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公開番号2021103919
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210715
出願番号2019234169
出願日20191225
発明の名称電源システム
出願人国立大学法人東北大学,有限会社エイチ・エス・エレクトリック
代理人特許業務法人創成国際特許事務所
主分類H02M 3/28 20060101AFI20210618BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】スパッタ装置の過電流から電源を保護しつつ、スパッタ装置の作動再開を円滑化させる電源部を提供する。
【解決手段】電源システム12は、電源部22と、電源部22のパルス電流が通るパルス電流路28と、パルス電流路28に設けられる保護装置23と、保護装置23を制御する制御信号生成部24とを備える。保護装置23は、直列に接続されてパルス電流路28に設けられる限流装置30及びスイッチング部31と、スイッチング部31に並列接続された抵抗部36とを有する。制御信号生成部24は、パルス電流路28の電流が第1所定値以上になると、スイッチング部31をオフにし、その後、所定時間内にパルス電流路28の電流が第2所定値(<第1所定値)以下になると、スイッチング部31をオンに戻し、以下にならないときは、電源部22を停止させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
スパッタ装置にパルス電流を供給する電源システムであって、
パルス電流を生成する電源部と、
前記パルス電流が前記電源部から前記スパッタ装置に通るパルス電流路を制御信号に基づいて制御する保護装置と、
前記保護装置に出力する前記制御信号を生成する制御信号生成部と、
を備え、
前記保護装置は、
前記パルス電流路の電流を検出する検出器と、
前記パルス電流路を開閉するスイッチング部と、
前記スイッチング部に対して並列に接続される抵抗部と、
前記スイッチング部に直列に接続されて、前記パルス電流路に配備される限流装置と、
を備え、
前記制御信号生成部は、
前記検出器により検出された前記パルス電流路の電流としての検出電流が第1所定値以上になると、前記スイッチング部が前記パルス電流路を開き、
前記検出電流が第1所定値以上になってから所定時間以内に前記第1所定値より小さい第2所定値以下になると、前記スイッチング部が前記パルス電流路を閉じる制御信号を前記保護装置に出力し、
前記検出電流が前記所定時間以内に前記第2所定値以下にならないときは、前記電源部を停止させることを特徴とする電源システム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電源システムにおいて、
前記限流装置は、1以上の限流器を有し、
各限流器は、
周方向の一箇所を板状間隙により分断されている環状鉄心と、
前記環状鉄心に巻かれて、前記パルス電流路の一部を形成する巻線部と、
前記環状鉄心に前記パルス電流が生成する第1磁束とは逆方向の第2磁束を生成するように、前記環状鉄心の前記板状間隙に配置される板状永久磁石と、
を備えることを特徴とする電源システム。
【請求項3】
請求項2に記載の電源システムにおいて、
前記環状鉄心は、前記巻線部が巻かれている第1鉄心部分と、該第1鉄心部分の両端に結合して間に前記板状永久磁石が配置されている2つの第2鉄心部分とを含み、
前記環状鉄心は、前記第1鉄心部分において前記第2鉄心部分より細くなっていることを特徴とする電源システム。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の電源システムにおいて、
前記板状永久磁石は、板面方向の寸法が前記板状間隙より小さいことを特徴とする電源システム。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれか1項に記載の電源システムにおいて、
前記電源部は、正負両方のパルス電流を生成し、
前記限流装置は、
正のパルス電流のみ通過を許容する第1半波整流回路と
負のパルス電流のみ通過を許容する第2半波整流回路と
前記第1半波整流回路に直列に接続される第1限流器と、
前記第2半波整流回路に直列に接続される第2限流器と、
を備えることを特徴とする電源システム。
【請求項6】
請求項2〜5項のいずれか1項に記載の電源システムにおいて、
前記電源部は、正負両方のパルス電流を生成し、
前記限流装置は、
前記パルス電流路に設けられる全波整流回路と、
正負いずれのパルス電流に対しても前記巻線部に流れる電流が前記第2磁束とは反対方向の前記第1磁束を生成するように前記全波整流回路に接続された第3限流器と、
を備えることを特徴とする電源システム。
【請求項7】
請求項2〜6のいずれか1項に記載の電源システムにおいて、
前記限流装置は、巻線部同士が直列に接続されている複数の限流器を備えることを特徴とする電源システム。
