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公開番号2021121991
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210826
出願番号2020014649
出願日20200131
発明の名称気液分離器
出願人株式会社アイシン
代理人特許業務法人R&C
主分類H01M 8/04 20160101AFI20210730BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】貯水空間の水面の高さが変化した場合でも、貯水空間の水がガスとともに排出されることのない気液分離器を小型に構成する。
【解決手段】側壁1と、上壁2と、底壁3とを有し、内部に気液分離空間Sと貯水空間Tを配置したハウジングHと、上壁2を貫通する導出筒7と、側壁1に形成された導入口8とを備えている。導出筒7の導出軸芯Yが、側壁1の中心軸Xを基準に、導入口8の導入軸芯Zに直交する第1方向P1で、この導入口8から離間している。導出筒7の気液分離空間Sに位置する端面のうち、排水口3cに最も近い部位の上壁2からの距離が、排水口3cから最も遠い部位の上壁2からの距離より長く設定されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
断面形状が筒状となる側壁を有し、前記側壁の上部に連結された上壁を有し、前記側壁の下部に連結された底壁を有し、前記側壁と前記上壁と前記底壁とに囲まれた内部空間の上部を気液分離空間とし、前記内部空間の下部を排水口が形成される貯水空間としたハウジングと、
前記上壁を貫通することで前記気液分離空間のガスを外部に送り出す導出筒と、
前記気液分離空間に含水ガスを供給するため前記側壁に形成された導入口とを備え、
前記側壁の少なくとも一部が中心軸を中心とする円弧状壁部を有し、
前記導入口は、前記導入口の導入軸芯が前記中心軸に直交する姿勢で前記導出筒に並設した位置に配置され、
前記導出筒の導出軸芯が、前記中心軸に沿う方向視において、前記中心軸を基準に前記導入軸芯に直交する第1方向に沿って前記導入口から離間し、かつ、前記中心軸を基準に前記導入軸芯に平行となる第2方向に沿って前記導入口に近づく位置に配置され、
前記排水口が、前記中心軸に沿う方向視において、前記第1方向に沿って前記導入口に近づく位置で、かつ、前記中心軸を基準に前記導入軸芯に平行となる第2方向に沿って前記導入口に近づく位置に配置され、
前記導出筒の前記気液分離空間に位置する端面のうち、前記排水口に最も近い部位の前記上壁からの距離が、前記排水口から最も遠い部位の前記上壁からの距離より長い気液分離器。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記導出筒のうち、前記中心軸から前記第1方向に離れる位置の側面に対し、前記導出筒の下端側ほど前記中心軸に向かう傾斜姿勢となる仮想切断面に沿って切除された形状となる傾斜開口縁が形成されることにより、前記排水口に最も近い部位の前記上壁からの距離が、前記排水口から最も遠い部位の前記上壁からの距離より長く設定されている請求項1に記載の気液分離器。
【請求項3】
前記導出筒のうち、前記導出軸芯を基準に前記第2方向と反対側の外面に張り出す膨出部が形成されている請求項1又は2に記載の気液分離器。
【請求項4】
前記側壁の内面に複数の突起部が形成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の気液分離器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に備えた燃料電池から排出される含水ガスから水を分離回収する気液分離器に関する。
続きを表示(約 5,300 文字)【背景技術】
【0002】
上記構成の気液分離器として特許文献1には、円筒形状のチャンバの上部に横向き姿勢の吸入管が連通し、チャンバの上面に上下方向に吐出管が貫通し、チャンバの下端にドレン管が連通し、チャンバの内部にスクリーン(フィルタ)を備えたサイクロン型の構成が記載されている。
【0003】
この特許文献1の気液分離器は、吸入管が、チャンバの上部に位置する渦流チャンバに対し接線方向に流体(ガス)を供給することでチャンバ内に渦を作り出し、流体から水を分離するように構成されている。また、流体から分離された水をスクリーンで濾過した後にドレン管から排出し、水が分離された流体は吐出管から排出される。
【0004】
特許文献2には、円筒部の上端に天板部を備え、円筒部の下端に底部を備え、天板部の中央を上下に貫通する出口管を備え、本体部の上端近くに横方向から接続する入り口管を備え、本体部の下端部に接続して横方向に延びる排水管を備え、本体部の内部に仕切り板を備えることでサイクロン型の気液分離器が記載されている。
【0005】
この特許文献2の気液分離器は、仕切り板の外周に複数の切り欠き部が形成され、気体から分離され本体部の内壁に沿って落下した水が切り欠き部と本体部の内壁との間を下側に通過し、出口管から排出される。
【0006】
