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公開番号2021136824
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210913
出願番号2020033327
出願日20200228
発明の名称モータ制御装置、モータ制御システム、およびモータ制御方法
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H02P 5/46 20060101AFI20210816BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】加減速時における減速機に起因する振動を逐次抑制し、安定的な駆動を実現可能なモータ制御装置、モータ制御システム、およびモータ制御方法を提供すること。
【解決手段】モータ制御装置は、第一のモータ、および第二のモータを用いて一つの被駆動部を駆動する駆動装置を制御するモータ制御装置であって、第一の指令値を用いて第一のモータを駆動する第一の制御部と、第一の指令値とは異なる第二の指令値を用いて第二のモータを駆動する第二の制御部と、第一の指令値と第二の指令値との差分の基となる補正値を駆動装置に発生する振動量に応じて設定する設定部とを有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第一のモータ、および第二のモータを用いて一つの被駆動部を駆動する駆動装置を制御するモータ制御装置であって、
第一の指令値を用いて前記第一のモータを駆動する第一の制御部と、
前記第一の指令値とは異なる第二の指令値を用いて前記第二のモータを駆動する第二の制御部と、
前記第一の指令値と前記第二の指令値との差分の基となる補正値を前記駆動装置で発生する振動量に応じて設定する設定部とを有することを特徴とするモータ制御装置。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記補正値は、前記被駆動部の動作速度と加速度、および前記被駆動部に接続されている負荷を用いて最大値が決定される正の値であることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
【請求項3】
前記設定部は、前記補正値を前記第一のモータの位置と前記第二のモータの位置とに基づく前記振動量に応じて設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
【請求項4】
前記被駆動部の位置を検出する検出部を更に有し、
前記設定部は、前記補正値を前記検出部により検出された前記被駆動部の位置に基づく前記振動量に応じて設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
【請求項5】
前記設定部は、前記振動量に応じた前記補正値を学習する学習部を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のモータ制御装置。
【請求項6】
第一のモータ、および第二のモータを用いて一つの被駆動部を駆動する駆動装置と、
請求項1乃至5の何れか一項に記載のモータ制御装置とを有することを特徴とするモータ制御システム。
【請求項7】
第一のモータ、および第二のモータを用いて一つの被駆動部を駆動する駆動装置を制御するモータ制御方法であって、
前記駆動装置で発生する振動量に応じて補正値を設定するステップと、
第一の指令値を用いて前記第一のモータを駆動するステップと、
前記第一の指令値とは異なる第二の指令値を用いて前記第二のモータを駆動するステップとを有し、
前記補正値は、前記第一の指令値と前記第二の指令値との差分の基であることを特徴とするモータ制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ制御装置、モータ制御システム、およびモータ制御方法に関する。
続きを表示(約 7,000 文字)【背景技術】
【0002】
