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公開番号2021123321
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210830
出願番号2020020593
出願日20200210
発明の名称車両
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人特許業務法人明成国際特許事務所
主分類B60K 1/00 20060101AFI20210802BHJP(車両一般)
要約【課題】車両の操舵安定性や乗り心地を高め、搭載ユニットへの入力を抑える。
【解決手段】車両は、一対のサイドフレームと、一対のサイドフレームの間において、車幅方向に見たときに一対のサイドフレームと重なる位置に配置される搭載ユニットと、搭載ユニットの側面と一方のサイドフレームとを接続する複数の取り付け部を備える第1取り付け部群と、を備える。第1取り付け部群が備える各々の取り付け部は、車両の上方から見たときに一方のサイドフレームと搭載ユニットとの間に配置される弾性部を有し、一方のサイドフレームが延びる方向に見たときに、複数の取り付け部が有する各々の弾性部が、互いに重なるように配置されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
車両であって、
前記車両の前後方向に延びると共に、車幅方向に離間して配置される一対のサイドフレームと、
高電圧機器を備え、前記一対のサイドフレームの間において、前記車両の車幅方向に見たときに前記一対のサイドフレームと重なる位置に配置される搭載ユニットと、
前記搭載ユニットの側面と、前記一対のサイドフレームのうちの一方のサイドフレームと、を接続する複数の取り付け部を備える第1取り付け部群と、
を備え、
前記第1取り付け部群が備える各々の前記取り付け部は、前記車両の上方から見たときに前記一方のサイドフレームと前記搭載ユニットとの間に配置されて、前記一方のサイドフレームおよび前記搭載ユニットから前記取り付け部に加えられる力を吸収する弾性部を有し、
前記一方のサイドフレームが延びる方向に見たときに、前記第1取り付け部群が備える前記複数の取り付け部が有する各々の前記弾性部が、互いに重なるように配置されている
車両。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
請求項1に記載の車両であって、
前記車両は燃料電池車両であり、
前記搭載ユニットは、前記高電圧機器としての燃料電池スタックと、該燃料電池スタックを収納する筐体と、を備える
車両。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の車両であって、さらに、
前記搭載ユニットの側面と、前記一対のサイドフレームのうちの他方のサイドフレームと、を接続する複数の取り付け部を備える第2取り付け部群を備え、
前記第2取り付け部群が備える各々の前記取り付け部は、前記車両の上方から見たときに前記他方のサイドフレームと前記搭載ユニットとの間に配置されて、前記他方のサイドフレームおよび前記搭載ユニットから前記取り付け部に加えられる力を吸収する弾性部を有し、
前記他方のサイドフレームが延びる方向に見たときに、前記第2取り付け部群が備える前記複数の取り付け部が有する各々の前記弾性部が、互いに重なるように配置されている
車両。
【請求項4】
請求項3に記載の車両であって、
前記第1取り付け部群が備える前記複数の取り付け部のうちの最も上方に配置された取り付け部と、前記第2取り付け部群が備える前記複数の取り付け部のうちの最も上方に配置された取り付け部とは、前記車両の車幅方向に見たときに互いに重なるように配置されており、
前記第1取り付け部群が備える前記複数の取り付け部のうちの最も下方に配置された取り付け部と、前記第2取り付け部群が備える前記複数の取り付け部のうちの最も下方に配置された取り付け部とは、前記車幅方向に見たときに互いに重なるように配置されている
車両。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の車両であって、
前記第1取り付け部群が備える前記複数の取り付け部の各々が備える前記弾性部は、互いに同じ大きさを有しており、前記一方のサイドフレームが延びる方向に沿って、並んで配置されている
