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公開番号2021103923
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210715
出願番号2019234491
出願日20191225
発明の名称電圧抑制回路および直流-直流変換回路
出願人株式会社ダイヘン
代理人個人,個人
主分類H02M 1/34 20070101AFI20210618BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】半導体素子が導通状態から非導通状態に切り替わることで発生するサージ電圧を抑制するとともに、電力損失を少なくすることが可能な電圧抑制回路、および、当該電圧抑制回路を備えた直流-直流変換回路を提供することにある。
【解決手段】スイッチング素子Q1〜Q4のスイッチング動作に伴って整流ダイオードD1〜D4が導通状態から非導通状態に切り替わることで発生するサージ電圧を、抑制するための電圧抑制回路15であって、磁気結合された1次コイルと2次コイルとを有し、半導体素子D1〜D4の端子間電圧VD1〜VD4が1次コイルに入力され、2次コイルに電圧を伝送する電圧抑制用トランスT2と、前記2次コイルに直列に接続され、前記2次コイルに伝送された電圧が電源電圧Vinより高くなったときに導通状態となり、前記2次コイルに流れる電流を直流電源10の第1の出力端子に出力する電圧抑制用ダイオードD5,D6と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
直流電源の第1の出力端子から出力される電源電圧をスイッチング素子を用いて電圧変換した電圧が印加される半導体素子を抑制対象半導体素子とし、前記スイッチング素子のスイッチング動作に伴って前記抑制対象半導体素子が導通状態から非導通状態に切り替わることで発生するサージ電圧を、抑制するための電圧抑制回路であって、
磁気結合された1次コイルと2次コイルとを有し、前記抑制対象半導体素子の端子間電圧が前記1次コイルに入力され、前記2次コイルに電圧を伝送する電圧抑制用のトランスと、
前記2次コイルに直列に接続され、前記2次コイルに伝送された電圧が、前記電源電圧より高くなったときに導通状態となり、前記2次コイルに流れる電流を前記直流電源の第1の出力端子に出力する、電圧抑制用のダイオードと、
を備える電圧抑制回路。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記電源電圧の電圧値をV
in
として、前記端子間電圧を所定の電圧値V
max
に抑制する場合、前記電圧抑制用のトランスの1次コイルと2次コイルとの巻数比を、V
max
/V
in
に設定する、
請求項1に記載の電圧抑制回路。
【請求項3】
前記電圧抑制用のダイオードは2つであり、
前記電圧抑制用のトランスの2次コイルは、センタータップを有しており、
前記電圧抑制用のトランスの2次コイルの両端の出力端子が、それぞれ前記電圧抑制用のダイオードを介して、前記直流電源の第1の出力端子に接続され、
前記センタータップが、前記直流電源の第2の出力端子と電気的に接続される、
請求項1または請求項2のいずれかに記載の電圧抑制回路。
【請求項4】
前記電圧抑制用のトランスの2次コイルの第1の出力端子は、前記電圧抑制用のダイオードを介して、前記直流電源の前記第1の出力端子に接続され、
前記電圧抑制用のトランスの2次コイルの第2の出力端子は、前記直流電源の第2の出力端子と電気的に接続される、
請求項1または請求項2のいずれかに記載の電圧抑制回路。
【請求項5】
前記直流電源から出力される電源電圧を負荷に適切な直流電圧に変換する直流−直流変換回路であって、
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の電圧抑制回路と、
前記スイッチング素子と、
前記抑制対象半導体素子と、
を備える直流−直流変換回路。
【請求項6】
前記抑制対象半導体素子が複数の場合、
前記電圧抑制用のトランスは、前記抑制対象半導体素子と同数の1次コイルを有しており、当該1次コイルの各々が、複数の前記抑制対象半導体素子の各々に1対1で並列接続されている、
請求項5に記載の直流−直流変換回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子が導通状態から非導通状態に切り替わることで発生するサージ電圧を抑制するための電圧抑制回路、および、当該電圧抑制回路を備えた直流−直流変換回路に関する。
