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公開番号2021114819
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210805
出願番号2020005487
出願日20200116
発明の名称電機子
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H02K 3/34 20060101AFI20210709BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電機子巻線として適正なる構成を実現する。
【解決手段】回転電機の固定子は、多相の固定子巻線を有している。固定子巻線は、相ごとに導線材CRを巻回することで形成されている。導線材CRは、導体412を有する複数の素線411を束ねた束線として構成されており、その複数の素線411は並列に接続されている。導線材CRは、複数の素線411を囲む絶縁性の外層被膜413を有している。導線材CRにおいて、各素線411はそれぞれの側面どうしが互いに対向しており、素線411どうしの間には粒子状の絶縁体である絶縁粒子415が介在している。
【選択図】 図42
特許請求の範囲【請求項1】
多相の電機子巻線(61)を有する電機子(60)であって、
前記電機子巻線は、導体(412)を有する複数の素線(411)が束ねられた束線を導線材(CR)として用いその導線材を巻回することで形成されており、
前記導線材において、前記導体どうしの間に粒子状又は繊維状の絶縁体(415)が介在している電機子。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記導線材において、前記素線は導体断面が多角形状をなす角線であり、隣り合う前記導体の外面どうしが対向しており、
隣り合う前記導体の外面どうしの間に前記絶縁体が介在している請求項1に記載の電機子。
【請求項3】
前記導線材は、前記導体どうしの間に絶縁材料からなる絶縁層(414,421)を有しており、その絶縁層に前記絶縁体が含有されている請求項1又は2に記載の電機子。
【請求項4】
前記導線材は、隣り合う前記導体の間に、前記絶縁層として融着層(414)を有しており、
前記絶縁体は、前記融着層内に点在した状態で設けられている請求項3に記載の電機子。
【請求項5】
前記素線は、前記導体と、該導体の外周に設けられた絶縁被膜(421)とを有し、その絶縁被膜に前記絶縁体が混入されており、
前記導線材において、隣り合う前記素線の前記絶縁被膜にそれぞれ含まれる前記絶縁体が、前記導体の外面に沿って並ぶように配置されている請求項1又は2に記載の電機子。
【請求項6】
前記絶縁体は、前記導体の外面よりも硬い材料よりなり、該導体の外面に食い込んだ状態で設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の電機子。
【請求項7】
前記絶縁体は、前記導体の外面よりも柔らかい材料よりなり、隣り合う前記導体の間で押し潰された状態で設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の電機子。
【請求項8】
前記導線材は、前記複数の素線を囲む外層被膜(413)を有しており、
前記導体と前記外層被膜との間において、前記絶縁体が介在していないか、又は前記導体どうしの間よりも前記絶縁体の存在比率が小さくなっている請求項1〜7のいずれか1項に記載の電機子。
【請求項9】
前記電機子巻線は、所定の屈曲半径で屈曲された屈曲部(401,402)を有しており、
前記屈曲部において、前記導線材における前記導体どうしの間に前記絶縁体が介在している請求項1〜8のいずれか1項に記載の電機子。
【請求項10】
前記電機子巻線は、前記導線材が多重に巻回されてなる複数の部分巻線(151)を有しており、
前記部分巻線は、周方向に所定間隔を離して設けられる一対の中間導線部(152)と、軸方向一端側及び他端側に設けられ前記一対の中間導線部を環状に接続する渡り部(153)とを有し、
前記渡り部は、周方向に屈曲された第1屈曲部(401)と、径方向に屈曲された第2屈曲部(402)とを有している請求項1〜9のいずれか1項に記載の電機子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この明細書における開示は、回転電機の電機子に関する。