車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、車両に関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電気自動車のバッテリユニットを車体に固定するためのバッテリユニット取り付け構造として、補強部材を用いることにより、バッテリユニットを車両のサイドメンバに取り付ける取り付け部の強度を高める構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009−143446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記バッテリユニットのように、重量が比較的大きい装置を、サイドメンバのような車体側の部材に高い強度で取り付けると、バッテリユニット等の装置が取り付けられた部材の剛性が高まる。このとき、上記装置が取り付けられるサイドメンバが、車両の骨格を成す部材である場合には、サイドメンバにおいて、剛性が高まってねじれ等の変形が抑えられることにより、車両の操舵安定性や乗り心地が低下する可能性があった。また、上記バッテリユニットに収納されるバッテリのような高電圧機器は外力から保護することが望まれる。しかしながら、バッテリユニットのような上記装置を高い強度でサイドメンバに取り付けた場合には、車両の走行時に車両に加えられる外力がサイドメンバを介して上記装置に伝えられて、望ましくない程度に大きな力がサイドメンバを介して上記高電圧機器に入力される可能性があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の一形態によれば、車両が提供される。この車両は、前記車両の前後方向に延びると共に車幅方向に離間して配置される一対のサイドフレームと、高電圧機器を備え、前記一対のサイドフレームの間において、前記車両の車幅方向に見たときに前記一対のサイドフレームと重なる位置に配置される搭載ユニットと、前記搭載ユニットの側面と、前記一対のサイドフレームのうちの一方のサイドフレームと、を接続する複数の取り付け部を備える第1取り付け部群と、を備え、前記第1取り付け部群が備える各々の前記取り付け部は、前記車両の上方から見たときに前記一方のサイドフレームと前記搭載ユニットとの間に配置されて、前記一方のサイドフレームおよび前記搭載ユニットから前記取り付け部に加えられる力を吸収する弾性部を有し、前記一方のサイドフレームが延びる方向に見たときに、前記第1取り付け部群が備える前記複数の取り付け部が有する各々の前記弾性部が、互いに重なるように配置されている。
この形態の車両によれば、一方のサイドフレームが延びる方向に見たときに、このサイドフレームに取り付けられた複数の取り付け部が有する各々の弾性部が、互いに重なるように配置されている。そのため、サイドフレームに搭載ユニットを取り付けることに起因するサイドフレームの剛性の高まりが抑えられ、車両の走行中に衝撃力が車体に入力されたときに、サイドフレームがねじれ等の変形をすることが容易になる。ねじれ等の変形が容易になってサイドフレームの剛性の高まりが抑えられることにより、車両の操舵安定性や乗り心地を向上させることができる。また、車両の走行中に、サイドフレームを変形させる外力が加わった場合であっても、サイドフレームが容易に変形して上記外力を逃がすことができるため、搭載ユニットへの入力を抑えることができる。
(2)上記形態の車両において、前記車両は燃料電池車両であり、前記搭載ユニットは、前記高電圧機器としての燃料電池スタックと、該燃料電池スタックを収納する筐体と、を備えることとしてもよい。この形態の車両によれば、サイドフレームに燃料電池ユニットを取り付けることに起因するサイドフレームの剛性の高まりを抑えることができ、燃料電池車両の操舵安定性や乗り心地を向上させると共に、燃料電池ユニットに入力される力を抑えることができる。
(3)上記形態の車両は、さらに、前記搭載ユニットの側面と、前記一対のサイドフレームのうちの他方のサイドフレームと、を接続する複数の取り付け部を備える第2取り付け部群を備え、前記第2取り付け部群が備える各々の前記取り付け部は、前記車両の上方から見たときに前記他方のサイドフレームと前記搭載ユニットとの間に配置されて、前記他方のサイドフレームおよび前記搭載ユニットから前記取り付け部に加えられる力を吸収する弾性部を有し、前記他方のサイドフレームが延びる方向に見たときに、前記第2取り付け部群が備える前記複数の取り付け部が有する各々の前記弾性部が、互いに重なるように配置されていることとしてもよい。この形態の車両によれば、一対のサイドフレームの双方において、弾性部が力を吸収することによる効果が得られるため、サイドフレームの剛性の高まりを抑えて車両の操舵安定性や乗り心地を向上させると共に、搭載ユニットに入力される力を抑える効果を高めることができる。
