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公開番号2021112026
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210802
出願番号2020002019
出願日20200109
発明の名称金型
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人
主分類H02K 15/10 20060101AFI20210705BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】絶縁部材の端部を拡開する際の当該絶縁部材の損傷を抑制可能な金型を実現する。
【解決手段】本開示の一形態に係る金型11は、ステータコア2のスロット2aに挿入される絶縁部材3における当該ステータコア2の軸方向端部を拡開するために、絶縁部材3の内部に挿入される金型であって、金型11は、絶縁部材3の内部に挿入されるパンチ部11aを有し、パンチ部11aが絶縁部材3の内部に挿入された状態で、パンチ部11aにおけるステータコア2の内径側の側面とスロット2aの周面との絶縁部材3の挟み込みを避ける逃げ部11cがパンチ部11aにおけるステータコア2の内径側の部分に形成されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ステータコアのスロットに挿入される絶縁部材における当該ステータコアの軸方向端部を拡開するために、前記絶縁部材の内部に挿入される金型であって、
前記金型は、前記絶縁部材の内部に挿入されるパンチ部を有し、
前記パンチ部が前記絶縁部材の内部に挿入された状態で、前記パンチ部における前記ステータコアの内径側の側面と前記スロットの周面との前記絶縁部材の挟み込みを避ける逃げ部が前記パンチ部における前記ステータコアの内径側の部分に形成されている、金型。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、金型に関し、例えば、ステータコアのスロットに挿入される絶縁部材における当該ステータコアの軸方向端部を拡開するために、絶縁部材の内部に挿入される金型に関する。
続きを表示(約 4,700 文字)【背景技術】
【0002】
一般的にステータコアのスロットに挿入される絶縁部材は、シート状の絶縁紙から成り、絶縁部材の端部相互を重ね合わせて筒状に形成した状態でステータコアのスロットに挿入される。そして、スロットに挿入された絶縁部材における当該スロットから突出する部分は、絶縁部材の内部へのコイルの挿入性を向上させるために金型によって拡開される。
【0003】
詳細には、例えば、金型101は、図4及び図5に示すように、パンチ部101a及びテーパー部101bを備えている。このような金型101は加熱された状態で、パンチ101aが絶縁部材を介してスロットの内部に挿入され、テーパー部101bが絶縁部材におけるスロットから突出する部分に接触する。これにより、絶縁部材におけるスロットから突出する部分が拡開される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003−116241号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願人は、以下の課題を見出した。図4及び図5に示す金型101において、パンチ部101aは、若干、先端に向かって絞られており、ステータコアの軸方向から見て、スロットの形状と対応した略四角柱形状である。
【0006】
ここで、例えば、図6に示すように、絶縁部材3がステータコア2のスロット2aの内径側に寄って当該スロット2aに挿入される場合がある。このとき、パンチ部101aは、上述のようにスロット2aの形状と対応した略四角柱形状であるため、パンチ部101aを絶縁部材3の内部に挿入した場合、図7に示すように、パンチ部101aにおけるステータコア2の内径側の側面と当該スロット2aの周面との間に絶縁部材3が挟み込まれる場合がある。
【0007】
このような状態で、パンチ部101aを絶縁部材3の内部に更に挿入すると、図8に示すように、絶縁部材3におけるステータコア2の外径側の部分がパンチ部101aによって当該ステータコア2の外径側に引っ張られて、絶縁部材3におけるステータコア2の外径側の部分が損傷する場合がある。ちなみに、図8では、楕円によって絶縁部材3が損傷する箇所を示している。
【0008】
本開示は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、絶縁部材の端部を拡開する際の当該絶縁部材の損傷を抑制することができる金型を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様に係る金型は、ステータコアのスロットに挿入される絶縁部材における当該スロットの軸方向端部を拡開するために、前記絶縁部材の内部に挿入される金型であって、
前記金型は、前記絶縁部材の内部に挿入されるパンチ部を有し、
前記パンチ部が前記絶縁部材の内部に挿入された状態で、前記パンチ部における前記ステータコアの内径側の側面と前記スロットの周面との前記絶縁部材の挟み込みを避ける逃げ部が前記パンチ部における前記ステータコアの内径側の部分に形成されている。
このような構成により、パンチ部におけるステータコアの内径側の側面とスロットの周面とで絶縁部材を挟み込むことを抑制でき、パンチ部を移動させても、絶縁部材におけるステータコアの外径側の部分が当該ステータコアの外径側に引っ張られることを抑制できる。その結果、絶縁部材におけるステータコアの軸方向端部を拡開する際に当該絶縁部材の損傷を抑制できる。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、絶縁部材の端部を拡開する際の当該絶縁部材の損傷を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
実施の形態の成形機を模式的に示す図である。
実施の形態の金型を模式的に示す側面図である。
金型のパンチ部をスロットの内部に挿入した状態を模式的に示す図である。
一般的な金型を示す斜視図である。
一般的な金型を示す側面図である。
ステータコアのスロットに挿入された絶縁部材を示す図である。