続きを表示(約 8,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、図6(a)に示すような直流−直流変換回路(以下、「DC−DCコンバータ」という。)が知られている。このDC−DCコンバータは、直流電源から出力される直流電圧をインバータ回路により交流電圧に変換する。そして、変換された交流電圧をトランスにより負荷に適した電圧に変圧する。変圧された交流電圧は、整流回路にて直流電圧に変換され、負荷に供給される。これにより、DC−DCコンバータは、直流電源の出力電圧を負荷に適した電圧に変換し、供給している。このようなDC−DCコンバータにおいて、整流回路を構成する半導体素子(図6(a)では整流ダイオードD0)が導通状態(オン状態)から非導通状態(オフ状態)に切り替わるときに、サージ電圧が発生することが知られている。このサージ電圧は、回路部品の寄生インダクタンスの影響などにより発生する。例えば、半導体素子が整流ダイオードである場合、当該整流ダイオードがオン状態からオフ状態に切り替わることで、逆回復電圧サージが発生し、また、半導体素子がMOSFETなどのスイッチング素子である場合、当該スイッチング素子がオン状態からオフ状態に切り替わることで、ターンオフ電圧サージが発生する。これらのサージ電圧の影響により、電圧振動が発生し、ノイズの原因となっていた。また、このサージ電圧は、高電圧であるが故、半導体素子に入力されると当該半導体素子を損壊する可能性がある。なお、上記サージ電圧は、整流回路を構成する半導体素子に限られず、オン状態とオフ状態とが切り替わる全ての半導体素子に共通して発生する。
【0003】
このようなサージ電圧を抑制する手法として、抵抗器(スナバ抵抗)とコンデンサ(スナバコンデンサ)とを直列に接続したRCスナバ回路を、整流回路を構成する半導体素子に並列に接続する手法が従来から知られている。例えば、特許文献1(図1)には、整流回路の整流ダイオードにRCスナバ回路を並列接続したインバータ装置が開示されている。これにより、サージ電圧を抑制し、電圧振動や整流ダイオードの損壊を抑制している。また、特許文献2(図4)には、整流回路の整流ダイオードにRCスナバ回路を並列接続したDC−DCコンバータが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000−166254号公報
特開2008−79403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図6(b)は、整流回路を構成する整流ダイオードD0の各々に、RCスナバ回路Sを並列接続したDC−DCコンバータの回路構成の一例を示したものである。このRCスナバ回路Sを用いたDC−DCコンバータでは、4個の整流ダイオードD0で構成された整流回路が交流電圧を直流電圧に変換する過程で、整流ダイオードD0がオン状態からオフ状態に切り替わる。このとき、整流ダイオードD0に並列接続されたRCスナバ回路Sが寄生インダクタンスに蓄積された電力を吸収することで、サージ電圧を抑制している。したがって、整流ダイオードD0の端子間電圧の電圧振動や整流ダイオードD0の損壊を抑制することが可能となる。しかし、RCスナバ回路Sが寄生インダクタンスに蓄積された電力を吸収するために、RCスナバ回路Sのスナバ抵抗でその電力を消費させていた。したがって、RCスナバ回路Sを用いたDC−DCコンバータでは、サージ電圧を抑制するために、電力損失が大きくなってしまう。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みて創作されたものであり、半導体素子がオン状態からオフ状態に切り替わることで発生するサージ電圧を抑制するとともに、電力損失を少なくすることが可能な電圧抑制回路、および、当該電圧抑制回路を備えた直流−直流変換回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の側面によって提供される電圧抑制回路は、直流電源の第1の出力端子から出力される電源電圧をスイッチング素子を用いて電圧変換した電圧が印加される半導体素子を抑制対象半導体素子とし、前記スイッチング素子のスイッチング動作に伴って前記抑制対象半導体素子が導通状態から非導通状態に切り替わることで発生するサージ電圧を、抑制するための電圧抑制回路であって、磁気結合された1次コイルと2次コイルとを有し、前記抑制対象半導体素子の端子間電圧が前記1次コイルに入力され、前記2次コイルに電圧を伝送する電圧抑制用のトランスと、前記2次コイルに直列に接続され、前記2次コイルに伝送された電圧が、前記電源電圧より高くなったときに導通状態となり、前記2次コイルに流れる電流を前記直流電源の第1の出力端子に出力する、電圧抑制用のダイオードと、を備える。
