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公開番号2021129487
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210902
出願番号2020024745
出願日20200217
発明の名称蓄電装置
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人,個人
主分類H02J 7/02 20160101AFI20210806BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】直列接続される複数の電池を備える蓄電装置において、電池の開回路電圧による電池の充電率の推定精度が良くない場合であっても、電池の充電率を均等化する。
【解決手段】電池B1、B2と、電池B1、B2をそれぞれ放電するセルバランス回路CVと、電池B1、B2に流れる電流の積算値を用いる電流積算法により電池B1、B2の充電率を推定する充電率推定部521と、充電率の推定精度が良いか否かを判定する精度判定部522と、充電率の推定精度が良いと判定された場合、電池B1、B2の充電率が均等化するようにセルバランス回路CVの動作を制御し、充電率の推定精度が良くないと判定された場合、電池B1、B2の充電率を均等化しないセルバランス制御部523とを備えて蓄電装置1を構成する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
直列接続された複数の電池と、
前記各電池をそれぞれ放電するセルバランス回路と、
前記各電池に流れる電流の積算値を用いる電流積算法により前記各電池の充電率を推定する充電率推定部と、
前記充電率の推定精度が良いか否かを判定する精度判定部と、
前記充電率の推定精度が良いと判定された場合、前記各電池の充電率が均等化するように前記セルバランス回路の動作を制御し、前記充電率の推定精度が良くないと判定された場合、前記各電池の充電率を均等化しないセルバランス制御部と、
を備える蓄電装置。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
請求項1に記載の蓄電装置であって、
前記充電率推定部は、推定タイミングになると、前回の推定タイミングで推定した充電率、前回の推定タイミングから今回の推定タイミングまでの間に前記各電池に流れる電流の積算値、及び前記各電池の満充電容量を用いる前記電流積算法により前記各電池の充電率を推定し、または、前記各電池の開回路電圧を用いる電圧法により前記各電池の充電率を推定し、
前記精度判定部は、前記開回路電圧の検出精度を示す第1の指標、前記電流の積算値の算出精度を示す第2の指標、及び前記満充電容量の推定精度を示す第3の指標のうちの少なくとも1つに基づく指標が、閾値よりも高い場合、前記充電率の推定精度が良いと判定する
ことを特徴とする蓄電装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、直列接続される複数の電池を備える蓄電装置に関する。
続きを表示(約 5,000 文字)【背景技術】
【0002】
蓄電装置として、直列接続される複数の電池のうちのいずれかの電池の充電率の単位変化量に対する電池の開回路電圧の変化量が所定量よりも小さい場合からその変化量が所定量よりも大きくなる場合に移行すると、充電率と開回路電圧との対応関係を用いて各電池の充電率を均等化するものがある。関連する技術として、特許文献1がある。
【0003】
ところで、各電池の充電率が均等化されていない場合、電池全体で使用可能な容量が制限されて、蓄電装置を搭載する車両の走行可能距離が短くなるおそれがある。
【0004】
そのため、上記蓄電装置では、電池の充電率の単位変化量に対する電池の開回路電圧の変化量が所定量よりも小さい場合など、充電率と開回路電圧との対応関係を用いて推定される電池の充電率の推定精度が良くない場合、各電池の充電率が均等化されず、車両の走行可能距離が短くなるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015−136268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一側面に係る目的は、直列接続される複数の電池を備える蓄電装置において、充電率と開回路電圧との対応関係を用いて推定される電池の充電率の推定精度が良くない場合であっても、各電池の充電率を均等化することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る一つの形態である蓄電装置は、直列接続された複数の電池と、各電池をそれぞれ放電するセルバランス回路と、各電池に流れる電流の積算値を用いる電流積算法により各電池の充電率を推定する充電率推定部と、充電率の推定精度が良いか否かを判定する精度判定部と、充電率の推定精度が良いと判定された場合、各電池の充電率が均等化するようにセルバランス回路の動作を制御し、充電率の推定精度が良くないと判定された場合、各電池の充電率を均等化しないセルバランス制御部とを備える。