特許文献3は、縦向きに延びる外管の上端部にデミスタを配置し、この外管の下端に排出部を形成し、外管の上下方向の中間に横方向から接続する上流管を備え、この上流管から供給されるガスが供給される下流管を、上流管の内部に配置した気液分離器が記載されている。
【0007】
この特許文献3の気液分離器は、外管の内部に上流管を配置した2重管構造を有しており、上流管のうち外管内部を傾斜姿勢に形成し、これに対向する下流管を傾斜姿勢に形成している。また、この特許文献3では、上流管から下流管に供給される空気に含まれる水を下流管の内壁に接触させて空気に含まれる水を分離して下方に排出すると共に、デミスタで分離された水を外管の内側で、下流管の外側となる空間を下方に送る形態で下方に排出するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2016−72183号公報
特開2003−1033号公報
特開2019−122902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
燃料電池として、アノード側に水素ガスを供給し、カソード側に酸素ガスを供給し、これらのガスの反応により発電を実現するものでは、反応に伴い生成される水が、アノード側から排出されるアノードオフガスと、カソード側から排出されるカソードオフガスとに含まれる。このような理由から含水ガスに含まれる水を含水ガスから分離するために気液分離器が用いられている。
【0010】
特許文献1〜3にも記載されるように、気液分離器は、アノードオフガス、あるいは、カソードオフガスをハウジング内に導入し、導入したガスを旋回させる際の遠心力や、ハウジング内の壁面等に接触する際の力の作用により水を分離している。
【0011】
気液分離器は、特許文献1、2に記載されるように、ガスから分離した水を、ハウジング底部の貯水空間に貯留するように構成されている。尚、この種の気液分離器では、底部に貯留した水の排出を可能にする電磁型の開閉弁を備え、水の貯留量が設定値に達する毎に開閉弁を開放することで水を排出するように構成されている。
【0012】
しかしながら、車両は坂道を走行する場合や、急加速や急減速が行われる際に貯水空間に貯留されている水の水面の位置や水面の姿勢が大きく変化し、ガスを排出する筒状部材等に接触することがあった。このような場合、貯留されている水の一部がガスとともに排出され、気液分離性能を低下させることもあった。
【0013】
このような不都合を解消するため、ハウジングの上下方向の寸法を拡大し、貯水空間と、ガスを排出する管路との距離を拡大することも考えられるものの、気液分離器が車両に備えられることを考えると、大型化は望ましくなく改善の余地があった。
【0014】
このような理由から、貯水空間の水面の高さが変化した場合でも、貯水空間の水がガスとともに排出されることのない気液分離器を小型に構成することが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係る気液分離器の特徴構成は、断面形状が筒状となる側壁を有し、前記側壁の上部に連結された上壁を有し、前記側壁の下部に連結された底壁を有し、前記側壁と前記上壁と前記底壁とに囲まれた内部空間の上部を気液分離空間とし、前記内部空間の下部を排水口が形成される貯水空間としたハウジングと、前記上壁を貫通することで前記気液分離空間のガスを外部に送り出す導出筒と、前記気液分離空間に含水ガスを供給するため前記側壁に形成された導入口とを備え、前記側壁の少なくとも一部が中心軸を中心とする円弧状壁部を有し、前記導入口は、前記導入口の導入軸芯が前記中心軸に直交する姿勢で前記導出筒に並設した位置に配置され、前記導出筒の導出軸芯が、前記中心軸に沿う方向視において、前記中心軸を基準に前記導入軸芯に直交する第1方向に沿って前記導入口から離間し、かつ、前記中心軸を基準に前記導入軸芯に平行となる第2方向に沿って前記導入口に近づく位置に配置され、前記排水口が、前記中心軸に沿う方向視において、前記第1方向に沿って前記導入口に近づく位置で、かつ、前記中心軸を基準に前記導入軸芯に平行となる第2方向に沿って前記導入口に近づく位置に配置され、前記導出筒の前記気液分離空間に位置する端面のうち、前記排水口に最も近い部位の前記上壁からの距離が、前記排水口から最も遠い部位の前記上壁からの距離より長い点にある。
【0016】
この特徴構成によると、導入軸芯に沿う方向視で導入口と導出筒との重複量を小さくしているため、含水ガスを気液分離空間に供給した際の含水ガスを円滑に流すことが可能となる。また、導入口から気液分離空間に含水ガスが供給された場合には、導出筒に妨げられることなく含水ガスをハウジングの内面に沿って旋回させ、この旋回時にハウジングの内面等に接触することにより含水ガスから水を分離し、分離した水をハウジング底部の貯水空間に貯留できる。
【0017】
更に、排水口が、中心軸に沿う方向視において、第1方向に沿って導入口に近づく位置で、かつ、中心軸を基準に導入軸芯に平行となる第2方向に沿って導入口に近づく位置に配置され、導出筒の気液分離空間に位置する端面のうち、排水口に最も近い部位の上壁からの距離が、排水口から最も遠い部位の上壁からの距離より長く設定されているため、例えば、車体の急減速によって貯水空間のうち、貯水空間に貯留された水が慣性により第1方向に沿って排水口から離間する方向に移動し、ハウジングの側壁に接触して水面が上昇した場合でも、導出筒の下端が水面に接触する現象を抑制でき、気液分離空間から導出筒に流れるガスが水に接触する不都合を抑制できる。