【0008】
前記電圧抑制回路の好ましい実施の形態は、前記電源電圧の電圧値をV
in
として、前記端子間電圧を所定の電圧値V
max
に抑制する場合、前記電圧抑制用のトランスの1次コイルと2次コイルとの巻数比を、V
max
/V
in
に設定する。
【0009】
前記電圧抑制回路の好ましい実施の形態は、前記電圧抑制用のダイオードは2つであり、前記電圧抑制用のトランスの2次コイルは、センタータップを有しており、前記電圧抑制用のトランスの2次コイルの両端の出力端子が、それぞれ前記電圧抑制用のダイオードを介して、前記直流電源の第1の出力端子に接続され、前記センタータップが、前記直流電源の第2の出力端子と電気的に接続される。
【0010】
前記電圧抑制回路の好ましい実施の形態は、前記電圧抑制用のトランスの2次コイルの第1の出力端子は、前記電圧抑制用のダイオードを介して、前記直流電源の前記第1の出力端子に接続され、前記電圧抑制用のトランスの2次コイルの第2の出力端子は、前記直流電源の第2の出力端子と電気的に接続される。
【0011】
本発明の第2の側面によって提供される直流−直流変換回路は、前記直流電源から出力される電源電圧を負荷に適切な直流電圧に変換する直流−直流変換回路であって、前記第1の側面によって提供される電圧抑制回路と、前記スイッチング素子と、前記抑制対象半導体素子と、を備える。
【0012】
前記直流−直流変換回路の好ましい実施の形態は、前記抑制対象半導体素子が複数の場合、前記電圧抑制用のトランスは、前記抑制対象半導体素子と同数の1次コイルを有しており、当該1次コイルの各々が、複数の前記抑制対象半導体素子の各々に1対1で並列接続されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、半導体素子の端子間電圧が上昇し、電圧抑制用のトランスの2次コイルに伝送された電圧が、前記電源電圧より高くなると、電圧抑制用のダイオードが導通状態となり、前記電圧抑制用のトランスの2次コイルに流れる電流を前記電源の第1の出力端子に出力することができる。これにより、半導体素子が導通状態から非導通状態に切り替わることで発生するサージ電圧を抑制することができる。したがって、半導体素子の端子間電圧の電圧振動を抑制するとともに、半導体素子の損壊を防止することができる。さらに、従来のDC−DCコンバータでは、寄生インダクタンスに蓄積された電力をRCスナバ回路のスナバ抵抗で消費していたため、大きな電力損失が生じていたが、本発明によれば、電圧抑制用のトランスおよび電圧抑制用のダイオードでの電力損失となるので、低損失でサージ電圧を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明の第1実施形態に係るDC−DCコンバータの回路構成の一例を示す図である。
従来のDC−DCコンバータと本発明のDC−DCコンバータとのそれぞれに構成される整流回路の整流ダイオードの端子間電圧および電流のシミュレーション結果を示す図である。
従来のDC−DCコンバータにおけるスナバ抵抗の電圧および本発明のDC−DCコンバータにおける電圧抑制用ダイオードの電流のシミュレーション結果を示す図である。
本発明の第1実施形態の変形例に係るDC−DCコンバータの回路構成の一例を示す図である。
本発明の第2実施形態に係るDC−DCコンバータの回路構成の一例を示す図である。
従来のDC−DCコンバータの回路構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、直流電源から出力される直流電圧を負荷に適切な直流電圧に変換するDC−DCコンバータを例に図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1実施形態に係るDC−DCコンバータAの回路構成の一例を示す図である。図示するように、DC−DCコンバータAは、インバータ回路11、絶縁トランスT1、整流回路13、ローパスフィルタ14、および、電圧抑制回路15を備えている。DC−DCコンバータAは、直流電源10から出力された直流電圧を、インバータ回路11により交流電圧に変換する。そして、変換した交流電圧を絶縁トランスT1により、負荷16に適した電圧に変圧し、変圧した交流電圧を整流回路13により直流電圧に変換する。DC−DCコンバータAは、変換した直流電圧を、ローパスフィルタ14を介して、負荷16に供給する。DC−DCコンバータAは、絶縁トランスT1により、直流電源10側の回路(1次回路)と負荷16側の回路(2次回路)とを、絶縁しているため、絶縁型のDC−DCコンバータである。