(4)上記形態の車両において、前記第1取り付け部群が備える前記複数の取り付け部のうちの最も上方に配置された取り付け部と、前記第2取り付け部群が備える前記複数の取り付け部のうちの最も上方に配置された取り付け部とは、前記車両の車幅方向に見たときに互いに重なるように配置されており、前記第1取り付け部群が備える前記複数の取り付け部のうちの最も下方に配置された取り付け部と、前記第2取り付け部群が備える前記複数の取り付け部のうちの最も下方に配置された取り付け部とは、前記車幅方向に見たときに互いに重なるように配置されていることとしてもよい。この形態の車両によれば、一対のサイドフレーム間で、弾性部による力の吸収がバランスよく行われるため、サイドフレームの剛性の高まりを抑えて車両の操舵安定性や乗り心地を向上させると共に、搭載ユニットに入力される力を抑える効果を高めることができる。
(5)上記形態の車両において、前記第1取り付け部群が備える前記複数の取り付け部の各々が備える前記弾性部は、互いに同じ大きさを有しており、前記一方のサイドフレームが延びる方向に沿って、並んで配置されていることとしてもよい。この形態の車両によれば、サイドフレームの剛性の高まりを抑えて車両の操舵安定性や乗り心地を向上させると共に、搭載ユニットに入力される力を抑える効果をさらに高めることができる。
本開示は、車両以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、搭載ユニットの取り付け方法や、燃料電池ユニットの搭載方法等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
車両を示す概略側面図。
車両の概略上面図。
取り付け構造を側面視した様子を模式的に表す説明図。
取り付け部および取り付け部近傍の様子を表す断面図。
取り付け構造をY方向に見た様子を模式的に表す説明図。
比較例の取り付け構造を側面視した様子を模式的に表す説明図。
比較例の取り付け構造をY方向に見た様子を模式的に表す説明図。
取り付け構造を側面視した様子を模式的に表す説明図。
取り付け部および取り付け部近傍の様子を表す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態:
図1は、本開示の第1実施形態としての車両10を示す概略側面図であり、図2は、車両10の概略上面図である。図1および図2には、互いに直交するX方向、Y方向、および、Z方向を示す矢印が図示されている。X方向は、車両10の幅方向あるいは左右方向に相当し、Y方向は、車両10の前後方向に相当し、Z方向は車両10の高さ方向に相当する。X方向、Y方向、および、Z方向を示す矢印は、後に参照する各図においても図1に対応するように示されている。なお、図2では、車両10が備える各部を破線で示して、配置箇所を表している。
【0009】
本実施形態では、車両10は、貨物車両であるトラックとして構成され、運転者を含む乗員が搭乗する客室が形成されたキャビン11と、荷室が架装された荷台12と、一対のサイドフレーム15を有して車両10の骨格を成すラダーフレームと、を備える。一対のサイドフレーム15は、車両10の前後方向に延びると共に車幅方向に離間して配置される。すなわち、一対のサイドフレーム15は互いに平行に形成されており、各々のサイドフレーム15はY方向に平行に延びるように形成されている。キャビン11および荷台12は、上記一対のサイドフレーム15上に固定されている。なお、図1および図2では、ラダーフレームのうちのサイドフレーム15のみを示している。
【0010】
車両10において、一対のサイドフレーム15の車幅方向(X方向)の外側には、一対の前輪16および一対の後輪17が取り付けられている。前輪16は、図示しない駆動力源に接続され、当該駆動力源から伝達される駆動力によって回転する駆動輪である。本実施形態では、駆動力源はモータによって構成され、後述する燃料電池ユニット20の出力電力で駆動される。
【0011】
車両10は、燃料電池を電力源として備える燃料電池車両であり、燃料電池ユニット20を備える。燃料電池ユニット20は、燃料電池と、燃料電池本体に一体的に取り付けられている機器とが、筐体内に収納されることにより構成されている。「燃料電池本体に一体的に接続される機器」には、例えば、センサー類、バルブ、ポンプ、配管接続部材などが含まれる。「燃料電池ユニット」は、「搭載ユニット」とも呼ぶ。
【0012】
本実施形態の燃料電池は、固体高分子形燃料電池であり、単セルが複数個積層された燃料電池スタックとして構成されている。なお、燃料電池ユニット20が有する燃料電池は、固体高分子形燃料電池に限定されることはなく、例えば固体酸化物形燃料電池など、種々のタイプの燃料電池を採用することが可能である。
【0013】