ステータコアのスロットに金型のパンチ部が挿入された状態を示す図である。
金型のパンチ部によって絶縁部材が引っ張られる箇所を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。但し、本開示が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
【0013】
先ず、本実施の形態の金型を用いた成形機の構成を説明する。図1は、本実施の形態の成形機を模式的に示す図である。なお、以下の説明では、説明を明確にするために、三次元(XYZ)座標系を用いて説明する。ここで、Z軸方向がステータコアの軸方向である。そして、X軸+側がステータコアの内径側であり、X軸−側がステータコアの外径側である。
【0014】
成形機1は、図1に示すように、モータなどの回転電機のステータコア2のスロット2aに挿入された絶縁部材3のZ軸+側の端部を拡開する(即ち、テーパー状に広げる)際に好適である。ここで、ステータコア2は、詳細な図示を省略するが、一般的なステータコアと同様に、複数枚の電磁鋼板2bがZ軸方向に積層されて成り、環状のヨーク、当該ヨークからX軸+側に向かって突出するティース、及びティースの間に形成されたスロット2aを備えている。絶縁部材3は、シート状の絶縁紙から成る。
【0015】
成形機1は、金型11及び受け治具12を備えている。図2は、本実施の形態の金型を模式的に示す側面図である。金型11は、図2に示すように、パンチ部11a及び基部11bを備えている。パンチ部11aは、スロット2aに挿入可能な形状とされており、絶縁部材3のZ軸+側の端部を拡開する際に当該絶縁部材3の位置決めを行う。このようなパンチ部11aは、当該パンチ部11aがスロット2aに挿入された際に、スロット2aの周面とパンチ部11aのX軸+側の側面との絶縁部材3の挟み込みを抑制できる構成とされている。
【0016】
詳細には、パンチ部11aのX軸+側の部分に逃げ部11cが形成されている。逃げ部11cは、図2に示すように、Y軸方向から見て、大凡、パンチ部11aのZ軸+側の端部からZ軸−側の端部に到達する範囲で略円弧状にパンチ部11aを切り欠いている。そして、パンチ部11aは、例えば、Y軸方向から見て斜辺が略円弧辺とされた略逆直角台形柱形状であって、Z軸−側に向かって断面積が小さくなるように形成されている。
【0017】
基部11bは、絶縁部材3のZ軸+側の端部に接触して当該絶縁部材3のZ軸+側の端部を拡開する。基部11bは、パンチ部11aに対してZ軸+側に配置されており、当該基部11bのZ軸−側の部分におけるY軸+側の面及びY軸−側の面に傾斜面11dが形成されている。傾斜面11dは、Z軸−側に向かうに従って基部11bの内側に向かって傾斜する。このような金型11は、Z軸方向に移動可能な構成とされている。
【0018】
受け治具12は、金型11に対してZ軸−側に配置されており、絶縁部材3のZ軸+側の端部を拡開する際に、絶縁部材3をZ軸−側から支持する。
【0019】
次に、本実施の形態の成形機1を用いて絶縁部材3のZ軸+側の端部を拡開する流れを説明する。先ず、絶縁部材3の端部相互を重ね合わせて筒状に形成した状態で、絶縁部材3をステータコア2のスロット2aの内部に挿入する。このとき、絶縁部材3のZ軸−側の端部を受け治具12に接触させ、受け治具12によって絶縁部材3を支持させる。そして、絶縁部材3のZ軸+側の端部をスロット2aから突出させる。
【0020】
次に、金型11を加熱してZ軸−側に移動させ、絶縁部材3を介して金型11のパンチ部11aをスロット2aの内部に挿入する。図3は、金型のパンチ部をスロットの内部に挿入した状態を模式的に示す図である。上述のように、パンチ部11aのX軸+側の部分に逃げ部11cが形成されている。そのため、図3に示すように、パンチ部11aのX軸+側の側面とスロット2aの周面とで絶縁部材3を挟み込むことを抑制できる。
【0021】
そして、パンチ部11aを更にZ軸−側に移動させると、絶縁部材3は、パンチ部11aのX軸+側の側面とスロット2aの周面とで挟み込まれて拘束されていないので、スロット2aのX軸+側に寄って挿入されていても、パンチ部11aがZ軸−側に移動するに従ってX軸−側に引き込まれ、スロット2aの内部の所望の位置に配置される。
【0022】
さらに、パンチ部11aをZ軸−側に移動させて、当該パンチ部11aのZ軸+側の端部までスロット2aに挿入し、基部11bの傾斜面11dで絶縁部材3のZ軸+側の端部を押し込む。これにより、絶縁部材3のZ軸+側の端部が拡開される。このとき、絶縁部材3はスロット2aの内部の所望の位置に配置されているので、絶縁部材3のX軸−側の部分がX軸−側に引っ張られることを抑制できる。そのため、絶縁部材3のZ軸+側の端部を拡開する際に当該絶縁部材3の損傷を抑制することができる。
【0023】
このような金型11は、上述のように、パンチ部11aのX軸+側の部分に逃げ部11cが形成された構成である。これにより、パンチ部11aのX軸+側の側面とスロット2aの周面とで絶縁部材3を挟み込むことを抑制できる。そのため、絶縁部材3がスロット2aのX軸+側に寄って挿入されていても、パンチ部11aがZ軸−側に移動するに従って絶縁部材3をX軸−側に引き込んで、スロット2aの内部の所望の位置に配置することができ、さらにパンチ部11aをZ軸−側に移動させても、絶縁部材3のX軸−側の部分がX軸−側に引っ張られることを抑制できる。その結果、絶縁部材3のZ軸+側の端部を拡開する際に当該絶縁部材3の損傷を抑制できる。
【0024】
本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、本実施の形態の逃げ部11cは、Y軸方向から見てパンチ部11aを略円弧状に切り欠いているが、略直線的に切り欠いてもよく、要するに、パンチ部11aをスロット2aの内部に挿入した際に、パンチ部11aのX軸+側の側面とスロット2aとの絶縁部材3の挟み込みを抑制できるように当該パンチ部11aのX軸+側の部分を切り欠いていればよい。
【符号の説明】
【0025】
1 成形機
2 ステータコア、2a スロット、2b 電磁鋼板
3 絶縁部材
11 金型、11a パンチ部、11b 基部、11c 逃げ部、11d 傾斜面
12 受け治具

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