続きを表示(約 6,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、周方向に極性が交互となる複数の磁極を有する磁石部を含む界磁子と、多相の電機子巻線を有する電機子と、を備える回転電機が知られている。また、電機子巻線において、導線材として複数の素線からなる束線(集合導体)を用いた技術が知られている。例えば特許文献1には、複数の導体線が無撚り状態で一体化された集合導体において、各導体線が、導体素線と、その導体素線の外周の金属酸化膜からなる被覆層とを備え、複数の導体線の加熱により各被覆層が互いに一体に接合されている技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013−187076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の素線からなる導線材を巻線材料として用いる構成では、横断面での導体分割により導体の並列化がなされ、渦電流低減の効果を得ることができる。しかしながら、仮に隣り合う素線どうしの間の絶縁が不十分であると、素線間の短絡により複数の導体が並列状態でなくなり、渦電流低減の効果が減じられることが考えられる。例えば、導線材の長手方向において、酸化膜層などからなる絶縁層の厚さにばらつきがあると、局所的に素線間の短絡が生じることが懸念される。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、電機子巻線として適正なる構成を実現することができる電機子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
【0007】
手段1は、
多相の電機子巻線を有する電機子であって、
前記電機子巻線は、導体を有する複数の素線が束ねられた束線を導線材として用いその導線材を巻回することで形成されており、
前記導線材において、前記導体どうしの間に粒子状又は繊維状の絶縁体が介在している。
【0008】
導体を有する複数の素線が束ねられた束線(集合導体)を導線材として用い、その導線材を巻回することで形成される電機子巻線では、隣り合う導体どうしの間の絶縁性が損なわれると、複数の素線が並列状態でなくなり、それに起因する性能低下が生じることが懸念される。この点、上記構成では、導線材において導体どうしの間に粒子状又は繊維状の絶縁体を介在させるようにしたため、その絶縁体により、各導体が互いに離間した状態を保持でき、導体どうしの間の絶縁性低下を抑制することができる。
【0009】
また、導体どうしの間に介在する絶縁体が粒子状又は繊維状をなしているため、導線材の巻回時や巻回後の屈曲加工時において屈曲の妨げとなることが抑制される。つまり、導線材において絶縁体により各導体を互いに離間状態で保持するには絶縁体がある程度の剛性を有していることが望ましいが、個々の絶縁体の大きさが大きく、その絶縁体が広域に連続していると、導線材を屈曲させにくくなることが懸念される。この点、絶縁体が粒子状や繊維状といった断片的形状をなしていることで、導線材の屈曲の妨げとなることが抑制される。その結果、電機子巻線として適正なる構成を実現することができる。
【0010】
手段2では、手段1において、前記導線材において、前記素線は導体断面が多角形状をなす角線であり、隣り合う前記導体の外面どうしが対向しており、隣り合う前記導体の外面どうしの間に前記絶縁体が介在している。
【0011】
導線材において、複数の素線として角線を用い、それら各素線における導体の外面どうしの間に絶縁体を介在させる構成としたため、導体間の絶縁性低下を抑制しつつ、導体占積率の向上を図ることができる。
【0012】
手段3では、手段1又は2において、前記導線材は、前記導体どうしの間に絶縁材料からなる絶縁層を有しており、その絶縁層に前記絶縁体が含有されている。
【0013】
導線材において導体どうしの間の絶縁層に絶縁体が含有されていることで、導体間における絶縁体の移動が規制される。これにより、導線材の製造後において、導線材の屈曲形成等が行われる際の絶縁体の移動が規制され、ひいては導体間における所望の絶縁状態を維持することができる。
