TOP特許意匠商標
特許ウォッチ DM通知 Twitter
公開番号2021110274
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210802
出願番号2020001880
出願日20200109
発明の名称圧縮機、ピストン、およびコンロッド
出願人株式会社日立産機システム
代理人特許業務法人開知国際特許事務所
主分類F04B 39/00 20060101AFI20210705BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】樹脂製の揺動ピストンをネジ止め固定する構造において、樹脂のクリープ変形によるネジの緩みを抑制することが可能な圧縮機、ピストン、およびコンロッドを提供する。
【解決手段】圧縮機10のうち、ピストン33は、クランクシャフト24の回転に伴いシリンダ22内を揺動しながら往復動する揺動式のものであって、少なくとも、シリンダ22の内周側に接触する外周面33a、およびバルブプレート26側の上面33cが耐摩耗性を有する樹脂によって構成され、コンロッド32側に固定される端部側には、クランクケース21側に開口したメネジ穴41cを有しており、外周面33aは、シリンダ22の直径より小さい直径の球面となっている。
【選択図】 図3B
特許請求の範囲【請求項1】
シリンダ内を往復動するピストンと、
前記シリンダの端部を閉鎖するバルブプレートと、
前記ピストンを支持するコンロッドと、
前記コンロッドの端部に回転力を与えるクランクシャフトと、
前記クランクシャフトを回転可能に支持するクランクケースと、を備え、
前記ピストンは、前記クランクシャフトの回転に伴い前記シリンダ内を揺動しながら往復動する揺動式であって、
前記ピストンは、
少なくとも、前記シリンダの内周側に接触する面、および前記バルブプレート側の面が耐摩耗性を有する樹脂によって構成され、かつ
前記コンロッド側に固定される端部側には、前記クランクケース側に開口したメネジ穴を有しており、
前記ピストンの外周面は、前記シリンダの直径より小さい直径の球面となっている
ことを特徴とする圧縮機。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の圧縮機において、
前記ピストンの内部には、前記メネジ穴を有するインサートを有しており、
前記インサートが前記コンロッドに対して前記クランクケース側からネジで固定されている
ことを特徴とする圧縮機。
【請求項3】
請求項2に記載の圧縮機において、
前記インサートは、金属で構成され、
前記ピストンは、前記インサートを除いて前記樹脂で構成されている
ことを特徴とする圧縮機。
【請求項4】
請求項1に記載の圧縮機において、
前記ピストンは、前記バルブプレート側の面を構成するピストンカバー、および前記外周面を構成する外周部と、を有している
ことを特徴とする圧縮機。
【請求項5】
請求項4に記載の圧縮機において、
前記ピストンカバーの内部には、前記メネジ穴を有するインサートを有しており、
前記インサートが前記コンロッドに対して前記クランクケース側からネジで固定されている
ことを特徴とする圧縮機。
【請求項6】
請求項5に記載の圧縮機において、
前記インサートは、金属で構成され、
前記ピストンカバーは、耐熱性を有する樹脂で構成され、
前記外周部は、前記耐摩耗性を有する樹脂で構成される
ことを特徴とする圧縮機。
【請求項7】
請求項1に記載の圧縮機において、
前記メネジ穴が前記クランクシャフトと直交する方向に2つ以上配置されている
ことを特徴とする圧縮機。
【請求項8】
請求項1に記載の圧縮機において、
前記メネジ穴が前記シリンダの中心軸に対して傾斜して配置されている
ことを特徴とする圧縮機。
【請求項9】
請求項2または5に記載の圧縮機において、
前記ピストンと前記コンロッドの間に、中空部が形成されている
ことを特徴とする圧縮機。
【請求項10】
請求項9に記載の圧縮機において、
前記中空部のバルブプレート側の面は、前記インサートに覆われている
ことを特徴とする圧縮機。
【請求項11】
請求項2に記載の圧縮機において、
前記インサートは、前記ピストンの周方向に延びている縁部を有している
ことを特徴とする圧縮機。
【請求項12】
クランクシャフトの回転に伴いシリンダ内を揺動しながら往復動する揺動式のピストンであって、
少なくとも、前記シリンダの内周側に接触する面、およびバルブプレート側の面が耐摩耗性を有する樹脂によって構成され、
コンロッド側に固定される端部側には、クランクケース側に開口したメネジ穴を有しており、
外周面は、前記シリンダの直径より小さい直径の球面となっている
ことを特徴とするピストン。
【請求項13】
請求項12に記載のピストンを支持する座面、および前記座面の前記メネジ穴と一致する箇所にネジ用の孔を有する
ことを特徴とするコンロッド。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機、ピストン、およびコンロッドに関する。
続きを表示(約 4,100 文字)【背景技術】
【0002】