産業用ロボットや工作機械には精密位置決めが求められており、ノンバックラッシやバックラッシの少ない減速機として、波動歯車減速機やサイクロ減速機等が用いられている。しかし、一般的にこれらの減速機は高価である。ここで、バックラッシとは、減速機を構成する歯車同士の噛み合い箇所における隙間のことであり、歯車を滑らかに回転させるために意図的に設けられている。一方、安価な減速機として、平歯車を組み合わせた平歯車減速機があるが、一般的な平歯車減速機はバックラッシが大きいため、位置決め精度の悪化や、駆動中の振動や騒音へと繋がる。平歯車を組み合わせた安価な平歯車減速機を使用しつつバックラッシを抑制する方法として、一つの被駆動体を駆動するために二つのモータを制御する方法が提案されている。この方法では、二つのモータに対する駆動指令値の間に所定の差を持たせることで、歯車同士の噛み合いにおける隙間を減少させ、バックラッシを抑制している。また、二つのモータに対する駆動指令値差の持たせ方により、減速機の剛性を見かけ上、変えることができる。二つのモータに対する駆動指令値の差が小さいときは、歯車間の噛み合いが弱い状態なので剛性が低い状態、二つのモータに対する駆動指令値の差が大きいときは、歯車間の噛み合いが強い状態なので剛性が高い状態になる。
【0003】
一つの被駆動体を駆動するために二つのモータを制御するモータ制御装置では、加減速時に発生するトルクにより、一方のモータのバックラッシを抑制するためのトルクが相対的に小さくなり、減速機の見かけ上の剛性が低下することで振動が発生することがある。特許文献1には、動作プロファイルから加減速時に発生するトルクを推定し、バックラッシを抑制するためのトルクを補正することで、減速機の見かけ上の剛性を落とさないようにし、振動を抑制するモータ制御装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5698777号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のモータ制御装置では、動作プロファイルから加減速時に発生するトルクを推定する必要があるが、正確に発生するトルクを求めるためには、モータ制御装置や、接続されている負荷の慣性モーメント等を正確にモデル化しておく必要がある。また、振動を効果的に抑制するためには、動的な負荷変動にも対応することが求められる。さらに、特許文献1のモータ制御装置では、フィードフォワード的に振動を抑制するため、発生した振動を抑制することができない。そのため、ロボットアームのようなモデル化が難しく、かつ負荷変動が比較的大きい用途では、バックラッシを抑制するためのトルクの補正が十分ではなくなり、減速機の見かけ上の剛性が低下することにより発生する振動を十分に抑制できなくなる。一方、減速機の見かけ上の剛性を常に高くしておくことは、電動モータが発生できるトルクは有限であるため、負荷の大きい被駆動体を駆動できない、または高い加速度で被駆動体を駆動できない等の弊害が生じる。そのため、電動モータが発生できるトルク、および駆動時の負荷トルクや加速トルクに鑑みて、減速機の剛性設定を決定する必要がある。
【0006】
本発明は、加減速時における減速機に起因する振動を逐次抑制し、安定的な駆動を実現可能なモータ制御装置、モータ制御システム、およびモータ制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面としてのモータ制御装置は、第一のモータ、および第二のモータを用いて一つの被駆動部を駆動する駆動装置を制御するモータ制御装置であって、第一の指令値を用いて第一のモータを駆動する第一の制御部と、第一の指令値とは異なる第二の指令値を用いて第二のモータを駆動する第二の制御部と、第一の指令値と第二の指令値との差分の基となる補正値を駆動装置に発生する振動量に応じて設定する設定部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、加減速時における減速機に起因する振動を逐次抑制し、安定的な駆動を実現可能なモータ制御装置、モータ制御システム、およびモータ制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1実施形態の駆動装置の概略を示す斜視図である。
第1実施形態のモータ制御システムの制御ブロック図である。
第1実施形態のオフセット演算部の制御ブロック図である。
第1実施形態の駆動時における被駆動部の振動を示すグラフである。
第2実施形態の駆動装置の概略を示す斜視図である。
第2実施形態のオフセット演算部の制御ブロック図である。
第3実施形態のオフセット演算部の制御ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態の駆動装置100の概略を示す斜視図である。駆動装置100は、第一のモータ10、第二のモータ20、および被駆動部30を有する。
【0011】
第一のモータ10は、電動モータ11と、電動モータ11を駆動するモータドライバ12と、電動モータ11の位置を検出するモータ位置検出器13と、電動モータ11の出力を被駆動部30に伝達する歯車14とを有する。モータ位置検出器13により検出される電動モータ11の位置は、第一のモータ10の位置P