【0014】
手段4では、手段3において、前記導線材は、隣り合う前記導体の間に、前記絶縁層として融着層を有しており、前記絶縁体は、前記融着層内に点在した状態で設けられている。
【0015】
導体間に絶縁層としての融着層を有する構成において、融着層内に点在した状態で粒子状又は繊維状の絶縁体が設けられているとよい。この場合、導体間における絶縁層の形成を容易化しつつ、導体間に所望の絶縁性を簡易に付与することができる。
【0016】
なお、導線材に用いられる素線は、導体(銅、アルミニウム等の金属導体)の外周側に、例えば熱可塑性樹脂からなる融着被膜を有する自己融着線であるとよい。この場合、複数の素線を束ねた状態で熱又は溶剤などにより各素線の融着被膜が互いに融着されることで、導体間に融着層が形成される。各導体の外周には、金属酸化物等よりなる絶縁層が形成されているとよい。
【0017】
手段5では、手段1又は2において、前記素線は、前記導体と、該導体の外周に設けられた絶縁被膜とを有し、その絶縁被膜に前記絶縁体が混入されており、前記導線材において、隣り合う前記素線の前記絶縁被膜にそれぞれ含まれる前記絶縁体が、前記導体の外面に沿って並ぶように配置されている。
【0018】
上記構成では、素線ごとに、導体の外周に設けられた絶縁被膜に絶縁体が混入されており、複数の素線が束ねられた状態において、各素線の絶縁被膜に含まれる絶縁体が導体の外面に沿って並ぶように介在するものとなっている。この場合、導線材の製造時において、複数の素線を束ね、その状態で外側から圧迫をすることで、導体どうしの間に絶縁体が横並び状態で介在する導線材を容易に作製することができる。また、各素線の絶縁被膜にそれぞれ絶縁体が設けられることで、絶縁体の移動が相互に規制されるものとなっている。
【0019】
手段6では、手段1〜5のいずれかにおいて、前記絶縁体は、前記導体の外面よりも硬い材料よりなり、該導体の外面に食い込んだ状態で設けられている。
【0020】
導線材において、絶縁体が導体の外面よりも硬いことにより、絶縁体を導体の外面に食い込ませることが可能となっている。導体の外面に絶縁体を食い込ませた状態にすることで、導体どうしの間に介在する絶縁体が移動しにくくなり、例えば巻線製造時に導線材が巻装される際にも導体間の絶縁状態を好適に維持することができる。また、絶縁体の食い込みにより導体どうしの間の間隔を小さくすることで、導体占積率の向上を図ることができる。
【0021】
手段7では、手段1〜5のいずれかにおいて、前記絶縁体は、前記導体の外面よりも柔らかい材料よりなり、隣り合う前記導体の間で押し潰された状態で設けられている。
【0022】
導線材において、絶縁体が導体の外面よりも柔らかいことにより、導体どうしの間で絶縁体を押し潰した状態にすることが可能となっている。導体どうしの間で絶縁体が押し潰されることにより、各絶縁体による導体間の絶縁の範囲を広域にすることができ、例えば巻線製造時に導線材が巻装される際にも導体間の絶縁状態を好適に維持することができる。また、絶縁体が薄板状に押し潰されることで、導体どうしの間の間隔が小さくなり、導体占積率の向上を図ることができる。
【0023】
手段8では、手段1〜7のいずれかにおいて、前記導線材は、前記複数の素線を囲む外層被膜を有しており、前記導体と前記外層被膜との間において、前記絶縁体が介在していないか、又は前記導体どうしの間よりも前記絶縁体の存在比率が小さくなっている。
【0024】
導線材において、導体と外層被膜との間に絶縁体が介在していないか、絶縁体が介在していてもその存在比率が導体どうしの間よりも小さくなっている構成とした。この場合、導体と外層被膜との間は導体どうしの絶縁性低下を招く部位でなく、絶縁体を無くすか絶縁体の量を減らすことにより、電機子巻線における導体占積率の向上を図ることができる。例えば導線材が多重に巻回される構成では、隣り合う導線材どうしで互いの導体間の距離が縮められることにより、電機子巻線における導体占積率の向上を図ることができる。
【0025】
手段9では、手段1〜8のいずれかにおいて、前記電機子巻線は、所定の屈曲半径で屈曲された屈曲部を有しており、前記屈曲部において、前記導線材における前記導体どうしの間に前記絶縁体が介在している。
【0026】