【0008】
これにより、充電率と開回路電圧との対応関係を用いて推定される電池の充電率の推定精度が良くない場合であっても、電池に流れる電流の積算値を用いて推定される電池の充電率の推定精度が良い場合、各電池の充電率を均等化することができる。
【0009】
充電率推定部は、推定タイミングになると、前回の推定タイミングで推定した充電率、前回の推定タイミングから今回の推定タイミングまでの間に各電池に流れる電流の積算値、及び各電池の満充電容量を用いる電流積算法により各電池の充電率を推定し、または、各電池の開回路電圧を用いる電圧法により前記各電池の充電率を推定し、精度判定部は、開回路電圧の検出精度を示す第1の指標、電流の積算値の算出精度を示す第2の指標、及び満充電容量の推定精度を示す第3の指標のうちの少なくとも1つに基づく指標が、閾値よりも高い場合、充電率の推定精度が良いと判定するように構成してもよい。
【0010】
これにより、使用する指標の数が多くなるほど、充電率の推定精度が良いか否かを判定する際の判定精度を高くすることができる。また、精度判定部の処理能力に応じて、第1〜第3の指標のうち、使用する指標を選択することができるため、精度判定部の処理能力の自由度を上げることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、直列接続される複数の電池を備える蓄電装置において、充電率と開回路電圧との対応関係を用いて推定される電池の充電率の推定精度が良くない場合であっても、各電池の充電率を均等化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
実施形態の蓄電装置の一例を示す図である。
記憶部に記憶されている情報の一例を示す図である。
記憶部に記憶されている情報の他の例を示す図である。
セルバランス処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下図面に基づいて実施形態について詳細を説明する。
【0014】
図1は、実施形態の蓄電装置の一例を示す図である。
【0015】
図1に示す蓄電装置1は、電動フォークリフトなどの産業車両や電気自動車などの車両Veに搭載され、電池B1、B2と、電流計2と、温度計3と、スイッチSW1〜SW3と、監視ECU(Electronic Control Unit)4と、セルバランス回路CVと、電池ECU5とを備える。
【0016】
車両Veは、蓄電装置1の他に、車両Veの走行用のモータMと、モータMを駆動するインバータ回路Invと、インバータ回路Invの動作を制御するとともに車両Veの外部に設けられる充電器Chと通信を行う車両ECU6とを備える。
【0017】
インバータ回路Invは、スイッチを備え、そのスイッチが繰り返しオン、オフすることにより、電池B1、B2から供給される直流電力を交流電力に変換してモータMに供給する。また、インバータ回路Invは、スイッチが繰り返しオン、オフすることにより、モータMから供給される交流電力(回生電力)を直流電力に変換して電池B1、B2に供給する。
【0018】
車両ECU6は、プロセッサや記憶部などを備えて構成され、インバータ回路Invのスイッチのオン、オフを制御する制御信号のデューティ比を変化させることにより、インバータ回路Invから電池B1、B2に供給される電力または電池B1、B2からインバータ回路Invに供給される電力を変化させる。車両ECU6の機能を電池ECU5の機能に含ませて電池ECU5と車両ECU6とを統合し、その統合後の電池ECU5を蓄電装置1または車両Veに設けてもよい。
【0019】
電池B1、B2は、それぞれ、1つ以上のリチウムイオン電池またはニッケル水素電池などの二次電池により構成される。電池B1のマイナス端子は電池B2のプラス端子に接続されている。すなわち、電池B1、B2は互いに直列接続されている。電池B1のプラス端子はインバータ回路Invのプラス入力端子に接続されている。電池B2のマイナス端子は、電流計2及びスイッチSW1、SW2を介してインバータ回路Invのマイナス入力端子に接続されている。また、充電器Chが充電ケーブルなどを介して車両Veに接続されているとき、電池B1のプラス端子が充電器Chのプラス端子に接続され、電池B2のマイナス端子が電流計2及びスイッチSW1、SW3を介して充電器Chのマイナス端子に接続される。また、電池B1のプラス端子は監視ECU4の入力端子In1に接続され、電池B1のマイナス端子と電池B2のプラス端子との接続点は監視ECU4の入力端子In2に接続され、電池B2のマイナス端子は監視ECU4の入力端子In3に接続されている。なお、電池B1、B2を特に区別しない場合、単に、電池Bとする。また、互いに直列接続される電池Bの数は3つ以上でもよい。