燃料電池ユニット20は、図2に示すように、一対のサイドフレーム15の間に配置されており、複数の取り付け部30を備える取り付け構造によって、各々のサイドフレーム15に固定されている。具体的には、本実施形態では、燃料電池ユニット20の左右方向の一方の側面と、この一方の側面に近接する一方のサイドフレーム15とは、2つの取り付け部30によって接続されており、左右方向の他方の側面と他方のサイドフレーム15との間も、2つの取り付け部30によって接続されている。燃料電池ユニット20の左右方向の一方の側面と一方のサイドフレーム15とを接続する2つの取り付け部30をまとめて、「第1取り付け部群」とも呼ぶ。また、燃料電池ユニット20の左右方向の他方の側面と他方のサイドフレーム15とを接続する2つの取り付け部30をまとめて、「第2取り付け部群」とも呼ぶ。また、燃料電池ユニット20は、図1に示すように、キャビン11の下方において、車両10の車幅方向(X方向)に見たときに、一対のサイドフレーム15と重なる位置に配置される。以下では、燃料電池ユニット20をサイドフレーム15に取り付ける取り付け構造について説明する。
【0014】
図3は、燃料電池ユニット20をサイドフレーム15に取り付ける取り付け構造を、車両10の左側から見た様子を模式的に表す説明図である。既述したように、本実施形態では、燃料電池ユニット20の一方の側面に対して、2つの取り付け部30(第1取り付け部群)が設けられている。図3では、取り付け部30においてサイドフレーム15で隠れる範囲は、破線で表している。
【0015】
図4は、図3に示す4−4断面における、車両10の左側に設けられた取り付け部30およびその近傍の様子を表す断面図である。図4に示すように、取り付け部30によって、燃料電池ユニット20の筐体の側面と、サイドフレーム15とが固定されている。図4では、サイドフレーム15は、中空の棒状部材として示されているが、サイドフレーム15の断面形状は、異なる形状であってもよい。
【0016】
本実施形態では、燃料電池ユニット20に取り付けられた4つの取り付け部30(第1取り付け部群に属する複数の取り付け部30と、第2取り付け部群に属する複数の取り付け部30)は、互いに同じ構造および大きさを有している。また、本実施形態では、燃料電池ユニット20の左右各々の側面に取り付けられた複数の取り付け部30は、車両10の中心軸を中心として、左右対称に配置されている(図2参照)。なお、取り付け部30同士が「同じ大きさ」であるとは、取り付け部30間の高さ方向の大きさの相違が、例えば10%以下である場合を含む広い概念を有する。
【0017】
図3および図4に示すように、取り付け部30は、マウント外周部31と、マウント中央部32と、弾性部33と、を備える。マウント外周部31は、マウント中央部32および弾性部33を囲む枠状の部材であり、ボルト35が挿入されてナット36と共に取り付け部30をサイドフレーム15に締結するためのボルト穴が設けられている(図4参照)。図3では、マウント外周部31において、2つのボルト穴の各々でボルト35を用いた締結が行われる様子が示されているが、ボルト穴の数は、1または3以上の複数であってもよい。マウント外周部31は、例えば、アルミニウム合金や鉄合金などの金属材料や、樹脂材料によって形成することができる。
【0018】
マウント中央部32は、枠状のマウント外周部31に囲まれるように、マウント外周部31が成す枠形状の中央部において、マウント外周部31から離間して配置される部材である。マウント中央部32の中央には、燃料電池ユニット20の筐体の側面に対して、ねじ34を用いて取り付け部30を締結するためのねじ穴が設けられている(図4参照)。マウント中央部32は、例えば、アルミニウム合金や鉄合金などの金属材料や、樹脂材料によって形成することができる。
【0019】
弾性部33は、枠状のマウント外周部31に囲まれて、マウント外周部31とマウント中央部32との間の空隙を埋めるように配置される部材である。このように、弾性部33は、サイドフレーム15に取り付けられるマウント外周部31と、燃料電池ユニット20の筐体の側面に取り付けられるマウント中央部32と、の間に配置されて、サイドフレーム15と燃料電池ユニット20との間で力が伝わる経路の一部を構成する。弾性部33は、例えば、ゴム、あるいは熱可塑性エラストマなどの弾性材料によって形成することができる。ゴムとしては、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等、種々のゴムを用いることができる。このような弾性部33は、サイドフレーム15および燃料電池ユニット20から取り付け部30に加えられる力を吸収する。本実施形態の弾性部33は、図4に示すように、車両10の上方から見たときにサイドフレーム15と燃料電池ユニット20との間に配置されている。
【0020】