【0017】
直流電源10は、例えば、燃料電池、蓄電池、太陽電池、および、乾電池などで構成され、直流電圧を出力する。なお、直流電源10から出力される直流電圧(電源電圧)をV
in
とする。直流電源10は、直流電圧を出力するものであればよく、交流電源から出力される交流電圧を直流電圧に変換して出力する電源装置であってもよい。例えば、商用交流電源から出力される商用交流電圧を、整流回路で全波整流した後、平滑コンデンサで平滑化し、直流電圧を出力するAC−DC変換装置であってもよい。
【0018】
インバータ回路11は、直流電源10から入力される直流電圧を交流電圧に変換するものである。インバータ回路11は、4個のスイッチング素子Q1〜Q4をブリッジ接続して構成される。スイッチング素子Q1〜Q4としては、例えば、バイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ(FET,MOSFETなど)、サイリスタ、IGBTなどの半導体スイッチング素子が用いられる。本実施形態においては、図1に示すように、スイッチング素子Q1〜Q4として、N型MOSFETを用いている。4個のスイッチング素子Q1〜Q4はそれぞれ、ドレイン端子が直流電源10の正極側の電源ラインに、ソース端子が直流電源10の負極側の電源ラインに接続され、ゲート端子は、図示しない制御部に接続されている。
【0019】
インバータ回路11は、上記制御部から出力されるPWM信号(電圧信号)を各スイッチング素子Q1〜Q4のゲート端子に入力することで、スイッチング素子Q1〜Q4のオン状態とオフ状態とを切り替えている。具体的には、制御部は、スイッチング素子Q1,Q4がオン状態のとき、スイッチング素子Q2,Q3がオフ状態となり、一方、スイッチング素子Q1,Q4がオフ状態のとき、スイッチング素子Q2,Q3がオン状態となるように、PWM信号を生成し、各スイッチング素子Q1〜Q4のゲート端子に入力する。これにより、インバータ回路11は、直流電源10から入力される直流電圧を交流電圧に変換している。
【0020】
各スイッチング素子Q1〜Q4にはそれぞれ、ダイオードが逆並列で接続されており、スイッチング素子Q1〜Q4のオン状態とオフ状態とが切り替わることで発生する逆起電力による逆方向の電圧が、スイッチング素子Q1〜Q4に印加されないようにしている。なお、本実施形態において、インバータ回路11は、4個のスイッチング素子Q1〜Q4を用いたフル・ブリッジ型である場合を例に説明するが、2個のスイッチング素子を用いたハーフ・ブリッジ型であってもよい。
【0021】
絶縁トランスT1は、磁気結合された2つのコイルを含んで構成される。絶縁トランスT1の2つのコイルのうち、入力側を1次コイル、出力側を2次コイルとする。絶縁トランスT1の1次コイルに入力された交流電圧は、1次コイルと2次コイルの巻数比N1に基づき変圧されて、2次コイルに伝送される。例えば、絶縁トランスT1の巻数比N1が、Np1/Ns1であるとき、2次コイルの端子間電圧は、1次コイルの端子間電圧の「1/N1」倍の電圧となる。絶縁トランスT1の1次コイルは、インバータ回路11の出力端子に接続され、絶縁トランスT1の2次コイルは、整流回路13の入力端子に接続される。
【0022】
整流回路13は、絶縁トランスT1の2次コイルから入力される交流電圧を直流電圧に変換するものである。整流回路13は、4個の整流ダイオードD1〜D4をブリッジ接続した全波整流回路である。具体的には、絶縁トランスT1から入力される交流電圧が正の値のとき、整流ダイオードD1,D4がオン状態、整流ダイオードD2,D3がオフ状態となる。一方、絶縁トランスT1から入力される交流電圧が負の値のとき、整流ダイオードD1,D4がオフ状態、整流ダイオードD2,D3がオン状態となる。なお、スイッチング素子Q2,Q3がオン状態、スイッチング素子Q1,Q4がオフ状態のとき、絶縁トランスT1から入力される交流電圧が正の値であるものとする。これにより、整流回路13に入力される交流電圧が、直流電圧に変換され、出力される。
【0023】
本実施形態において、整流回路13を4個の整流ダイオードD1〜D4により構成する場合を例に説明するが、これに限定されるものではない。例えば、4個の整流ダイオードD1〜D4の代わりに、4個のスイッチング素子(例えば、MOSFET)を代用してもよい。この場合、インバータ回路11のスイッチング素子Q1〜Q4のオン状態とオフ状態とを切り替えるタイミングに合わせて、代用した4個のスイッチング素子のオン状態とオフ状態とを切り替える必要がある(同期整流方式)。また、整流回路13は、ブリッジ接続した全波整流回路に限定されず、半導体素子のオン状態とオフ状態とを切り替えることで、整流する整流回路であれば、どのような整流回路を用いてもよい。
