aの含有量は、該結着樹脂の全質量を基準として、0.10質量%〜10.00質量%であり、
該非晶性ポリエステル樹脂のSP値をSP

(J/cm


0.5

該重合体AのSP値をSP

(J/cm


0.5

該成分BのSP値をSP

(J/cm


0.5
、及び、
該ワックスのSP値をSP

(J/cm


0.5
としたとき、
該SP

、該SP

、該SP

、及び該SP

が、下記式(1)及び(2)の関係を満たすことを特徴とするトナーである。
0.5≦〔(SP

−SP

)−(SP

−SP

)〕 (1)
0.5≦〔(SP

−SP

)−(SP

−SP

)〕 (2)
【0008】
(式(C)中、R
Z3
は、水素原子又はメチル基を表し、Rは、炭素数18〜36のアルキル基を表す。)
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、優れた低温定着性及び帯電維持性を示し、かつ、厚紙コート紙などの定着画像においても優れた耐擦過性を示すトナーを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX〜YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。
(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを意味する。
「モノマーユニット」とは、ポリマー中のモノマー物質の反応した形態をいう。例えば、ポリマー中のビニル系モノマーが重合した主鎖中の、炭素−炭素結合1区間を1ユニットとする。ビニル系モノマーとは下記式(Z)で示すことができる。
【0011】
【0012】
該式(Z)中、R
Z1
は、水素原子、又はアルキル基(好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、より好ましくはメチル基)を表し、R
Z2
は、任意の置換基を表す。
結晶性樹脂とは、示差走査熱量計(DSC)測定において明確な吸熱ピークを示す樹脂を指す。
【0013】
本発明者らは、低温定着性及び帯電維持性に優れ、かつ、厚紙コート紙などの定着画像における耐擦過性にも優れたトナーの検討を進めた。その結果、本発明者らは、結着樹脂中の重合体Aを形成する第一のモノマーユニットに特定の構造を持たせ、さらに、トナー粒子中における、該非晶性ポリエステル樹脂、重合体A、成分B及びワックスの、SP値に基づく親和性を制御することで、所望のトナーを得ることができることを見出した。
【0014】
具体的には、重合体Aのワックスへの相溶を抑制し、かつ、重合体Aを結着樹脂の主たる樹脂である非晶性ポリエステル樹脂へ相溶させやすくするとよい。そのために、結着樹脂に相溶化剤である成分Bを含有させる。
重合体Aがワックスと相溶しやすい要因としては、重合体Aとワックスの極性差の絶対値が小さく、かつ、重合体Aとワックスの極性差に対して、非晶性ポリエステル樹脂と重合体Aの極性差が大きいことにある。その結果、重合体Aは安定方向であるワックスと相溶する方向に作用する。
【0015】
本発明者らは、鋭意検討した結果、重合体Aの疎水性が高く、帯電維持性が優れた利点を活かすためには、重合体Aとワックスの極性差を、非晶性ポリエステル樹脂と重合体Aの極性差より大きくすることは不可能であるという結論に達した。なぜなら、重合体Aとワックスの極性差を大きくすることは、重合体Aが親水性になりやすく、帯電維持性を損なう恐れがあるからである。
そして、本発明者らは、これらを踏まえたうえで、重合体Aとワックスの相溶性を下げる検討を行った。その結果、重合体Aと非晶性ポリエステル樹脂が相溶しやすいように、相溶化剤としての成分Bを添加すること、及び、重合体Aが成分Bと相溶させやすくするために、重合体Aを形成する第一のモノマーユニットに特定の構造を持たせることを見出した。
【0016】
すなわち、結着樹脂に、相溶化剤として機能する成分Bを含有させ、重合体Aを形成する第一のモノマーユニットに特定の構造を持たせることで、特定の構造を有する重合体A
は、ワックスより成分Bと相溶しやすくなり、さらに、その重合体Aと成分Bの相溶物は非晶性ポリエステル樹脂と相溶しやすくなる。
その結果、重合体Aを含有する場合であっても、重合体Aとワックスは相分離し、定着時のワックスの染み出しが担保される。そのため、定着画像表面はワックスで被覆されやすく、摩擦係数を低くなることから、優れた耐擦過性が得られる。
【0017】
該トナー粒子は、結着樹脂、及び、ワックスを含有する。
また、該結着樹脂は、非晶性ポリエステル樹脂、重合体A、及び、成分Bを含有する。
該重合体Aは、第一の重合性単量体と、第一の重合性単量体とは異なる第二の重合性単量体と、を含有する組成物の重合体であるとよい。また、該重合体Aは、該第一の重合性単量体に由来する、下記式(C)で表される第一のモノマーユニット、及び、該第一の重合性単量体とは異なる該第二の重合性単量体に由来する第二のモノマーユニットを有する。
【0018】
(式(C)中、R
Z3
は、水素原子又はメチル基を表し、Rは、炭素数18〜36のアルキル基(好ましくは、炭素数18〜30のアルキル基)を表す。)
【0019】