【請求項8】
請求項2〜6のいずれか1項に記載の電源システムにおいて、
前記限流装置は、巻線部同士が並列に接続されている複数の限流器を備えることを特徴とする電源システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スパッタ装置等に適用される電源システムに関する。
続きを表示(約 4,500 文字)【背景技術】
【0002】
成膜形成のスパッタ装置として、HiPIMS(High Power Impulse Magnetron Sputtering)等の大電力パルススパッタを利用するものがある。このような成膜形成装置では、突発的なアーク放電等に因る過電流から電源装置を保護する保護装置が必要になる。
【0003】
特許文献1は、スパッタ装置に適用される電源システムを開示する。この電源システムでは、パルススパッタを発生させる真空室にアーク放電が発生すると、スパッタ装置の両端電圧が低下することに着目し、スパッタ装置の両端電圧を検出して、該両端電圧が閾値以下に低下すると、電源システムからスパッタ装置への電力の供給を遮断している。
【0004】
特許文献2は、HiPIMSにより成膜を形成するスパッタ装置に適用されて過電流から電源装置を保護する電源システムを開示する。該電源システムでは、パルス電流路にスイッチが設けられ、パルス電流路の電流が所定の閾値を超えると、スイッチが閉位置から開位置に切り替えられる。そして、過電流が、スイッチに対して並列に接続されている抵抗値の大きい抵抗部に流れることにより、所定値以下に低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004−7885号公報
特許第6348243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のスパッタ装置では、過電流が発生すると、アーク放電を消滅するためには、電源部を停止している。そして、その後、電源部及びスパッタ装置を再起動して、スパッタ装置のスパッタリングを再開する。電源部の再起動及びスパッタ装置の作動再開には、所定の手順が必要になり、手間と時間がかかる。
【0007】
一方、スパッタ装置のアーク放電には、短時間で自然消滅するものが多く存在する。
【0008】
本発明者らは、このようなスパッタ装置の短時間で消滅するアーク放電に対処して、次の第1の考えに思い至った。第1段階として、過電流が生じても、電源部の作動を直ちに停止することなく、パルス電流路を開くとともに、代わりに抵抗値の大きい抵抗を介してスパッタ装置への電流を供給する。これにより、電源部を過電流から保護することができる。第2段階として、所定時間後、過電流が消滅していれば、パルス電流路を閉じて、スパッタ装置を速やかに再開する。これにより、短時間で消滅するアーク放電に対しては、電源部及びスパッタ装置の再起動の手間と時間を省略することができる。
【0009】
一方、パルス電流路の過電流を検出してから、スイッチング部が、パルス電流路を開くまでに、遅延時間が存在する。アーク放電によるパルス電流路の電流は、短時間で一気に上昇するので、遅延時間内に、パルス電流路の電流値が定格の上限を超えてしまう可能性がある。また、スパッタ装置の真空室の放電電流値が大きいと、真空室の放電状態が変化し、アーク放電が長引いてしまうことが予想される。
【0010】
特許文献1及び2の電源システムは、過電流から電源部の保護を図りつつ、スパッタ装置の再起動の手間及び時間を短縮することはできない。
【0011】
本発明の目的は、過電流から電源部の保護を図りつつ、スパッタ装置の再起動の手間及び時間を短縮する電源システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の電源システムは、
スパッタ装置にパルス電流を供給する電源システムであって、
パルス電流を生成する電源部と、
前記パルス電流が前記電源部から前記スパッタ装置に通るパルス電流路を制御信号に基づいて制御する保護装置と、
前記保護装置に出力する前記制御信号を生成する制御信号生成部と、
を備え、
前記保護装置は、
前記パルス電流路の電流を検出する検出器と、
前記パルス電流路を開閉するスイッチング部と、
前記スイッチング部に対して並列に接続される抵抗部と、
前記スイッチング部に直列に接続されて、前記パルス電流路に配備される限流装置と、
を備え、
前記制御信号生成部は、
前記検出器により検出された前記パルス電流路の電流としての検出電流が第1所定値以上になると、前記スイッチング部が前記パルス電流路を開き、
前記検出電流が第1所定値以上になってから所定時間以内に前記第1所定値より小さい第2所定値以下になると、前記スイッチング部が前記パルス電流路を閉じる制御信号を前記保護装置に出力し、
前記検出電流が前記所定時間以内に前記第2所定値以下にならないときは、前記電源部を停止させる。
【0013】