【0024】
ローパスフィルタ14は、インダクタL1とコンデンサC1をL型接続したフィルタ回路である。ローパスフィルタ14は、整流回路13から入力される直流電圧に対して、高調波成分の除去や平滑化を行う。なお、ローパスフィルタ14は必ずしも必要な構成ではない。
【0025】
電圧抑制回路15は、電圧抑制用トランスT2と電圧抑制用ダイオードD5,D6とを含んで構成される。本実施形態において、電圧抑制回路15を構成するトランスT2およびダイオードD5,D6であることから、それぞれ電圧抑制用トランスT2,電圧抑制用ダイオードD5,D6と表現している。電圧抑制回路15は、整流ダイオードD1〜D4がオン状態からオフ状態に切り替わることで発生するサージ電圧を抑制するものである。したがって、電圧抑制回路15は、サージ電圧を抑制することで、整流ダイオードD1〜D4の端子間電圧V
D1
〜V
D4
の電圧振動を抑制するとともに、整流ダイオードD1〜D4の損壊を防止する。
【0026】
電圧抑制用トランスT2は、磁気結合された2つのコイルを含んで構成される。電圧抑制用トランスT2の2つのコイルのうち、一方のコイルは、絶縁トランスT1の2次コイルと整流回路13との間に接続されている。こちら側のコイルを1次コイルとする。そして、他方のコイルは、2個のコイルに分巻されており、それらの一端同士が共通に接続されたセンタータップ型のコイルである。こちら側のコイルを2次コイルとする。そして、2個の2次コイルの他端はそれぞれ、電圧抑制用ダイオードD5,D6を介して、直流電源10の正極側の電源ラインに接続されている。電圧抑制用トランスT2は、1次コイルに入力される交流電圧を、1次コイルと2次コイルの巻数比N2に基づき変圧して、2個の2次コイルのそれぞれに伝送する。
【0027】
電圧抑制用トランスT2の1次コイルは、上記するように、整流回路13の入力端子に接続されているため、オフ状態の整流ダイオードD1,D4(あるいは整流ダイオードD2,D3)のカソード端子の電位と、電圧抑制用トランスT2の1次コイルの一方の端子の電位が同じになる。また、オフ状態の整流ダイオードD1,D4(あるいは整流ダイオードD2,D3)のアノード端子の電位と、電圧抑制用トランスT2の1次コイルの他方の端子の電位が同じになる。したがって、オフ状態の整流ダイオードD1,D4の端子間電圧V
D1
,V
D4
(あるいは整流ダイオードD2,D3の端子間電圧V
D2
,V
D3
)が、電圧抑制用トランスT2の1次コイルに印加される。すなわち、整流ダイオードD1〜D4がオン状態からオフ状態に切り替わることで発生するサージ電圧により、その端子間電圧V
D1
〜V
D4
が上昇すると、電圧抑制用トランスT2の1次コイルに印加される電圧も上昇する。
【0028】
電圧抑制用トランスT2の2次コイルのセンタータップは、グランドに接続されている。そして、直流電源10の負極側の電源ラインもグランドに接続されているので、センタータップと直流電源10の負極側の電源ラインとは、電気的に接続されている。なお、センタータップをグランドに接続せず、直接、直流電源10の負極側の電源ラインに接続するようにしてもよい。
【0029】
電圧抑制用トランスT2の1次コイルの巻数はNp2であり、2個の2次コイルの各々の巻数はNs2である。すなわち、電圧抑制用トランスT2の巻数比N2はNp2/Ns2である。したがって、2個の2次コイルの各々には、1次コイルに印加される電圧の「1/N2」倍の電圧が伝送される。この電圧抑制用トランスT2の巻数比N2は、抑制したい電圧値V
max
と電源電圧値V
in
とに基づき、N2=V
max
/V
in
となるように設定されている(これについての詳細は後述する)。
【0030】
電圧抑制用ダイオードD5,D6は、アノード端子が電圧抑制用トランスT2の2次コイル側に接続され、カソード端子が正極側の電源ラインに接続されている。よって、電圧抑制用トランスT2の2次コイルに伝送された電圧が、直流電源10の正極側の電源ラインの電圧より高くなったとき、電圧抑制用ダイオードD5,D6のいずれか一方がオン状態となり、電流が流れるように構成されている。電圧抑制用ダイオードD5,D6は、例えばSiCダイオードにより構成され、その順方向降下電圧Vfが低いものを使用するほど電力損失は少ない。
(【0031】以降は省略されています)

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