既述したように、各サイドフレーム15には、2つの取り付け部30が取り付けられているが、3以上の取り付け部30を設けてもよい。そして、車両10が停止した状態で、すなわち、サイドフレーム15、取り付け部30、および燃料電池ユニット20に対して外力が入力されない状態で、サイドフレーム15が延びる方向に見たときに、各々のサイドフレーム15において、サイドフレーム15に取り付けられた複数の取り付け部30が有する各々の弾性部33は、互いに重なるように配置されている。特に、本実施形態では、複数の取り付け部30は、互いに同じ構造および大きさを有しており、上記一方のサイドフレーム15が延びる方向に沿って並んで配置されている。すなわち、上記複数の取り付け部30は、上記一方のサイドフレーム15が延びる方向に平行に配置されている。
【0021】
そのため、図3に示すように、共通するサイドフレーム15に取り付けられた2つの取り付け部30のうちの一方の取り付け部30の弾性部33の上端と、他方の取り付け部30の弾性部33の上端と、を結ぶ仮想直線である直線A、および、一方の取り付け部30の弾性部33の下端と、他方の取り付け部30の弾性部33の下端と、を結ぶ仮想直線である直線Bとは、サイドフレーム15が延びる方向(Y方向)と平行になる。なお、「平行」とは、上記各直線と、サイドフレーム15の延びる方向(Y方向)とが交わらない場合に限らず、互いに10°以下で交わる場合も含む広い概念を有する。
【0022】
以上のように構成された本実施形態の車両10によれば、サイドフレーム15が延びる方向に見たときに、このサイドフレーム15に取り付けられた複数の取り付け部30が有する各々の弾性部33が、互いに重なるように配置されている。そのため、サイドフレーム15に搭載ユニットを取り付けることに起因するサイドフレーム15の剛性の高まりが抑えられ、車両10の走行中に前輪16および後輪17を介して衝撃力が車体に入力されたときに、サイドフレーム15がねじれ等の変形をすることが容易になる。サイドフレーム15を備えるラダーフレームは、車体の骨格であるため、サイドフレーム15のねじれ等の変形が容易になってラダーフレーム全体の剛性の高まりが抑えられることにより、車両10の操舵安定性や乗り心地を向上させることができる。また、車両10の走行中に、サイドフレーム15を変形させる外力が加わった場合であっても、サイドフレーム15が容易に変形して上記外力を逃がすことができるため、燃料電池ユニット20への入力を抑えることができる。
【0023】
図5は、一対のサイドフレーム15に燃料電池ユニット20を取り付ける取り付け構造を、サイドフレーム15が延びる方向(Y方向)に見た様子を模式的に表す説明図である。図5では、取り付け部30については、マウント中央部32を通過してZ方向に平行な断面として示している。
【0024】
図6は、比較例の車両において、燃料電池ユニット20をサイドフレーム15に取り付ける取り付け構造を、車両の左側から見た様子を、図3と同様にして模式的に表す説明図である。また、図7は、比較例の車両において、一対のサイドフレーム15に燃料電池ユニット20を取り付ける取り付け構造を、サイドフレーム15が延びる方向(Y方向)に見た様子を、図5と同様にして模式的に表す説明図である。比較例の車両は、取り付け部30の配置のみが第1実施形態と異なっており、第1実施形態と共通する部分には同じ参照番号を付している。
【0025】
図6および図7に示すように、比較例の車両では、サイドフレーム15が延びる方向に見たときに、各々のサイドフレーム15において、サイドフレーム15に取り付けられた複数の取り付け部30が有する各々の弾性部33が、互いに重ならないように配置されている。図6では、共通するサイドフレーム15に取り付けられた一方(前方)の取り付け部30の弾性部33において、Z方向の上端を通りY方向に平行な仮想直線を直線A、Z方向の下端を通りY方向に平行な仮想直線を直線Bとして示している。また、共通するサイドフレーム15に取り付けられた他方(後方)の取り付け部30の弾性部33において、Z方向の上端を通りY方向に平行な仮想直線を直線C、Z方向の下端を通りY方向に平行な仮想直線を直線Dとして示している。図6に示すように、一方の取り付け部30の弾性部33の下端を通る直線Bは、他方の取り付け部30の弾性部33の上端を通る直線Cよりも上方に配置されている。
【0026】
また、図6および図7に示す比較例の車両では、サイドフレーム15が延びる方向に見たときに、各々のサイドフレーム15において、複数の取り付け部30の各々が燃料電池ユニット20の筐体の側面に接続される接続箇所(マウント中央部32に設けられる箇所)同士が離間する程度が、図3および図5に示す実施形態の車両10よりも大きくなる。そして、サイドフレーム15が延びる方向に見たときに、各々のサイドフレーム15において、複数の取り付け部30の各々がサイドフレーム15に接続される接続箇所(ボルト35として示される箇所)同士が離間する程度が、図5に示す実施形態の車両10よりも大きくなる。