該第一の重合性単量体は、炭素数18〜36のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも一であるとよい。また、第一のモノマーユニットは、第一の重合性単量体に由来する、式(C)で表されるモノマーユニットである。
(メタ)アクリル酸エステルは鎖長の長いアルキル基を有するため、結着樹脂に結晶性を付与することができる。そのため、トナーがシャープメルト性を発揮し、優れた低温定着性が得られる。さらに、(メタ)アクリル酸エステルは疎水性が高いため、高温高湿環境下における吸湿性も低く、優れた帯電維持性が得られる。
【0020】
一方、Rが炭素数18未満のアルキル基である場合、アルキル基の鎖長が短いため、該モノマーユニットを有する重合体は疎水性が低く、高温高湿環境下における吸湿性が高いため、帯電維持性に劣る。また、Rが炭素数37以上のアルキル基である場合、かかるモノマーユニットを有する重合体は鎖長が長いアルキル基を有するため融点が高くなり、低温定着性が劣る。
【0021】
Rは炭素数18〜36の直鎖アルキル基であることが好ましく、炭素数18〜30の直鎖アルキル基であることがより好ましい。
一方、炭素数18〜36のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、炭素数18〜36の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル[(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル、(メタ)アクリル酸ヘンエイコサニル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)ア
クリル酸リグノセリル、(メタ)アクリル酸セリル、(メタ)アクリル酸オクタコシル、(メタ)アクリル酸ミリシル、(メタ)アクリル酸ドトリアコンチルなど]及び炭素数18〜36の分岐のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル[(メタ)アクリル酸2−デシルテトラデシルなど]が挙げられる。
これらの内、低温定着性の観点から、炭素数18〜36の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも一が好ましく、炭素数18〜30の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される少なくとも一がより好ましい。
なかでも、直鎖の(メタ)アクリル酸ステアリル及び(メタ)アクリル酸ベヘニルからなる群から選択される少なくとも一がさらに好ましく、直鎖の(メタ)アクリル酸ベヘニルからなる群から選択される少なくとも一が特に好ましい。
第一の重合性単量体は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0022】
重合体A中の第一のモノマーユニットの含有割合は、重合体A中の全モノマーユニットの総モル数を基準として、5.0モル%〜60.0モル%である。
また、重合体Aを生成するための重合性単量体組成物中の第一の重合性単量体の含有割合は、該重合性単量体組成物中の全重合性単量体の総モル数を基準として、5.0モル%〜60.0モル%である。
重合体A中の第一のモノマーユニットの含有割合、及び、重合体Aを生成するための重合性単量体組成物中の第一の重合性単量体の含有割合が上記範囲であることで、結晶性に起因するシャープメルト性が発現しやすく、トナーの低温定着性に優れる。
該第一のモノマーユニットの含有割合、及び、該第一の重合性単量体の含有割合は、好ましくは10.0モル%〜60.0モル%であり、より好ましくは20.0モル%〜40.0モル%である。
【0023】
一方、第一のモノマーユニットの含有割合、又は、第一の重合性単量体の含有割合が5.0モル%未満の場合、結晶性を有する部分の割合が少ないため、低温定着性に劣る。
また、第一のモノマーユニットの含有割合、又は、第一の重合性単量体の含有割合が60.0モル%より多い場合、重合体Aの極性が低くなりすぎ、ワックスとの相分離性が得られにくく、耐擦過性に劣る。
【0024】
なお、重合体Aが、2種以上の、式(C)で表されるモノマーユニットを有する場合、第一のモノマーユニットの含有割合は、それらの合計のモル比率で表す。また、重合体Aを生成するための重合性単量体組成物が2種以上の炭素数18〜36のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含む場合も同様に、第一の重合性単量体の含有割合は、それらの合計のモル比率で表す。また、総モル数の特定に際しては、主鎖を構成する炭素−炭素結合(−C−C−)を1ユニットとみなしてモル数のカウントを行う。
【0025】
第二のモノマーユニットのSP値をSP
A21
(J/cm


0.5
としたとき、該SP
A21
は、21.00以上である。該SP
A21
は、24.00以上であることが好ましく、26.00以上であることがより好ましい。また、該SP
A21
は、40.00以下であることが好ましく、30.00以下であることがより好ましい。
ここで、SP値とは、溶解度パラメータ(soluble parameter)の略であり、溶解性の指標となる値である。算出方法については後述する。
なお、本開示におけるSP値の単位は、(J/cm