【0020】
電流計2は、シャント抵抗などにより構成され、電池B1、B2に流れる電流を検出し、その検出した電流を監視ECU4に送る。
【0021】
温度計3は、サーミスタなどにより構成され、電池B1、B2の温度を検出し、その検出した温度を監視ECU4に送る。
【0022】
監視ECU4は、プロセッサや記憶部などを備えて構成され、電池B1、B2のそれぞれの電圧を検出する。すなわち、監視ECU4は、入力端子In2と入力端子In3との間にかかる電圧を、電池B2の電圧として検出し、入力端子In1と入力端子In3との間にかかる電圧から電池B2の電圧を減算した電圧を、電池B1の電圧として検出する。また、監視ECU4は、CAN(Controller Area Network)通信などを用いて、検出した電圧、電流計2により検出された電流、及び温度計3により検出された温度を電池ECU5に送信する。
【0023】
スイッチSW1〜SW3は、それぞれ、半導体スイッチ(例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor))または電磁式リレーなどにより構成される。なお、スイッチSW1〜SW3は、電池B1のプラス端子側に接続されていてもよい。
【0024】
スイッチSW1、SW2が導通し、スイッチSW3が遮断すると、インバータ回路Invから電池B1、B2に電力を供給することが可能な状態になるとともに、電池B1、B2からインバータ回路Invに電力を供給することが可能な状態になる。また、充電器Chが車両Veに接続されているとき、スイッチSW1、SW3が導通し、スイッチSW2が遮断すると、充電器Chから電池B1、B2に電力が供給することが可能な状態になる。インバータ回路Invまたは充電器Chから電池B1、B2に電力が供給されると、電池B1、B2が充電され電池B1、B2の充電率(電池Bの満充電容量に対する電池Bの容量の割合)及び電圧が増加し、電池B1、B2からインバータ回路Invに電力が供給されると、電池B1、B2が放電され電池B1、B2の充電率及び電圧が減少する。
【0025】
セルバランス回路CVは、抵抗R1、R2と、スイッチS1、S2とを備える。
【0026】
抵抗R1及びスイッチS1は、互いに直列接続されているとともに、電池B1に並列接続されている。すなわち、抵抗R1の一方端子が電池B1のプラス端子に接続され、抵抗R1の他方端子がスイッチS1の一方端子に接続され、スイッチS1の他方端子が電池B1のマイナス端子に接続されている。スイッチS1が遮断状態から導通状態に切り替わると、抵抗R1により電池B1が放電して、電池B1の充電率及び電圧が減少する。
【0027】
抵抗R2及びスイッチS2は、互いに直列接続されているとともに、電池B2に並列接続されている。すなわち、抵抗R2の一方端子が電池B2のプラス端子に接続され、抵抗R2の他方端子がスイッチS2の一方端子に接続され、スイッチS2の他方端子が電池B2のマイナス端子に接続されている。スイッチS2が遮断状態から導通状態に切り替わると、抵抗R2により電池B2が放電して、電池B2の充電率及び電圧が減少する。
【0028】
なお、抵抗R1、R2を特に区別しない場合、単に、抵抗Rとする。また、スイッチS1、S2を特に区別しない場合、単に、スイッチSとする。また、3つ以上の電池Bを蓄電装置1に備える場合、互いに直列接続される抵抗R及びスイッチSが各電池Bにそれぞれ並列接続され、何れかのスイッチSが遮断状態から導通状態に切り替わることにより各電池Bが選択的に放電する。
【0029】
電池ECU5は、記憶部51と、プロセッサ52とを備える。
【0030】
記憶部51は、RAM(Random Access Memory)またはROM(Read Only Memory)などにより構成される。また、記憶部51は、後述する、分極解消時間と指標P1(第1の指標)との対応関係を示す情報D1、電流積算継続時間と指標P2(第2の指標)との対応関係を示す情報D2、装置製造後経過時間と指標P3(第3の指標)との対応関係を示す情報D3、及び、電池Bの充電率と電池Bの開回路電圧とが対応付けられている情報D4(SOC−OCV特性)などを記憶している。開回路電圧は、電流計2により検出される電流がゼロまたは略ゼロであるときに監視ECU4により検出される電圧とする。
(【0031】以降は省略されています)

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