【0027】
このように、燃料電池ユニット20が、Z方向に異なる位置に配置される弾性部33を備える複数の取り付け部30によってサイドフレーム15に取り付けられる比較例では、サイドフレーム15におけるねじり剛性が高まる。すなわち、サイドフレーム15がねじれ難くなる。これに対して、本実施形態の車両10では、各々のサイドフレーム15において、このサイドフレーム15に設けられた複数の取り付け部30におけるサイドフレーム15との接続箇所(ボルト35)をつないだ直線の延びる方向が、比較例に比べて、サイドフレーム15が延びる方向に近くなる。また、上記サイドフレーム15に設けられた複数の取り付け部30における燃料電池ユニット20との接続箇所をつないだ直線の延びる方向が、比較例に比べて、サイドフレーム15が延びる方向に近くなる。その結果、外力が入力されたときに、サイドフレーム15は、サイドフレーム15が延びる方向に延びる中心軸を中心として変形し、ねじれ易くなる。以上より、比較例の車両では、サイドフレーム15のねじれがより大きく許容される本実施形態の車両10に比べて、操舵安定性および乗り心地が低下する。図5および図7では、サイドフレーム15がねじれ等の変形を起こす様子を矢印で示しており、第1実施形態の方が比較例よりもサイドフレーム15がねじれ等の変形を起こし易いことを、矢印を大きくすることで示している。さらに、比較例では、上記のようにサイドフレーム15の剛性が高まることにより、車輪を介して外部から入力される衝撃力を、サイドフレーム15によって逃がす程度が抑えられ、望ましくない程度に大きな力がサイドフレーム15および取り付け部30を介して燃料電池ユニット20に入力され易くなる。
【0028】
特に、車両10のように、一対のサイドフレーム15の間において、車両10の車幅方向に見たときにサイドフレーム15と重なる位置に燃料電池ユニット20が配置されて、燃料電池ユニット20の側面とサイドフレーム15とが取り付け部30を介して固定される場合には、燃料電池ユニット20を配置するために車両の高さ方向に確保すべきスペースを抑えることができて有利である。しかしながら、このような構成では、燃料電池ユニット20の側面とサイドフレーム15とを接続することにより、燃料電池ユニット20の側面によってサイドフレーム15のねじれが制限されて、サイドフレーム15の剛性が高まり易いという問題を生じる。また、上記構成では、車輪を介した外部からの衝撃力が、燃料電池ユニット20の側面に入力され易くなるため、例えばサイドフレーム15の上方や下方に燃料電池ユニット20を配置する場合に比べて、衝撃力が燃料電池ユニット20に伝わることに起因する問題が大きくなり易い。本実施形態の車両10によれば、燃料電池ユニット20とサイドフレーム15との位置関係によるスペース上の有利な点を確保しつつ、サイドフレーム15のねじれを容易にすることによって操舵安定性や乗り心地を向上させる効果や、燃料電池ユニット20への衝撃力の入力を抑える効果を得ることができる。
【0029】
さらに、本実施形態の車両10では、車両10の上方から(−Z方向に)見たときに、燃料電池ユニット20とサイドフレーム15との間に挟まれるように弾性部33が配置されている。そのため、上記のように、一対のサイドフレーム15と燃料電池ユニット20とが車幅方向に見たときに重なるように配置されると共に、燃料電池ユニット20の側面とサイドフレーム15とが接続されていても、このような構成に起因する上記した不都合を抑えることができる。すなわち、弾性部33を上記のように配置することで、サイドフレーム15によって燃料電池ユニット20の筐体の側面を支持することに起因する、サイドフレーム15の剛性の高まりを、効果的に抑えることができる。また、弾性部33を上記のように配置することで、サイドフレーム15によって燃料電池ユニット20の筐体の側面を支持することに起因する、燃料電池ユニット20の側面への入力を、抑えることができる。
【0030】
B.第2実施形態:
図8は、本開示の第2実施形態の車両10において、燃料電池ユニット20をサイドフレーム15に取り付ける取り付け構造を、車両の左側から見た様子を、図3と同様にして模式的に表す説明図である。第2実施形態の車両10は、取り付け部30の配置のみが第1実施形態と異なっており、第1実施形態と共通する部分には同じ参照番号を付している。第2実施形態の取り付け部30は、マウント外周部31において燃料電池ユニット20の筐体の側面に締結されており、マウント中央部32においてサイドフレーム15に締結されている。
(【0031】以降は省略されています)

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