0.5
であるが、1(cal/cm


0.5
=2.045×10

(J/cm


0.5
によって(cal/cm


0.5
の単位に換算することができる。
【0026】
該SP
A21
が上記範囲を満足することで、第二のモノマーユニットが高極性となり、第一及び第二のモノマーユニット間に極性差が生じる。かかる極性差により、第一のモノ
マーユニットの結晶化がより促進されることで、低温定着性及び帯電維持性がより向上する。
具体的には、第一のモノマーユニットは、重合体Aに組み込まれ、第一のモノマーユニット同士が集合することで結晶性を発現する。通常の場合、第一のモノマーユニットの結晶化は、他のモノマーユニットが組み込まれていると阻害されやすいため、重合体として結晶性を発現しにくくなる。この傾向は、重合体の一分子内において複数種のモノマーユニット同士がランダムに結合していると顕著になる。しかし、極性差を有する第一の重合性単量体及び第二の重合性単量体を使用することで、重合時に第一の重合性単量体と第二の重合性単量体がランダムに結合するのではなく、ある程度連続して結合できると考えられる。それにより、第一のモノマーユニット同士が集合したブロックが形成されやすく、重合体Aはブロック共重合体となりやすい。その結果、他のモノマーユニットが組み込まれていても結晶性を高めることが可能となり、優れた低温定着性及び帯電維持性が得られやすい。さらには、第一のモノマーユニットの結晶性部位は、後述する相溶化剤である成分Bの結晶性部位と親和性をもつことで、重合体Aと成分Bの相溶性が増しやすく、逆に重合体Aとワックスとの相分離性が得られるため、優れた耐擦過性が得られる。
【0027】
一方、第二のモノマーユニットのSP値をSP
A21
(J/cm


0.5
が、上記範囲を満足しない場合、重合体Aを構成する重合性単量体に極性差が小さくなりやすく、第一の重合性単量体は、ランダムに結合しやすくなる。それにより、第一のモノマーユニット同士が集合したブロックが形成されにくく、結晶性を高めにくくなりやすく、帯電維持性に劣る場合がある。
さらには、第一のモノマーユニットの結晶性部位が少ない可能性があるため、後述する相溶化剤である成分Bとの親和性が低下する場合が生じることで、重合体Aとワックスとの相分離性が得られず、耐擦過性に劣る場合がある。
なお、該第二の重合性単量体に由来する第二のモノマーユニットは、上記範囲を満たすSP
A21
を有するモノマーユニット全てが該当する。
すなわち、該第二の重合性単量体が2種類以上の重合性単量体である場合、SP
A21
はそれぞれの重合性単量体に由来するモノマーユニットのSP値を表す。
【0028】
また、非晶性ポリエステル樹脂のSP値をSP

(J/cm


0.5
、重合体AのSP値をSP

(J/cm


0.5
、成分BのSP値をSP

(J/cm


0.5
、及び、ワックスのSP値をSP

(J/cm


0.5
、としたとき、下記式(1)及び(2)を満たす。
0.5≦〔(SP

−SP

)−(SP

−SP

)〕 (1)
0.5≦〔(SP

−SP

)−(SP

−SP

)〕 (2)
【0029】
上記式(1)及び(2)を満たすことで、非晶性ポリエステル樹脂、重合体A、成分B、及びワックスのSP値が適正に制御されているため、優れた帯電維持性及び耐擦過性が得られる。具体的には、重合体Aとワックスの極性差である(SP

−SP

)に対して、非晶性ポリエステル樹脂と重合体Aの極性差である(SP

−SP

)が上記式(1)を満たす。このことは、重合体Aが非晶性ポリエステル樹脂よりワックスに対する親和性が高いことを示す。これは、重合体Aがワックスに相溶しやすい性能を示す反面、重合体Aの極性が低いことを示し、優れた帯電維持性を示すことができる。さらに、成分Bと重合体Aの極性差である(SP

−SP

)に対して、重合体Aとワックスの極性差である(SP

−SP

)が上記式(2)を満たす。このことは、重合体Aがワックスより成分Bに親和性が高いことを示す。これにより、重合体Aと成分Bの相溶性が増し、また、重合体Aとワックスとの相分離性が得られやすくなるため、優れた耐擦過性が得られる。
【0030】
一方、上記式(1)を満足しない場合、重合体Aの極性が高いことを示し、ワックスの相分離性は得られるものの、帯電維持性に劣る。また、上記式(2)を満足しない場合、
成分Bの極性が重合体Aに対して高すぎるため、相溶化剤としての機能を果たしにくく、重合体Aと成分Bの相溶性が得られにくい。その結果、重合体Aとワックスとの相分離性が得られにくくなるため、耐擦過性に劣る。
(【0031】以降は省略されています)

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