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公開番号2021136848
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210913
出願番号2020034030
出願日20200228
発明の名称フロート、およびフロートを備えた太陽光発電装置
出願人株式会社カネカ
代理人特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類H02S 10/40 20140101AFI20210816BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】太陽光発電パネルの温度上昇に伴う発電効率の低下を抑制するフロート、およびフロートを備えた太陽光発電装置を提供する。
【解決手段】フロート10において、粘着剤層13を介して合成樹脂の発泡体11を被覆するシート材15は、金属製のシート材本体151と、シート材本体151上の透光層152と、を備え、シート材本体151の表面の算術平均粗さが0.20μm以上であり、透光層152の表面の算術平均粗さが0.10μm以下である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
太陽光発電パネルを載置する載置部を上面に有するフロートであって、
合成樹脂からなる発泡体と、
粘着剤層を介して前記発泡体の少なくとも上面を被覆する、可撓性を有する、厚さ80μm以上320μm以下のシート材と、を備え、
前記シート材は、
金属製のシート材本体と、
前記シート材本体の上に配された透光層と、を備え、
前記シート材本体の表面の算術平均粗さ(Ra)が0.20μm以上であり、
前記透光層の表面の算術平均粗さ(Ra)が0.10μm以下である、フロート。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記粘着剤層は、前記発泡体の上面の算術平均粗さ(Ra)が前記シート材本体に転写されないように構成されている、請求項1に記載のフロート。
【請求項3】
前記シート材本体は、アルミニウム製フィルムである、請求項1または2に記載のフロート。
【請求項4】
前記シート材は、前記発泡体の少なくとも側面の下部を露出するように、上面から側面にわたって連続して被覆されており、
前記フロートは、水平方向に複数個接触させて用いられる、請求項1〜3の何れか1項に記載のフロート。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか1項に記載のフロートと、
前記載置部に載置された太陽光発電パネルと、を備えた、太陽光発電装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フロート、およびフロートを備えた太陽光発電装置に関する。
続きを表示(約 6,000 文字)【背景技術】
【0002】
太陽光を電力に変換するための太陽光発電モジュールを複数設置した太陽光発電所は、比較的広大な面積を占めるため、広場や空き地等の遊休地を利用して建設されてきた。一方、住宅地近傍に建設された太陽光発電所では、整地作業による森林の伐採によって土砂が住宅地に流入し易くなったり、太陽光発電パネルからの太陽光の照り返し光が住宅地に影響を与えたりと、いろいろな問題点が指摘されている。そこで、これらを解消する一案として、周辺部を含めて比較的広大な面積を確保し易い湖沼、貯水池、養魚池などの水面にフロートを浮かべて、このフロート上に太陽光発電パネルを設置する「水上太陽光発電所」が提案されている。
【0003】
水上に設置される太陽光発電装置には、水面に浮かせるためのフロートが不可欠である。例えば特許文献1には、発泡樹脂製の基材と、金属製のシート材と、を備えた水上シートが提案されている。当該水上シートでは、前記基材は、互いに融着した複数の発泡粒子から構成されている。そして、前記シート材は、前記基材の少なくとも上面を被覆するとともに、可撓性を有する。また、前記シート材には、前記基材の上面の凹部または凸部の形状に応じた凹部または凸部が形成されている。さらに、前記基材と前記シート材とは、粘着層を介して接合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019−038353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示された水上フロートは、太陽光発電パネルの温度上昇に伴う発電効率の低下を抑制するという点で改善の余地がある。
【0006】
本発明の一態様は、太陽光発電パネルの温度上昇に伴う発電効率の低下を抑制できるフロートおよび太陽光発電モジュールを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るフロートは、太陽光発電パネルを載置する載置部を上面に有するフロートであって、合成樹脂からなる発泡体と、粘着剤層を介して前記発泡体の少なくとも上面を被覆する、可撓性を有する、厚さ80μm以上320μm以下のシート材と、を備え、前記シート材は、金属製のシート材本体と、前記シート材本体の上に配された透光層と、を備え、前記シート材本体の表面の算術平均粗さ(Ra)が0.20μm以上であり、前記透光層の表面の算術平均粗さ(Ra)が0.10μm以下である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、太陽光発電パネルの温度上昇に伴う発電効率の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施形態に係る太陽光発電装置の構成例を示す斜視図である。