m1
としてフィードバック制御に使用される。
【0012】
第二のモータ20は、電動モータ21と、電動モータ21を駆動するモータドライバ22と、電動モータ21の位置を検出するモータ位置検出器23と、電動モータ21の出力を被駆動部30に伝達する歯車24とを有する。モータ位置検出器23により検出される電動モータ21の位置は、第二のモータ20の位置P
m2
としてフィードバック制御に使用される。
【0013】
被駆動部30は、歯車14および歯車24から伝達されるトルクにより駆動される歯車31と、歯車31に固定された出力シャフト32とを有する。
【0014】
なお、駆動装置100には、第一のモータ10と第二のモータ20とを固定すると共に、被駆動部30を回転可能に固定する不図示の本体ベースが設けられている。
【0015】
また、駆動装置100には、第一のモータ10および第二のモータ20の駆動制御を行うと共に、出力シャフト32に取り付けられた不図示の被駆動体(負荷)を所望の位置や速度で動作できるように制御する後述する制御コントローラ200が接続される。
【0016】
また、本実施形態では、第一および第二のモータ10,20と被駆動部30に歯車を設けているが、高い減速比を得るために、第一および第二のモータ10,20と被駆動部30との間のトルク伝達経路に歯車を追加で設けてもよい。歯車の数が多くなると、歯車間の隙間による遊びが増え、バックラッシ量は増加する。本実施形態では、バックラッシ抑制制御を有効にすることで、バックラッシ量の大きさによらずバックラッシの影響を抑制することが可能となるため、バックラッシによる性能低下を考慮することなく、自由度の高い減速比の設計が可能となる。
【0017】
以下、本実施形態の駆動装置100のバックラッシ抑制制御の方法について説明する。本実施形態では、第一のモータ10を正転方向へ駆動し、第二のモータ20を第一のモータ10と同じ駆動力で逆転方向へ駆動することで、被駆動部30を静止させた状態でバックラッシ抑制状態を実現することができる。また、第一のモータ10に設定する駆動力と第二のモータ20に設定する駆動力との間に差を持たせることで、バックラッシを抑制しながら被駆動部30を駆動することができる。
【0018】
図2は、本実施形態のモータ制御システム1の制御ブロック図である。モータ制御システム1は、駆動装置100と、駆動装置100を制御する制御コントローラ(モータ駆動装置)200とを有する。位置教示データ300は、被駆動部30の駆動目標位置であり、不図示のティーチングペンダントやパーソナルコンピュータ(PC)等の入力装置を用いて操作者により設定される。
【0019】
制御コントローラ200は、軌道生成部210、第一のモータ制御部(第一の制御部)221、第二のモータ制御部(第二の制御部)222、およびバックラッシ抑制指令演算部230を有する。制御コントローラ200は、位置教示データ300を基に被駆動部30を所望の位置や速度で動作できるように制御する。
【0020】
軌道生成部210は、位置教示データ300を用いて被駆動部30における位置軌道Pos
ref
、および速度軌道Vel
ref
を演算する。位置軌道Pos
ref
、および速度軌道Vel
ref
を動作軌道という。位置軌道Pos
ref
と第一のモータ10の位置P
m1
との偏差P
df1
、および位置軌道Pos
ref
と第二のモータ20の位置P
m2
との偏差P
df2
はそれぞれ、第一のモータ制御部221、および第二のモータ制御部222に入力される。速度軌道Vel
ref
は、バックラッシ抑制指令演算部230に入力される。
【0021】
第一のモータ制御部221は、偏差P
df1
が抑制されるようにフィードバック制御され、第一のモータ10の制御指令値V
FB1
を出力する。第二のモータ制御部222は、偏差P
df2
が抑制されるようにフィードバック制御され、第二のモータ20の制御指令値V
FB2
を出力する。なお、本実施形態ではフィードバック制御は一般的なPID制御であり、偏差に対して比例・積分・微分を組み合わせた演算がされる。
【0022】
バックラッシ抑制指令演算部230は、第一および第二のモータ10,20で速度軌道Vel
ref
を実現するための速度制御指令値V
ff
およびバックラッシ抑制の大きさにより減速機の見かけ上の剛性を決定するオフセット指令値(補正値)V
os
を生成する。また、バックラッシ抑制指令演算部230は、速度制御指令値V
ff
とオフセット指令値V
os
とを加算したものを第一のモータ10のバックラッシ抑制指令値V