本発明によれば、限流装置が、スパッタ装置におけるアーク放電等の異常発生に伴うパルス電流路の電流上昇を抑える。これにより、パルス電流路の保護装置のスイッチング部がパルス電流路を開くまでに遅延時間が存在しても、該遅延時間中にパルス電流路を介して定格の上限を超える電流が電源部に流れるの阻止して、過電流から電源部を保護することができる。
【0014】
一方、限流装置は、遅延時間中のスパッタ装置の通電電流を抑えるので、スパッタ装置の放電状態が通常時のものに対して大きく変化することを防止する。こうして、過電流が所定時間内に自然に収まる可能性を高めて、スパッタ装置の再起動の手間及び時間を短縮することができる。
【0015】
好ましくは、本発明において、
前記限流装置は、1以上の限流器を有し、
各限流器は、
周方向の一箇所を板状間隙により分断されている環状鉄心と、
前記環状鉄心に巻かれて、前記パルス電流路の一部を形成する巻線部と、
前記環状鉄心に前記パルス電流が生成する第1磁束とは逆方向の第2磁束を生成するように、前記環状鉄心の前記板状間隙に配置される板状永久磁石と、
を備える。
【0016】
この構成によれば、限流装置として、板状永久磁石が環状鉄心の板状間隙に配置された限流器が用いられる。これにより、限流装置の小型化を図ることができる。
【0017】
好ましくは、本発明において、
前記環状鉄心は、前記巻線部が巻かれている第1鉄心部分と、該第1鉄心部分の両端に結合して間に前記板状永久磁石が配置されている2つの第2鉄心部分とを含み、
前記環状鉄心は、前記第1鉄心部分において前記第2鉄心部分より細くなっている。
【0018】
この構成によれば、巻線部が巻かれている第1鉄心部分が、板状永久磁石が間に配置されている2つの第2鉄心部分より細くされている。これにより、異常電流発生時の第1の磁束の増大が抑えられ、板状永久磁石の減磁が抑制される。
【0019】
好ましくは、本発明において、前記板状永久磁石は、板面方向の寸法が前記板状間隙より小さい。
【0020】
この構成によれば、板状永久磁石は、板面方向の寸法が板状間隙より小さくされている。これにより、過電流発生時に巻線部が生成する第1磁束は、板状間隙において板状永久磁石から外れて通過するので、板状永久磁石の減磁が抑制される。
【0021】
好ましくは、本発明において、
前記電源部は、正負両方のパルス電流を生成し、
前記限流装置は、
正のパルス電流のみ通過を許容する第1半波整流回路と
負のパルス電流のみ通過を許容する第2半波整流回路と
前記第1半波整流回路に直列に接続される第1限流器と、
前記第2半波整流回路に直列に接続される第2限流器と、
を備える。
【0022】
この構成によれば、限流装置は、電源部が正負の両方向のパルス電流を生成する場合に、対処することができる。
【0023】
好ましくは、本発明において、
前記電源部は、正負両方のパルス電流を生成し、
前記限流装置は、
前記パルス電流路に設けられる全波整流回路と、
正負いずれのパルス電流に対しても前記巻線部に流れる電流が前記第2磁束とは反対方向の前記第1磁束を生成するように前記全波整流回路に接続された第3限流器と、
を備える。
【0024】
この構成によれば、限流装置は、電源部が正負の両方向のパルス電流を生成する場合に、対処することができる。
【0025】
好ましくは、本発明において、前記限流装置は、巻線部同士が直列に接続されている複数の限流器を備える。
【0026】
この構成によれば、電源部の生成電圧は、直列接続の複数の限流器に分割されるので、生成電圧の大きい電源部に適用することができる。
【0027】
好ましくは、本発明において、前記限流装置は、巻線部同士が並列に接続されている複数の限流器を備える。
【0028】
この構成によれば、電源部の生成電流は、並列接続の複数の限流器に分割されるので、生成電流の大きい電源部に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
スパッタリングシステムの構成図である。
電源部の詳細図である。
模式的な電気配線と共に限流装置の構成を示す図である。
図3の限流器の斜視図である。
限流器の磁気特性のグラフである。
限流器の限流性能をシミュレーション及び実験で調べた測定グラフである。
制御信号生成部による電源部及び保護装置の制御方法のフローチャートである。
限流器の各種の形態を示している。
半波整流回路を用いて電源部の双方向のスパッタパルスに対処した限流装置の構成図である。
全波整流回路を用いて電源部の双方向のスパッタパルスに対処した限流装置の構成図である。
大きな過電圧に対処できる限流装置の構成図である。
大きな過電流に対処できる限流装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお。実施形態が、本発明を実施形態に限定するものでないことは言うまでもない。また、実施形態において、実質的に同一又は等価な要素及び部分については、共通の参照符号を使用している。構造が同一である複数の要素は、数字が同一で、添え字のみが異なる符号を使用している。
(【0031】以降は省略されています)

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