高圧にも対応することができる多段圧縮機の一例として、特許文献1には、低圧用圧縮機と高圧用圧縮機とを連結した多段圧縮機であって、低圧用圧縮機のシリンダ内に揺動自在かつ摺動自在に配置されたロッキングピストンと、高圧用圧縮機のシリンダ内に揺動自在かつ摺動自在に配置されたロッキングピストンと、を備え、高圧用圧縮機のロッキングピストンの揺動角を低圧用圧縮機のロッキングピストンの揺動角よりも小さくした、ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015−132267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、流体を圧縮する往復動圧縮機においては、コンロッドの圧縮室側端部に軸受が設けられ、その軸受で以って首振り可能に支持されたピストンを有する通常ピストン方式と、コンロッドの圧縮室側に軸受を持たず、コンロッドと一体になったピストンに、弾性的に変形して圧縮流体をシールするシールリングを有する揺動ピストン方式と、がある。
【0005】
後者の揺動ピストン方式は、通常ピストン方式と比較して軸受やピストンピンを持たない分だけ構造が簡素であり、軸受温度による設計的な制限がないこと、往復動質量を低減可能である、といった多数のメリットを持っている。
【0006】
このような揺動ピストンでは、特許文献1に記載されているように、ピストンを座面側からコンロッドにネジ止めする構造を採用することがある。
【0007】
しかしながら、このネジ止め構造では、座面となるピストンの上面に金属部品が露出してしまうため、圧縮熱がその部品を経由してコンロッド側へ伝達されてしまう、との問題がある。圧縮熱がコンロッド側へ伝達してしまうと、大端部軸受の潤滑状態を悪化させる懸念が生じるため、異なる対策が求められている。
【0008】
これに対し、本発明者らが鋭意検討した結果、揺動ピストン方式において、ピストンを耐摩耗性に優れる樹脂などによって構成し、かつピストンの外周面をシリンダの直径より小さい直径の球面とすることを発想した。
【0009】
そしてこの構造によれば、ピストンストロークが長く、コンロッドの傾き角(揺動角)が大きい往復動圧縮機においても、ピストン外周面とシリンダ内壁面との隙間が微小に維持されることで、滑らかに摺動可能であるという効果が得られることが明らかとなった。
【0010】
しかしながら、このような構造においても、座面となる樹脂がネジの締結に伴う軸力を直接受けることになるため、樹脂からなるピストンのクリープ変形によるネジの緩みを改善する余地がある、との課題が存在することが本発明者らの検討により明らかとなった。
【0011】
特に、圧縮機運転中は、ピストンの上面は圧縮熱によって高温に晒されるため、クリープ変形は急速に進行する。そして、一旦ネジの緩みが生じると往復動慣性力およびシリンダとの摩擦力によってピストンはガタつき、ネジの破断やピストンの破損が連鎖的に生じる、との問題が生じかねない。
【0012】
この破損モードは最終的にコンロッドの折損、クランクケースの破壊といった圧縮機の運転に支障をきたす可能性があることから、対策が不可欠である。
【0013】
このような樹脂のクリープ対策の一環として、耐クリープ性に優れる樹脂材料を選択することが一案として考えられる。しかしながら、そういった樹脂は一般に高価である。上記の構造において摺動部品となるピストンは摩耗により定期交換を要するため、そのコストアップは直接ユーザの負担増につながる。したがって、より簡易かつ安価な対策を講じることが望まれる。
【0014】
本発明は、樹脂製の揺動ピストンをネジ止め固定する構造において、樹脂のクリープ変形によるネジの緩みを抑制することが可能な圧縮機、ピストン、およびコンロッドを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、シリンダ内を往復動するピストンと、前記シリンダの端部を閉鎖するバルブプレートと、前記ピストンを支持するコンロッドと、前記コンロッドの端部に回転力を与えるクランクシャフトと、前記クランクシャフトを回転可能に支持するクランクケースと、を備え、前記ピストンは、前記クランクシャフトの回転に伴い前記シリンダ内を揺動しながら往復動する揺動式であって、前記ピストンは、少なくとも、前記シリンダの内周側に接触する面、および前記バルブプレート側の面が耐摩耗性を有する樹脂によって構成され、かつ前記コンロッド側に固定される端部側には、前記クランクケース側に開口したメネジ穴を有しており、前記ピストンの外周面は、前記シリンダの直径より小さい直径の球面となっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、樹脂製の揺動ピストンをネジ止め固定する構造において、樹脂のクリープ変形によるネジの緩みを抑制することができる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の実施例1における圧縮機全体の構成例を示す図である。
実施例1における圧縮機本体の構成例を示す図である。
実施例1におけるピストンの構成例を示す図である。
実施例1におけるピストンの断面構成例を示す図である。
実施例1におけるピストンの他の断面構成例を示す図である。
本発明の実施例2におけるピストンの断面構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明の圧縮機、ピストン、およびコンロッドの実施例を、図面を用いて説明する。
【0019】
まず、本発明の圧縮機は空気や冷媒などの各種流体を圧縮する圧縮機のうち、揺動ピストン方式を採用しうる様々な圧縮機に適用可能であり、その種類や型式、用途は特に限定されない。