BL1
として生成する。さらに、バックラッシ抑制指令演算部230は、速度制御指令値V
ff
からオフセット指令値V
os
を減算したものを第二のモータ20のバックラッシ抑制指令値V
BL2
として生成する。これにより、第一のモータ10のバックラッシ抑制指令値V
BL1
と、第二のモータ20のバックラッシ抑制指令値V
BL2
との差分によりバックラッシ抑制が可能となる。また、オフセット指令値V
os
を駆動時の振動量に応じて変化させることにより、振動量に応じて減速機の見かけ上の剛性を変えることができる。なお、オフセット指令値V
os
は、バックラッシ抑制指令演算部230に実装されたオフセット演算部231で演算される。
【0023】
第一のモータ制御部221は、制御指令値V
FB1
とバックラッシ抑制指令値V
BL1
との加算値であるドライバ指令値(第一の指令値)V
PWM1
をモータドライバ12に入力する。モータドライバ12は、PWM(Pulse Width Modulation)制御等によりモータを駆動する電圧を制御する方式等を用いて電動モータ11の駆動制御を行う。
【0024】
第二のモータ制御部222は、制御指令値V
FB2
とバックラッシ抑制指令値V
BL2
との加算値であるドライバ指令値(第二の指令値)V
PWM2
をモータドライバ22に入力する。モータドライバ22は、電動モータ21の駆動制御を行う。
【0025】
制御コントローラ200は、ドライバ指令値V
PWM1
,V
PWM2
を用いて第一のモータ10および第二のモータ20を制御することにより、被駆動部30を駆動する。
【0026】
なお、本実施形態において、被駆動部30が正転駆動するとき、制御指令値V
FB1
は出力されるが、制御指令値V
FB2
の出力はゼロとする。一方、被駆動部30が反転駆動するとき、制御指令値V
FB2
は出力されるが、制御指令値V
FB1
の出力はゼロとする。これは、第一のモータ10と第二のモータ20を共に位置フィードバック制御をすることにより発生する制御的な不安定を避けるための方法の一つであり、本発明はこれに限定されない。
【0027】
また、本実施形態では位置フィードバックのみを実装した場合を説明したが、速度フィードバックや電流フィードバックを実装したマイナーループ系を構成してもよい。
【0028】
図3は、本実施形態のオフセット演算部(設定部)231の制御ブロック図である。オフセット演算部231は、第一のモータ10の位置P
m1
と、第二のモータ20の位置P
m2
とが入力され、減速機の見かけ上の剛性を決定するオフセット指令値V
os
を出力する。
【0029】
本実施形態では、オフセット演算部231はまず、第一のモータ10の位置P
m1
と第二のモータ20の位置P
m2
との偏差にハイパスフィルタ232を通過させることにより、振動量P

を算出する。次に、オフセット演算部231は、オフセット指令値V
os
の最大値を決定するための演算を行う。オフセット指令値V
os
を大きく設定することにより、減速機の見かけ上の剛性を上げることができる。一方、各電動モータが発生できるトルクは有限であることから、オフセット指令値V
os
を大きく設定することにより、負荷の大きい被駆動体を駆動することができない、または高い加速度で被駆動体を駆動できない等の弊害が生じる。そのため、各電動モータが発生できるトルク、および駆動時の負荷トルクや加速トルクに鑑みて、オフセット指令値V
os
の最大値を決める必要がある。本実施形態では、不図示のメモリに記憶された、各電動モータの最大トルク、駆動時の最大速度と加速度、および被駆動部30に接続されている負荷を用いて、オフセット指令値V
os
の最大値V
osMAX
が決定される。
【0030】
振動−オフセット指令マップ233は、振動量P

とオフセット指令値V
os
との相関関係を定義したマップを有している。振動−オフセット指令マップ233を用いることでオフセット演算部231の出力であるオフセット指令値V
os
が出力される。振動−オフセット指令マップ233は、振動量P

が大きくなるとオフセット指令値V
os
も大きくなる相関関係を設定したマップである。すなわち、振動量P

が大きくなるにつれてオフセット指令値V
os
が大きくなり、減速機の剛性を上げることができる。これにより、駆動時に発生した振動を抑制することが可能となる。なお、オフセット指令値V
os
の最大値は前述の通り最大値V
osMAX
に制限される。
(【0031】以降は省略されています)

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