本発明の実施形態に係るフロートの構成を示し、201は、本発明の実施形態に係るフロートの構成を模式的に示した斜視図であり、202は、201に示すA−A線に沿った矢視断面図であり、203は、202に示す点線円部分を拡大した拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態について以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、以下に説明する各構成に限定されるものではなく、請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能である。また、異なる実施形態または実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態または実施例についても、本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。なお、本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考文献として援用される。また、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上(Aを含みかつAより大きい)B以下(Bを含みかつBより小さい)」を意図する。
【0011】
〔1.本発明の実施形態の技術思想〕
特許文献1に開示された水上フロートでは、前記シート材に形成された凹部および凸部での反射光の散乱により、前記シート材から太陽光発電パネルへ向かって反射する光を低減している。そして、この反射光の低減により、太陽光発電パネルが加熱され難くなる。その結果、太陽光発電パネルの温度上昇を抑え、太陽光発電パネルの温度上昇に伴う発電効率の低下を抑制できる。
【0012】
また、特許文献1に開示された水上フロートは、前記基材と前記シート材とは、粘着層を介して接合されている構成である。そして、当該構成により、シート材を基材から簡単に引き剥がすことができる。
【0013】
ここで、前記シート材の凹部および凸部は、前記基材の凹部および凸部に依存した形状であるので、太陽光発電パネルの温度上昇に伴う発電効率の低下を抑制するという点で、以下に述べるように、改善の余地がある。
【0014】
すなわち、特許文献1に開示された水上フロートでは、基材からのシート材の引き剥がし容易性を確保するため、粘着層の厚さは、ある程度大きくなる。それゆえ、前記基材の上面の凹部および凸部の前記シート材への転写が不十分となる。このため、前記シート材には、前記基材の上面の凹部または凸部の形状に応じた凹部または凸部が形成されにくくなる。その結果、特許文献1に開示された水上フロートでは、シート材の上面の凹部および凸部での反射光の散乱が不十分となる。そして、当該反射光の散乱による太陽光発電パネルの温度上昇の抑制効果を十分に発現できなくなるという問題がある。
【0015】
そこで、本願発明者らは、シート材からの反射光の散乱による太陽光発電パネルの温度上昇の抑制効果が高いフロートについて、鋭意検討した。そして、本願発明者らは、金属製のシート材の算術平均粗さ(Ra)と前記シート材の上に配された透光層との算術平均粗さ(Ra)とに着目した。そして、前記シート材の算術平均粗さ(Ra)を特定値以上とし、かつ前記透光層の算術平均粗さ(Ra)を特定値以下とすることにより、シート材からの反射光を有意に散乱させることができ、その結果、太陽光発電パネルの温度上昇を抑制し得るという新規知見を見出した。本実施形態は、当該知見に基づくものである。
【0016】
〔2.本実施形態に係る太陽光発電装置〕
本実施形態に係る太陽光発電装置は、後述する本実施形態に係るフロートと、太陽光発電パネルと、を備えた構成であれば、特に限定されず、従来公知の技術を採用し得る。図1は、本実施形態に係る太陽光発電装置の構成例を示す斜視図である。
【0017】
前記太陽光発電装置としてのフロート構造体1は、太陽光発電パネル4が載置された状態で、フロート10に作用する浮力により水面に浮くように構成されている。そして、フロート構造体1は、水面上に配置された太陽光発電パネル4により発電する発電装置である。すなわち、フロート構造体1は、水上設置型の太陽光発電に使用される。具体的には、フロート構造体1は、貯水池、湖沼、または海等の水面上に設置され、太陽光から発電を行う水上設置型の太陽光発電装置である。
【0018】
フロート構造体1は、複数のフロート10と、当該フロート10を収容する枠体2と、複数の支持梁3(載置部)と、複数の太陽光発電パネル4と、を備えている。支持梁3は、枠体2の上部において、太陽光発電パネル4を支持する。太陽光発電パネル4は、支持梁3に取り付けられている。太陽光発電パネル4は、太陽光発電のためのモジュールとして機能する。
【0019】
枠体2は、金属製または樹脂製の枠体である。図1に示されるように、枠体2は、並設されたフロート10の周りを囲うように配置されている。より具体的には、枠体2は、併設されたフロート10の上部の縁部の周りを囲むように配置されている。これにより、水面に浮かぶ各フロート10が分離して浮遊することなくなる。その結果、フロート10は、水上にて併設された状態で、枠体2内に収容される。
【0020】
上述したように、枠体2の上部には、太陽光発電パネル4を支持する複数の支持梁3が取り付けられている。支持梁3は、金属製または樹脂製である。各支持梁3は、枠体2の長辺方向に沿って配置されている。そして、隣接する支持梁3・3同士は、枠体2の短辺方向において離間して配置されている。