【0020】
<実施例1>
本発明の圧縮機、ピストン、およびコンロッドの実施例1について図1乃至図4を用いて説明する。
【0021】
最初に、本実施例の圧縮機の全体構成について図1および図2を用いて説明する。図1は、実施例1における圧縮機の概略図である。また、図2は、図1における圧縮機本体1の内部構造を示す図である。
【0022】
図1に示す圧縮機10は、圧縮機本体1と、それを駆動する電動機2と、圧縮機本体1が吐出す流体を貯留するためのタンク3と、を備えている。
【0023】
圧縮機本体1は流体を圧縮するものであり、その内部構造は図2に示すように、クランクケース21と、クランクケース21から鉛直方向に突出するひとつのシリンダ22と、このシリンダ22の端部(上部の端部)を閉鎖するバルブプレート26と、シリンダヘッド23と、クランクシャフト24を回転可能に、中央において支持するクランクケース21と、を有している。
【0024】
圧縮機本体1では、クランクケース21内のクランクシャフト24が回転することでコンロッド32の一端部側に回転力を与え、シリンダ22内に設置されたピストン33が鉛直方向に往復動し、その結果としてシリンダ22外部から流体を吸引し圧縮してタンク3へ吐出する。
【0025】
なお、図1および図2では説明の簡略化のため、圧縮機形状はピストン・シリンダを1対しか持たない1気筒1段圧縮機としているが、クランクシャフトに対して直列あるいは放射状に複数のピストン・シリンダを有する圧縮機であってもよい。
【0026】
圧縮機本体1では、クランクシャフト24が電動機2の回転軸と平行に配置された状態でタンク3上に配置して固定されている。また、クランクシャフト24には圧縮機プーリ4が固定されており、電動機2の回転軸には電動機プーリ5が固定されている。圧縮機本体1に付設された圧縮機プーリ4は羽根を有しており、その回転に伴い冷却風を圧縮機本体1に向けて発生させることで、圧縮機本体1の放熱を促す。
【0027】
圧縮機プーリ4および電動機プーリ5には、圧縮機プーリ4および電動機プーリ5の間で動力伝達するための伝動ベルト6が巻回されている。これにより、電動機2の回転に従って、電動機プーリ5、伝動ベルト6および圧縮機プーリ4を介して圧縮機本体1のクランクシャフト24が回転駆動され、圧縮機本体1が流体を圧縮する。
【0028】
なお、図1では説明の簡略化のため、圧縮機本体1は電動機2と伝動ベルト6を介して接続された構成としているが、圧縮機本体1のクランクシャフト24と電動機2の回転軸をカップリングなどの結合手段を用いて直接に接合することで、両者を一体化した構成であってもよい。
【0029】
次に、ピストンの周辺構造について図2を用いて説明する。図2に示すピストン33は、ピストン33がコンロッド32と一体で構成された揺動ピストン方式である。この方式では、クランクシャフト24の回転に伴い、ピストン33がシリンダ22内を揺動しながら往復動する。
【0030】
次いで、ピストン33とコンロッド32との詳細構造について図3A乃至図4を用いて説明する。図3Aはピストンの構成例を示す図、図3Bはピストンの断面構成例を示す図、図4はピストンの他の断面構成例を示す図である。
(【0031】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社日立産機システム
圧縮機
株式会社日立産機システム
回転電機
株式会社日立産機システム
気体圧縮機
株式会社日立産機システム
軸流ファン
株式会社日立産機システム
電動巻上機
株式会社日立産機システム
電流センサ
株式会社日立産機システム
バスダクト
株式会社日立産機システム
空気圧縮機
株式会社日立産機システム
電力変換装置
株式会社日立産機システム
真空開閉装置
株式会社日立産機システム
電力変換装置
株式会社日立産機システム
電力変換装置
株式会社日立産機システム
電動巻上装置
株式会社日立産機システム
モータ制御装置
株式会社日立産機システム
外転型回転電機
株式会社日立産機システム
液体定量吐出装置
株式会社日立産機システム
液冷式ガス圧縮機
株式会社日立産機システム
エアシャワー装置
株式会社日立産機システム
電磁操作式開閉装置
株式会社日立産機システム
インクジェット記録装置
株式会社日立産機システム
インクジェット記録装置
株式会社日立産機システム
インクジェット記録装置
株式会社日立産機システム
給液式スクリュー圧縮機
株式会社日立産機システム
インクジェット記録装置
株式会社日立産機システム
静止誘導機器および変圧器
株式会社日立産機システム
アキシャルギャップ型回転電機
株式会社日立産機システム
空冷式パッケージ型気体圧縮機
株式会社日立産機システム
印字システム、及び印字検査方法
株式会社日立産機システム
油入変圧器及びその部品交換方法
株式会社日立産機システム
インクジェットプリンタシステム
株式会社日立産機システム
自動販売機および人物捜索システム
株式会社日立産機システム
気体分離システム及び気体分離方法
株式会社日立産機システム
監視機器、配電盤および監視システム
株式会社日立産機システム
監視システム、監視装置及び監視方法
株式会社日立産機システム
圧縮機、ピストン、およびコンロッド
株式会社日立産機システム
通信装置、監視サーバ及びログ収集方法
続きを見る