電機子巻線の屈曲部では、導線材の屈曲に起因して導体どうしの間の絶縁性低下が生じやすいと考えられる。この点、屈曲部の導線材において導体どうしの間に粒子状又は繊維状の絶縁体が介在していることにより、絶縁性低下が生じやすい屈曲部でもその絶縁低下を抑制できる。
【0027】
手段10では、手段1〜9のいずれかにおいて、前記電機子巻線は、前記導線材が多重に巻回されてなる複数の部分巻線を有しており、前記部分巻線は、周方向に所定間隔を離して設けられる一対の中間導線部と、軸方向一端側及び他端側に設けられ前記一対の中間導線部を環状に接続する渡り部とを有し、前記渡り部は、周方向に屈曲された第1屈曲部と、径方向に屈曲された第2屈曲部とを有している。
【0028】
上記構成では、電機子巻線に含まれる部分巻線は、一対の中間導線部とその一対の中間導線部を環状に接続する渡り部とを有し、導線材が多重に巻回されて形成されている。また、部分巻線の渡り部は、周方向に屈曲された第1屈曲部と、径方向に屈曲された第2屈曲部とを有している(図41(a)参照)。この場合、部分巻線を全節集中巻コイルとして用いる場合には、異相の部分巻線を互いに一部重複させつつ周方向に並べて配置する必要があるが、上記のとおり部分巻線の渡り部が、周方向に屈曲された第1屈曲部に加えて、径方向に屈曲された第2屈曲部を有していることにより、これら各部分巻線を、互いの干渉を回避しつつ好適に配置できる。
【0029】
また、部分巻線は、導線材が異なる2方向に屈曲される構成となっているが、上記のとおり導体どうしの間に粒子状又は繊維状の絶縁体が介在していることにより、いずれの屈曲部においても導体どうしの間の絶縁性低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
第1実施形態における回転電機の全体を示す斜視図。
回転電機の平面図。
回転電機の縦断面図。
回転電機の横断面図。
回転電機の分解断面図。
回転子の断面図。
磁石ユニットの断面構造を示す部分横断面図。
実施形態の磁石について電気角と磁束密度との関係を示す図。
比較例の磁石について電気角と磁束密度との関係を示す図。
固定子ユニットの斜視図。
固定子ユニットの縦断面図。
コアアセンブリを軸方向一方側から見た斜視図。
コアアセンブリを軸方向他方側から見た斜視図。
コアアセンブリの横断面図。
コアアセンブリの分解断面図。
3相の各相巻線における部分巻線の接続状態を示す回路図。
第1コイルモジュールと第2コイルモジュールとを横に並べて対比して示す側面図。
第1部分巻線と第2部分巻線とを横に並べて対比して示す側面図。
第1コイルモジュールの構成を示す図。
図19(a)における20−20線断面図。
絶縁カバーの構成を示す斜視図。
第2コイルモジュールの構成を示す図。
図22(a)における23−23線断面図。
絶縁カバーの構成を示す斜視図。
各コイルモジュールを周方向に並べた状態でのフィルム材のオーバーラップ位置を示す図。
コアアセンブリに対する第1コイルモジュールの組み付け状態を示す平面図。
コアアセンブリに対する第1コイルモジュール及び第2コイルモジュールの組み付け状態を示す平面図。
固定ピンによる固定状態を示す縦断面図。
バスバーモジュールの斜視図。
バスバーモジュールの縦断面の一部を示す断面図。
固定子ホルダにバスバーモジュールを組み付けた状態を示す斜視図。
バスバーモジュールを固定する固定部分における縦断面図。
ハウジングカバーに中継部材を取り付けた状態を示す縦断面図。
中継部材の斜視図。
回転電機の制御システムを示す電気回路図。
制御装置による電流フィードバック制御処理を示す機能ブロック図。
制御装置によるトルクフィードバック制御処理を示す機能ブロック図。
変形例において磁石ユニットの断面構造を示す部分横断面図。
インナロータ構造の固定子ユニットの構成を示す図。
コアアセンブリに対するコイルモジュールの組み付け状態を示す平面図。
第2実施形態において部分巻線の斜視図。
導線材の横断面を示す図。
導線材を屈曲させた状態を示す縦断面図。
複数の素線の横断面を示す図。
複数の素線の横断面を示す図。
第2実施形態の変形例において横並びとなる導線材の横断面を示す図。
第2実施形態の変形例において複数の素線の横断面を示す図。
【発明を実施するための形態】
(【0031】以降は省略されています)

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