従って、貯水空間の水面の高さが変化した場合でも、貯水空間の水がガスとともに排出されることのない気液分離器を小型に構成された。
【0018】
上記構成に加えた構成として、前記導出筒のうち、前記中心軸から前記第1方向に離れる位置の側面に対し、前記導出筒の下端側ほど前記中心軸に向かう傾斜姿勢となる仮想切断面に沿って切除された形状となる傾斜開口縁が形成されることにより、前記排水口に最も近い部位の前記上壁からの距離が、前記排水口から最も遠い部位の前記上壁からの距離より長く設定されても良い。
【0019】
これによると、例えば、中心軸から第1方向に離れる方向を、車体の前側の方向に決めた場合には、車体の急減速し、慣性によって貯水空間の水が中心軸を基準に第1方向に向けて流れ、水面が側壁の内面に沿って上昇する傾斜姿勢になっても、導出筒の下端に傾斜姿勢となる傾斜開口縁が形成されているため、水が導出筒の下端に接触することはなく、導出筒から送り出されるガスに水が含まれる現象が抑制される。
【0020】
上記構成に加えた構成として、前記導出筒のうち、前記気液分離空間に突出する部位で前記導入口と反対側の外面に張り出す膨出部が形成されても良い。
【0021】
これによると、導入口から気液分離空間に含水ガスが供給された場合には、導出筒に妨げられることなく、含水ガスを側壁の内面に沿って旋回させ、この旋回時には含水ガスの一部が導出筒の外面の膨出部に接触することにより、側壁の内面に案内され水の分離が促進される。
【0022】
上記構成に加えた構成として、前記側壁の内面に複数の突起部が形成されても良い。
【0023】
これによると、導入口から導入された含水ガスが、側壁に沿って流れる際に突起部に接触することにより、流速が低下し含水ガスから水が分離する現象の促進が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
気液分離器の斜視図である。
気液分離器の縦断側面図である。
気液分離器の横断図である。
気液分離器の縦断面図である。
導出筒と水面との関係を示す模式図である。
導入口と水面との関係を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔基本構成〕
図1〜図4には燃料電池車(FCV)に搭載される燃料電池から送り出される含水ガス(実施形態ではカソードオフガス)に含まれる水を分離回収する気液分離器Aが示されている。尚、この気液分離器Aは、燃料電池のアノード側から排出されるアノードオフガスに含まれる水を分離するために用いても良い。
【0026】
気液分離器Aは、全体的に筒状となる側壁1と、側壁1の上部に連結された上壁2と、側壁1の下部に連結された底壁3とを有するハウジングHを備え、上壁2を縦方向に貫通する導出筒7を備え、側壁1には導入口8を備え、底壁3には水を排出する排水口3cを備えることでサイクロン型に構成されている。尚、側壁1と上壁2と底壁3と導出筒7とは、これに限定されないが、一例として、樹脂によって形成されている。
【0027】
このような構成から、気液分離器Aでは、導入口8からハウジングHの内部に供給された含水ガスを、ハウジング内上部の気液分離空間Sにおいて側壁1の内周に沿って旋回させることで含水ガスから水を分離する。このように水が分離したガスは、導出筒7の下端の吸引開口7aから導出筒7に吸引され、この導出筒7の上端から送り出される。また、気液分離空間Sで分離された水は、ハウジング内の下部に配置された貯水空間Tに貯留される。そして、貯水空間Tにおける水の貯留量が設定量に達する毎に開閉弁5の開放作動により、排水口3cからの水が外部に排出される。開閉弁5の開放作動は任意のタイミングで行っても良い。
【0028】
〔具体構成〕
図3に示すように、側壁1は、中心軸Xに沿う方向視において、中心軸Xを中心とした円弧状壁部1aと、直線状となる平面状壁部1bとを有している。更に、円弧状壁部1aの内面を円弧状内面1asとし、平面状壁部1bの内面を平面状内面1bsとしている。側壁1のうち、円弧状内面1asと平面状内面1bsとに亘る領域に縦方向に沿うリブ状で突出する複数の突起部1cが形成されている。
【0029】
図1、図2に示すように、側壁1は、上部側壁1tと、下部側壁1uとの2部材で構成されている。上部側壁1tの下端の全周に上部フランジ11が一体形成され、下部側壁1uの上端の全周に下部フランジ12が一体形成されている。これら上部フランジ11と下部フランジ12とを重ね合わせ、締結部材(例えば、複数のボルト、ねじ等)13で締結して側壁1が構成されている。
【0030】
図2、図4に示すように、上壁2は中心軸Xに直交する姿勢で側壁1の上端部に一体形成されている。このように側壁1と上壁2とで取り囲まれる領域に気液分離空間Sが形成されている。また、図2に示すように、底壁3は、中央部ほど下側に膨らむ形状で側壁1の下端部に連なる領域に貯水空間Tが形成されている。
(【0031】以降は省略されています)

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