【0021】
各支持梁3の上面には、太陽光発電パネル4を支持する第1支持柱31と第2支持柱32とが交互に複数個配置されている。ここで、枠体2からの第1支持柱31の高さは第2支持柱32の高さよりも高くなっている。また、第1支持柱31は、枠体2の短辺に対して平行に隣り合うように配置されている。同様に、第2支持柱32は、枠体2の短辺に対して平行に隣り合うように配置されている。このように枠体2の短辺方向に対して平行に隣り合う1対の第1支持柱31および1対の第2支持柱32によって、1枚の太陽光発電パネル4が支持される。第1支持柱31および第2支持柱32によって、太陽光発電パネル4は、水平面に対して傾斜するように支持される。また、第1支持柱31および第2支持柱32は、太陽光発電パネル4の裏面(太陽光が直接照射されない面)を支持する。なお、第1支持柱31および第2支持柱32には、太陽光発電パネル4の裏面において、太陽光発電パネル4を取付け可能な機構(不図示)が設けられている。
【0022】
枠体2の内側において、太陽光発電パネル4の裏面と対向する位置に、複数のフロート10は、水平方向に互いに接触しながら配置されている。そして、併設された複数のフロート10の上部の縁部の周りを囲むように枠体2が配置されているため、各フロート10は、枠体2内にとどまる。そして、フロート10は、フロート構造体1に対して、太陽光発電パネル4が水上に浮かぶための浮力を与える。なお、本実施形態では、枠体2の水中側にて、固定具(ワイヤー等)が枠体2のフレーム間を繋ぐように設けられていてもよい。これにより、フロート10が枠体2の裏側から抜け出さないようになる。
【0023】
〔3.フロート10について〕
次に、図2を参照して、本実施形態に係るフロート10について説明する。図2は、本実施形態に係るフロート10の構成を示し、図2の201は、本実施形態に係るフロート10の構成を模式的に示した斜視図であり、図2の202は、図2の201に示すA−A線に沿った矢視断面図であり、図2の203は、図2の202に示す点線円部分を拡大した拡大図である。
【0024】
図2の201および202に示されるように、フロート10は、太陽光発電パネル4が載置された状態で、フロート構造体1に浮力を与えるものである。そして、この浮力により、フロート構造体1は、水面に浮かぶ。フロート10は、合成樹脂からなる発泡体11と、発泡体11を被覆するシート材15と、を少なくとも備えている。また、図2の203に示されるように、シート材15は、粘着剤層13を介して、発泡体11の少なくとも上面11aを被覆する。
【0025】
(発泡体11について)
発泡体11は、互いに融着した複数の発泡粒子から構成されるビーズ発泡樹脂、または、押出法を用いて発泡した押出発泡樹脂からなる。
【0026】
前記ビーズ発泡樹脂を構成する発泡粒子としては、例えば、ポリスチレン、スチレン改質ポリオレフィン系樹脂、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−エチレン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体等のポリスチレン系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;等の各種合成樹脂からなる発泡粒子を用いることができる。
【0027】
中でも、ポリスチレンまたはスチレン改質ポリオレフィン系樹脂のビーズ発泡法による成形体が好適に用いられる。スチレン改質ポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン系樹脂粒子にスチレン系単量体を含浸重合させて得られるものである。そして、スチレン改質ポリオレフィン系樹脂の中でも、スチレン改質ポリエチレン樹脂が好ましい。さらに、この場合、例えば、スチレン成分の割合が40〜90重量%、好ましくは50〜85重量%、さらに好ましくは55〜75重量%のスチレン改質ポリエチレン樹脂が用いられる。
【0028】
また、ビーズ発泡法によって得られる発泡体11の発泡倍率は、好ましくは30〜120倍であり、より好ましくは70〜100倍である。このような範囲に設定することにより、フロート10に作用する浮力によって、フロート構造体1を水面に好適に浮かせることができるとともに、フロート10の強度を充分に確保することができる。
【0029】
このような発泡体11は、一般的なビーズ発泡法にて発泡成形体を製造する方法によって得ることができる。一般的な発泡成形体の製造方法としては、例えば、まず、合成樹脂粒子を発泡して得られた発泡粒子を成形用金型のキャビティに充填する。次に、キャビティ内に蒸気を導入して、この蒸気で発泡粒子を加熱することにより、発泡粒子をさらに発泡させて、これらが互いに融着した複数の発泡粒子から構成されている発泡成形体を成形する。この成形された発泡成形体を、キャビティ内において冷却水等を介して冷却した後、これを成形用金型から離型する。
【0030】
ここで、発泡体11の形状に適合したキャビティを有する成形用金型から発泡体11を製造してもよい。あるいは、成形用金型から離型した発泡成形体を、発熱されたニクロム線またはカッター等により所望の大きさに切断することによって、1つの発泡成形体から複数個の発泡体11を製造してもよい。
(【0031】以降は省略されています)

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